toppage memoranda
(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)
2006-08-27
■ [government]省庁間調整の定量分析
Koukyoさんのご紹介で、長野綾子&矢野正晴「行政官庁間の権限争議の定量的分析の試み」を読んだのですが、これがなかなか面白い論文です。論文においても、
以上のような行政学側の議論は,そのほとんどが定性的な議論にとどまっており,定量的な分析を行ったものは見あたらない.そこで,本稿では,各省庁間の権限争議の際に合意文書として作成される覚書に着目し,それに多変量解析をほどこして定量的な分析を試みる.合わせて,今回行われた中央省庁等の改革における省庁統合の是非についても若干の考察を行う.
長野綾子&矢野正晴「行政官庁間の権限争議の定量的分析の試み」
と語られていますが、確かにwebmasterがあれこれ述べるのも定性的な話であり、定量分析を見たのは初めてです。
後続研究に期待するなら、覚書は近年は作成されなくなってきているので、それ以外の材料を用いて同様の分析を行ったものを見てみたい、とwebmasterは思います。なぜ覚書が近年作成されなくなってきているのかといえば、Koukyoさんが別途紹介されている住専問題処理に当たっての覚書が、なぜ官僚が勝手に判断するのだとの批判を招いたので、かつてであれば覚書を結んでいたような事例であっても、なるべく作成しないようにする風潮が霞が関内で広がっているからです。その風潮に敏感であるか鈍感であるかで省庁別の覚書の数は変わってくるバイアスを除去しないと、覚書の数=権限争議の数、とはいえません。
しかしながら、「それ以外の材料」として何が適当か、というのはなかなかの難問です。少なくともwebmasterには、これといってよい代替案が思いつきません。担当課長や補佐同士の交渉時間というのが理想でしょうけれど、そんなデータはとれないでしょうし・・・。
各種協議の文書はいかがでしょうか?端的に言えば、法令協議の質問(意見)、回答の文書とか。覚書の代替を果たしているもので一番に思いつくのは、それかなと。
>t9930211さん
それも一案かと思ったのですが、予算措置が含まれないのが難点かな、と。結局、一つに絞ると何かと難ありで、複数の指標を用いて総合評価、という安直な案になってしまうかもしれませんが。