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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)
2005-03-10
■ [economy]失ってもなんとかなる時間って、どのくらい?
時事通信より。
高齢化で日本は近い将来赤字転落=米経常収支への懸念軽減−地区連銀総裁
【ワシントン8日時事】米セントルイス連銀のプール総裁は8日、フロリダ州で講演し、「少子高齢化に伴って日本の経常収支が比較的近い将来に赤字へ転落し、経常赤字が慢性化することは否定し難い」との認識を明らかにした。同総裁は米国をはじめ、事実上すべての先進国が高齢化問題に直面しているが、日本と欧州諸国にとっては特に差し迫った問題だと指摘した。
講演原稿がセントルイス連銀のサイトに掲載されていたのでさっそく見てみました。ロジック自体は、以前webmasterが申し上げたもの(民間部門の貯蓄投資差額が投資側にプラスとなる)の裏返しで、需要が国内供給を上回るようになるから、というものです。
#読む前は該当部分が短かったら訳そうかと思ったものの、全体の1/4ほどを占める長さだったので即刻あきらめました(笑)。
気をつけておく必要があるのは、実際に経常収支赤字になったりすると、これでIMF管理になるとかキャピタルフライトになったとか(経常収支赤字=資本収支黒字=外資流入なんですけどね)、そういった議論が広がるおそれがあることです。某氏の得たりとして論評する姿が目に浮かびますが、その時代までポピュラリティを維持していることが前提ではあります(笑)。
あと、重商主義的主張、つまり国際競争力が落ちたから経常赤字になった、これで戦後日本の繁栄も終わりだ、あとは没落だといった主張もありそうなのが気がかりです。アメリカやオーストラリアといった恒常的経常収支赤字国は没落しているのでしょうか?
しかし、webmasterにとってちょっと驚きだったのがそのスピードです。わかりやすいものとしてはプール講演の添付図表をご覧いただきたいのですが、推計方法によるものの2005-2010の間には経常収支赤字になるとの見通しです。webmasterは計量的に分析する能力がないため定性的な指摘しかしていなかったので、あと5年もないかもしれないという分析を目にして、あらためてこの問題を考えてみました。
#だから外資アレルギーなんてものは遠からず消えるべきなのです。そんな贅沢を言う余裕はなくなりますから。ただ、歴史の教訓は、外資依存だからこそ排外主義が勃興したりするものだというものなのですが。
経常収支赤字になっても、必要な対応をきちんとすれば何もおそれることはありません。必要な対応とは、まずは日本への外資流入に係る障壁をなるべく除去すること、次にクラウディング・アウト防止のため財政を黒字体質にすること、この2つにつきます。経常収支赤字になった当初は、プール総裁が指摘するように、国内へのネットキャッシュインの主力は外資というよりはむしろ既存の対外資産の環流でしょうから、この2つ、とくに時間がかかるであろう財政の立て直しのために許される時間は、あと5年よりは長いはずです。
具体的に時間を推計すると、昨年9月末での純対外資産額は約100兆円(一次推計。外貨準備を除くベース)ありますので、プール推計の上記図表Panel 4を前提とすれば2010年代前半、Panel 5を前提とすれば2020年近くまではその取崩しでしのげそうです。
・・・あんまり時間ないなぁ。
■ [economy]ライブドア、死亡!?
まずはisologueでの解説から。
仮に、前述の想定の通りの単価で購入してきているとすると、株価がTOB価格の5,950円まで下がってきた場合には、ライブドアさんの評価損は44億円程度。
ただし、上場廃止になるのにTOBがかかる前の価格水準(5,000円程度)までしか下がらないというのも理論上はヘンですよね。仮に5,000円とすると、評価損は185億円。
#「前述の想定の通りの単価」は、算式は直接ご覧いただければと思いますが、結論だけ申し上げますと1株6,250円という推計値です。
しかし、そんなものではすまないのでは、ということを以下書いてみます。誤りがあれば、磯崎さんをはじめ有識者の方々に訂正をお願いしたいと思います。
まず気になったのはニッポン放送の株価です。昨年9月期中間決算を見ますと、連結ではBPS(1株当たり純資産)は5,500円近くありますが、単体を見ますと、1,700円台に過ぎません。
次に株式の評価方法を見てみます。中央青山監査法人では次のような解説をしています。
市場価格のない株式については、その発行会社の財政状態の悪化により「実質価額」(通常、資産等の時価評価を加味した1株当たりの純資産額に所有株式数を乗じた金額)が著しく低下したとき、すなわち少なくとも株式の実質価額が取得原価に比べて50%程度以上低下した場合は、相当の減額を行い、評価差額は当期の損失として処理(減損処理)しなければならない(なお、会社の超過収益力や経営権等を反映して、1株当たりの純資産額を基礎とした金額に比べて相当高い価額が「実質価額」として評価される場合もある)。しかし、子会社や関連会社(特定のプロジェクトのために設立された会社を含む)のように、財務諸表を実質ベースで作成したり、事業計画等を入手することが可能であることにより、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合には、期末において相当の減額をしないことも認められる。
(いただいたコメントのとおり、以下の記述は誤りです。訂正は翌日のエントリをご覧下さい。3/11追記)
この当たり、企業会計実務がよくわかっていないので間違いの可能性が大いにありますが、上場廃止になれば市場での株価はないので上記の実質価額を用いて、しかもあくまで株式は単体会社が発行しているので単体ベースでその実質価額を算定することとして、しかもニッポン放送のBSはほぼ時価ベースでそれほど含み益はない、という3つの仮定をおきますと、実質価額(昨年9月期のBPS(1,737円)で仮置き)の対取得原価(先の磯崎さんの推計値を使います)比率は30%を下回りますから、減損処理ということになります。
磯崎さんの推計によると、ライブドアによるニッポン放送株式の取得総額は約925億円とのことですから、上記のwebmasterの記述が正しいと仮定した場合、その70%以上、具体的に額を計算すればなんと約670億円! もの損失を計上することになります。ライブドア(単体)の昨年9月末における純資産額は約510億円、これにリーマンブラザーズが引き受けたMSCBの800億円を足しても約1,300億円ですから、一瞬にしてその過半が消えます。この3月期にはまだ上場廃止でなくとも、9月期決算では・・・。
皮肉なことに、以上が正しいとするなら、ライブドアとしてはフジテレビに新株予約権を速やかに行使してもらってBPSを引き上げてもらわないと困るということになります。しかし、フジテレビがそんなことをするはずもなく、むしろ先制して「保守主義の観点から減損処理しました」とあてつけることも大いに考えられます。その場合、TOBに応じなかった株主にはTOB価格に近いものを提示するでしょうから、それが税務上贈与と取り扱われないようにするため、今頃それら株主に、売るなら今だと根回しをしていることも考えられるでしょう。
#なお、繰り返しになりますが、誤りのご指摘は大歓迎です。ご指導よろしくお願いいたします。
■ [WWW]眞鍋かをり曰く「TBはほぼ全部読んでいます」
・・・いやぁ、ぐらつきました。例の企画のアピールをして、それを目にした彼女がやる気になってくれたらラッキー、ダメもとでtrackbackしようかと5秒ほど。
それってスパム以外の何物でもないよなぁ、と思ってすぐに考えを改めたのですが、逆に、こんなことを公言したら、まさにそうした業者に狙ってくれというシグナルになってしまうのではないか、と心配になってしまいます。ニフティのスタッフが人力フィルタリングでもしてるのでしょうか? もし彼女に嫌気がさして移転でもされたらまずい、という観点から。
#プロモーション的に、trackbackしてもらってもまったく見てませんとは言えないのはよくわかりますが。加藤ローサも全部読んでいるとのことですし。
■ [politics]本間先生の反論
先日ご紹介した大阪市の諮問会議解散問題について、本間先生が反論をしたということですが、次の共同通信の配信以外に情報が入手できませんでした。
大阪市の市政改革をめぐる手法の対立から、関淳一市長が諮問機関「大阪市都市経営諮問会議」の本間正明座長(大阪大大学院教授)を事実上解任する方針を示した問題で、本間氏は9日、「(旧体制のままでは)手あかの付いた改革として指弾され、市長の進退にも悪影響を及ぼす」として、厳しい表現で外部の人材を助役・局長級などに登用するよう求める文書を発表した。
それによると、大阪市の職員厚遇問題などについて「市民、政府・与党などの大阪市に対する反応は、市の内部の認識よりはるかに厳しく、このままでは窮地に追い込まれる危険性が高い」と強調。「市政改革を本格的に推進するには、市役所内部だけの体制では無理がある」として、助役・局長級かそれに準じる市長補佐官と、部課長級を、それぞれ外部から複数受け入れることが最低限必要だと指摘した。
この記事中の「文書」の内容をもう少し詳しく見てから論じたいと思うのですが、それについてお心当たりのある方、ご教示いただければ幸いです。
なお、前回のエントリについては、gachapinfanさんから次のような指摘をいただきました。
まあ、そのうえで大阪市当局にも肩入れできないとも思うわけですが…。
(そもそもはじめに本間氏を――おそらく氏の著書を一冊も読まずに――招聘したのは市当局なわけで…。)
大阪市への肩入れの背景に同病相憐れむ(笑)気持ちがないと言えば嘘になるかもしれませんが、市当局・議会の反発は、改革案に基づき実行されるであろう施策そのものよりも、跡田先生問題・総務省出向者受入問題で顕在化したものと理解しています。未読で言うのも何ですが、本間先生の著書・論文をすべて読破したところで、自分の弟子を招聘しろだの官僚を受け入れろだのといったことは書かれていないのでは(笑)。
ちなみに、関連する業界?裏話的な議論は、「仮に研究する人生」掲示板の「研究者の不祥事スレ4」のレス309以降にいろいろと書かれています。リンクを張っていいものかどうかわからないので、ご覧になりたい方はぐぐっていただければ。
失礼しました。(恥) ぜひ眞鍋かをりさんをTBで追い抜いてください。ハーフの会でお待ちしております。(笑) 別れの季節だなぁと。寂しいです。早く出会いの季節にならないかな〜。 あと、最近ぐぅーんとトラックバックが増えて嬉しいです♪読むの大変です!笑。 加藤ローサ..
有名タレントブロガーの筆頭は、1000を超えるトラックバックのついためがねっ子萌えで有名な眞鍋かをりであるが、bewaadさんによれば、彼女はトラックバックをほぼ全部読んでいるらしい(3月9日の書き込みの一番下の方)。さらには、Richstyleさんによれば、イタリア語学...
例の日本振興銀行の認可などについての質疑が本日の財務金融委員会一般質疑で午前10時から行われるらしいとのことです。以下でネットでも
はじめまして。
ライブドアの件ですが、ニッポン放送の単体BSの数字が異様なまでに小さいのは、偏にその資産の大半がフジテレビ株式だからのはずです。
リンクされている昨年9月末の決算短信の最後の方に関係会社株式のうち市場価格のあるものについての注記があって、時価簿価差額が約1300億あることが開示されているので、単純にこれを足せばニッポン放送の単体純資産は昨年9月末で1800億ぐらいになるかと・・・
ちなみに連結の数字が膨らむのも、フジテレビの株式を保有しているからだったと思います。
では、また。
<某氏の得たりとして論評する姿が目に浮かびますが、その時代までポピュラリティを維持していることが前提ではあります(笑)。 >toiunoha,
47thさんのおっしゃるとおり、財務諸表に掲載される関連会社の株式や資産の評価額は「簿価」であって、大量の含み資産がありますので、おっしゃるような未公開会社の評価減をする必要があるかというと、今のところ必要はないんじゃないかと思います。
ただ、今後「焦土作戦」が展開されたりすると、どうなるかはわからないところが問題ですが。
ここは、ブログの方でも、もうちょっと分析してみたいと思ってますが、取り急ぎ。
【地域】本間教授外しで大平助役が官邸に根回し−飯島秘書に電話・大阪市
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1110442359/
2chでもスレが立ったみたいです。
あわわ。誤爆してましたね。すみません。改めては書きません。ただ麻生久美子嬢が『月刊 現代』のグラビアにでていた、とだけお伝えしておきます。ってbewaadさんは趣味ではなかったんだっけ?
>47thさん、Tetsuya Isozakiさん
ご教示ありがとうございました。3/11付で訂正させていただきました。大変感謝しております。
>isuzukiさん
スレ見てみました・・・リンク張られてる!
>tanakahidetomiさん
いや、趣味でないだなんて贅沢はとても・・・。チェックさせていただきます。