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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2006-05-16

[economy][media]1ドル7元台突入

また読売びいきか、と言われそうですが、現にいい記事があるのですから仕方ありません。

中国の1〜3月の貿易黒字は前年同期比41・4%増の233億ドルに拡大。また、中国政府は今年2月末時点の外貨準備が世界一になったと発表したが、外貨準備急増が国内の通貨供給量を押し上げ、景気過熱の恐れも広がり始めている。こうした事情もあり、中国政府内に人民元高を容認する意向が広がったと見られる。

読売「人民元、1ドル=7元台に突入」

webmasterがざっと見たところ、国内の金融政策との関係に着目しているのは読売のみで、あとは、朝日の報道が典型ですが貿易、それもアメリカとの摩擦ばかりに着目している記事だらけです。他方で読売は、昨年7月の固定相場放棄の段階で既にこの見方を提示していまして、さすがと言ってよいでしょう。

といいつつも若干気になるのは、中国のインフレ率は(CPIベースで)1%程度に過ぎない点で、にもかかわらず政府関係者はインフレ懸念を表明し、加減はしつつも引き締め気味の金融政策を採用しています今年の暦年でのCPI上昇率が見込みどおり2%台になるのなら、確かに今よりはインフレ傾向ということではありますが・・・。

そうはいっても自国よりは彼の国の中央銀行に信頼を置いているwebmasterがここにいるわけですが(笑)。

中国人民元の変動相場制移行時「元高シンドローム」についてのエントリなども、あわせてご覧いただければ参考になるかと。

本日のツッコミ(全10件) [ツッコミを入れる]
梶ピエール (2006-05-16 13:49)

人民元の話題になるとどこからか湧いて出てくる者ですw

>外貨準備急増が国内の通貨供給量を押し上げ、景気過熱の恐れも広がり始めている。

 この辺は非常に微妙でして、確かに今年の第1四半期のGDPと貿易の成長率は予想を上回る伸びになりましたが、マネーサプライ(M2)対前年成長率に関しては昨年7月の切り上げ以来ほぼ20%弱で安定的に推移しています。燃料や資産価格の上昇は懸念されるものの、内需の拡大にはまだ不安が残ると考えられます。また今回のようにわずかな(不均衡を是正するには不十分な)幅の利上げと通貨切り上げが見事に連動してしまいますと、今後の元高期待が一層高まるのは避けられず、そうすると投機的な資本流入を招きかえってベースマネーの増加圧力として働いてしまう恐れもあります。
 以上のことから、実は今引き締め的金融政策を行うことの理由およびその効果ははっきりしない、というのが私の判断です。つまり当局も本当はもう少し景気の動向を見極めたかったのだが、第1四半期のGDP・貿易の急成長、世界一になった外貨準備額、胡錦涛の訪米など、為替レートについて何らかの積極的なアクションを取らざるを得ない材料がそろいすぎてしまったため利上げ・元切り上げに踏み切らざるをえなかった、といったところが真相に近いのではないかと思います。おそらく今後どの程度金融引き締めを進めていくかどうかは国内の景気動向とのにらめっこになるのではないでしょうか。

>そうはいっても自国よりは彼の国の中央銀行に信頼を置いているwebmasterがここにいるわけですが。

 これについては私も同意見ですw。なによりどこかの国とは違ってポピュリズム政治によって金融政策が大きくゆがめられる心配がないのが大きいでしょう。

Baatarism (2006-05-16 15:21)

>そうはいっても自国よりは彼の国の中央銀行に信頼を置いているwebmasterがここにいるわけですが。

今の中国は高度成長が続いているから金融政策が大きく歪められることはないけれど、成長率が落ちたらどうなるのかなという不安はありますね。
共産党独裁とはいえ完全に民意を無視して政策をとれるわけでもないですし、今後もし中央政府の力が弱まれば、地方や軍の圧力で金融政策が歪められる可能性も大きいと思うのですが。

bewaad (2006-05-17 06:48)

>梶ピエールさん
エントリをたてていらっしゃらなかったので、お呼びしてご見解をいただきたいと思いつつこちらも書きました(笑)。

中国人民銀行のサイトを見てもマネーサプライ統計のありかがわからなかったのですが、ご教示いただいた情報から深読みすると、マイルドインフレとしてもう少し高いインフレ率に誘導するために「釣り」として中途半端な利上げをしたのでは、なんて気もしてきたり(笑)。

bewaad (2006-05-17 06:51)

>Baatarismさん
シニョレッジで財源を賄わざるを得ない状況にある国を除き、中央銀行がおかしくなるのはポピュリズム以上に妙な使命感であるように思います。当面中国は財源が足りなければ内外から借金できる状況にありますから、警戒すべきは妙な使命感の方かな、と思ってます(共産主義を守るため、とか(笑))。

Baatarism (2006-05-17 09:56)

>bewaadさん
中国の場合、ポピュリズムであろうが妙な使命感であろうが、中央銀行の内部で生まれるのではなく、外部から強制される可能性の方が大きいように思います。そういう意味では、中央銀行の独立性を確立することが急務なのでしょう。
中国国内でもそういう意見はあるようですね。ここにでてくる余永定氏は、かの国における信頼できるセントラル・バンカーなのでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060508-00000391-reu-bus_all

梶ピエール (2006-05-17 18:04)

補足として自分のところ(http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20060517)にエントリを立ててみましたのでよろしければそちらもご覧ください(最近なぜか他社のブログへのTBに失敗してしまうのですが・・)。

>中国の場合、ポピュリズムであろうが妙な使命感であろうが、中央銀行の内部で生まれるのではなく、外部から強制される可能性の方が大きいように思います。

 これはおっしゃるとおりだと思います。ただし、その場合セントラル・バンカー自身がポピュリズム的な「使命感」を「内面化」しており、ともすれば強引なバブルつぶしに邁進してしまったりしがちな場合とどちらがより「危険か」というと・・不毛な比較かもしれませんね、すみません。

bewaad (2006-05-18 06:09)

>Baatarismさん
彼の国はpossible danger、この国はclear and present dangerということですね(笑)。

bewaad (2006-05-18 06:12)

>梶ピエールさん
エントリ拝読いたしました。グラフにするといっそうわかりやすくていいですね。共産党傘下のくせに近経を会得しているあたり、あなどれませんなぁ(笑)。

Baatarism (2006-05-18 15:05)

>bewaadさん、梶ピエールさん
そして外部内部の双方からポピュリズムと妙な使命感が同時に金融財政政策に影響を与えてしまったのが、昭和恐慌期の日本というわけですね。w

bewaad (2006-05-19 03:24)

>Baatarismさん
加えて、バブル以来今に至るまで、と。

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 コメント欄で余計なことを書いたけども、bewaadさんの5月16日のエントリ及びそこで紹介されている読売新聞の記事における見解は基本的に妥当だと思う。『財経』のこの記事(中国語)などをみても、中国国内では確かにこのところ経済過熱を懸念する声が強くなってきている

 おなじみ、津上俊哉さんの中国マクロ経済ウォッチ。 http://www.tsugami-workshop.jp/blog/index.php?year=2005&month=6&categ=  まあ基本的に上半期の統計数値ももそれを受けたの準備率引き上げも、前回の利上げが行われた時からの想定の範囲内にある、と言うこ


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