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2005-07-05
■ [law]人権擁護法反対論批判 マスメディア編(その3)
今回は、城内実「『人権擁護法案』ナチスも真っ青の危険性‐新聞・テレビはなぜ報じないのか」(月刊現代2005年8月号、pp200-205)を取り上げます。
「人権擁護法案」の最大の問題点であり、最大の欠陥は、「人権擁護」の根幹である「人権侵害の定義」がきわめて曖昧なことだろう。/たとえば、「人権擁護法案」の第2条には「人権侵害とは不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為をいう」とある。曖昧な表現でしかない。また「その他の」以外にも「準ずる」「等」と具体性に欠けている。
(p200)
人権擁護法案が成立しなければ人権擁護行政は現行のままということになりますが、であれば「人権侵犯事件に係る調査並びに被害の救済及び予防に関すること」という法務省設置法第4条第26号のみが根拠規定となり、よほど曖昧な現状が維持されることになります。一切人権擁護行政をすべきでないという前提で、人権擁護法案への反対と同時に当該号の削除を提案しない限り、主張が矛盾しています。現行人権擁護委員法についても、「人権擁護委員は、国民の基本約人権が侵犯されることのないように監視し、若し、これが侵犯された場合には、その救済のため、すみやかに適切な処置を採るとともに、常に自由人権思想の普及高揚に努めることをもつてその使命とする」とか規定されている(第2条、強調はwebmasterによります)のを改正しなくてよいのでしょうか(笑)。さらに具体的な人権侵害のみならず、「人権侵害を助長し、もしくは誘発する行為」というのも対象になっている。どういう場合に救済できるかというと人権侵害の「おそれがある時」「その予防を図るため」でもできる、という。このような杜撰な法案が、なぜ内閣法制局を通ったのか不思議でならない。
(p201)
他人をずさんだと非難するなら、通常そのままの引用を示すかぎ括弧つきでの引用をもっと正確にしてもらいたいものです(霞が関出身のくせに)。「人権侵害を助長し、若しくは誘発する行為」は第41条第1項第2号の規定、「おそれがあるとき」は第38条第1項、「その予防を図るため」に至ってはそのような文言は存在していません。百歩譲って一般救済ないし差別助長行為等に対する特別救済を念頭に置いているものと想像を働かせても、一般救済は現行人権擁護委員法なみですし、差別助長行為等は部落地名総監等の出版か、今後差別的取扱いを行う旨の意思表示ですから、どういう場合に救済できるかは明らかです。例えばCという人物がDさんという人物の言動をあげつらい、「Dは私の人権を侵害している」と、地域にいる人権擁護委員に申し立てをすれば、その主張が客観性を著しく欠いたものであったとしても、Dさんは司法の手続きもないまま人権委員会から出頭命令を受けることになる。裁判所の許可すら必要ない。日本国民である以上、だれもがDさんのように、身に覚えのない「人権侵害」のために、人権委員会から出頭命令を受ける立場に立たされるかもしれない。
(p201)(この部分を含む「法の下の平等に反する」と題されたパートのほとんどに以下の指摘は妥当しますので、この部分で代表しました)
出頭は第44条第1項第1号に規定されていますが、現状から比べれば、勧告に意見聴取が前置されている分だけデュープロセスとしては改善されています。出頭して質問された際なのか別途の機会なのかにかかわらず(任意で意見を聴きたいから来てくれといっても来なければ、出頭を命じるか出向く(=立入検査)かをしなければならないわけで、この両者に大差はありません)、意見聴取されなければ勧告は出されないことが法律上明らかですが(第60条第2項(第64条第2項で準用する場合を含みます))、現行の人権擁護行政においては、出頭命令どころか身に覚えのない人権侵犯のために勧告までなされることが制度的にはあり得るわけで、よほど濫用のおそれがあると言えます。人権委員会ができれば、現在の法務省人権擁護局は発展的に解消され、人権委員会事務局という巨大な組織ができるはずである。さらに法案には、現在、全国に1万4000人いる人権擁護委員を2万人にすることが盛り込まれている。
(pp201,202)
人権擁護法案の本則・附則のどこにも総定員法の適用除外規定など存在しませんが、どうやったら巨大な組織になるというのでしょう。人権擁護委員については、「人権擁護委員の定数は、全国を通じて2万人越えないものとする。」(人権擁護委員法第4条第1項)と「人権擁護委員の定数は、全国を通じて2万人を超えないものとする。」(人権擁護法案第24条第1項)で何か変わりましたか?この巨大組織の頂点に立つ人権委員会は、各地域に配属された2万人もの人権擁護委員に寄せられた事案を精査し、「人権侵害に当たるかどうか」を自ら判断する権限を持っている。人権問題というものは、司法的な手続きによって慎重に判断し解決するべきなのに、人権擁護法案では5人の人権委員の判断によって対応しおうという。
(p202)
現在の法務省内規では、法務局長や地方法務局長が1人で判断する権限を持っているので、改善にしかならないのではないでしょうか。人権擁護委員の選任基準も、きわめて不透明である。人権擁護委員の政治的中立性を担保するための規定もないし、人権委員会は、市町村長の推薦がなくても、人権擁護委員を委嘱することができるとされている。/これでは、ナチスのような政党が政権を取ったら、人権擁護委員全員を党員にするということにもなりかねない。
(p202)
現行の人権擁護委員とは異なり人権擁護法案に規定する人権擁護委員は非常勤の国家公務員になるので、国家公務員法に基づき政治的中立性が担保されます。委嘱権限については、現行の人権擁護委員法においても法務大臣が市町村長の推薦がなくてもすることができます(第6条第5項)。ナチスのような政党が政権を取るようなら、現行制度でも同じことです。左右いずれかは別にして、また日本が、全体主義の波に飲み込まれるような時代がくれば、時の政権に対して批判的な言動をする人物を、全国に散らばっている人権擁護委員が”摘発”するような恐ろしい事態になるかもしれない。
(p202)
人権擁護法案はたかだか勧告の公表までです。それが軽いというつもりはありませんが、全体主義政権による弾圧を警戒するなら、オウムのような別件逮捕・微罪逮捕による”摘発”をこそよほど防止すべきでしょう。しかし、「パリ原則」の真意は、民主主義が発達していない途上国などにおいて、政府が国民の人権を侵害しないように独立した人権救済機関を設置しなさい、ということなのである。/(略)/民主主義が高度に発達した日本は、そもそも「パリ原則」が想定しているような国々には当てはまらない。
(p202)
現行の人権擁護行政の下でも、刑務所での人権侵犯に対して勧告が行われていますが、いつ刑務所まで民営化しました?(笑)アメリカには人権委員会のような組織はない。/(略)/イギリスも同様である。/(略)/ドイツにはこうした機関はまったくない。/(略)/いま日本政府がつくろうとしている包括的な機構を持ち、かつ司法手続きを経ずに国家権力である行政府が人権侵害があったか否かを判断するような機関を持つ国は世界中のどこにもない。
(pp202,203)
城内議員の先の指摘を受け入れて先進国に比較対象を限るとしても、カナダやオーストラリア、ニュージーランドにはあるようですが。人権侵害の問題を解決するためには、本来なら国内の人権侵害の実態はどうなっているのかをもっと具体的に調査・検討してから、その救済方法を考えていくべきだろう。
(p203)
1年8ヶ月以上の時間をかけて35回の会合を開催し、パブリックコメントを募集してさらに公聴会まで開催した人権擁護推進審議会の実績をご存じの上でのご主張ですか?そして法務省に対して、私たちの手でまとめた法案のイメージを提出してみたところ、回答は、一番問題にしている「人権侵害の定義の明確化」と「人権委員会の権限の縮小化」について、原則対応不可能というものだった。/(略)/そもそも、「人権擁護法案」は平成14年(2002年)の臨時国会で実質審議入りしたものの、「人権委員会の独立性が確保できない」と野党が修正を求めたため、一度は廃案になった。/ところが、連立与党内では、「与党人権問題等懇話会」(座長古賀誠・元自民党幹事長)メンバーが「人権擁護法案」の成立に異常なまでの情熱を傾け、再び同法案の今国会での提出と成立を目指し、党執行部に働きかけており、予断を許さない。
(pp203,204)
省略後の部分を素直に読めば、人権委員会の独立性の低さ故に廃案になったものを、そのまま再提出するのはおかしい、つまり人権委員会の独立性を高めよという意味にしか解せません。他方で省略前の部分では、人権委員会の権限の縮小化を主張しています。論理的には独立性は高いけど大した権限を持たないという存在があり得ないわけではありませんが、人権委員会が三条委員会であることについて城内議員は法務大臣の指揮監督を一切受けない、”独立機関”として強い権限を持つ
(p201)と書いてらっしゃいますので、常識的に独立性=強大な権限と理解されていて、それに反対しているはずです。敵の敵は味方というのも一つの考えですけど・・・。
#このエントリは、以下の一連のエントリの続編です。
- 本編
- 前編(3/13)、後編上(3/14)、後編下(3/15)、趣旨説明編(3/29)、faq編(4/9)
- リジョインダー編
- 1(3/17)、2(3/18)、3(3/19)、4(3/20)、5(3/21)、6(3/22)、7(3/27)、8(3/30)、9(3/31)、10(4/2)、11(4/4)、12(4/5)、13(4/8)、14(6/11)、15(6/30)、16(7/2)
- 法案分析編
- 1(3/24)、2(3/26)、3(4/1)、4(4/10)、5(4/11)、6(4/14)、7(5/21)
- 正誤訂正編
- 1(3/25)、2(4/6)
- 百地教授編
- 1(4/20)、2(4/21)
- マスメディア編
- 1(6/10)、2(6/14)
■ [BOJ][government]桜井慶二「内幕ドキュメント/谷垣財務相への直訴はにべもなく却下された/日銀激震福井総裁『恥辱の大敗北』‐独立性はいまや風前の灯火‐」
引き続いて月刊現代8月号からですが(pp126-132)、あくまで内幕ものですのでその真偽はわかりません。しかし、次の記述は嘘であってほしいです。
慎重な言い回しながら、要するに、金融経済情勢が改善しているので、もはや「量にはこだわらない」という姿勢を伝えている。とくに「市場機能を殺す」というくだりに、総裁のタカ派への変身を感じ取った市場関係者が多かった。
それだけにとどまらない。別の関係者は「実は、福井総裁は”隠れ超タカ派”なのです」と内幕を語った。
「表に出る講演や記者会見では、総裁が極端なタカ派だとわかるような言葉は出てきていません。ところが一歩、日銀の建物に入ると、総裁の口からは周囲に対して『早く、金利を復活したい』といった言葉がポンポンと飛び出している」
(pp127,128)
#この期に及んで「国を売るのか、円安介入/円は基軸通貨になれる」(Voice 2005年7月号)と題した対談を脳天気にしている前任者と同類ってことですからねぇ。リフレ派の中でもwebmasterは福井総裁に点が辛い方でしたが、それでも前任者よりはましだと思ってたのですが。
この記事を信じるなら、日銀を押さえ込んで逆レジーム転換を防止した財務省はよくやったということになるのですけれども・・・。
■ [government][game]財務大臣になって予算を作ろう!
やっぱりダメなところはダメなままです、財務省。
防衛予算費を50%アップ
地方交付税、ODA予算、公共事業を半減
税制改革で大増税
という、無茶苦茶な予算を作ったら、剰余金が出たと褒められました。
というpre-juristさん、
増減幅が5段階の10〜50%ってでかすぎじゃないですか。20段階の1〜20%くらいにしましょうよ。ためしに公共事業を40%減らしてみたら、町から橋が消えました。
どうも大幅増税をするといい結果が出るようです。さすが財務省
というどろっぷさん、
もうちょっとシムシティ臭いと(増税でブーイング、かなりの増税で暴動とか。イメージは2000の月ごとの新聞です。おもしろいのですが。
というt9930211さん、みんなまだ財務省を甘く見すぎです!
全歳出50%カット、増税50%の組み合わせでもgood endですよ!!
#財政政策と金融政策の車の両輪がそろって本田透さんのいう「期待を裏切り予想を裏切らない」いいコンビですね(泣)。
■ [government]お役人様頑張って!さんのご質問への回答
#本エントリは施設整備費の理解の誤り等がありますので、翌日のエントリもお手数ですがご覧いただきたく存じます。(7/6追記)
霞が関を代表する立場にもないので、すべて私見です。
- (Q1)マスコミの報道では「福利厚生費」ではなく、「事務費」からの支出だと報じています。これは誤りでしょうか?(webmasterが「給料や福利厚生費等を保険料からまかなうことは法律上認められています」と書いたことについてのご質問です。Q2において同じです)
まず、webmasterが出した「給料や福利厚生費等」という例は、厚生保険特別会計業務勘定の歳出がいかなる名目で行われているかについて裏を取って書いたものではなく、そのような性質の支出が認められているという趣旨だったことをお断りし、ミスリードな記述であったことをお詫びいたします。
続いて回答ですが、メディアの報道において、ぐぐって最も詳しく歳出科目を書いていたのは週刊ポストの記事でしたが(webmaster注:リンク先はGoogleのキャッシュです)、そこには
最も多いのが研修にやってくる職員たちの旅費、つまり慰安旅行の交通費の約2億4000万円。教材費(研修費)9700万円、体育教師など外部講師への謝礼が2280万円などとなっている。/研修生(職員)には給料の他に1日2000円の手当がつくが、それも国民の年金保険料から支払われる。3か月間の総合実務研修を受ければ手当は約18万円になり、ゴルフのプレー代にすれば10回分ほどになる仕組みだ。研修期間中、ほぼ毎週、ゴルフ場に行くことができる手当となっている。これこそ年金丸抱えのゴルフ旅行ではないか。/教材費の中身を知ってもっと驚いた。秘密のゴルフ練習場のボールはもちろん、なんとゴルフクラブの購入費まで年金のカネが流用されていた。ゴルフ場のネットの補修や体育館、グラウンド、テニスコートのメンテナンス費用も、もちろん年金のカネだ
とあります。これらの支出は特別会計予算書上「業務取扱費」の内訳(正式名称では「研修旅費」「研修庁費」「諸謝金」等に該当すると察します)となっていますので、それを「事務費」と呼ぶのであれば、誤りではありません。
なお補足として、1つにはwebmasterが書いた給料(「職員基本給」「職員諸手当」等)は同じく「業務取扱費」の内訳ですが、他方でお役人様頑張って!さんが以前に指摘された社宅については、別の科目「施設整備費」の内訳ですので、これはメディアが言う「事務費」には該当しないと解すべきではないかと思いますし、2つには橋本内閣時代の財政構造改革以降、それ以前は一般会計で負担していた部分について厚生保険特別会計等の負担に移管された部分があるとのことです。
- (Q2)「福利厚生費」という勘定はありますか?
Q1の回答に書きましたように、そのような名称の科目はありません。支出の性質に応じて、Q1への回答中の各科目や庁費等の内訳になっていると思います。
- (Q3)私人ではなく官僚と言う立場から見ても「不適切」なのでしょうか?(webmasterが「それらの支出として不適切な内容も含まれていたと思いますが」と書いたことについてのご質問です。以下Q13(最終問)までにおいて同じです)
webmasterのいう「それらの支出」とは、お役人様頑張って!さんの挙げたゴルフボールとミュージカルチケットですが、実はそれがどのようなものかきちんと調べもせずに「不適切な内容も含まれていたと思います」と書いていました。その点をまずお詫びいたします。
で、調べた結果ですが、まずゴルフボールは、社会保険大学校の施設であるゴルフ練習場の備品ということで、同大学校における研修に用いられているのであればカリキュラム等を見て、純粋なレクリエーション施設であれば適正な対価を徴収しているかどうか等を踏まえ、その是非を判断すべきことだと思います(ちなみに同大学校を視察した市村浩一郎衆議院議員・広中和歌子参議院議員(いずれも民主党)は、
一部マスコミで話題になったゴルフ施設も見てまいりましたが、さほど問題にするようなものでもなく、簡易な作りのものでした。現在は使用を止めていました。むしろ問題なのは広大なグラウンドと体育館なのではないでしょうか。社会保険大学校では、研修中の体育の授業もあるようですが、使用頻度は低いようです
(使用を止められるぐらいですから必須ではなかった蓋然性は高いですが)、社会保険大学校には研修施設以外に300の宿泊室、それに体育館、テニスコート、ゴルフの練習場がある。批判の的になっているゴルフ練習場は家庭用に毛が生えた大きさ。現在はネットを外してベンチを置き、小さな憩いの場になっていた
と評しています)。またミュージカルチケットは、多くの周辺情報はあれどこれぞというものがなかったのできちんとしたソースは示せないのですが、国家公務員共済組合法第98条第1項に規定する福祉事業として行われているようです。同法第99条第2項第4号において、福祉事業については共済組合と国で費用を折半することとされていますので、他の費用の不正支出(最近の例で言えば国土交通省の出先機関の事例(これは報道を見る限り、共済ではなく正面からの福利厚生の対象のようですが)など)でなければ、法律上は合法のようです。
以上から、「官僚と言う立場」を制度的にどうかというご質問と解した上で、必ずしも不適切とは断言できないと思います。
- (Q4) 「不適切」というのは、(倫理的にではなく)法律的にでしょうか?
Q3への回答のとおり、法律的に不適切である可能性もありますが(不正使用の場合等)、そうでない可能性もあります。
- (Q5)「不適切」であるなら、誰かが処分される可能性はありますか?
法律的に不適切な場合であれば処分の対象となります。
- (Q6)社保庁の勘定の規定と、他の省庁のそれとは違うのでしょうか
細目の違いはあるでしょうけれど、概ね同じだと思います。
- (Q7)他の省庁の事務費も同様な使い方をしているのですか?
Q3やQ9への回答のとおり、全てかどうかはともかく、他省庁にも同様の事例は存在します。
- (Q8)社保庁はこの様な使い方が法律の規定に即していると考えていたと思われますか?
不正支出等がなかったのであれば、既述のように規定に則していると考えていたと思います。
- (Q9)社保庁はこの様な使い方が法律の趣旨に即していると考えていたと思われますか?
ゴルフボールについては、先ほどのように研修カリキュラム等と総合的に評価して有効であるなら趣旨に則しているでしょうし、そうでないなら則していないということになります。
ミュージカルチケットについては、福祉事業が組合活動の結果充実してきたという経緯があり(例えば全農林は2000年春闘要求まで、
公務員のレクリエーション等は、使用者、共済組合等がそれぞれ主催し、または共催しア.運動会・文化祭等の開催、イ.演劇・映画等の観賞、各種講習会の開催、ウ.サークル等による各種競技大会、展覧会、囲碁・将棋大会等を実施している。しかし現状では、近年の公務員に対する国民世論の動向や、これら行事を実施するための施設・予算が不十分なことから、十分な活用がはかられているとはいえない。このため、必要な予算の増額や施設の改善及び情報提供等、レクリエーション実施のための条件整備を求めている
といった要求をしていましたが、2001年以降はそのような要求はしていません)、趣旨そのものの是非をとりあえず脇に置けば、趣旨に則してはいたのでしょう。- (Q10)社保庁はこの様な使い方が国益に即していると考えていたと思われますか?
Q8及びQ9への回答のとおり、(不正支出等がなかった前提で)法律に基づく支出ですから、その法律が立法府で適当と判断されて成立していることに基本的に疑問は持っていなかったと思います(個人として疑問を持っていた職員がいたであろうことは否定しません)。
- (Q11)これらについては長官辺りがダメ出しをして取り止めたと聞いていますが、人権委員会は独立性が高いそうですが、ダメ出し出来る人はいるのでしょうか?(早急にかつ恒久的に改められるかどうかなので、裁判以外の方法でです。裁判は個別の案件についてだけですよね?)
ものによります。例えば独立性が高いと言っても国会の予算統制には服しますので、ここまで論じたような話であれば国会がダメだし可能です。他方で人権侵害に係る判断については、近い将来an_accusedさんのエントリへのリジョインダーを書く予定ですので、それをお待ちいただければと思います。
- (Q12)以前にbewaadさまに「社保庁は保険料(事務費)でゴルフボールを買うでしょうか?」と質問していたら「あり得る」と答えていたと思いますか?
Q1で書いたように不勉強でしたから、その質問を受けた際に今回のように裏取りをせずに予断を垂れ流したとすれば、あり得ないと答えていたと思います。
- (Q13)bewaadさまが法律を検討していれば、社保庁がこの様な事をする『可能性』について予見できたと思いますか?
ゴルフボールについては、法律事項というよりはむしろ予算事項(念のため申し上げておきますと、いずれも立法府の判断を行政府が遂行するもので、行政府への拘束力に優劣はありません)ですから、ゴルフ練習場が整備されたらしい平成6年の社会保険大学校移転時に予算を担当していれば(=大蔵省主計局の厚生係や厚生省の会計課(いずれも名称は当時)等に所属していれば)予見できたと思います。
ミュージカルチケットについては、昭和33年の国家公務員共済組合法制定時(先に紹介した第98条第1項はそれ以降改正されていません)には予見できたと思いますし、労使交渉を担当していても同様だったと思います。
- P.S. 厚かましいのですが、どうしていればこの様な事が防げたのかについてコメントを頂けると、嬉しいです。
まず簡単な方から、ミュージカルチケットについてはどうやっていても防げなかったのではないかと思います。先に紹介したとおり組合が主導する部分があったわけですが、いわゆる55年体制下で社会党(当時)が当然ながら後押しし、自民党でもそれぐらいならいいんじゃないという判断があって始まったことと思われます。それが労働運動の退潮、不祥事や民間の労働条件が相対的に悪くなることによる「近年の公務員に対する国民世論の動向」等により許容されざるものとなったのだと思われます。もちろん制度成立時においてもけしからんという人がいたであろうことは否定しませんが、昭和30年代においてはそうした人々が多数派になり得た可能性はそれほど高くないのではないでしょうか。
ゴルフ練習場(備品であるゴルフボール等も含む)については、民主党議員の「簡易な作り」「家庭用に毛が生えた大きさ」という評価がどれほど適切なのかはわかりませんが、かえって体育館等の別の施設の方が問題ではないか、という意見もあるわけです。民間準拠なのか体を動かすことに教育的効果を認めているのか定かではありませんが、例えば人事院の(一般用)公務員研修所にも体育館やグラウンド、テニスコートが設けられており、およそ認められるべき合理性がゼロというわけではないのではないのでしょう。その合理性へのハードル(省内での要求案審査、大蔵省(当時)の査定、与党の部会審査、国会審議等)がもう少し高ければ、別の施設が作られなかったのかゴルフ練習場が作られなかったのかはともかくとして、支出がより少ないものとなっていたのではないかと思います。
■ [misc]クリステル姉さまのシャツ
くりろぐに見る先週金曜日のシャツですが、デザインが非常にツボにはまりまして、メンズで同じようなものがあればクールビズで是非着てみたいです(webmasterが着て似合うのか、という根本的な問題がありますが(笑))。ブランドが何かをご存じだとか、似たようなものを(もちろんメンズでですが)見かけた、といった情報がありましたら、お寄せいただけますと大変ありがたいです。
本日発売の『月刊現代』9月号所収の「内幕ドキュメント」第2弾。第1弾は未読だが
クリステルですね。
垂れ目が好きです。
財務省だめ、日銀やっぱだめ、になると、期待
できるのは、ああ、シュゴーシュゴー。笑。
>roomerさん
早速訂正しました。ご指摘ありがとうございました。
お姉さま、ごめんなさいorz
>韓流好きなリフレ派さん
もふくんの改革運動でしょうか(笑)。
クリ姉さまは“処女”だそうですww
処女が完全証明された女性芸能人一覧
http://tofuya.2log.net/archives/blog1407.html
>滝川クリステル(27歳/キャスター)⇒敬虔なクリスチャン、婚前交渉しない
> 福井総裁は”隠れ超タカ派”
“超”がつくかどうかは別として、隠れタカ派なのは統一見解かとw
本音は「日銀の建物」の中だけに、ちゃんと止めておいていただければ、
まぁいいのだと思うのですけれど。。。
それに組織としての日銀って、基本的にはタカ派バイアスがあるのでしょうから、
行内向けリップサービスかもしれませんしね。
「金利を復活したい」けど、デフレ下では出来ないっていう、
常識的な判断さえしてくれれば。。。(祈)
とある日銀関係者(支店長)と話させてもらう機会があったけれども、名目金利と実質金利の区別をナンセンスだと考えていらっしゃるようで(「実質金利なんていうレトリカルなことをおっしゃるけれども・・・」)。岩田先生の『デフレの経済学』の中でも指摘されてましたが、大丈夫かね。
現代の記事は私も見ました。福井総裁の本心はタカ派だと思います。我慢してやっているのは会見でもかなり感じます。問題は、内心どう思っていようが、政策運営上の筋を通す(量的緩和を公約に沿ってやり通す)ことが大事であることで、こういう記事(信憑性は分かりません)が出たこと自体は、それだけ日銀側の言動に隙があったからではないかと思います。結果的に財務省側の言い分(決定会合での主張)が正論に見えるわけで、かなり情けないです。
bewaadさま。丁寧なご回答ありがとうございます。
私は「事務費」の解釈について問題にしているだけで、
社会保険庁を批判するものでは無い事を御理解ください。
決して社会保険庁には「福利厚生」は不要だと言っている訳ではありません。
何か誤解があるようなのですが「事務費」はメディアが勝手に言っているのではなく、
法律でも「国民年金事業の事務費に係る国庫負担の特例」のように
実際に使われています。これは役所の会計上の科目とは違うようですね。
(保険料から流用出来るのは「事務費」のみであると認識しています)
ちなみに企業会計において「事務費」と言うのは勘定科目として存在し、
間接経費の事を指すようです。(詳しくないので突っ込まないで下さい)
>「給料や福利厚生費等」という例は、
> : (中略)
>そのような性質の(年金からの)支出が認められているという趣旨だった
「福利厚生費」(相当)を年金から支出するのは、認められているのですね。
それなら、社会保険庁の行動は『法律上は』問題が無いのかもしれません。
(社宅を除けば?;後述)
しかしながら、法律(国民年金事業の事務費に係る国庫負担の特例)
の作成者は社会保険庁のこの様な行為を想定していたのでしょうか?
少なくとも私には「事務費」と言う名目で、
社宅やゴルフボールやチケットを買う事は、想定出来ませんし、
国民の多くはそれを許容していない(国益には適っていない)ように感じます。
--
会計上では「交通費」 「教材費(研修費)」
「体育教師など外外部講師への謝礼」 「(研修の)手当」
を「事務費」に含めるのは、間接経費と言う意味では許容されそうです。
# 最も多いのが研修にやってくる職員たちの旅費、つまり慰安旅行の交通費の
(bewaadさまが挙げられた「週間ポスト」の記述です)
って、もしかして社会保険庁では「研修」と「慰安旅行」は同義語なのでしょうか?
(日本語にも自信が無くなってきました。。。)
ゴルフボールより施設の方がより問題だと言われますが、
問題にしているのは金額の大小ではなく、「事務費」で良いのかと言う事です。
(例として不適切であったとの主張なら、謝罪し訂正します。
グランドや体育館を「事務費」で作ったかどうか分からなかったので。)
社会保険庁がゴルフボールを使う研修をすると言うのも、考えにくいと思います。
手当までもらって「パットの入れ方」の研修などがあるのでしょうか?
(「体育教師など外部講師への謝礼」って、もしかして。。。)
ちなみに「社会保険大学校」は、社会保険庁の職員しか使えませんので、
年金加入者向けの研修と言う事は、無いはずです。
しかし「施設整備費」(社宅の建設)、「交通費」(慰安旅行の交通費)を
「事務費」とするのは、どうなのでしょう。
民間企業であれば、きっと税務署に怒られるでしょうね。
(なぜ役所は(税務署が指導するような)一般的な会計をしないのでしょう?)
> 社宅については、別の科目「施設整備費」の内訳ですので、
> これはメディアが言う「事務費」には該当しないと解すべきではないかと思いますし、
> 2つには橋本内閣時代の財政構造改革以降、それ以前は一般会計で負担していた部分
> について厚生保険特別会計等の負担に移管された部分があるとのことです。
私には「施設整備費」である社宅を保険料で建てても構わないと言う趣旨なのか
「施設整備費」は「事務費」にはあたらないと言う趣旨なのか難しくて分かりません。
マスコミは「事務費(年金)」で社宅(職員官舎)を作ったと言っているようです。
前者なら問題ないが、後者なら問題があると言う事だと思いますが、どちらでしょう。
他にも報道は誤りで、年金(事務費)ではなく特別会計からの支出だとも取れますね。
頭が悪いので、補足して頂けますか?
--
bewaadさまの主張を要約すると、社会保険庁には現時点において
何も悪い所はなく(マスコミに騒がれたから変えたと言うだけで)、
「国民年金事業の事務費に係る国庫負担の特例」
(年金から事務費を出しても良いと言う法律らしい)の『趣旨』
(「年金が余りすぎているから減らそう!」と言うものではなく、
「予算が足りないから(特例として)年金からも使う」と理解しています。)
に照らしても何等問題が無いという事なのですね?
しかしながら、私には『趣旨』(もしくは国益)に沿って使われたとは思えません。
どうも、お役人様と一般人(私だけ?)の間にはギャップがあると思うのです。
適切であるかの判断には「法律に照らして」と「趣旨に照らして」があり、
お役人様が気にされているのは「法律に照らして」であろうと思います。
しかしながら、法案を検討する場合に重要なのは
「趣旨に照らしてその法律が正しく機能するか」ではないでしょうか?
そしてその『趣旨』は、国益(国民の満足)に適ったものでなければなりません。
いくら法文が素敵であっても、実際に(国民が)期待しているように運用されなければ、
そんな法律ではダメです。
法律用語と言うのは、上の例のように一般的な意味と違っていても構わないのです。
そのため「人権がどんな物か位、『常識で』分かるだろ!」と言うのは通用しません。
(法律は法文内の『定義』が絶対ですから、『常識』は通じません。)
反対派が『人権の定義』に拘るのは、このためです。
P.S. 反対派を批判される方々は、
「社会保険庁は適切に執行しているのに、国民にバッシングされて可哀想だなぁ」
と思っておられるのでしょうか?
もし何かおかしいと思われるなら、どこに問題があるか考えて頂けませんか?
人権擁護法案では、この様な事が無いようにしたいのです。
Greenspanが「今でも金本位制が最良という考えには変わりない」と認めた話は有名ですね。でも彼はちゃんとデフレを防いだ。さて福井さんは?
# 因みにGreenspan gold-standard でぐぐると、hitするのは金販売業者のページばかり…
ちょっとくだらない質問です。爆笑。
道路公団職員ってのは例の天下り禁止規定の対象外でいいわけですか? それとも入る?
ご面倒でしょうがbewaadさんふくめてちょっとお教えいただければ幸いですm()m
>皆様
ちょっと今時間がございませんで(笑)、明日まとめてレスします。ごめんなさい。
>韓流好きなリフレ派 さま
「例の」というのに合致しているのかわかりませんが、現状は道路公団職員の再就職には規制は無いようです。(参照http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050701/20050701it01-yol.html、)
なお、みなし公務員として贈収賄などは適用されるようです。
>truely_falseさん
そういうことを主張するファンがいるというのが、他のアナウンサーとは違うところですよね。
>鰻谷さん
2ちゃんの某ひらがなコテハン氏は引下げ派の審議委員を抑えたと評価してましたが・・・。
本来、金利を復活させたいなら何が何でもデフレ脱却を図るはずなんで、その意味で原理主義的であってほしいものです。
>Hicksianさん
経済主体が実質金利という概念を念頭においていないとしても、予想キャッシュインフローと名目金利とおきなおせば同じことだというのに、形式的な実質金利否定の方がよほどレトリカルですよね。
>本石町日記さん
議事要旨にまとめず発言者名を明らかにした議事録そのものをオープンにして、もう少し議論のニュアンスがわかるようになると、総裁の「公式見解」に個人的バイアスが反映されているのではないか、という懸念を除去できるのではないかと。ほんとに「我慢」しているのか、「我慢」しきれていない部分があるのでは、という気がちょっぴりしてます。
>cloudyさん
もちろん決定責任は合議体である決定会合にあり総裁個人にはないわけですけれども、議長の議事運営も重要な要素ですからねぇ・・・。
>韓流好きなリフレ派さん、ko-jiさん
記憶では、あれは厳密な意味での国家公務員限定だったはずです。
>予想キャッシュインフローと名目金利とおきなおせば同じこと
私も同じくそのことを指摘したんですけどね。
景気回復には吉川・小野両先生推奨の新規産業による需要創出が必要、と考えてらしたようで、その意味では日銀には何もできませんというスタンスでしたね。いや、むしろこれ以上経済成長する必要あるの、今ぐらいの、ほどほどの状態でいいんじゃない、てな感じでしたか。
ko-jiさん、bewaadさん、どうもありがとうございます。
やはり規制はないのか。
関係ないですけでも地方の私大にいると市役所や県庁レベルからの官僚の天下りは正直にいって経営や研究環境を寒々としたものにしている元凶ですので(これぜったいそうなんですが、みんないわないですねえ 笑)、この天下り問題は個人的な利得(笑)もからんでいつも関心を深めているんですが、猪瀬氏の今週の「ニュースの考古学」を読んで、彼が道路公団職員は「準公務員」だから天下りはいけない(あるいは法的に認められていない?)みたいなニュアンスのことを書いたのでちょっとひっかかってました。
ところでbewaadさんはどこに天下りされるんでしょうか? ひょっとしてアイドル事務所とか爆
猪瀬さんも先日の報道ステーションで、公団は法律で禁止されているわけでもないのにとめられないというが、内規で禁止すればいいじゃないか、と言っていましたので、多分間違っていないはずです。
地方公務員の天下りは、木で鼻をくくるなら「必要なら条例で決めればよい、それが地方分権でしょ(笑)」ということなのですが、先生のように現場からの声がでてこないと、そもそもそのような問題があることすら中央では認識されないように思います。
天下りは・・・野党の政調事務局には高く買ってもらえるかな(笑)。