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2005-10-20

[economy]国債をゼロにしないことのメリット

svnseedsさんの10/12付エントリのコメント欄にて、国債をゼロにしたらどうなるのよ、という質問に対して飯田泰之先生(あの「経済学思考の技術」の著者です)から次のようなご説明がありました。

Yasuyuki-Iida
『>国債をゼロにしたら起こる大変なこと
まず利子率の指標が無くなります.国債は(名目価値の意味で)もっとも安全な資産ですから,各種の金利の目安の役割を果たして居るんです.また,金融政策は国債の売買で行います.買うものがなくなったら金融緩和をしたいとき株や土地を買うことになる.これは市場に歪みをもたらします.また,国債をいつでも全く発行しないというシステムになったとすると,好況では税収が多いから財政を沢山出し,不況期は税収が少ないから財政を締めることになり景気が不安定化します.』

飯田先生は当然ご承知でおっしゃったのだと思いますが、つい最近、国債をゼロにしようと思えばできるのに、あえて国債発行継続を選んだ国があります・・・オーストラリア。2002年度予算においてそのような決定がなされたわけですが、Comley and Turvey, 2005, "Debt management in a low debt environment: The Australian Government's debt management framework", Treasury Working Paperにおいて、さらに詳細な分析がなされています。ここではその部分("3. Rationale for retaining the CGS market"(国債(Commonwealth Government Securities)市場を維持する正当事由)と題された部分)の概要を以下で紹介いたします。かなりの程度の要約をしていますので、ご関心の向きは原文をご参照ください。

  1. Key features of government debt markets(国債市場の特徴)

    国債市場は、最小の信用リスク、高水準の流動性、多様な満期構成、そしてデリバティブを含む発達した市場インフラという点で効率的な金融市場形成に貢献している。

    1. Minimal credit risk(最小の信用リスク)

      先進国においては、徴税権の存在により政府は最も信用リスクが小さい発行体であると考えられており、国債はしばしば「リスクフリー(無リスク)」商品と呼ばれる。

    2. High levels of liquidity(高水準の流動性)

      国債は指標となる特定の期間(webmaster注:日本で言えば10年国債が典型です)で集中的に発行されるので、その銘柄における流動性は高いものとなる。

    3. Broad range of maturities(多様な満期構成)

      国債は様々な満期のものが発行されるが、発行体(政府)から見れば円滑な借り換え・特定銘柄での需給バランスの安定化という点で都合がよく、投資家から見ればそれによりイールドカーブを描けるという点で都合がよい。

    4. Well developed market infrastructure(発達した市場インフラ)

      国債市場においては、豊富な人材、法的・会計的ノウハウの蓄積、決済・清算・登録組織、先物市場・レポ市場といった市場インフラが整っている。

  2. Interest rate risk management(金利リスク管理)

    金利リスクのヘッジができなければ資本コストは上昇せざるを得ないが、そこでの国債の働きを仮想シナリオをみながら検証する。

    1. Current situation(現状)

      国債の現物市場と先物市場、そして金利スワップ市場が相互に連関することで、おのおのの高い流動性が確保され、相互間での裁定取引によりビッド・アスク・スプレッド(webmaster注:売り手と買い手が出す条件の差のことで、これが小さいほど取引が成立しやすく、市場の流動性の程度を表す指標の一つ)が小さくなっている。

    2. Benign non-CGS outcome(国債なしでうまくいく状態)

      金利スワップ先物市場、準政府機関債券先物市場または社債インデックス先物市場ができるのであれば、国債がなくなっても金利リスクヘッジは十分に低いコストで行うことが可能と考えられる。

    3. Non-benign outcome(うまくいかない状態)

      これらの先物市場がなければ、相対取引である金利スワップ市場は機能を停止するか、継続するにしても取引が成立しづらくなりビッド・アスク・スプレッドが拡大するだろう。

    4. Transition between market structures(現状からあり得る状態への移行)

      現状から(国債がなくなった場合の)将来的な「うまくいく」市場の姿に移行するには、金利スワップ先物市場による可能性が高いが、それには十分な流動性が確保され、特定の者の取引によって値段が著しく動かないようでなければならない。しかし、相対金利スワップ市場で支配的地位にある大銀行にとって、そのような先物市場の成立に協力するインセンティブは低い。

    5. Conclusion(結論)

      (オーストラリアの)金利スワップ市場は国債市場あってのもので、もし国債がなくなれば、金利リスクヘッジコストが上昇するだろう。

  3. Providing a safe haven in times of financial instability(金融不安定時における信用リスク回避手段の提供)

    金融が不安定になった際には、投資家は相対的に安全な資産を求めるので、国内に安全な資産がないようであれば、キャピタルフライトが発生してしまう。金融が不安定といっても、大企業が1つ破綻したような時であれば、他の大企業の債券も代替的な安全資産になるであろうし、金融システムにシステミックリスクが生じたような場合には国債でも安全とは言い難いであろうが、これら両極の間で生じえる金融不安定時には、国債という安全資産の存在は有益であろう。それ以外には、通貨そのものぐらいしか国内で国債と同程度に安全資産たり得るものはない。もちろん、そのような事態が生じないよう適切な金融監督を行ってはいるが。

  4. Investment vehicles(投資先)

    国債は長期のローリスク商品であり、長期運用を行う年金などの投資家にとって重要な投資先の一つである。国債がなければ、こうした長期運用は制約を受け(他には州政府債券、国際機関(世銀など)債券、一部のABSなどに運用が可能)、投資家のポートフォリオは影響を受けざるを得ない。

  5. Pricing other financial products(他の金融商品の価格設定基準)

    近年、ファイナンス理論の世界においては、CAPMやAPTにより、(通常国債金利が用いられる)リスクフリーレイトを前提として、資産固有のリスクがどれだけ加わっているかという形で分析がなされている。リスクフリーレイト以外を前提としたモデルも考案されているが、空売りなど他の前提に制約が生じている。

    さらに実用的な問題を考えると、債券が発行される際には、国債金利を発射台として、信用リスクのスプレッドを乗せ、さらに流動性リスクなど他の要因を調整するという形で価格(利率)が決定されている。国債イールドカーブがあるので、ある期間には基準がないということもないし、したがって発行体が期間選択可能で資本コストが下がり、また、ある産業の特殊要因が他の産業の債券価格に影響するといったことも避けられる。民間企業債や国際機関債、金利スワップレイトなどで代替しようとしても、十分な流動性が確保され安定的なイールドカーブを形成できるかには不安が残る。だからこそ、国際的に見ても国債金利は価格決定の基準として用いられている。

  6. Implementing monetary policy(金融政策の遂行)

    オーストラリア準備銀行は、オーバーナイトのインターバンク金利を操作することにより、経済全体の金利に影響を与えている。その遂行手段が公開市場操作で、基本的に国債のレポ取引で資金を吸収・供給している。オーストラリア準備銀行は国債発行額の減少を受けて、レポ取引の対象を国債以外に国内・オフショアで発行される州政府の集中発行債券(webmaster注:一般歳出にも充当可能な公営企業金融公庫債のようなものでしょう)、トリプルA格付けを取得した国際機関債・外国政府債・政府機関債、他行が発行した高位格付け銀行振出手形や譲渡性預金証書に広げてきている。さらに為替スワップの活用も始められており、これらを総合して勘案すれば、国債がなくなっても金融政策の遂行には問題は生じないだろう。

  7. Attracting foreign capital inflow(外資流入の誘導)

    外資を呼び込むには国債が必要だという主張があるが、経済政策が目指すのは経常収支赤字をできるだけ減らすこと(webmaster注:すなわち資本収支黒字(=海外からの借金)をできるだけ減らすこと)である。オーストラリアでは景気循環的要因を除いて財政収支を均衡させることとしているので、どれだけ外資が必要かは民間の貯蓄投資差額に依存する。しかしながら、国際的に投資を行う投資家の中には、例えば国際的な債券インデックス(webmaster注:有名なのはWGBI(世界国債インデックス))の存在を念頭に、海外投資においては流動性の高い国債市場がなければその国への投資はしないという者もわずかながらいるし、さらにはそもそも国債にしか運用しないという者も多い(webmaster注:ので、国債がなければ民間の資金需要があっても外資流入が細って資本コストが上がりかねず、国債発行を維持することは有益であろう、ということになります)。

    こうした背景から、良好な経済情勢、世界レベルのICT技術、高水準で流動性の高い労働力、時差の優位性(webmaster注:オーストラリアは先進国の中で2番目に早く日付が変わります(1番はニュージーランド))といった要素以外に、一定水準の国債市場の維持がオーストラリアを世界的な金融取引の中心地の一つとするという政府の目的に資するとする意見もある。

本日のツッコミ(全29件) [ツッコミを入れる]
とおりすがり (2005-10-20 09:51)

ここのブログを読みつづけ、国債をゼロにしない(すべての借金を一挙に返すのは妄論)のは理解がいたりました。
でも、国・地方(公団等もだったか)あわせて1000兆円を超える長期債務は、不正常なのか「想定の範囲」なのか、を判断する論考、材料はないでしょうか。換言すれば、どの程度が「適正な水準」なのかということです。

名無之直人 (2005-10-20 12:11)

国債が果たしている複数の機能というのは確かに存在するものの、単年度and/or累積発行量が適切なレベルにあるかどうかというのはまた別の議論が必要な様に思います。(プライマリバランスとか)

銀行などの金融機関や中央銀行の借換/オペ等で回される部分があるにしろ、年間150〜200兆の公債発行額というのは、今後の貯蓄率の低下に伴う金利上昇という環境下では、あまり(市中消化に関して)楽観視し続けられない状況が近付いて来ているのではないでしょうか。(年間総税収額の数倍の発行額でも回していければ問題無いという図式がそもそも・・・)

今回のオーストラリアの例は非常に参考になりましたが、『発行しなくてもやってけるかも知れないけどいろいろ便利だから発行する』という彼らの状況と、『発行しなくてはやっていけない』という日本の状況を同一視点で眺めるのも一部弊害があるのかな、と素人なりに感じました。

本石町日記 (2005-10-20 14:26)

とりあえず国債発行ゼロに焦点を当てると、中央銀行にとってはちょっと困った事態になると思います。資金供給は有担保原則なので、民間債務を色々かき集める必要があるでしょう。財政要因の資金不足がなくなり、供給は楽になるかもしれませんが、一方で銀行券残高が多い場合は見合い資産をどうするかという問題が残ります。一般的に国債発行がなくなる場合、様々な利便性から豪州のような対応を取ると思います。

銅鑼衣紋 (2005-10-20 17:01)

88年だか89年頃、財政収支が大幅に改善して新発国債がネットで出
なくなったことがあったように記憶しています。債券市場では「玉
不足」ということで結構話題になり、金利は果てしなく低下すると
いう思惑が台頭しておりましたな。いわゆる「需給」(経済学的な
意味ではなく品薄感とか荷もたれ感とかで資産価格を説明するや
つ)で語る「市場関係者」に対しては、結構な説得力を持っていた
かのように記憶しております。

565 (2005-10-20 23:37)

 国債のメリットもあるでしょうがデメリットもあるでしょう。
 借金があると、どのように返済するか(徴税権があればいいというものでもない)、返済できないとしたらどうするか(破産処理)、返済できるような制度をどう作るか(証拠金とか追い証とか、先物市場の話)制度設計が複雑になるばかり。
 かなり前に先物市場の議論を聞いたことがあるのですが、価格の安定化につながるとか変動性を増すばかりだとか意見がわかれていました。(記憶があいまい)
 単純化思考の人間としては複雑化には賛成できません。

kz (2005-10-21 00:31)

日本の国債について何でここまでプラス思考に考えれるのだろう、どこにそんな根拠があるのだろう、と不思議だったのですが、国家公務員だったんですね。

aboutを見て謎が解けました…金融業やってる人間から見たら笑うしかないですよ

http://www2.gsb.columbia.edu/japan/pdf/david.weinstein_7-1-04.pdf
でも一読してみてください。

bewaad (2005-10-21 05:47)

>とおりすがりさん
絶対水準については諸説ありますが(よくいわれる対GDP比200%という「限界」も、それを引用する人自身根拠はないと認めています)、ドーマー条件(名目GDP成長率≧国債金利)を満たしていなければ政府債務残高は発散過程にあるわけで、これを満たしていない現状は問題があると考えています。

bewaad (2005-10-21 05:51)

>名無之直人さん
とおりすがりさんのところで書きましたが、ドーマー条件未達は大いに問題があると考えていまして、現状を是としているわけでは決してありません。

ただ、政府債務残高をゼロにしなければならないのか、それともそうでないのか(具体的には対GDP比の比率が上昇しないようにすればよいでしょう)、というのは処方箋に大いに差が出てきますので、そこを考える一助となればと考えた次第です。

bewaad (2005-10-21 05:54)

>本石町日記さん、銅鑼衣紋さま
クリントン政権下でこのままなら政府債務は完済可能だといわれていた頃、グリーンスパンも国債がなければGSE債でオペをやるだろう、なんてことを言っていたと記憶しています。

bewaad (2005-10-21 06:01)

>565さん
政府であろうと民間であろうと、借金の存在それ自体は、現在と将来とで支出を最適化する手段になりますから、借金があり得ない世界よりは借金があり得る世界の方がベターです。

問題は借金がサステナブルかどうかであって、現在の小泉路線はサステナブルでないとこれまで何度か批判しているように、サステナブルでない借金は問題だと考えています。

bewaad (2005-10-21 06:07)

>kzさん
国家公務員かどうかで信頼性をご判断いただくなら、財政健全化至上主義の財務省もまた信頼できないということになり、いったいどうすればいいんでしょうね(笑)。

冗談はさておき、ご紹介いただいたリンク先はBroda and Weinsteinの論文(執筆者はもちろん日本の国家公務員ではありません(笑))を題材とするものですが、同論文は下記URIにて概要を紹介させていただきました。
http://bewaad.com/20051010.html#p01

まずはご一読の上、さらにご疑問があらば承りたいと思いますが、同論文は「日本の政府債務は大問題だとされている割に、日本国債は投資家によって安定的に消化されているのはなぜだろう」という問題提起に始まり、「日本の政府債務は実は大した問題ではなく、投資家が国債を積極的に購入しているのは、正しくそのように認識しているからなのだ」と終わっているものです。

とおりすがり (2005-10-21 10:10)

bewaadさん
お返事ありがとうございました。
ドーマー条件も拝見しています。今月「国債」のテーマのエントリがおおく、表面利率とか市場での利率とかをいかに下げたらよいかばかり考えておりまして(そのためにも「構造改革」しかないか)、本日のエントリをみて、名目GDPのほうをあげればいい、と単純なことに気づいた次第です。

kz (2005-10-21 14:34)

こんにちは。ご丁寧な要約ありがとうございます。
批判的な論文を題材としても、積極的に考えていただけないと思い、客観的な議論をするためにも掲載させていただきました。

提示した両教授は、言うまでもなく米国大学の研究者であり、日本の国債について批判するメリットは全くありません。(米国にとっては小泉内閣の対米偏重路線は歓迎すべきですし、財政に困った日本が保有している米国債に注目を集めては大変ですし)

>投資家が国債を積極的に購入しているのは、正しくそのように認識しているからなのだ

とのことですが、日本の国債の特徴として、「投資家」というのがほとんど日本国内の金融機関であり、その原資は国民の預貯金であるということです。
[日本国債の保有比率については↓を参照]
http://www.boj.or.jp/ronbun/00/kwp0006a.htm#chart6
日本非居住者の保有比率はわずか6%程です。

また、郵貯・簡保が巨額の国債を保有しており、資金不足によってこれ以上の長期的な国債引受ができないとも言われています。国債を発行しなければいいのですが、現状、抜本的な財政改革が進んでおらず、国債発行を行わない場合、国が回っていきませんし、郵貯簡保が引き受けない方針を打ち出した場合、国債の市場価格が下落し、国内金融機関は大変なことになります。

両教授が無責任に「投資家は安心していい」と言っているのは、日本向け(というよりは米国の言いなりになっている日本政府)に対する激励メッセージのようなものでしょうか。他人事です。

国債を取り巻く状況が問題無いという観点だけでなく、「問題があるかもしれない」という観点でも考察し、考えを進めていってはいかがでしょうか。

ひとつずつ事実やデータをベースに議論を重ねていくことが、重要だと考えます。

その意味で本blogは貴重と思います。

kz (2005-10-21 14:45)

日本国債保有率のデータは古すぎました。
現状、もっと低下しているようです。
http://www.boj.or.jp/press/04/ko0410d.htm
での記述によると個人+非居住者合わせて3%くらいのようです。

Yasuyuki Iida (2005-10-21 16:28)

もともとの私の書き込みも「「国際をゼロにしたら起こる大変なこと」って具体的にはどういうことですか?まだ経済初心者なもので…。」への返答ですし,Bewaadさんも別に日本の財政の現状についてエントリでは全く言及してない点ご注意いただければと思います.

これはとおちすがりさん・名無之直人さんへの批判と言うより,自分自身の中にもあるニューマへの批判なんですが「とりあえず財政は危機的だ」って言っておけばよいという雰囲気があることは否めないと思います(短いコメントを求められて僕も枕としてそう答えてる場合もあります).このほかにもとりあえず××って言っておけば大人の作文として及第点みたいな話題がどこから生じるのかだれか(社会学とかになるのかな〜)研究している人いませんかね.

銅鑼衣紋 (2005-10-21 21:01)

>iidaさん

いや、やはり財政は危機でしょう。それをネタにしてデフレ下で財政再建
を推進する連中がいるんですから(大笑 と書きたいが 事実)

kz (2005-10-21 21:39)

>銅鑼衣紋さん
このデフレってかなり意図的なものと思うのですが。
国民の1400兆円が、国の財政難(国債金利抑制)の犠牲になっている。本来の金利分だけでも搾取されまくってますよね。
低金利期間=搾取額なのに、急いで改革を進めようとする意欲が全然伝わってこない。

BUNTEN (2005-10-21 22:14)

>それをネタにしてデフレ下で財政再建を推進する

弱者(あるいは私)をいじめるためにわざとデフレをやってる、という陰謀論に転びたくなるゆえんです。m(_@_;)m

銅鑼衣紋 (2005-10-21 23:13)

>kzさん

貸し手の損と借り手の損は同額ですから、「国民が搾取されている」と
いうのはどうでしょう?借り手は非国民?

銅鑼衣紋 (2005-10-21 23:15)

失礼。借り手の「損」じゃなく「得」でした・・・

bewaad (2005-10-22 04:34)

>とおりすがりさん
国内のほとんどの者にとって経済成長は与件ですから、おっしゃるような受け止めが自然なのですが、何度か書いているとおり、経済政策決定主体においても同じなのが問題だと思っています。

bewaad (2005-10-22 04:43)

>kzさん
国債のサステナビリティについては、上記のドーマー条件を満たしていないというのに、ますます到達から遠ざかる政策指向に対して何度か問題提起をさせていただいています。

ただし、国債の消化能力については、きちんと政策転換がなされるのであれば、貯蓄投資差額がある以上誰かが買わざるを得ませんし、それが縮小(ないし投資超過へ転換)するのであれば、そもそも国がやらなければならない業務は減っているのですから、その際は国債発行額を縮小しても問題ないと考えています。

bewaad (2005-10-22 04:46)

>Yasuyuki Iida先生
現時点でドーマー条件未達である以上、危機的といっても嘘ではないでしょう。それをどう解するかは聞き手の知識次第ということで(笑)。

bewaad (2005-10-22 04:48)

>銅鑼衣紋さま
もう一つ、デフレを脱する前にCPIが正の値になったら引き締めようという姿勢を隠しもしない中央銀行をお忘れでは(笑)。

bewaad (2005-10-22 04:50)

>BUNTENさん
あっち側の世界の人々は、金持ちから金を奪っても貧乏人が豊かになるわけでない、というサッチャーの台詞をよく持ち出しますが、だからといって貧乏人から金を奪ったらなおさら貧乏人は豊かにならないだろうといいたいです(笑)。

BUNTEN (2005-10-22 20:30)

豊かにならない、位で済むならいいんですが、死にそうになったり実際に死んだりするわけですよ。m(_@_;)m

中には大人しく死んではくれず、周囲を道連れにする奴すら出てくる。そういうこともちったぁ考えろといいたいっす。

信州人 (2005-10-23 13:42)

>kzさん
財政が危機的だと堅く信じ込んでおられるようですが、それが思い込みにすぎない
と考えられる根拠がたくさんあるというのがここでの議論の本質だと思います。
Broda and Weinstein論文はその根拠をロジカルかつ客観的に指摘しています。
それを批判するなら内在的に行うべきで、著者がアメリカ人だからということで否定
されるべものではもちろんありません。

>日本非居住者の保有比率はわずか6%程です。

>また、郵貯・簡保が巨額の国債を保有しており、資金不足によってこれ以上の長期的な
>国債引受ができないとも言われています。

国債は郵貯・簡保だけでなく多くの民間金融機関も保有しています。その結果がこの
日本非居住者の低い保有比率です。それは、国内投資機会の不足の結果としての国内
資金余剰の現れにすぎません。その民間部門の資金過剰状況に変化がないかぎり、
郵貯・簡保が今後どうなるのであれ、民間部門は国債を保有し続けることになるでしょう。

bewaad (2005-10-23 15:48)

>BUNTENさん
そのあたり、財界もどう思っているのかよくわからないです。輸出企業や寡占企業ならともかく、国内市場で競争していればパイの縮小はいやでも感じざるを得ないのではないかと思うのですが。

bewaad (2005-10-23 15:52)

>信州人さん
政府自らが財政は危機的状況であるとか、郵政民営化で官から民へ資金の流れを変える、なんてことを言っているわけですから、それに説得されてしまっても無理もないかな、という気はします。


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