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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)
2006-11-18
■ [economy]ミルトン・フリードマン死去
一番詳しい関連エントリは田中秀臣先生のところでしょうか。リフレ政策の源は彼の大恐慌研究にあるといってよいでしょう。今年のフェルプスのノーベル経済学賞受賞が間に合ってよかったという気もします。ご冥福をお祈りいたします。
で、これを機にFriedman, Milton and Schwartz, Anna J., 1963, The Monetary History of the United States 1867-1960, Princeton, NJ, Princeton University Pressの邦訳出版、てな運びにならないかなぁ・・・。
■ [economy][book]阿部真大「搾取される若者たち」
バイク便業界の(ライダーから見た)内幕は興味深いといえますが、逆に言えばそこにしか価値がないのが本書です。読むべきところはそれだけ、100ページあまりで、しかも文字は大きく行間は広く、20分ばかり立ち読みすれば十分でしょう。1年間の参与観察の結果とのことですが、それだけの期間をかけて中身はこれっぽっち? 640円もとるの?
最大の問題は、タイトルにも「若者」と冠しているように、無理やり世代論に還元しているところでしょう。バイク便業界の労務慣行に問題があるとして、それは主として実態に反して請負契約になっているからこそ、という面がほとんどを占め、つまりは年齢には無関係な話です。ワーカホリックになりやすいのが著者の世代(第二次ベビーブーマー)に特有の傾向だなんてまともな分析に基づきもせず言われても、ねぇ。
そうした著者の見解部分を剥ぎ取った後に残るものは、最近議論した経済成長論へつながる人間行動の実際、ということではないでしょうか。少しでも早い配送を目指してさまざまな工夫がなされ、より早く配送できる者が他者の尊敬を集めるという構図は、潜在成長率という数字がどういう現場の積み重ねであるかを雄弁に物語っています。
それは歩合制のライダーにのみ当てはまる話であり、時給制のライダーは違うのではないか、という向きもあるかもしれません。しかし、より多いアウトプットを目指して労働力の投入を増やしていくことと、同じアウトプットをより少ない労働量の投入で達成しようという2つの姿勢は、メタ的には同じものの異なる表れでしかないでしょう。けだし、効率的な経済活動の指向であるのです。
我々は一人の英雄を失った。しかしこれは敗北を意味するのか?
否!始まりなのだ!絶対の独立性を維持する日本銀行にに比べ我がリフレ派の権力はない
にもかかわらず、今日まで戦い抜いてこられたのはなぜか!諸君!
我がリフレ派の目的が日本経済の救済だからだ!これは諸君らが一番知っている。
我々は日本においてマスコミ経済評論から主流の座を追われ異端者にさせられた!
そして一握りのエリートが膨れ上がった日本の経済政策を支配して50余年!
小宮隆太郎が日銀金融理論批判を開始してから四半世紀、その主張は何度踏みにじられたか!
リフレ派の掲げる日本経済復活のための戦いを国民が見捨てるわけはない!
私達の最高の代表者!諸君らが愛してくれたジェームス・トービンは死んだ!!何故だ!?
金融政策の目標を安定したプラスのインフレ率に維持することは歴史の必然である。
ならば、我らは襟を正しこの戦局を打開しなければならぬ。
我々は過酷な世界大恐慌を教訓とししながらも共に苦悩し、練磨して今日のマクロ経済学を築き上げてきた。
かつて我々は全てケインジアンだと言ったミルトン・フリードマンは、インフレはいつでもどこでもマネタリーな現象と喝破した。
しかしながら日銀イデオローグのエコノミストどもは自分たちが金融政策の支配権を有すると増長し我々に抗戦をする。
諸君らの父も、子も、そのデフレ放置の政策と長期不況の前に破滅していったのだ!
この悲しみも、怒りも、忘れてはならない!
それを・・・ジェームス・トービンの戦いは・・・死の床で日銀批判を行うことによって我々に示してくれた!
我々は今、この怒りを結集し、構造改革派にたたきつけて初めて真の勝利を得ることができる!
この勝利こそ、失業者すべてへの最大の慰めとなる!
リフレ派よ!悲しみを怒りに変えて立てよ、リフレ派よ!
我ら新たなマクロ経済学の再興を志す者こそ、真実を語る義務を課せられていることを忘れないで欲しいのだ!
長期不況の落とし子たる我らこそ日本経済を救い得るのである!ジーク・インタゲ!!
フリードマンも、結局
「通貨の流通速度」
を左右する方法は教えてくれませんでした
ねえ、残念なことです。
メディアはもっぱらフリードマンを構造改革の理論的先駆者とか市場原理主義の権化みたいな偏った見方しかしてないみたいで。好意的にせよそうでないにせよ、です。
>通りすがりさん
>私達の最高の代表者!諸君らが愛してくれたジェームス・トービンは死んだ!!何故だ!?
ここがトービンのままなのが残念(笑)。
>元経済学部生さん
まだノーベル賞級の研究テーマが残っていると考えるのが研究者で、インタゲでインフレ率を安定化させられるならそこはブラックボックスでも問題ないと考えるのが実務家、でしょうか(笑)。
>すなふきんさん
例えばAlex Tabarrokは次のように書いていて、その手の話は無視していたりします(笑)。
Great economist by day and crusading public intellectual by night, Milton Friedman was my hero. Friedman's contributions to economics are profound, the permanent income hypothesis, the resurrection of the quantity theory of money, and his magnum opus with Anna Schwartz, A Monetary History of the United States, 1867-1960, all stand as great achievements.
http://www.marginalrevolution.com/marginalrevolution/2006/11/milton_friedman_1.html
これはこれで偏っているような気もしますが(笑。私が言う台詞じゃありません)。
朝日とか、市場原理主義のおかげで格差が広がったことには批判も多い、みたいな論調でしたよ。
どういう責任の負わせ方だと言うか、なんちゅうまとめ方だというか。
>一国民さん
負の所得税の話も知らずによくもまあそんなことが書けるもので(笑)。知っていてなお書いた、ということもないでしょうし。