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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2007|01|02|

2006-11-20

[notice]はてなブックマークカウンタープラグイン導入しました

まちゅさんのところからいただいてきたので、適宜ご活用ください・・・って、エントリごとの表示がなされてません(泣)。一応、ページ最下部のカウンターは生きているようですので、まずはそちらから・・・。

#原因究明・事態改善に鋭意努めます。

[economy]バーナンキの背理法・改

15日のエントリに係るふまさんとの議論で、バーナンキの背理法についてwebmaster自身の考えがかなりすっきりしてきたようなので、備忘的に。書いてあることの含意としては、昨年12/1317のエントリの延長線上で、その時点で気付けよ自分、というものではありますが・・・。

さて、あらためてバーナンキの背理法を掲げれば次のとおりです。

「中央銀行が国債を含む資産を買ってもインフレが起きない」と仮定しよう。この場合、すべての市中国債を買い取っても、さらには政府が発行する新発国債をすべて引き受けても、さらにはあらゆる資産を購入してもインフレにならないとなるため、たとえば財政支出をすべて中央銀行による国債購入代金でまかない無税での国家運営が可能となる。

しかし、この結論は誤り。従って「中央銀行がどれだけ国債や資産を買ってもインフレが起きない」というそもそもの仮定が間違っていることになり、中央銀行が市中の国債流通高をネットで減少させる規模で国債購入を継続する限り必ずインフレが発生することが証明される。

田中秀臣、野口旭、若田部正澄編「エコノミスト・ミシュラン」(via 「「バーナンキの背理法」のweak form、あるいはプライマリーバランスが赤字の国においては中央銀行が単独でインフレーションを起こすことが確実に可能である件について」(@svnseeds’ ghoti!2005/12/11付))

これについては、無税国家というステップに言及していることから、金融政策単独ではインフレを生じ得ず、必ず財政拡張政策を伴う必要があるとの主張がありました。(狭義の)政府と中央銀行を連結で考え、シニョレッジ(通貨発行益)のばらまきに努めるべしとのリフレ政策のコアからすれば、当該主張の是非はある意味どうでもよいことですし、そうした実際に採用されるべき施策を念頭に置いていたことから、その反論についてもどこか舌を噛む部分がありました(少なくともwebmasterについては)‐財政拡張はその限りにおいて推しているわけですから。

しかしながら、上記を次のように書き換えたところで、背理法の妥当性は維持されます。

「中央銀行が国債を含むどれだけ資産を買ってもインフレが起きない」と仮定しよう。この場合、すべての市中国債を買い取っても、さらには政府が発行する新発国債をすべて引き受けても、さらにはあらゆる資産を購入してもインフレにならないとなるため、たとえば財政支出をすべて中央銀行による国債購入代金でまかない無税での国家運営中央銀行は紙幣を印刷して購入原資を調達し世界中のすべての資産を買い占めることが可能となる。

しかし、この結論は誤り。従って「中央銀行がどれだけ国債や資産を買ってもインフレが起きない」というそもそもの仮定が間違っていることになり、中央銀行が市中の国債流通高をネットで減少させる規模で国債何らかの資産の購入を継続する限り必ずインフレが発生することが証明される。

#今になって改めて文章を見てみれば、無税国家のくだりの冒頭は「たとえば」なんだよなぁ・・・なんでこの表現にピンとこなかったのか、webmasterの感度の鈍さを物語って余りあります。

この世界においては、財政政策がいかなるものであるかはまったく関係がありません。財政政策が引締めであろうと拡張であろうと、とにかく特定の中央銀行が印刷した紙幣で世界中のあらゆる資産を買い占めることが可能か否かのみが問われます。日本政府が今と変わらず財政赤字撲滅に血道を上げて財政引締めに走る一方で、日銀の財産目録には世界中の不動産や有価証券、各種知的財産に金銀財宝がずらりと並んでいる姿というのは、なかなか想定しづらくはありますが(笑)。

webmasterごときであるからこそ今更このようなことを書いているわけですが、ルーカスやバーナンキその他の諸賢は、とっくにこのことに気付き、その発言に反映させていました。例えば日銀の買いオペの対象について、ポテトや銃(byルーカス)、トマトケチャップ(byバーナンキ)といった言及があったわけですが、ポテトで年金を支払ったり、ケチャップで道路を作ったりできるはずもありません(笑)。当然ながら、これらの買いオペで日銀が取得したポテト等は財政政策とは無関係に日銀の資産に積み上がり、でもインフレは起こるのだ、という趣旨の発言だったわけです。

もちろん実際にそうすべきかどうかは話は別で、購入したポテトやケチャップを日銀所有のままその相当程度を腐らせてしまうのは(腐る前にデフレを脱却して売りオペにまわせればよいのですが(笑))、国債を買い入れるよりもずいぶんと無駄の多い話です。ポテトやトマトを生産する農家や、ケチャップを生産する業者のみが儲かるというのも、誰が考えたところで変な話でしょう。

しかしながら、議論の本質はそうした部分ではなく、あくまで中央銀行が紙幣を印刷してこの世のすべての資産を買い占めることができるかどうか、という部分なわけです。ことインフレを起こせるかどうかについていえば、それが不可能である以上、必ず中央銀行は単独でインフレを起こすことができると証明されています。資産購入が実際のインフレにつながるメカニズムについては、中央銀行がそうした行動を断固たる決意で推進し、中央銀行は本気だとの理解が世の中に広まれば、目端の利く人間から随時将来のインフレを見越して消費や投資を活発化させる、ということで十分でしょう。

[government]社会人経験者I種中途採用

branchさん経由で。

国土交通省は2007年春、将来の幹部候補となる国家公務員1種職員を中途採用する。対象は大学卒業後、民間企業などで5年以上勤務した経験を持つ人で、専門性は問わない。これまで中央官庁では法務や語学など特定分野の人材を中途採用する例はあったが、「ゼネラリスト」を募るのは今回が初めてという。民間の発想を採り入れ、組織を活性化させる。

本省で交通や運輸、観光分野の企画・立案を担当する「係長」級ポストで処遇する。入省後の昇進などの処遇も新卒で入省した職員と平等に扱い、幹部候補として育てる。

日経「国交省、幹部候補を中途採用・民間発想で活性化」

既にbranchさんが指摘されていることですが、「交通や運輸、観光分野」とは旧運輸省の所掌です。国土交通省は建設省・運輸省としての最後の採用を合同で行うなど、例えば総務省に比べれば積極的に融和を図ってきた役所ではありますが、にしてもこのような部分が残るとは、やはり組織統合は難しい面があるなぁと。

それよりも気になるのは、「入省後の昇進などの処遇も新卒で入省した職員と平等に扱」うとの点です。

  • 国土交通省の新卒I種採用は旧省の区分なしで処遇されていますが、対するにこの中途採用は旧運輸省の所掌のみで昇進していくとするなら、両者の扱いは異なることになってしまいます。異なること≠不平等なので、平等なれど同じではなく、ということなのかもしれませんが。
  • 従来のI種は、(学部)新卒であろうと院卒であろうと他業種経験者であろうと「平等」に係員からスタートでしたが、今般の中途採用のみ係長からスタートというのは、果たして「平等」と言い得るのかどうか悩むところです。院卒や他業種経験者はすべて今般の枠で採用することとして押しなべて係長スタート(ゼロ種?)、新卒は従来どおりで係員スタートというのならばひとつの割り切りではありますが・・・。

この程度のことを担当が詰めていないはずもなく、実際はどうなのか興味引かれるところです。単に誤報だった、というオチだったりして(笑)。

本日のツッコミ(全99件) [ツッコミを入れる]
ふま (2006-11-20 09:59)

bewaad様

どうも、ありがとうございます。やはりトマトは腐りますから
インフレになると思いますけど、購入する財が『貯蓄性が高い
一方で、腐ったり、使用して消費されたりしない財』であると
インフレに対して中立でしょう。その例として外国為替を出し
ました。もちろん、極端にある特定の外国為替を買うことは、
(極端と言うのは例えば「無限に」購入することは)貯蓄性が
高くて、腐ったりはしないという仮定に反する(つまりそんな
ことをすれば腐る)ようになるのでインフレが起こるでしょう。
このような極端なことをせずにインフレが起こるための現実的
政策は何であるのか、というのが、bewaadさんのご指摘の通り
私の主眼であります。一方、bewaadさんがエントリで書かれた
思考実験的状況でインフレが起こるのもFTPLと親和的ではない
か、と思います。つまり、トマトを買って腐らせるというのは

   政府保有の資産の価値はあまり増えないのに
   (名目的に)より多くのお札が市中に出回る

という状況になってますので。要は長期的な水準でインフレが
起こる肝は以上に尽きると思います。ご指摘をいただきました
通り、私の問題は、『上記を国民の利益となる形で行うという
条件も含める』とどのような政策でなければならないか?、と
いうところか、と思います。

ふま (2006-11-20 10:14)

すみません、捕捉です。

   政府保有の資産の価値はあまり増えないのに
   (名目的に)より多くのお札が市中に出回る

と書きましたが、新たにお札を刷らなくても、政府が資産を
売却して、その売却代金を社会保障費(例えば生活保護)に
回すというのでもインフレに繋がるでしょう。こっちの方は

   市中に出回るお札の(名目的な)量は変わら
   ないのに政府の保有資産の価値が減っている

という状況になりますが。

名無之直人 (2006-11-20 11:10)

素人の横槍失礼致します。

世界中の"あらゆる"資産を買い取れるだけの通貨をある国の中央銀行が発行し、実際に買い付け始めたとします。

これが例えば北朝鮮政府の紙幣なら、それがトイレットペーパー以下の価値になるまでにさして時間はかからないでしょう。同様に、ある国の通貨以外の選択肢が世の中に存在してアクセス可能(他国通貨との取引可能)であれば、乱発を始めた通貨の価値が限り無くゼロになる点が、どの通貨に対しても存在する筈です。

一歩この妄想を進めて、元切り上げを妄信的に実現する為にFRBがドルを現時点の1.5倍世界に流通させますと宣言して、世のあらゆる資産を買い付けし始めたとします。

するとEUはただでさえユーロ高で困ってるらしいので、ウチは1.7倍刷るで!、と宣言し、中国は元を1.3〜1.4倍(数値に根拠無し)、日本は周囲の顔色を見ながら円を(以下略)という風になっていって、(主要)通貨の相互価値は強制的に保たれてしまうのかも、知れませんね・・・。

・・・って、かつて辿った道じゃん!?、という事になると、現実的には、どの(主要)通貨発行主体も、インフレを起こす為に自国通貨の乱発は出来ない、という線で落ち着くのでしょうか。まぁ、寓話にマジレスしてるようなものになるのでしょうが。

長々と妄想失礼致しました。

luke (2006-11-20 11:45)

名無之直人さん。すべての国が通貨を増発して資産を買い占めようとするなら、通貨間の相対価値は保たれるかもしれませんが、資産に対する通貨の相対価値は下落しますから、すなわちインフレになります。インフレが一国で起こるか、全ての国で起こるかが違うだけです。

ふま (2006-11-20 11:58)

名無之直人さん
>北朝鮮政府の紙幣なら、それがトイレットペーパー以下の
>価値になるまでにさして時間はかからないでしょう。

これは重要な気がします。あの人だと買い占めた資産を腐ら
せたり(←悪い場合?)、使ったり(←良い場合?www)
するでしょうからねえ…。しかし、買った資産を貯蓄として
価値が減らないようしっかり管理して、『真っ当』な政府の
保有資産として保守するだろうと期待されるとまた話が違う。
この差異を意識する必要があるようには思います。

何考えてんだか.... (2006-11-20 13:02)

>名無之直人さん

マトモな国の中銀はマイルドインフレをキープすることを主眼にインタゲをやってるワケで、為替はあくまでその結果に過ぎないのです。
為替のためにケチャップ買ったりする発想は本末転倒。
んで、日本だけがマイルドインフレを実現できてないから「ケチャップを買え」。それだけのことでしょ。

ハッキリ言ってわかってないのは日本人(←W議員?)だけなんじゃないかという悪寒。たまたま今朝のドラめもんさんのテーマがそれだったんでついつい脊髄反射。

ふま (2006-11-20 13:37)

現実に日銀にできる有効な策は、

   札刷って、できるだけ償還が現在に近い国債から
   買ってけ!(もちろん、償還まで持ち越す)

となると思います。トマトを買って腐らせるのも困りますし、
日銀が買ったトマトを政府がワーキング・プアに只で配るのも
難しいでしょうから。

kumakuma1967 (2006-11-20 14:30)

>国交省
応募しちゃおうかな?なんて思う反面、多分体力的についていけないとか、すでに一度名簿に載った人間が応募できるのか?なんてね。係長から始めるんだったらたぶんもう年齢的にあわないんだけど。
 ところで、技術系I種だと人によって新卒→地方事務所→中央係員→地方事務所→中央...相当、って動きがあると聞いていますが、中央係員からスタートできる文系職種との待遇の差はない事になってます。ですから、ご指摘の程度の不平等は認めるはずがないとも....

通りすがり (2006-11-20 20:13)

ケチャップの議論は別の意味で面白い論点を提示しているような気がします。
例えば日銀が「ケチャップオペ」をすると、日本国内のケチャップ価格が上昇します。そのとき「為替が変動しなければ(為替の議論は大事だと思います)」海外の割安なケチャップが輸入されてくることにより、日銀オペの効果が相殺されてしまう可能性が高いです。もちろん全世界のケチャップを買い占めるつもりで量を上げれば全世界のケチャップ相場は上昇し、インフレが実現するのでしょうが、その場合は全世界的に「ケチャップインフレ」が実現してしまうことになります。
#「ケチャップ」を「石油」に置き換えればよく分かると思います。
つまるところ開放経済下において日本のデフレを解消させるためには(政策金利の操作は残り25bpしか出来ない=ほとんど効かないので;FRBだってあれだけ利上げを続けてもインフレを抑制するのは難しかったことを勘案)、(A)全世界をインフレにさせる規模でオペを打つ、(B)海外からの代替の効かない財・サービスを大規模に購入、(C)為替を調整、のいずれか(あるいはその組み合わせ)が選択されるべきだということですが、(A)を選択することは事実上困難(当然外国の中央銀行はリバースオペを打つことになる)だし、(B)に該当する財・サービスって土地ぐらいしか思い付かない(短期的に雇用を買い占めるのはいい考えかも知れませんが、売り戻す=解雇というのが難しそう)ので、これも無理かもしれません。(C)も国際社会のなかでどう調整するかは困難でしょう。
だからこそ人々の期待に働きかける「インフレターゲティング」が重要であると同時に、「達成手段の担保」という点での限界が見えて来たような気がします。(今の日本は日銀へのデフレファイターとしての信頼と低金利のために生じる達成手段の限界のためインフレ期待が怒りにくいという仮説を立てることが出来そうです。)

というか、政府がデフレを警戒するのであれば日銀にかまわず土地でも買い占めるか、円安介入でも仕掛けた方が早い気がするのは俺だけでしょうか。現時点なら日銀を差し置いてインフレ的な政策を取っても日銀は怒らないと思いますし。
#想定外のインフレになってしまう際はそれこそ日銀が出動してきますって(笑)

ふま (2006-11-20 20:27)

>(短期的に雇用を買い占めるのはいい考えかも知れませんが、
>売り戻す=解雇というのが難しそう)
まさに、これは財出でしょう。公共事業とも言うwww。別に
土建チックなことでなくてもいい。BUNTENさんとかに生活保護
出すんでもいい。そしたら、インフレになりますよ。

ふま (2006-11-20 20:33)

すみません、自己レスです

むしろ「土建チックでない方がいい」ですね。政府の保有
資産を増やすようなことよりも、国民により直接的な公的
サービスを供給すると、インフレになるので

ミルトンの意思を告ぐ者 (2006-11-20 21:37)

k%ルールで毎年、負の所得税として貨幣供給汁!

何考えてんだか.... (2006-11-20 21:51)

>ふま
ツッコミにセンス無さ過ぎ。それと言っていい冗談とそーじゃないのがあると思いますがね。
ケチャップ話を拡げるぐらいなら政府通貨発行あたりも考えたらいかがっすか?
やっぱ中銀のバランスシートなんて形式的なモン(←言い過ぎかなぁ?)で一々大騒ぎするのはオカシイと思うんですが。
政治的理由で独立してる必要はあるけど、所詮は政府の一部でしょ。尤も当事者にその自覚が皆無で勝手に暴走してる、って観察ですけど。要するにやる気あり杉w。

通りすがり (2006-11-20 22:00)

ふまさん>
仰る通り「公共投資」だから問題なんですよ(汗)日銀という一政府機関か国会の議決を経ずに財政支出が出来るのかどうか。まあ「これは金融政策だ」と強行しても後になって「インフレになったから公共投資ストップ」といえるかどうか。財務省ですら無駄な公共投資の削減に四苦八苦している訳ですからね。期間を限定すれば可能かもしれないけど、短期間だと期間終了時のデフレ効果が想定されてしまうのであまり意味がないかもしれないですね。(そこら辺は量によりけりでしょうけど。)
さらに問題なのは、短期的に雇用を買い占め賃金を上げることに成功しても長期的には工場の海外移転を招いてしまったり海外の安い労働力を受け入れたりしてしまうことにより労働市場においても国際的な調整が行われる可能性が高いということ。これでは期待成長率は上がらないかもしれません。
なお生活保護の拡大については「生活保護を与える代わりに働くな」として労働供給量を絞る政策なら賃金上昇につながるのではないかと(笑)減税も総需要を増加させる分、インフレ方向だと思いますけど。

bn2islander (2006-11-20 22:20)

流れとは全然関係ないのですが、ナベツネ氏の著書を買ったら、氏が「僕は調整インフレ論者なんだ」と公言しておりました。周知の事かも知れないので、あまり詳しくは紹介いたしませんが。

(2006-11-20 22:22)

ポテトやケチャップの購入も一種の政府消費だから、結局財政政策と無関係とは言えないんじゃないでしょうか。
あと長期国債保有額は日銀が法的根拠のない上限を設けてますが、国債以外の資産は上限が法令で決まってたりしないんでしょうか?

>ふまさん

数年前に不胎化しない為替介入をしたら物価下落率が縮小していったわけで外国為替だとインフレにならないというわけではないのでは?外国為替の場合は日銀が買った外貨が貯蓄されたままでも円安で輸出が増えたり、輸入品から国産品にシフトするなどのように日銀券を受け取った人がそれを使うはず。
日銀が買うものに貯蓄性があるかどうかより日銀券を受け取る側が使うかどうかが重要だと思います。日銀引き受けでの減税や公共事業より金融機関への買いオペが効果的でないのは銀行が個人のように消費をしてくれるわけではないからだと思います。
資金潤沢な企業から売れ残った食品などを買うより資金難の企業が持つ債券や土地などを買う場合では前者のほうが貯蓄性は低いですが後者のほうが渡された日銀券は使われやすいでしょう。
そういう意味では日銀は何かを買う必要すらなくて失業者やホームレスなど金に困っていそうな人とか金遣いの荒い人にドンドンばら撒くのが効果的なインフレ誘導だと思います。

まちゅ (2006-11-20 22:27)

すみません。 tDiary の 2.1.4 以降じゃないとダメみたいです。
ページに注意書きを載せるのを忘れていました… orz

ふま (2006-11-20 23:25)

> ケチャップ話を拡げるぐらいなら政府通貨発行あたりも考
> えたらいかがっすか?

> 仰る通り「公共投資」だから問題なんですよ(汗)日銀と
> いう一政府機関か国会の議決を経ずに財政支出が出来るの
> かどうか。

いや、そうです。日銀は札を刷って政府に渡す能力はある。
けど、そのシニョレッジを使う能力がない。うんで、政府は
お札を刷る能力はないが、日銀から渡されたシニョレッジを
使う能力はない。

>資金潤沢な企業から売れ残った食品などを買うより資金難の
>企業が持つ債券や土地などを買う場合では前者のほうが貯蓄
>性は低いですが後者のほうが渡された日銀券は使われやすい
>でしょう。
いや、それは買う値段によるんですよ。資金難企業から土地を
買うのでも高い値段で買えばインフレになります。政府が出て
いかなくても、民間のみで付くような値段ではそうならない。
つまり、困ってるとこにばら撒いてるんですよ、実は。為替も
「高い値段」で買って円安にすることでインフレになるのだと
思います。だから、ある意味で腐らせてるんです。

困ってる人達にお金を渡してインフレにすれば、社会保障とも
両立してグー♪、って個人的には思っています。

ふま (2006-11-20 23:30)

すみません、真逆の書き違いをしています。

お札を刷る能力はないが、日銀から渡されたシニョレッジを
使う能力は『ある』。でした。

ふま (2006-11-20 23:46)

>なお生活保護の拡大については「生活保護を与える代わりに
>働くな」として労働供給量を絞る政策なら賃金上昇につなが
>るのではないかと
いやいや、ここでは『名目』賃金の上昇が問題ですので。実質
賃金は別に下がってもいいのです。

ふま (2006-11-20 23:54)

度々、すみません

>困ってる人達にお金を渡してインフレにすれば、社会保障とも
>両立してグー♪、って個人的には思っています。
そのための資金を課税で賄うとインフレにはならない。一方で、
新刷紙幣、あるいは政府資産の売却で賄えばインフレとなります

通りすがり (2006-11-20 23:55)

ふまさん>
まさに仰る通り。だからこそ俺は(2006-11-20 20:13)の発言で、
>というか、政府がデフレを警戒するのであれば日銀にかまわず土地でも買い占めるか、円安介入でも仕掛けた方が早い気がするのは俺だけでしょうか。
と書いている訳なんですよね。円安介入の場合は外国為替を買って、その代金はFBで調達することにより、事実上日銀にファイナンスさせているでしょ。(他のものを買う場合でも同じファイナンスを取れば良い。)
そりゃ一時的に政府債務残高は上がるかもしれないけど、一般政府野勘定でみれば日銀が買ったってそれは同じことなんだし。でもってインフレになりすぎればそれこそ日銀の出番。デフレ気味にするのは世界で一番うまいんだからお手のもの。
「政府・日銀一体の経済運営」というのならこれもありだと思うんですよね。「金融政策は日銀の専管事項」とかいいながら一方で「日銀法改正だー」とか脅しているよりもよっぽど健全かつ効果的だと思う。

鍋象 (2006-11-20 23:58)

ざっと読んだだけですが、気がついた点を。

日銀がケチャップを購入した場合、国債や手形などを買い付けて資金を供給するオペと同じように、純粋な通貨発行になります。イレギュラーな市場への資金供給ですので、俗にヘリコプターマネーと言います。これは資産と資産の交換にあたりますので、日銀はBSにケチャップ資産を計上しますが、GDPは直接的には変化しません(と思う)。
政府がケチャップを買った場合、それは財政支出になりますのでGDPに計上されますが、国債発行で市場の資金を吸い上げてしまうことからベースマネー的には中立です。日銀が国債の買いオペをしてくれて始めて金融政策が発動します。ただし、政府支出という意味でGDPには即カウントされます。
後者+日銀の金融政策発動ならGDPにカウントされて、なおかつ金融政策もするという意味で優れているように見えますが、それならそれでケチャップなんぞ買わなくても道路工事でもやって、日銀がちゃんと金融緩和すれば良いとなるわけですorz。
ケチャップ論は、金融緩和に消極的でちょうどデフレになるかならないかの時代に日銀に対して放たれた強烈な嫌味です。そして、最終的にデフレになってしまい・・・日銀がケチャップを買わないので、政府が外為特会を使ってドルを買って政府短期証券を日銀に押し付けるという形でヘリコプターマネーを実施したと僕は理解しています。

本当はね。マクロ経済政策を行うにあたっては、中立的なものにすべきなんですよ。金融政策は単純にマクロ政策を行い所得再分配には影響を与えず、財政支出はできるだけ景気中立で、所得再分配に特化するみたいな。なぜなら、所得再分配なんかと絡めてしまうと、景気対策のスタンスが変わると自動的に所得の再分配のやり方まで変わってしまったり、逆にインフレ懸念が生じた時に所得の再分配の形に引っ張られて有効な景気沈静策などが打てなくなったりしますから。
とはいえ、累進税制なんかがありますので、ビルトインスタビライザーになったり、景気拡大期には与党が定期的に減税できるとか言うのは仕方なく残ってしまうんですが。

通りすがり (2006-11-21 00:04)

ふま (2006-11-20 23:46)さん>
>なお生活保護の拡大については「生活保護を与える代わりに
>>働くな」として労働供給量を絞る政策なら賃金上昇につなが
>>るのではないかと
>いやいや、ここでは『名目』賃金の上昇が問題ですので。実質
>賃金は別に下がってもいいのです。
いや、そうじゃなくて政府から補助金を受けた人がその分だけ労働単価を落としてくることを恐れているの。今の制度ではパートさんの勤務形態がそうだよね。何万円だったか忘れたけど、ある一定以上働くことによって配偶者控除が受けられなくなるので賃金を落とす事例は観察されているんだよね。この事態が広範囲に発生するなら名目賃金の低下が起こるだろう、ということで。
#もちろん上記の効果を上回るだけの補助金支出をしたらいいんだけど、それよりも労働供給を絞る方が簡単じゃない?

通りすがり (2006-11-21 00:22)

鍋象さん>
後段の「本当はね」以降はその通りだと思うのだけど、2点ほど。
(1)日銀が現物資産を購入した場合にはGDPにカウントされると思う。当然財務省が国債を購入した場合も日銀の国債買い切りオペと同等の効果は生まれるはず。一般政府の範疇で見た場合、両者に違いはないはず。あるのは対象とする財が金融資産か実物資産かという違いのはず。
(2)個人的には量的緩和期に日銀は国債を購入してベースマネーは増えたけど、どうしてマネーサプライの伸びはそんなになかったのか考察する必要があると思う。そこにこそ日銀が消極的だった原因があるように思えます。逆に日銀が金融政策として円安誘導する権限を与えられていたらどうなっていたのか(マクロ政策コントロールのためには中央銀行が通貨コントロール権を保有するべきなのか)というのも面白いと思います。

鍋象 (2006-11-21 00:24)

日銀は世界で唯一、存在目的すら誰にも束縛されない恐ろしいほどの自由度を持った中央銀行です。彼らに善意(あるいは彼らの勘違いの自主的な是正)が期待できないんなら、それこそどうにかして首に鈴をつけるしかありません。制度としてのインフレターゲットというのはそういうものだと僕は理解しています。
およそあらゆる組織は、相互チェックによって適切な運営がなされます。チェックしてくれる相手が存在しない場合、そこは不正の温床になり、組織の存在目的から逸脱した行為が頻発する事になります。


余談ですが
>購入したポテトやケチャップを日銀所有のままその相当程度を腐らせてしまうのは

かつて、とある食品問屋とかかわった際、その棚卸資産のあまりの腐りっぷりに気が遠くなった記憶がよみがえってきましたorz。棚卸資産の管理は、法人所得の基準だとやたらと甘く、粉飾決算を推奨しているような感があります。

日銀がケチャップを資産に計上した場合、棚卸資産ではありませんが、即刻評価減を求められてしまいそうな気が。そして、金融オペに相当する量のケチャップが売りオペされたら、スーパーでケチャップ特売だらけになるんだろうなと。それに伴い、ケチャップを在庫で抱えているメーカー・問屋は在庫評価減を求められて偉い目に合いそうな気がします。それこそ売上原価増加の理由が日銀のケチャップ売りオペによるものだと有価証券報告書に記載されるんでしょうかw

金鉱マン (2006-11-21 00:27)

 すみません、ここで聞いて良いのかわからないのですが、なんかしっくりこないので、どなたかご助言いただけると幸いです。
 衆議院議員の牧原先生のコラム(国の財政は事実上破綻している」)に質問してみたんですが、次のような返答が返ってきました。↓のコメント欄。
http://www.hmacky.net/archives/2006/11/05/224537.html
 私の不勉強で変なこと(あるいは分析的に聞けてない)を聞いているのであれば申し訳ないんですが、bewaadさんのところの議論と真逆?…というより、多分に精神論的要素を感じるのです。
 bewaadさんとは反対方向の意見をもたれている、と理解すべきものなのでしょうか。
 変なこと言ってたらすみません。

鍋象 (2006-11-21 00:36)

>通りすがりさん
(1)については誰か識者の判断を待ちます。僕は金融資産・実物資産の違いではなく、消費目的・資産購入目的の違いだと判断しました。

また財務省が国債を購入した場合、その原資が政府通貨発行から得られていればおっしゃるとおりですが、現時点ではそれはありません。国債を購入するためには国債の発行が必要では中立にしかならないということで。日銀の場合は、日銀券を発行できますので、ここが大きな違いです。

(2)については、デフレになっちゃった後だから、量的緩和といえど、金融オペを通じたまっとうな金融政策はほとんど効かなかったんだと僕は思っています。結果的に、外為介入というヘリコプターマネーを通じて景気が底を打ったんですから。

また、不胎化政策の発動権は日銀が保有しています。最終的には日銀の金融調節が為替に大きな影響を与えます。政府の外為介入は市場でつく価格を一時的に変えて見せるものに過ぎません。このたびの外為介入は政府短期証券を日銀に「押し付けた」という越権行為があって初めて成立したとも言えます。そして、日銀がデフレ撲滅よりインフレ撲滅を優先する限り、為替介入権を与えても適切には運用しないでしょう。まして、「気品のある通貨」なんて事を言う総裁がいた日にはorz

通りすがり (2006-11-21 00:54)

鍋象さん>
GDP上の区分の問題は私も指揮者の判断を仰ぎたいと思います。
財務省が国債を購入したとき、(A)日銀券を保有していたときはそれで払うことによって日銀券の市中流通量が増える、(B)国債発行で賄う場合、市場から日銀券が吸収されますが、その分は日銀が金融調節で再度供給してやらないと短期金利が上がってしまうので最終的にはやっぱり日銀券でカバーされている、と考えれば良いかと思います。
(2)について私の考えは少し違います。量的緩和時においては銀行の貸出行動は当座預金残高と独立に決めることが可能だったからではないかと思います。というのも日銀から資金供給を受けてそれに見合う分を日銀当座預金に置いておけば銀行のバランスシートは全く問題がないからです。通常時においては資金借入時に利息を払う必要があるので、当座預金で遊ばせておくのは資金コストが掛かって困るのですが、ゼロ金利で借りているのでそのまま置いておいても問題はない。だから当座預金残高と独立に貸し出し政策を決めることが出来、その結果マネーサプライが伸びなかったのではないかと思います。
なお円安介入の結果は単に円安になったことによる輸入物価の上昇がそのままインフレ方向に働いたコストプッシュインフレ、と考えています。それであれば現在のようなインフレが加速していかない状況を良く説明出来ていると思います。

通りすがり (2006-11-21 00:58)

>(B)国債発行で賄う場合、市場から日銀券が吸収されますが、その分は日銀が金融調節で再度供給してやらないと短期金利が上がってしまうので最終的にはやっぱり日銀券でカバーされている、
要は発行される国債の年限とタイミングに左右される、というべきですね。普段でも国債発行時には、日銀は資金供給を行うような金融調節を行って短期金融市場を安定化させようとします。

ふま (2006-11-21 01:00)

鍋象さん
>マクロ経済政策を行うにあたっては、中立的なものに
>すべきなんですよ
それは本質的に無理なんじゃないかと私は思っているん
です。インフレ率が変動すれば固定金利で貸し借りして
いる主体に影響がでますし、実質賃金にも影響して失業
率も変わると考えられている訳ですから。まあ、だから
こそ『インタゲ』なんでしょうけど

>今の制度ではパートさんの勤務形態がそうだよね。何万円
>だったか忘れたけど、ある一定以上働くことによって配偶
>者控除が受けられなくなるので賃金を落とす事例は観察さ
>れているんだよね
えっと、普通だと、労働単価を下げるのではなく労働供給を
減らす方向で対処すると思うのですが。ま、そういうことも
あるとは思いますが、どっちかと言うとアノマリーな場合の
ような気がしますが…

耐震偽装問題 (2006-11-21 01:18)

国交省ぐるみの隠蔽工作について、耐震偽装問題で有名になったイーホームズの藤田社長が、以下の「きっこの日記」上で告発かつどうをなさています。というか、首相官邸に直接建議に行かれたり、そのライブ映像がネット上で公開されていたりと、話のネタとしてもとても面白いものになっており、最終的には安部総理の建設業界との癒着話まで飛び出してきていて、島田晴雄教授の名前も出てきております。
少し長いですが、官僚でいらっしゃるbewaadさんの感想をお聞かせいただきたく、コメントさせていただきました。
是非一度、ご一読いただければ幸いです。
(分かりやすいよう、時系列で並べてみました)


2006年05月18日 拘留中のイーホームズ藤田社長からの手紙
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20060518
2006年07月09日 イーホームズ藤田社長の意見書
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20060709
2006年10月16日 爆弾投下予告
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061016
2006年10月17日 こんな国など信じられるか!
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061017
2006年10月18日 藤田社長からのメッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061018
2006年10月19日 藤田社長からアパグループへ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061019
2006年10月21日 参考までに。
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061021
2006年10月24日 藤田社長からの最新メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061024
2006年10月26日 報道の自由とは?
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061026
2006年10月28日 またまた出ましたアベスキャンダル
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061028
2006年10月29日 藤田社長からの映像メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061029
2006年11月01日 藤田社長からの最新メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061101
2006年11月06日 藤田社長からの最新メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061106
2006年11月08日 藤田社長から重要なお知らせ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061108
2006年11月09日 藤田社長からの最新メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061109
2006年11月13日 藤田社長からの重要メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061113
2006年11月14日 藤田社長からの最新メッセージ
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061114
2006年11月16日 藤田社長からの報告
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061116

続きはここで↓
きっこの日記
http://www3.diary.ne.jp/user/338790/

ふま (2006-11-21 01:36)

鍋象さん
>マクロ経済政策を行うにあたっては、中立的なものに
>すべきなんですよ
さっきの補足です。えーと、結局、長期的なインフレの
水準は財政のスタンスで決まると思ってますので、長期
的レベルでインフレやデフレになっちゃうのは、元々の
財政のとこが中立になっとらんで時間的に変動してると
いうことなのかと。しかし、その財政スタンスは中銀の
行動からも影響を受けるのですが

鍋象 (2006-11-21 02:24)

>通りすがりさん
>(A)日銀券を保有していたときはそれで払うことによって日銀券の市中流通量が増える

政府の預金は日銀が管理していますが、これはベースマネーに含まれていますので、預金超過の減少であり、すなわち市中からの資金引き上げになります。財政収支が赤字だろうが黒字だろうが、政府支出の増加による歳入・歳出のバランスの崩れは、フローの資金循環上で資金を民間から吸収しています。

>最終的にはやっぱり日銀券でカバーされている、と考えれば良いかと思います。

教科書的にはそういう言い方はあまりしませんね。というか、それが保障されているんなら、政府の発行する国債はすべて日銀が所有する事になってしまいそうです。それが保障されない理由があると思います。ちょっと考えて見ます。
(2)に関しては、そういう諸々を通じて、「効果が無かった」と僕は捉えています。同じ減少も説明の仕方次第で、バランスシート不況になったり、流動性の罠になったりします。同じ現象を別の言葉で表現しても車輪の再発明に他なりません。で、ヘリコプターマネーの真髄は通常の銀行というチャネルをショートカットする事にあります。
ちなみに、2004年頃は別に輸入インフレによるコストプッシュインフレは起きていませんでした。

鍋象 (2006-11-21 02:29)

>ふまさん
それは本質的に無理なんじゃないかと私は思っているん です。インフレ率が変動すれば固定金利で貸し借りして いる主体に影響がでますし、実質賃金にも影響して失業 率も変わると考えられている訳ですから。

固定金利で借りるのか変動金利で借りるのかは、借りる側が選択できます。そこで損得が発生しても、それは結果責任です。

それから、インフレ率と失業率のバランスをとるのがマクロ経済政策の目的です。最近では、インフレ率と失業率の両方を同時に下げる事も含まれてきましたが、それは高インフレ・高失業率の国の問題ですね。というわけで、失業率を下げるのが目的なので、そこに中立性を求めたら意味がありません。

>まあ、だから こそ『インタゲ』なんでしょうけど

というわけで、インフレターゲットなどで、将来のインフレ率の予想、そして金利動向の予想が安定したら、この辺は安定すると思います。

>えーと、結局、長期的なインフレの 水準は財政のスタンスで決まると思ってますので、

インフレ・デフレはマネタリーな現象だという理解が一般的です。財政のスタンスで決まるというのは、まったくの初耳です。どうしてそうお考えになるのでしょうか?

ふま (2006-11-21 02:50)

>財政のスタンスで決まるというのは、まったくの初耳です。
>どうしてそうお考えになるのでしょうか?
財政のスタンスの意味ですが、要は「政府が保有する資産の
価値と広義の政府が発行した貨幣の名目量のバランス」です。
ところで、本当に「純粋にマネタリーなもの」で中立ならば
実はデノミの逆現象になってしまうことには留意すべきだと
思います。どこかに不純物があるはずです。それがどこかは
一律なものではないかもしれませんが

通りすがり (2006-11-21 02:56)

鍋象さん>
政府預金が日銀の管理下にありベースマネーに含まれているのはその通りですが、それは統計上の定義にすぎないのではないでしょうか。もしそうでないとしたら、日銀は政府からFBを引き受けて政府預金に置いておくだけで実質的な金融緩和を実現出来ることになります。(実際には政府から他の経済主体に移って始めて意味があると思うのです。)
>>最終的にはやっぱり日銀券でカバーされている、と考えれば良いかと思います。
>教科書的にはそういう言い方はあまりしませんね。
仰る通り。これは金融調節を資金繰りとしてとらえるのかどうかで判断しています。例えば財務省が国債を購入し、その代わり金を最終的には国債発行で賄うとしても、即時に賄う訳ではないので、購入した瞬間は日銀が肩代わりすることになります。問題はいつ国債を発行して埋めるかですが、これを短期借り入れでつないだら実質的には日銀引き受けと異なりませんか?
後半の為替介入の問題について。為替介入した場合、資金の決済は日銀と市中銀行の間で行われます。結局、ヘリコプターでまいたお金はまず銀行に入りますが(汗)
どうやってショートカットしていますか?外国銀行に渡したから別?この辺は私の思い違いもありそうなのでご教授いただければ幸いです。
なお、2004年当時の為替市場と輸入物価については日銀のCGPIを参照するのが一番確かだと思います。もちろん「コストプッシュインフレ」をどう定義するかによりますが、少なくとも原材料の部分においては為替が円安に向かうと輸入物価は上昇しているように私には見えます。
#原材料の上昇が川下まで降りて来ていない=コストプッシュインフレは起こっていない、との定義は可能かと思います。

ふま (2006-11-21 03:04)

鍋象様

>固定金利で借りるのか変動金利で借りるのかは、
>借りる側が選択できます。そこで損得が発生しても、
>それは結果責任です
いやあ、それを言ってしまったら、賃金だって変動させ
られるのだからデフレで失業も結果責任と思いますけど

鍋象 (2006-11-21 03:18)

>ふまさん
>広義の政府が発行した貨幣の名目量

ふまさんの頭の中では、政府と日銀が一緒になって、政府が政府紙幣を発行しているんですね。それならそう言えます。が、それは一般的では無いですね。

>通りすがりさん
>日銀は政府からFBを引き受けて政府預金に置いておくだけで実質的な金融緩和を実現出来ることになります。

おっしゃるとおりですが、それは常識的にありえないと思います。
たまに、800兆円硬貨を発行して日銀の金庫に預けちゃえみたいな財政再建論が出てきますが(^^;

>これを短期借り入れでつないだら実質的には日銀引き受けと異なりませんか?

実質的な日銀引受です。が、それもイレギュラーな作業です。外為介入の件でも「日銀に押し付けて」と表現しています。また、こういうのは、財政支出の効果と、日銀を使った資金繰り=金融政策の効果を分けて表現するのが普通です。

>結局、ヘリコプターでまいたお金はまず銀行に入りますが(汗)

銀行から借りたお金ではなく、銀行に預けられる自分の資産ですので、保有主体はぜんぜん違う意味合いで捉えると思います。たとえばドルにしてもケチャップにしても、誰かに買ってもらわないと使えない資産です。流動性が低いわけです。その資産を現金化してもらう事で流動性をあげてもらったら、企業側は多少強気になれます。不動在庫を誰かにまとめて買い取ってもらったようなものです。

>原材料の上昇が川下まで降りて来ていない=コストプッシュインフレは起こっていない、との定義は可能かと思います。

インフレというと、一般的には消費者物価指数で見るのかなと思います。輸入インフレについては多少の効果はあったのかも知れませんが、強いて取り上げるほどの効果も無かったという事で。

bewaad (2006-11-21 06:35)

>バーナンキ背理法関連
非常に活発なやりとりをいただいてblogger冥利につきますが、個別にコメントをお返しするのは頭が混乱してしまいそうなので(笑)、まとめさせていただきます。

○NR型財政政策(シニョレッジ活用)なくしてインフレ期待を醸成することができないかどうか
エントリに書いたとおり、この世のすべての資産を買い占められない以上、そうではないと考えています。

○単なるマネタリーベース供給(ヘリコプターマネー、プリンティングマネー)とシニョレッジ財源活用の違い
前者は基本的にGDPにカウントされるような使い方をせず、後者はそうではない、ということになるでしょう。実際にはポテト等を買えば売主の仕入れとの差分は付加価値認定されてGDPカウントされるでしょうけれど、有価証券や不動産といった売買に付加価値を生じないもの(手数料を除く)を買う限りにおいては、GDPに直接効いてくることはありません。にもかかわらず、というのが金融政策の肝心なところではないでしょうか。

○全資産買い入れとインフレ期待のトランスミッション
それがどのようなものであれ、というのがバーナンキの背理法のrobustなところでしょう。

漏れがありましたらご指摘ください。

bewaad (2006-11-21 06:38)

>kumakuma1967さん
一個人としては、応募はお薦めしかねるというのが正直なところでして(笑)。

技官については、旧科学技術庁や旧建設省を除いては、事務系と平等だなんていうのは看板に偽りあり、でしょうねぇ。

bewaad (2006-11-21 06:39)

>bn2islanderさん
渡邉社主の話は私は存じませんでしたが、読売が親リフレ政策であることに大いに関係がありそうですねぇ。

bewaad (2006-11-21 06:41)

>まちゅさん
わざわざコメントいただきありがとうございます。こちらのバージョンアップを検討いたします。

bewaad (2006-11-21 06:51)

>金鉱マンさん
先方のサイトにコメントしてきました。どのようなご回答がいただけるのか、私も楽しみに待ちたいと思います。

bewaad (2006-11-21 06:53)

>耐震偽装問題さん
ちょっと参照先が多すぎて、にわかにはお応えしがたいです。とりあえず、耐震偽装問題については当サイトでも取り上げたことがありますので、ページ右上のサイト内検索をご活用いただいて、関連する部分をご覧いただいた上で、カバーしていない論点があればご教示いただければ幸いです(なお、基本的にはスキャンダル系の話には関心がありませんので、ご了解いただければ幸いです)。

通りすがり (2006-11-21 08:41)

鍋象さん>
>>日銀は政府からFBを引き受けて政府預金に置いておくだけで実質的な金融緩和を実現出来ることになります。
>おっしゃるとおりですが、それは常識的にありえないと思います。
ならば、私のいう(A)日銀券を保有していたときはそれで払うことによって日銀券の市中流通量が増える、の含意がお分かりいただけることかと存じます。財務省が手持ちの政府預金を使って国債を購入したらそれは実質的な貨幣供給なのだと。

>>これを短期借り入れでつないだら実質的には日銀引き受けと異なりませんか?
>実質的な日銀引受です。が、それもイレギュラーな作業です。外為介入の件でも
>「日銀に押し付けて」と表現しています。また、こういうのは、財政支出の効果
>と、日銀を使った資金繰り=金融政策の効果を分けて表現するのが普通です。
現実の財政では別にイレギュラーではないと思います。今回の例の外為介入資金は大抵FBで賄われ、それが長期の国債にリファイナンスされるのは数年後になることは珍しくありません。また今回私が述べているのは「日銀に頼らない実質的な金融緩和策あるいはインフレ促成策」なので基本的にはすべて金融政策効果しか論点を当てていない(GDPへのカウントは単なる定義の問題)ことにご留意下さい。

>>結局、ヘリコプターでまいたお金はまず銀行に入りますが(汗)
>銀行から借りたお金ではなく、銀行に預けられる自分の資産ですので、保有主体
>はぜんぜん違う意味合いで捉えると思います。
私が申し上げているのは「円安介入とは通貨当局が市中銀行(=企業でも個人でもない)から外国為替を購入する行為なのだから供給された円はまず市中銀行に入るのではないのか」という問いです。であればやはり銀行を経由しているのではありませんか。
 
>インフレというと、一般的には消費者物価指数で見るのかなと思います。
単にCGPIの方が輸入物価を独立させている分だけ為替変動の効果を分かりやすく表現している、というだけです。CPIには輸入品とか原材料・最終消費材とかいう類の分類がないので物価の全体像を目で追いにくいのです。(もちろんCPIを為替で回帰分析でもすればそれなりの答えは導出されるのですが)

>輸入インフレについては多少の効果はあったのかも知れませんが、強いて取り上げ
>るほどの効果も無かったという事で。
でもあったのは事実でしょう。ならばもっと円安にすればその分だけインフレに出来たのではないでしょうか。

通りすがり (2006-11-21 08:54)

bewaadさん:
まとめありがとうございます。
私も議論の過程で論点が拡散してしまったのが気にかかっておりますが、実際の論点は単純なことでして「日銀にケチャップを買わせるぐらいなら政府側が買っても同じじゃね? なら政府がデフレを警戒するのなら(しかも日銀にあまり期待していないのなら)自分たちでインフレ促成策を取ればいいじゃない。」というだけです。
政策金利が25bpしかない現在、日銀の金利政策ではインフレにする方策が限定的であるのも事実(FRBがインフレ抑制のためにこの数年で何%利上げし、その結果現在のインフレ率がどの程度になっているかを勘案していただきたい)。なら政府側がインフレ促成策を取り、インフレが進みすぎたら日銀に押さえてもらうという解もありだと思うんですよね。

ふま (2006-11-21 14:05)

銅像様
>ふまさんの頭の中では、政府と日銀が一緒になって、
>政府が政府紙幣を発行しているんですね。それなら
>そう言えます。

それはそうだと思いますよ、民間の主体にとっては。
政府の内部の問題やら、政治的意思決定過程とかの
話をしようとするのではなく『貨幣一単位の価値が
民間主体の間でどう評価されるのか』を私はここで
主眼においてましたので

ふま (2006-11-21 14:14)

背理法なのですが、

日銀が全資産を買い占めることは不可能。すなわち、
日銀が全資産を買い占めようとすれば、インフレが
起こる(いやデフレも起こる)

フマが地球の自転を止めることは不可能。すなわち、
フマが地球の自転を止めようとすれば、インフレが
起こる(いやデフレも起こる)

と一応、形式的には同型です。

畏れながら.... (2006-11-21 17:14)

>マスター

>単なるマネタリーベース供給(ヘリコプターマネー、プリンティングマネー)とシニョレッジ財源活用の違い
>前者は基本的にGDPにカウントされるような使い方をせず、後者はそうではない、ということになるでしょう。

直接・間接の差はあるにせよ、いずれデフレギャップが縮小すればGDPには効いてくるんでしょうし、あんまり区別しなくても....って感じはしますがね。むしろ直接的な手段の方が副作用大きい気も?

んで間接的な手段にしても、バラマキ方で効果に差があることは事実でしょう。
インフレファイトなら方向性は右でしょうが、デフレファイトならやっぱ方向性は左で、なおかつ恣意性が少ないバラマキ方が妥当な気がします。
この際、一人アタマ均等額でバラマクなんてのはいかがでしょう(笑)?まぁ政府は気が狂ったと思われる気もしますが(激汗)。

ふま (2006-11-21 19:06)

>>一人アタマ均等額でバラマクなんてのはいかがでしょう
日銀が札刷って均等に配るのが一番、分かりやすいですよ。
これは、ベーシックインカムでしょ。

ところで、確実にインフレにする『お馬鹿』な(無意味な)
思考実験としては、日銀の当座貯金にプラスの金利を付けて
しまえばいいです。これでも『名目価格の下方硬直性』には
対処できるかも!w

インフレにすることと総需要喚起は同じではない。というか、
貨幣的でない、というか、名目的でない不純物(典型的には
シニョレッジの使い方)こそ実体経済に影響を及ぼすのです。

bewaad (2006-11-22 06:52)

>通りすがりさん
>「日銀にケチャップを買わせるぐらいなら政府側が買っても同じじゃね? なら政府がデフレを警戒するのなら(しかも日銀にあまり期待していないのなら)自分たちでインフレ促成策を取ればいいじゃない。」
そこがふまさんと私の違いだと思っています。私は、財政政策でいくならシニョレッジの活用=紙幣をすることが必須だと考え、そうでないといくら政府がケチャップを買っても無意味だという立場です。他方、ふまさんは、技術論としてシニョレッジを使うことは同じであっても、前提がNR型財政政策(将来の租税収入で返済できないと見込まれるだけの歳出)によるインフレということなので、シニョレッジを使うことは必須ではないということになるわけです。

長くなりましたが、政府が買うとしても、その財源として日銀がマネタリーベースを増やさなければ意味がない、というのが私なりの回答です。

bewaad (2006-11-22 06:55)

>ふまさん
背理法というからには、矛盾を成立させなければならないのではないでしょうか。バーナンキの背理法(改)では、
(1)どれだけ資産を買ってもインフレが起きない(=貨幣の購買力は低下しない)
(2)貨幣をどんどん発行してもすべての資産の買占めは不可能
という両者が矛盾するからこそ、(1)がおかしいと導けるわけです。

自転の話はどういった矛盾が導けるのでしょうか?

bewaad (2006-11-22 06:58)

>畏れながら....さん
個人的には、リフレの肝は消費・投資の喚起であって直接の公的支出によるGDP押し上げではないので、ご指摘のとおりどちらでもよいと考えています。ただ、そういう点が議論になっていたのかな、と思いましたもので、言及いたしました。

一人当たりのバラマキは、上で通りすがりさんにお答えしたように、あくまでマネタリーベース増が伴うならば、という条件があれば効果があると思います。日銀が金を刷らないなら、政府紙幣でやるならOKということでしょう。

ふま (2006-11-22 11:01)

>bewaadさま

ぼくの主張は

   課税ではなく、貨幣の発行もしくは政府の保有
   資産の消費・売却によって国民サービス(社会
   保障等)を遂行することでインフレが起こる!

というものです。上記の説明は、次の背理法の話に含ま
れると思いますので、そこに替えさせていただきます。

背理法の話は漸く分かりました。背理法を持ち出すから
混乱するのです。まず確認しておきますが、形式論理と
しては「すべての資産を買うことはそもそもできない」
のですから「買うことができる」と仮定するとすべての
結論が導けます。インフレも導けますし、デフレも導け
ます。私が自転を止めることも導けます。これは形式的
論理の常識に過ぎません。実質的な議論はそこにはない
のです。本題に入りましょう。私は次のように考えます。

(1)購買力一定以上の貨幣を無限発行できる
(2)すべての資産を買い占めることができる

(1)⇒(2)は、果たして本当なのでしょうか?私は
ここに嘘があると考えるのです。お金ですべてが買える
訳でない以上(私はそう考えます)、(2)は最初から
成り立たないのです。さて問題は(1)ですが、ここの
ところを考えるには株式を念頭に置くと良いでしょう。
ある一つの会社 A社が無数に合併を繰り返していく、と
しましょう。但し、合併の際は常に A社の株を発行して
合併先の会社の株と等価交換するとします。そうすると
株式一枚の価値を下げることなく、発行株式の量が増え
ます。これが追加発行しても必ずしも価値が下がらない
状況(の一例)です。これと同じようなことは貨幣でも
当然起こります。つまり貯蓄性の高い財と等価交換した
場合です。さて、株一単位の価値を下げる方法には株式
分割があります。これはデノミの逆現象に相当します。
これは通常、実体経済に対しては影響のないものとして
取り扱われます。他にも配当を出すというのもあります。
これも似たようなものなので完全に中立的なインフレに
対応する。ところで、中立的でないインフレもあります。
直接的に株主へサービスを行なう場合です。大株主限定
サービスもあれば、貧困に喘いでいる株主様にサービス
することもできるでしょう。いずれにしても、これらは
中立的ではありません。また株主へのサービスのために
会社の資産が消費されてしまうので、株価が下がります。
つまり、インフレです。これが、『政府が保有する財を
(国民サービスのために)消費することで、インフレが
起こる』ということです。

ふま (2006-11-22 11:20)

補足です。当たり前ですが、

会社が自社株を追加発行した場合には

(1)追加発行した株式を内部に保留する→株価変わらず
(2)追加発行した株式で、増資に応じる→株価変わらず
(3)追加発行した株式を、株主に配る→インフレになる

です。私が言っているのは、(2)じゃインフレにはなら
ないよ、ということかなと。

ま、あくまで以上は『長期的』なインフレの水準について
です。『短期的な変動』はファンダメンタルだけで決まる
ようなものでは決してないですから。どうぞ、その点だけ
ご注意いただければよいかと。

ふま (2006-11-22 11:40)

すみません。

すっごい古い話とも結び付けますと、貨幣=「金の預り証」を
考えると、預り証の発行総量が増えても別にこの貨幣の価値は
下がりません。預かり証の価値変動は、金の価値変動(ファン
ダメンタル)を反映しているだけです。ま、一時的な流動性の
問題で短期的には多少ぶれることもあるでしょうが、流動性は
『長期的』な価値の水準には無関係かと。

ふま (2006-11-22 14:21)

実際、ここんとこの金融緩和は流動性供与の側面だけが強くて
貨幣価値(←1単位の)のファンダメンタルな価値を減少する
作用がほとんどなかった、ということだと思います。これが、
流動性は提供しているのに『低インフレの正体』ではないんで
しょうかね?

bewaad (2006-11-23 16:11)

>ふまさん
>(1)⇒(2)は、果たして本当なのでしょうか?私はここに嘘があると考えるのです。お金ですべてが買える訳でない以上(私はそう考えます)、(2)は最初から成り立たないのです。
別に(2)の「資産」を「お金で買うことができる資産」に変えても、背理法の成立には影響はないでしょう。

紙幣をその構成要素に分解して、三椏とインクと日銀の信用とした場合、1万円が通常1万円と評価される財と等価交換できるのはひとえに日銀の信用のためであって、三椏やインクだけならばそのような交換を行えるはずもありません。

この日銀の信用は、何らかの兌換性に基づいてはいないので、日銀のバランスシート上資産がどれだけ積みあがったとしても、日銀に持ち込む紙幣は紙幣としか交換されません。お前のところにかくかくしかじかの資産があるはずだからそれと換えてくれといっても取り合ってもらえないわけですから、紙幣発行残に見合う資産があるかどうかは意味がないのです(一株当たり純資産相当の実体価値がある株式とはここが違います)。

なお、金本位制の下での金準備率引下げは金融緩和ですから、
>貨幣=「金の預り証」を考えると、預り証の発行総量が増えても別にこの貨幣の価値は下がりません。
ということではないように思います。

ふま (2006-11-23 17:48)

bewaad様

金本位制を考えていたのでなく、もっと原始的なただの
預り証で。

で、日銀の信用ではなく、日銀も含めた政府の信用です。
貨幣を追加発行して、それを貯蓄性のある財と交換した
だけでは、追加発行分の信用が政府に生まれるますので
ファンダメンタルとして貨幣一単位の価値は下がらない
のです。もちろん、流動性の供与という面があるので、
一時的に下がることはあります。長期的なインフレは、
それだけでは期待できないでしょう。ですので、減税or
財出の期待が続かなければいかんのです。

>別に(2)の「資産」を「お金で買うことができる資産」
>に変えても、背理法の成立には影響はないでしょう。
その場合には買えると思うのですが、私的には

>お前のところにかくかくしかじかの資産があるはず
>だからそれと換えてくれといっても取り合ってもら
>えないわけです
実はそれを言うと、貨幣一単位の価値は何のか?、と
いう問題に突き当たりますけど、実は政府への支払い
ですよね。典型的には税金です。貨幣を持っていると
政府への支払いができるのですが、政府への支払いに
よってどれだけの利益が得られるのか、というとこに
問題は集約される訳です。で、その近似として以上の
政府の信用というファンダメンタルの問題に変換する
わけです。この問題は流動性を、いくら持ち出しても
全く解決にはならないと思います。例えば、流動性の
ある資産の範囲は全く不明であること、一つを取って
みても。統計上の定義はいろいろあるようですけど、
その定義のどこにも本質はないですから。

ふま (2006-11-23 18:08)

>なお、金本位制の下での金準備率引下げは金融緩和ですから、
>>貨幣=「金の預り証」を考えると、預り証の発行総量が増え>ても別にこの貨幣の価値は下がりません。
>ということではないように思います。

上で原始的と書いたのは、金を預かった分の預り証しか出さない
形態です。これはいい練習問題ですので、金本位制に移ります。
発行量を増やしても準備率を下げなかったらどうでしょう。金融
緩和になりますか?私の拘ってるのはこの問題です。金本位制で
新たに発行した預り証で金を買い、それを積み上げてしまったら
預り証の信用は下がらない。金本位制も、金の価値そのものでは
なくて、金の準備を含めた政府への信用から成り立っているので
同じことが起こる。信用を下げるにはどうするか?ただで国民に
預り証をばら撒く。あるいは、準備してた金を国民にばら撒く。
例えばそうすると、預り証一枚当たりの信用が下がるわけです。

ふま (2006-11-23 18:18)

すみません。

日銀がお札を新規発行して、そのお札で

(選択肢1)金や外為等を買って積み上げる
(選択肢2)政府に渡して、生活保護として配る

この1と2では、インフレ促成度が全然違うのは
明らかだと思うのですが…

ふま (2006-11-23 20:11)

bewaad様

細かい話ですけど、株式も通常は「配当流率」に対する期待を
元に考えるのでして会社の保有資産価値全体でない訳で、その
点では同じですね。

ふま (2006-11-23 21:00)

度々すみません。ちょっと細かい話で書き忘れました。

株式もその会社に言ったら何かと換えてくれる訳では
なくて、兌換性はない。議決権を支配すれば、別なん
ですけれど。株も保有総資産からは一旦、切れている。
それでも、保有資産が増えれば価値が上がり、少なく
なれば(例えば、損失や配当で)その分だけ下がる訳
です。

お札を刷って、金を購入する。もし金の価値に変動が
なければ、(手数料などのコストを除き)金でお札を
回収して、元の状態が復元される訳です。すなわち、
政府の状態は(この場合は主に日銀ですが)、以前と
以後で等価ですので、そんなことでは政府が発行した
『総貨幣』の価値全体は変わらない。

但し、金を高い値段で買って政府が損をすれば、その
限りではない訳です。

ふま (2006-11-23 21:20)

どうも、すみません。変なこと書きました。

お札を刷って、金を購入する。もし金の価値に変動が
なければ、(手数料などのコストを除き)金でお札を
回収して、元の状態が復元される訳です。ですので、
元にある貨幣の価値は変化しない。但し、通常は元に
戻せない効果が多少なりとも現れるので、その部分が
貨幣価値の変化になる。例えば、受給が逼迫している
ところで金を高い値段で買うことになって、その後、
受給が安定すると元には戻せない。その政府の損失の
部分がインフレになるということになります。

bewaad (2006-11-24 02:42)

>ふまさん
>日銀がお札を新規発行して、そのお札で

>(選択肢1)金や外為等を買って積み上げる
>(選択肢2)政府に渡して、生活保護として配る

>この1と2では、インフレ促成度が全然違うのは明らかだと思うのですが…

違うことはおっしゃるとおりかと存じます。ただ、ふまさんがおっしゃっているのは、2がインフレ促成度が低いということではなく、ゼロだということではないのでしょうか。私は、煎じ詰めればゼロでないということを申しているまでなので、それをお認めいただけるのであれば、おそらく議論は片付くのかな、と思うのですが。

兌換紙幣の価値が金の価格と結びついているのは兌換紙幣だからであって、不換紙幣に議論を接続させられるとは限りません。発行紙幣残に見合う資産があれば紙幣単位当たりの価値が下がらないというなら、まさしくこの世の全ての換金可能資産を買い占めることができるということで、背理法の矛盾は起きないということになるわけですが、そういう理解でよろしいのでしょうか?

なお、株式については、清算を考えれば残存価値請求権という形で直接純資産額への請求効果が発生しますし、配当政策は株価に影響を与えないというMM定理を前提にすれば、株価の決定要因は配当利回りではなく純資産=毎期の利益の累積、ということになります。

ふま (2006-11-24 21:59)

bewaad様

お付き合い、どうもありがとうございます。

>日銀がお札を新規発行して、そのお札で
>(選択肢1)金や外為等を買って積み上げる
>(選択肢2)政府に渡して、生活保護として配る
ある一定量のお札を新規発行する場合に、(選択肢2)の
インフレ促成度を1とすると、(選択肢1)は近似的には
ゼロであるという考えです。もちろんゼロから少しぶれて
小さなプラスになることが期待できますが、そのメカニズ
ムは(外為を買う場合を考えることにして)『日銀が短時
間に大量の買いを入れることで、マーケットにインパクト
を与えるために高い値段で買うことになり、また、売りに
出すときは安い値段で売ることになる。結局、日銀として
損を出すことになる。この損失分がちょうど最終的にイン
フレを作り出している』という考えです。このシナリオは
常に起こる訳ではなく、たまには逆のこともあるでしょう。
あと、短期的には流動性に対する受給に影響が出ますから、
その分は買いのときはインフレで、その後、影響が消えて
行くに従いデフレ効果となり最終的にはゼロです。売りの
ときは、これと逆のことが起こります。しかし、一般には
どちらかというと平均的に日銀は多少の損失を出すことが
期待できて、その分だけ最終的には多少のインフレ効果と
なることが多いと思います。

ですので、日銀がこのようなことをしても大したインフレ
効果は期待できないので、ちゃんと「政府にお札を渡す」
ようなことを是非やるべきではないか、と考えるのです。
つまり「国債を買って償還まで持ち越す」とか。おそらく
大概のリフレ派はこの種の行動を日銀に推奨している、と
想像しています。

で、もしも政府がお札で貯蓄性の高い財(例えば外為)を
買ってしまえば、やはり日銀のときと同じようにそれでは
あまりインフレ効果は期待できない。一番、効果あるのは
国民に配ること(あるいは、その類似。例えば減税)だと
思います。つまり、日銀だけでなく、政府に対する期待も
大切です。

以下は余談になりますが
>兌換紙幣の価値が金の価格と結びついているのは
>兌換紙幣だからであって
いや、兌換紙幣も金の価値とは結び付いていないんです。
そうでなければ、本位制の廃止ができない。もともとの
原始的な形態である「ちょうど預かった分だけの預かり
証だけを発行する形態」では、ちょうど金の価値にほぼ
結びついています。その原始的形態から離れて、金本位
制の実態が『準備金を含めた政府への信用』に基づいた
ものに移っていって、紙幣の価値が金の価格から離れた
状態になった。そういう状況を経て初めて、金本位制の
廃止が可能であった、と私は考えています。

>なお、株式については、清算を考えれば残存価値請求権と
>いう形で直接純資産額への請求効果が発生します
これが使えるには例えば総会で議決されたりしなければなら
ないので、やはり一旦、切れてる訳です。しかし、そういう
状態を『想定』して物を考えていく。この場合は株の価値を
考える訳です。

>配当政策は株価に影響を与えないというMM定理を前提に
>すれば
そうです。MM定理に従えば、(近似的に)配当を出した分
だけ『配当落ち』する訳です。つまり、株価が下がります。
株主に現金を配らなくても、実物資産を配れば(≒配当?)
その分だけ「配当落ち」するでしょう。あるいは、資産を
売却して、その売却代金を配当するのでも同じですけど。
その資産が減った分だけ、株価が下がる訳ですね。それと
同じように、政府が保有する資産を売却し、お金を国民に
配れば大層なインフレ効果になるでしょう。ただし、売却
時点においては一時的な貨幣需要が発生しますので、短期
的にはデフレ効果になる、という問題がありますが。

ふま (2006-11-24 22:19)

あくまで、上で述べたのはインフレ効果だけの問題です。
それだけ考えるだけなら、単にお札を配る、あるいは、
減税するというだけでいいかも知れませんが、そもそも
インフレにすることは本当の目的ではないですね、多分。
それを考えると「ただ配る」というのでは能がなくて、
『社会保障費』や雇用を含めた広い意味での『教育』に
使われるように考えるべきなのかもしれませんけれど。
個人的には『負の所得税』や『教育クーポン』等が好み
ですけど。

bewaad (2006-11-25 14:57)

>ふまさん
結局議論は、
>>別に(2)の「資産」を「お金で買うことができる資産」
>>に変えても、背理法の成立には影響はないでしょう。
>その場合には買えると思うのですが、私的には
に収斂するのでしょう。買えてしまうなら背理法は成立しないわけですから・・・。

ふま (2006-11-25 15:50)

bewaad様

私はあんまり背理法の成立そのものには興味がなくて、結局
「ある仮定からある結論を導く」とこで現実との齟齬が必ず
出ますからね。私の関心は、そういった議論が近似的にどの
程度成り立つのか、とか、実際には現実にどの程度の効果を
持つものなのか、という点が大きかったのです。結論的には
選択肢1の効果は選択肢2に比べてかなり限定的だ、という
ことを論理的に(ということは、どこかに近似が入っている
訳ですが)言いたかった訳です。

>(選択肢1)金や外為等を買って積み上げる
>(選択肢2)政府に渡して、生活保護として配る

ふま (2006-11-25 17:08)

例えばホリエモンが株式分割で一時的な受給の不均衡を
作り出しライブドアの時価総額を上げていったのですが、
そういうのは短期的には成立しますけれど、長期的には
むしろファンダメンタルの方が利くわけです。一般的な
(伝統的な?)金融論というのはこの手の受給の一時的
不均衡によって生じる短期的なトレンドを分析するのが
中心で、どうも長期的なことは放っておかれてる場合が
多いような気がします。

bewaad (2006-11-26 19:22)

>ふまさん
だとしたら、たとえばマッカラムルールはどう理解したらよいのでしょうか。マネタリーベースの供給手法に何ら限定は付されていませんし、である以上ほとんどは伝統的手法(=シニョレッジは活用せず)により行われているはずです。ふまさんからごらんになった場合、このルールは別の論理から正当化されるのか、それともまったく意味のないおまじないと同じ行為なのか、どちらなのでしょうか?

ふま (2006-11-26 20:26)

bewaad様

マッカラムという人がどういう理論を提出したのか、知ら
ないので想像で…(もしよろしければ、ご教示下さい。)

まず、「ほとんど伝統的手法」とは言っても伝統的でない
部分もあり、その効果がない訳ではないだろうこと。また
ほぼ同じことですけど、ベースマネーを増やす際に中銀が
(統計上はともかく)実質的損失を出していてその効果が
考えられること(外為を買うと円安でインフレになるのと
同じ理屈で)。次に、長期的な期待とは言っても、完全な
長期ではないため、流動性の受給の不均衡の影響も主では
ないとは言え存在すること。

限定的ではあるが(つまり、効果的やり方とは言えないと
思うが)効果はゼロではなく『平均的に見れば少しある』
だろうと思うのですが、以上はあくまで想像になります。
マッカラム理論が何のことか、全く知らないものでして。

通行人 (2006-11-26 22:05)

>ふまさん
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je99/wp-je99-s0086.html
マッカラム「ルール」です。

ところで、ファンダメンタルズって何なんですか?
各人の脳内で想定したあるべき姿の婉曲表現?

ふま (2006-11-26 22:30)

>通行人様

どうもありがとうございます。一応、それは
見たのですが私には良く分かりませんでした。

>ファンダメンタル
最終的には主観ですね。株式会社の保有資産、
あるいは、そもそも一つの商品の価値も主観
的なものです。もちろん、そのような主観の
結果として市場で商品間の交換比率みたいな
ものが形成される訳ですけど。

ふま (2006-11-26 22:51)

ただし、政府(日銀を含む)が保有資産を、例えば売却する
あるいは逆に購入すれば明らかに政府のファンダメンタルに
変化がある訳ですけど。株式会社が自社株買い、あるいは、
逆に増資するとファンダメンタルに変化があるようにです。
当然、これだと(近似的に)株価は『変化しません』けど。
もしも配当を出せば変化しますが。

ふま (2006-11-26 23:11)

すみません。

配当で当然、株価は(配当分だけ配当落ちして)変化
しますけど、上の文脈では

   もしも株式分割をすると『一株当たり』の
   価値が変化しますが…。

の方が適切です。まあ、「当たり前のこと」ですけど。

当たり前のことではない何だかあるんだかないんだか
分からないようなメカニズムに期待するのは、ボクは
アホですので、なかなか難しいのですよ。似たような
ものとしては、数学はアホでも分かることの積み重ね
です。

bewaad (2006-11-27 03:48)

>ふまさん
マッカラムルールとは、簡単にまとめればマネタリーベースの伸び率をインフレ率や経済成長率の上下に応じてコントロールすることで、適切な金融緩和・引締めを実現できるというものです。

つまりは、おっしゃるとおりであるとすれば、買いオペ・売りオペ対象資産によって金融緩和・引締め効果に差があることとなり、このルールが現実の動向を説明している理由は、全く偶然の産物ということになってしまいます。それは違うのでは、というのが私の疑問なわけです。

bewaad (2006-11-27 03:50)

>通行人さん
補足ありがとうございました。

ふま (2006-11-27 10:24)

bewaad様

>買いオペ・売りオペ対象資産によって金融緩和・
>引締め効果に差があることとなり
いや、通常は貯蓄性の高い財を対象資産としている
ので、(少なくとも予見としては)大差ないものと
思います。差が生まれるのは、国債を買って『償還
まで持ち越す→政府が使う』で大きな差が生まれる。

>このルールが現実の動向を説明している理由は、
>全く偶然の産物
全くの偶然ということではなく、貯蓄性の高い財の
中銀の買いオペ売りオペによるベースマネー変化に
関して何らかの統計的なフィッティングができても
特に不思議と思いません。でも、そのことをもって
『シニョレッジを使う場合との間にあまり差がない
という解釈の余地がある』ようには私は思わないの
です。

ふま (2006-11-27 10:31)

すみません。政府の使い方にもよりますので、
政府が貯蓄性の高い財を購入すると、中銀の
買いオペとあまり変わらなくなりますので、

  『償還まで持ち越す→政府が配る』

です

bewaad (2006-12-01 06:03)

>ふまさん
国債保有であればシニョレッジにつながる可能性がありますが、その他の資産ではその可能性はないので、同じ「貯蓄性の高い財」であっても、買いオペの効果は異なるということになるのではないでしょうか(もちろんレポかアウトライトかの違いも、ご指摘のとおり大きいと思いますが)。だとすれば、同じ短期金融商品オペでも、日本で言えばFBでやる場合と、手形やCPでやる場合では結果が違うということになってしまう気がするのですが。

ふま (2006-12-01 08:42)

>>bewaad様

>同じ短期金融商品オペでも、日本で言えばFBでやる場合と、
>手形やCPでやる場合では結果が違うということになって
>しまう気がするのですが。
そういうことです。日本国債を買う(償還まで持ち越す)のと
外国債を買うのでは『長期』のインフレに与える効果はかなり
違うという考えです。リフレ派の多くも、どうせ買いオペする
なら国債を買って、償還まで持ち越せ、という議論をしている
ようには思います。

bewaad (2006-12-02 15:44)

>ふまさん
そういう違いではないと、少なくとも私は考えています。リフレ政策の説明を代表して行うような立場にはありませんが、私の理解では、ご指摘の点については、

○国債を買うのは、それがもっとも流通量が多く、その購入がもたらすミクロ的な影響が相対的に小さい、

○買いオペがレポよりもアウトライトの方が効果はあるでしょうけれど、償還を受けてしまってはレポの期間が長いだけ、ということになってしまうので、ロールオーバーすべき、

というように考えています。

ふま (2006-12-02 23:08)

bewaad様

つまり、

A:「満期までの期間が長い国債を買って、まだ持っています
  (また売りに出すかもしれないよ…)」
B:「直ぐに満期が来る国債を買って、償還日まで持ち越して
  政府債務を日銀が消してしまう」

という二つの状態があまり変わらないと?う〜ん、私は根本
的に違うと思うのですが。

ふま (2006-12-02 23:41)

どうも、私は貨幣一単位の価値の長期的水準は
「ベースマネーの名目量と政府の信用」の比で
決まる、という考えです。

それに対し、bewaadさんは貨幣一単位の価値の
長期的な水準は、ベースマネーよりも「流動性
全般の名目量と市場規模」で決まるということ
ですかね?そうするとですよ、ベースマネーが
全く増えなくても(例えば金融技術の発達等の
効果で)流動性が徐々に、だが確実にどんどん
増えていくと貨幣一単位の価値がそれにつれて
徐々に、しかし確実にどんどん低下していくと
いうことになりますが、それでいいのかなあ。
この考えには、私自身はちょっとついてけない
感じですけど。また、この考えだと、流動性の
名目量が増えないで、市場規模だけが拡大して
いくと『デフレ』になるということですよね。

ふま (2006-12-03 00:03)

例えば、民間の銀行が株や土地を買って(例えば前者としては
沢山の会社をどんどん子会社化していくとかで)流動性をどん
どん市場に付与していったとすると、政府や中銀の行動とは無
関係にどんどんインフレになってくんだ、ということですよね。

あるいは、「株式交換」や「株式での買収」など、株をお金の
ように使うことが増え、銀行口座を介した取引の必要性が低下
するようなことがあるとインフレになる、ということでもある
(つまり、株が円の流動性を代替すると、円の価値が下がる)。

どうも、この立場は現実と異なるんじゃない?、って私は思い
ますが。

ふま (2006-12-03 08:52)

他の例としては国際取引でのドルの流動性を他の通貨が
代替すると(ユーロ?アジア通貨圏?)、「1ドル」の
価値が下がるということですね。これって岩井克人氏の
ハイパーインフレネタの成立根拠になってたはずだけど、
「貨幣一単位」の(長期的水準での)価値は現実として
全然、これと違っていると思います。

ふま (2006-12-03 09:20)

すみません。

あとですね。他の例として、イギリスのユーロ参加のために
ユーロを発行して市中に出回っているポンドを(仮に『変動
相場の下で』として頂いても結構です。)徐々に吸い上げて
いったとしますね。そうしますと、ポンドがデフレになって
ユーロがインフレ?そうではないと思うのですけど。(変動
相場にすると一時期、イギリスが2通貨制になりますから、
例としてはイギリスよりも弱小国の方がいい、と思います。
もっと言うと、弱国が強国に統合されるというパターンで、
通貨統合をしばらく変動相場で行うという想定の方がいいの
か。いずれにしても、統合される通貨が吸収されて、あまり
出回らなくなったら、固定相場に切り替える必要が現実には
あります。変動相場は統合の初期段階に限りますけれど。)

bewaad (2006-12-03 18:28)

>ふまさん
>例えば、民間の銀行が株や土地を買って(例えば前者としては
>沢山の会社をどんどん子会社化していくとかで)流動性をどん
>どん市場に付与していったとすると、政府や中銀の行動とは無
>関係にどんどんインフレになってくんだ、ということですよね。

これって、信用乗数が増加してマネタリーベースの伸び率以上にマネーサプライの伸び率が高まってインフレ、というよくあるパターンではないでしょうか。

ふま (2006-12-03 19:43)

bewaad様

>これって、信用乗数が増加してマネタリーベースの伸び率
>以上にマネーサプライの伸び率が高まってインフレ、とい
>うよくあるパターンではないでしょうか。
そう思います。ただ日銀の肩を持つようで恐縮ですが、私は
このようなインフレは短期的な不均衡によるものであって、
デフレの先送りである、と考えるというわけです。

bewaad (2006-12-04 04:57)

>ふまさん
だとすると、そもそも中央銀行なんて不要だということになりませんでしょうか。何もしなくてもインフレ率は一定のレンジを保つということになるわけですから。real-bills doctrineが正しかった、ということでしょうか。

ふま (2006-12-05 15:33)

bewaad様

すみません。何を言っているのか、いまいちよく分かりません。
お札を発行するところ(中銀?)があって、そのお札の価値が
どう決まるのか?を、近似的に考えるということを主に主眼に
していたのですけど。お札を発行する必要がないとか、しない
方がよいとか、私の理屈からそうなる理由がよく分かりません。

因みに、政府保有資産(中銀含む)が一定だとすると、新たに
お札を刷って、市中に流出させた貨幣の名目量を増やさないと
インフレになりません(←ここで私が考えている理屈では)。
というか、おを札刷らずにどうやってシニョレジを使うことが
可能なのでしょう

ふま (2006-12-05 15:41)

もちろん、中銀の役割として短期的不均衡を解消するという
役割もある訳です。例えば、『税支払いの集中する時期』に
ベースマネーを供給するなど。このような短期的な不均衡を
解消するという目的には、単純に「買いオペ」すればいい訳
で。別に、長期的なインフレ率をどうこうするという話では
ないので。

ふま (2006-12-05 15:58)

すみません。そもそも、国家が貨幣を発行せずに
課税や財出をどうやってやるんでしょうか?いや
出来ないことはないですけど、国家発行の貨幣が
あると著しくスムーズですよね

ふま (2006-12-05 23:56)

ちょっと脱線しますが、円が高金利でドルが低金利であれば
その分、円安が期待されていて、逆に円が低金利でドルが高
金利だと円高が期待されている。これは、ファイナンス論の
初歩だと思いますが、これと類似の話が無視されている、と
いうか、むしろ逆の主張が見られることが、割とあるような
気がしてます。一般論ですけれども

bewaad (2006-12-06 05:55)

>ふまさん
最初にお断りしますと、当サイトで使っているtDiaryは仕様上1日当たりのコメント数の上限が100ですので、この日はもうそろそろ限界です。論点は出たということでこの辺りでいったんサスペンドにするか、それとも他の適当な日に場を移すかはおまかせします。

>お札を発行するところ(中銀?)があって、そのお札の価値が
>どう決まるのか?を、近似的に考えるということを主に主眼に
>していたのですけど。お札を発行する必要がないとか、しない
>方がよいとか、私の理屈からそうなる理由がよく分かりません。

お札はあった方がいいのですが、発行体を中央銀行に限定して発行残をコントロールする必要はないでしょう、ということです。インフレ率の変動がシニョレッジ活用期待の程度によるなら、統合政府(中央銀行を切り分けるかどうかはともかく)はシニョレッジ期待をコントロールすればよく、お札そのものは取引需要に応じて民間銀行が随時発行すればよい、ということになるのではないでしょうか(紙幣発行自由化論は、確かハイエクが提案をしていたような)。

>金利と通貨の強弱
uncovered interest parityではそのような関係が成立しますが、ここでの金利はあくまで名目金利なので、金利そのものの効果を考えようとすれば、インフレ率を除去する必要があるでしょう。

インフレ率について購買力平価(purchasing power parity)が成立するなら、実質金利については逆に金利が高いと強く、低いと弱くなる関係が導き出せます。金融政策として金利を引き上げた場合、インフレ率が一定であれば実質金利が高くなり通貨高、引締めにより期待インフレ率を引き下げる効果をあわせれば、さらに通貨高要因、ということになるでしょう。

ふま (2006-12-07 10:57)

bewaad様

事務連絡、どうもありがとうございます。ま、一通りの論点は
出ていると思いますのでこの辺りで、とは思います。また何か
あればコメントorトラックバックで。

シニョレッジのためには、政府(中銀含む)がお札を発行しな
ければならないので、いずれにしてもそれをコントロールする
とこは必要ですけど。(シニョレッジが奔放になりすぎるのを
制限するというのも、あるでしょうね。逆に制限しすぎるのも
問題です)

『一般的な流動性』は民間が供給すればいいと思っていますが、
また現にそうなっています。(また外貨等が一般的な流動性の
多くを提供してるような国もありますね。)しかし、一般的な
流動性では済まない事象もあります。これは、政府が一般的な
流動性ではなくて、貨幣での支払いを要求することがあるから
です。そのため、一般的な流動性ではなく、貨幣に関する一時
的需給の不均衡が起こります。そこで、買いオペ、売りオペに
よって需給の関係を『時間的に均して』、一時的不均衡を解消
することも、(中銀の?)役割になるのです。

上記の2点より、私の考えは別に民間が流動性を供給するのは
自由なんだけど、一方で、政府が貨幣を発行している以上は、
その貨幣発行量をコントロールする必要から逃れられる訳では
全くないということですけど。一般的流動性全般を制御すると
いうことでなくて。

>金利と通貨の強弱
ここで私が考えているのは『名目金利』です。

議論にお付き合いしてくださり、どうもありがとうございます。

ふま (2006-12-07 11:09)

すみません。一応、まとめということで

1:
インフレ率の『長期』的な水準は主に、「シニョレッジ」で
決まります。

2:
一方で、一時的貨幣需給の不均衡を解消するという目的には
中銀による通常の「買いオペ」、「売りオペ」が適当です。

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bewaadさんのブログより 「中央銀行が国債を含む資産を買ってもインフレが起きない」と仮定しよう。 この考えを突き詰めていくと共産主義になってしまうとツッコミをいれたらいけないのだろうか? さて、「中央銀行が国債を含む資産を買う瞬間」を消費者のサイドから考えて..

# ふま 『何だか「トンデモ」アイデアが出て しまいましたが…。 >政府が民間から商品を調達して、民間へ >貨幣を放出し(公務員への給与等を含む)、 >一方で、貨幣を民間から調達して(主に >課税)、商品を放出し(主に公共サービス) >ている訳ですね 前者は「政..


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