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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)
2006-08-21
■ [economy]逆選択の実例?
かつて逆選択の話を取り上げた際、そうはいっても実際にはなかなか見られないというコメントがありました。でもこれは実例の1つであるようにwebmasterには見える話が天漢日乗で紹介されています。題材は産科医。
2ちゃんスレの紹介なので引用ではなく要約で内容をお示しするなら、次のようなものです。
- 死産は警察に届け出る必要があります。
- その届出をした場合、業務上過失致死の嫌疑をかけられるような例が出てくるようになりました。
- その結果、
- 産科を選択する新任医師が減っています。
- 廃業を考える医師が出てくるようになりました。
- 死産を届け出ない等の違法・闇診療が増加するおそれがあります。
あらためて逆選択というものを簡単に振り返るなら(詳細は上記リンクから過去エントリをご覧ください)、
- 質にばらつきがあるものが取引されるときに、
- そのばらつきが取引相手からは判断しづらい(=情報の非対称性が存在する)場合には、
- 取引相手は市場全体から確率論的に期待できる質に見合った価値評価をするので、
- それよりも質の高いものを提供できる者は過小評価を嫌い市場から退出し、
- 質の悪いものだけが市場で選択(=逆選択)されて残る(と平均が下がるので、以下同じことの繰り返しで事態はますます悪化)。
というものです。医療は質にばらつきがありますし、それを患者が見抜くことには困難が伴うでしょうから、まさしく逆選択が起こりやすいサービスと言えます。産科の質が平均として業務上過失致死を疑うべきものであるなら、疑われるのが心外である質の高い医師から廃業するのは、この理屈から言えば必然ということになるわけです。
ただし、そのまま受け入れるには抵抗がある点が2つあります。
- なぜ最近になってからなの?
- 医療において情報の非対称性が存在するのは今に始まった話ではありません。であるなら、昔から逆選択が起こり、医療というサービスそのものが存立不能になっていてもおかしくありません。にもかかわらず、こうした問題が最近になって生じてきているのはなぜでしょうか。
- なぜ産科なの?
- 産科と同様の問題は小児科にも生じているといいますが、にしても医療全般ではなく、これらにおいて特に深刻なのはなぜでしょうか。これらにおいて特に情報の非対称性が深刻であるとは、少なくとも素人目には明らかではありません。
これら両者をあわせ考えるなら、この流れに影響を及ぼしているであろうと思いつくものは少子化です。昨今の少子化は非婚化・晩婚化の影響であり、夫婦当たりの子どもの数はそれほど減っていないといわれますが、それにしても、
- 高齢出産はリスクが高いので、求める質が高くなる、
- 高齢出産は死産ないし子どもの死亡の際に再度出産することが困難なので、子どもの親にとっての価値が相対的に高まる、
ことは多いにあり得ることです。これらの影響により、「市場全体から確率論的に期待できる質に見合った価値評価」が下がることにより、これまでは顕在化しなかった逆選択が、鉱山のカナリアたる産科・小児科に現れだしているのではないでしょうか。
何ら実証分析を伴っていないので、このwebmasterの推論が誤りである可能性は多分にあるわけですが(例えば、仮に少子化が原因である点は正しかったとしても、市場全体の規模縮小により供給過剰となり、その調整が始まったとも考えられます。であるなら質の悪いものから退出すると考えられるので、上記に分があると判断できる理由がないわけではありません)、もし推論が正しかった場合、今後の見通しはさらに暗いものとなります。
というのも、逆選択が進み出すと事態がますます悪化するとは先に書いたことですが、それに加えて、夫婦当たりの子どもの数も減少を始めている兆しがあるからです。今も昔も親心は変わらず子ども一人当たりの限界効用は同じであるとしても、子どもの数が減れば平均効用は増えます。であるならば医療に求める水準はより高くなり、相対的に現に存する質の評価は下がらざるを得ない、ということになってしまいます。
#平均余命の延長や一人当たりGDPの増加は、程度は少なくとも同じ影響をもたらすので、産科・小児科は既述のようにあくまで鉱山のカナリアであり、その他の医療サービスも安泰であるとは限りません。
もしwebmasterの懸念が当たっているなら、規制等による保護が医療問題の一因であり、各種の競争強化策を講ずべきとの昨今の風潮では事態を悪化させてしまうわけですが、はたしてどうなるやら・・・。
#もちろん、そうだったとしても、従前規制等による保護に改善の余地がないということにはならず、状況の変化に即した対応の必要性を否定するものではありません。
先日の医師不足(というより偏在)のはなしにはコメントいただいたりしましたが,その
注:オリジナルは7月10日に書かれたものです。文中の「離婚」は終わっています。
少なくとも臨床医の間では、日本の医療制度の将来についての危機感は共有されていると思うのだが、医師の間だけであれこれ言いあっていても建設的ではない。ブログに書くことで、他の業種の方々に少しはこの問題について知ってもらえればうれしく思う。官僚であるbewaadさん
bewaadさん、的確なまとめをありがとうございます。
産科をめぐる過酷な状況は
福島県立大野病院事件
以来、より厳しさを増しています。
朝日のまとめ。
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000120603140001
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000120603150001
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000120603160001
他の医師からの反応の一例。
2006-03-12 産科医の黄昏と医療の崩壊
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20060312
なお、紀子様の愛育病院への予備的な入院が報道されていますが、産科医によると
「前置胎盤の事前の入院には、予後に有意な差があるというエビデンスはない」
そうです。マスコミは「入院したからもう大丈夫」という論調ですが、医師団がついているとはいえ、難しいお産であることには変わりありません。ご安産を祈っておりますが、こうした報道姿勢が、他のお産に与える影響は小さくないと思っています。
産科には反応できませんが逆選択に反応。
逆選択の例、思ったより多いです。というか、デフレで価格シグナルのみを重視したところが陥っている罠なんですが。
古くは、スーパーで普通の米並の値段で特売されていた魚沼産コシヒカリ(1%混合米)とか。見つかってラッキーだった姉歯物件とか。建設工事系で市町村がチェックする(建前になっている)のも、逆選択回避のためですし。最近では、ネットでリバースオークションして商品・資材調達しているケースで、商品以外のところで逆選択チックな事が起きています。これは発注者側の納品条件の不備が原因ですが。
ヤフオクで「出展者の評価」を載せているのも、逆選択対策ですよね。
>iori3さん
こちらこそ、興味深い題材をいただいてありがとうございます。
スレの議論を見ても、またスレで取り上げられたメディアの論調を見ても、医師側から見れば世間の無理解を、世間側から見れば医師の志の低さ(産科・小児科や離島・山間地を敬遠する)や倫理(医療事故関連)をそれぞれ難じあっているように見え、それでは問題があるのでは、と思って書いた次第です。
実は、産科医師が他人事には見えず(一部に問題があるにせよ、全体としてネガティヴイメージとなって平均待遇が悪化し、それによって優秀な人ほど割に合わなくなる)、霞が関住人としてシンパシーを抱いてしまったのが書いた動機の一部でもあるのですが、ご紹介のスレを見る限り、産科医師からはそうは見てもらえていないようでorz。
>鍋象さん
私の逆選択の理解に問題があるのかもしれませんが、単に各種の偽装があるだけでは逆選択ではなく(理論的にはともかく、現実の問題としては)、それが市場規模を顕著に縮小させてこそなのかな、と。例えば米の産地偽装にしても、それでコシヒカリを名乗る米が売れなくなったのかといえば、そうではないように認識していまして、それをどこまで逆選択の問題として取り上げたらよいのか、ちょっと迷います。
事後チェック・第三者評価といった情報の非対称性緩和策が逆選択への対処の王道なのはおっしゃるとおりだと思いますが、例えば医師の技術を第三者格付けするなんて手法を導入すると、そのうち格付け機関への接待疑惑とかそういうものが出てきたりするんだろうなぁ、と悲観的にも思うのです(笑)。
最近増えた理由のひとつは医療訴訟の増加じゃないでしょうか。地裁に「医療集中部」という部門が設置されたそうですね。
訴訟される確率は小さくとも、いったん裁判になった場合莫大なコストがかかり、個人病院ではそれに対応できないので廃業、という
ことだと解釈しています。
産科医向けの訴訟費用を負担してくれる保険があればいいのかと思いましたが、任意保険だとまた逆選択問題が起こるので、法律で強制ということになるのでしょうか。というかどうせ保険作るなら訴訟費用じゃなくて賠償金を払ったほうが安上がりかな。でその保険料は患者から徴収すると。
なお以下のNATROMさんの日記も必見かと。2ちゃんよりは顔の見える医師の方々の意見が集約されております。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20060810#p1
産婦人科・小児科とも、その医師が転業してたとえば、外科の開業医になることは普通はありませんから、産婦人科や小児科の医師の絶対数が問題となるでしょう。新聞でも報道されているように、当直のある勤務医から、夜間診療等を断ることの可能な開業医になっているので、医師が退出しているわけではないです。このケースで、夜間や地域的な偏在があり、患者さんも、医師の労働自体も偏在していることに問題があると、思います。
ただ、医師免許はすべての診療科共通ですが、比較的専門化している産婦人科と違い、小児科の場合は、内科・小児科の看板の医者が内科のみになるケースは、「退出」といえそうです。
こうした偏在は、人為的なものでもありますので、市場ではなく規制で対応することが可能かもしれません。
医療訴訟については医師側、患者側双方の負担が大きいですから、訴訟によらないより簡素な解決策があれば良いんですけどね。ただ、人の命が関わることだから感情的に難しいんでしょうか?
Yosyan氏(「新小児科医のつぶやき」)によれば、
「専門家による第3者審査機関の設置は医療関係者の熱望するところですが、これも医者は信用できないの世論は強力で現状では案以上の進展は殆んど見られない」
と、世論(の持つ医師のイメージ)の問題が指摘されています。
訴訟が医師・医療への不信感を増大させ、そうした状況が、新たな訴訟の遠因になり、また、第3者審査機関の設置を難しくもしている、ある種の悪循環があるのかなとも思います。
※2006-08-21 医療訴訟に対策はあるか
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20060821
ところで、小松秀樹氏は著書「医療崩壊」で、医療費抑制と安全要求の矛盾が、医師をサボタージュに走らせていると指摘しています。
抽象的ですが、社会不安の増大による安全欲求への強い志向も背景にあるのかなとも思いました。
※小松秀樹 「医療崩壊」(朝日新聞社)
とりあえず、乳がんのマンモグラフィー検診時の見逃しの有無については、こんなのがあります
http://www.mammography.jp/mammo/review/review.html
分娩費用は医療報酬制度で決められているので、仮に産科医のサービスの質を何らかの手段で評価できたとしても、「安くて質の悪い」産科医というものはありえないため、産科医の減少傾向は逆選択にはあたらないのではないでしょうか。
>cloudyさん
なぜ訴訟が増えたかの原因が、エントリに書いたようなことだと思ってます。
強制加入の賠償保険、類例はあるかと考えると、預金保険みたいなものですね。リスクに応じて医師から徴集する保険料に差をつけそれをディスクローズすれば、ある種の格付けとして機能もするでしょう。産科等に限定するのでなく、医療過誤全般を取り扱うようにするんでしょうね>もし実現した場合。
>とおりすがりさん
産婦人科から婦人科のみへの変更や、産婦人科でも分娩を取り扱わない、なんてかたちの退出はあるのではないでしょうか。
>Baatarismさん
cloudyさんとの議論で出てきた、預金保険型の医療過誤保険は一つのアイデアでしょう。実現性は低そうですけれど。
>kymさん
フィージブルな案として提示されている鑑定医についても、医師ギルド内でのかばいあいでは、なんていう疑念があると機能しにくいのでしょう。
>Tuneさん
情報提供ありがとうございます。医療従事者の側の対応としてはまずはそこから、といったものかと思います。
>tockriさん
収入が標準報酬で単位当たりは不変であるとしても、どこまでコストをかけるかは変わってきますから、よりコストをかけて利幅が薄い者から退出、ということではないでしょうか。価格で調整できないので、数量調整がダイレクトに行われるようなイメージを持ってます。
>それでコシヒカリを名乗る米が売れなくなったのかといえば、そうではないように認識していまして
いや、売れなくなりましたよ。少なくとも本物は(^^;
>事後チェック・第三者評価といった情報の非対称性緩和策が逆選択への対処の王道なのはおっしゃるとおりだと思いますが
僕はそこまでは書いていません。確かに公共経済学ネタでは最後は市場の失敗=政府の関与ってところに行きがちですが、情報の開示というのが結構なポイントです。
例としてちょっとだけあげたリバースオークションの失敗は、納品条件が明示されていなくて、一括納品だと思っていたら各店配送+発注忘れを無償で赤帽対応という鬼のような事を後で言われて落札業者が辞退を申し入れるというケースが少なからずあります。発注者側が意図的に誤解させて低価格を引き出そうとするケースもあるのかなと思っています。あんまり悪質だとまともな業者は敬遠して、短期間で売上だけ欲しい切羽詰った業者が集まってきます。
あと、ヤフオクなんかは出品者の評価を落札者につけさせて開示するという手法をとっています。もっとも、これはこれで初回出品者は眉唾つけられるという歪曲を伴っていますが。
>コシヒカリを名乗る米
味音痴なのでブランド農産品は敬遠するように心がけていますが、そういう人は果たしてどれくらいいるのか。
輸入ものをうたった安い肉とかなら好んで買いますが、国産と書いてあるとそれだけで眉につばをつけたりとか、実際にやってます。
私も、味音痴でなかったら品質と価格のバランスで選んで買うのでしょうけれども。
>鍋象さん
私も政府の介入が必要とは考えていません。業者の自主的対応と政府の対応のいずれがよいかは、例えば政府の仕掛けるディスクローズに対して信頼がないような状況では、むしろ自主的対応が望ましい(=より効果がある)のでしょう。
>BUNTENさん
味音痴だからこそ、ブランドに頼って品質が悪くても「やっぱり○○は違うね」なんていうのがマジョリティではないでしょうか(笑)。
>>bewaadさん
買って食ってみるまでわからないから情報の非対象性なわけです。情報の非対象があるから逆選択が起きるわけです。というわけで、味音痴な人も味音痴でない人も、ブランドが一定の品質を保証するものであると信じて買うのです。
で、実はそこまで自虐的になる必要もなくて、自分は味音痴だと言っている多くの人が、「一度だまされたら二度と買わない」という恐ろしいお客さんです。BUNTENさんだって、過去にブランドの信用を損ねる事例を目の当たりにしているから避けているのではないでしょうか。
カルフールが撤退する際に「日本市場は難しい。不味いと思ってもクレームしないが、その代わり二度とこなくなる」とコメントしていたのが象徴的です。3日同じものを食べさせられたら激怒しちゃうのは日本人だけです。おそらく世界有数の食い物にうるさい国民です。外国で暮らした事がある人はわかると思います。
多分、美味しんぼとかの天然素材原理主義みたいな人の定義する味覚音痴と混じっちゃってるんだと思うんですが、食品添加物が入った大手メーカーの商品は平均点としては高く、結構美味しいんです。それがわかるのは味音痴ではありません。ただ安全性とか、騙されていたとか、極端に旨み成分慣れしちゃって普通のものをより不味く感じるとか、そっち方面が問題なわけで。
>鍋象さん
今日のiza!に食品添加物の記事がありますね。食品添加物を調合するだけでおいしい豚骨ラーメンが作れてしまうそうです。普通に売ってる加工食品で、添加物で味を調整していないものなんてないんでしょうね。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/life/cooking/16164/
そこに出てくる人の本がこれ
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4492222669/
豚骨スープの件ですが、カップラーメンの豚骨スープって粉末の袋を空けてお湯に溶かすだけですよね。添加物で豚骨スープという話に反応する人はカップラーメン食った事無いのかなと思ったりして(^^;。
色々実例書くととてつもなく長くなっちゃうので、要点を。
1.食品添加物というくくりは適切ではない
食品添加物にも天然由来がある。しかも、天然由来だから安全というわけではない(例:ふぐ毒、醤油の致死量、焼き魚の焦げにダイオキシン)。古来から使われている「にがり」とか「かんすい」も食品添加物。食品添加物という単語はアンチキャンペーンをやるに足るマイナスイメージの単語にすぎない。同じ物質を食品添加物として紹介すると負のイメージになるのに、健康食品として紹介すると良いイメージになります。
2.安全性より信用(詐欺)の問題
安全性については、まだまだわからない事は色々ありますが、危険性の指摘としては既に重箱の隅をつつくような状態になっています。いたずらに不安だけ煽っても仕方が無いです。日本の食品衛生関連の規制はすさまじいものがありまして、時々悪い人が事件を起こしますが、大筋は信頼できるものです。
本に出てるネタで行くと、大豆タンパク。ソーセージやミートボールを増量してます。これは、ちゃんとダイエット補助食品とか、精進料理だと書くべきだと思ったりしますw
騙されたと思うのか、それとも確信犯で低コストを享受するのか、それとも君子危うきに近寄らずするのかは、個々人の判断にゆだねられるべきで、一過性のブームで誤解を蔓延させるのは良い事とは思いません。
3.減塩ブーム
梅干とかいまどきのは減塩ですから、保存料入れないとすぐ腐っちゃいます。古来保存食だったものはほぼ全部そうです。
4.食品添加物以外にも詐欺なのか改良なのかグレーな事がある
精肉・鮮魚のトレーの底にはドリップ吸収用にトレーマットが敷いてあります。あれで見た目がだいぶ変わる。肉をパックする際にガス封入して肉の赤みを維持する装置がある。ガス封入なので食品添加物じゃありません。ポテチだって、袋の中は窒素充填だったりします。
コンビニ弁当工場の都市伝説で出てくるご飯に噴霧してるスプレーは「食酢とアルコールの混合水溶液」です。これは調味料なので食品添加物としては記載されません。保存目的で味に影響が出るギリギリまで薄めてちょっとだけ酢飯にしてるわけで、気がつく人は変な味がすると言います。これにより保存料の使用を避けています。
酸化防止目的でウーロン茶やお茶のペットボトルに混入されているビタミンC。これも食品添加物じゃありません。
色々書きましたが、情報の非対象性は間違いなくあります。新しいものに飛びつくと過去の経験からの判断が使えなくなり、思いっきり情報の非対称性の世界に突入します。その上で価格シグナルをもうちょっと信用して欲しいなぁと思います。高いから良いとはいえないですが、「安い物には何か必ず仕掛けがある」のです。
その記事の人も、「製造法の情報をもっと開示して、わかった上で自分のリスクで選択して欲しい」という事を書いているよう(紹介されたけどちゃんと読んでないのでした(^^;)です。
鍋象さんには目指せ安土敏氏! というのは半分冗談です :-)
>そこに出てくる人の本がこれ
その本の小田中先生の感想は http://d.hatena.ne.jp/odanakanaoki/20060804#p1 です。
>外国で暮らした事がある人はわかると思います。
某国だとジュースやケーキのなんと大味なことよ。
>1.食品添加物というくくりは適切ではない
参考 「食品添加物を考える」 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/iken/dl/031031-2c.pdf
>本に出てるネタで行くと
雑に屑肉とか言っていたらホルモン焼きとか腸を使うソーセージとかに失礼じゃないかなぁ。あと某サイトの牛脂注入は昔のミスター味っ子の脂身と赤身のスライス重ねと実質同じ...ですよねぇ。昔の某番組で有名シェフがスライス重ね使っていましたし。
>騙されたと思うのか、それとも確信犯で低コストを享受するのか、それとも君子危うきに近寄らずするのかは、個々人の判断にゆだねられるべきで、一過性のブームで誤解を蔓延させるのは良い事とは思いません。
>「安い物には何か必ず仕掛けがある」
仕掛けが悪いものとは限らないのでその点は追加させていただきます。それを見極めるには知識が必要だとは思いますが。
>目指せ安土敏氏!
スーパーの女っすか(^^;
>仕掛けが悪いものとは限らない
その通りです。
ただ、「ブランド物の安い」というのはむしろ危険サインな事が多いのかなと思ったりします。無銘品の安価高品質はありますが、ブランド品の安価高品質はありえない。
ブランド品の高価低品質と、ブランド品の安価低品質だと、前者の方がダメージは大きいので、消費者がリスク回避で安価な方を買って「ああやっぱり安いだけある」と納得する傾向にあるのは理解できるのです。
というわけで、JAS法とか産地ブランド開放とかで、現におきている逆選択を防止しているわけです。
ところで、ちょっとグダグダな内容になっちゃうんですが、食い物って生活必需品であると同時に文化的な側面もありますよね。生活必需品としては白米と味噌汁と焼き魚(欧米ならパンと目玉焼きとコーヒー)があればOKなわけです。生活が豊かになって、文化を求めるから、ブランド品志向、本物志向、健康志向、安全志向というのが生まれてくるわけで、これらは言ってしまえは個人の「思い入れ」なわけです。だから、あんまり煽りいれて他人を脅かして自分の思い入れを普遍化して欲しくないなぁと思ったりして。あくまで個人の趣味は個人の趣味という事で。世の中にはジャンクフードやコンビニ弁当で思い入れを語る人もいてよいわけです。
そういう僕も、
>これは、ちゃんとダイエット補助食品とか、精進料理だと書くべきだと思ったりしますw
なんて煽り入れてしまってるわけですが(スマソ
最後に・・・
BUNTENさんのトラックバック見ました。まさにああいうイメージなんですよねorz
他人の思い入れにマジレスしちゃうのも無粋っちゃー無粋なんですが。
>他人の思い入れ
元女房の、下手をしたら悪口に見えかねない話は実のところ書きたくないのですが、思い入れも程度問題でして。
大汗をかきがちな電気工事の仕事をやっていたころ、よくふくらはぎの痙攣に見舞われていました。寝ている最中にこれに襲われると地獄で、目を覚ましてウンウンうなっていると女房(当時)が心配げに「大丈夫?」とか声をかけてきたりしたものです。
ところが、主な仕事が工事でなくなり、なぜか痙攣の頻度も落ちていたある日、ふと目にしたのが"塩が不足すると足が攣る"という話。そういえば、私の血圧が高めだった(喫煙時。今はそうでもありません。)ということもあってか、(元)女房は減塩マニアで、大汗をかく季節でも薄味な料理しか作って貰えず、「汗をかくのだからもう少し濃い味にしろ」「健康のために薄味よ」とかやりあっていたのを思い出しました。
…お前が犯人だったのか。orz>減塩料理
流行も思い入れも、度を超さなければ放置でいいのですが、腐る塩漬けとか、必要量を摂取できないレベルの減塩とかいう話になるとはっきりいって有害になります。(とにかく塩分を減らしておきさえすれば安心という程度の栄養学レベルなのに、市販の弁当は何が入っているかわからないから自作料理でないと不安とか言う>元女房 このことから推して、妙な流行や思いこみの被害者は俺以外にもきっとたくさんいるに違いない)
趣味でやるのは自由としても、事実上偏った食品しか買えなくなるというのは問題ではないのか。この、右向け右で一斉に同じ方向に走る国民性っつーかなんつーか、どうにかしてくれ、と。orz
勉強になります。
> 「ブランド物の安い」というのはむしろ危険サインな事が多い
確かにその通りだと思います。他の商品でも思いつくのがちらほらと。やっぱり無理矢理安すぎる品を探すインセンティブを減らす為にもリフレ汁と。
> JAS法とか産地ブランド開放とかで、現におきている逆選択を防止しているわけです。
個人的にはまともな知識の普及方向でも情報の非対称性をなんとかしようよ。と思わなくもないですが、(誇張含みで書くならば)みのもんたか「買ってはいけない」の二者択一だと無理か orz
> BUNTEN さん
実際に正しいか分かりませんが、浸透圧の問題があるから体液から塩分が抜けすぎると水分を保持できなくて血液ドロドロになる。と言えば良かったのにと。でもビタミン C からは...やはり無理かも orz
>皆様
個別のやりとりを腑分けするにも力不足な感があるのでまとめての返答とさせていただきますが、有機とかあのあたりへのブランド志向への怨念(笑)がバイアスとなってあれこれ書いてます。
ただ単にそれらが高値で取引され、それ以外のものが安くなるだけなら、私のような嗜好の人間にはありがたいのですが、米国産牛肉のようにそもそも買えなくなってしまうような場合が出てくると、そんなに安心とやらを買いたいなら勝手にやってくれ、こちらをなんで巻き込むんだぁ! とついつい。
↑一票。
吉牛食いたい…。
>BUNTENさん
霞が関近辺でもっとも官庁街に近いのが吉牛だったのに(笑)。
あと、牛タンの値段高騰も勘弁して欲しいです。