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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)
2006-12-14
■ [law][WWW]態度と大義‐Winny事件地裁判決
まず、裁判の経過等については、公判の傍聴録をずっとまとめられてきたjoho_triangleさんの一連のエントリは必読だと思いますので、この問題にご関心の向きは、ぜひ。
で、判決についてですが、あれこれ議論はあるのでしょうけれど、なぜ有罪になったかというのは、次のとおりであるとwebmasterは思います。
どうもネット上の意見の大勢は、警察、検察、裁判所批判のようですが、私としましては、今回の判決はそれほどおかしなことは言っていないように思っています。
包丁は殺人に使われることがあるんだから包丁を作ったり売ったりすることは殺人幇助になるのか、という意見がありますが(たぶんこれがネットの意見の大勢)、これは幇助にならない事例から出発して本件の幇助性を否定する考え方です。
これに対して私のNo.17のコメントは、幇助になる事例からアプローチするとどうなるかという問題提起です。
(略)
言い換えると講学上は、つまり教室で理論的に考察するのであれば、幇助になりうる事案だと思われる、ということです。
(略)
No.17 モトケンのコメント | 2006年12月13日 19:53 | (Top)
この問題はものすごく難しいんですが
例えば、居酒屋の主人が客に酒を出すのは本来まっとうな商売なんですが、客が車を運転して帰ることがはっきり分かっているのに酒を飲ませたとなると、飲酒運転の幇助になる、という結論は多くの人が納得するところではないかと思います(これも何の問題もないかというと疑問はあるんですが)。
次に、友人から音楽を勝手に配信する方法はないかと質問された人が、友人がしようとしていることは著作権法に違反するということを認識しながら、「それならウィニーというソフトを使えばいいよ。」と言ってウィニーを教えた場合はどうでしょうか?
「ウィニー開発者に罰金判決」(@元検弁護士のつぶやき12/13付)
とはいっても、切込隊長さんがご指摘のように、それで納得という向きがそれほど増えるわけでもなく、亀裂は存在し続けるのでしょう。
腰が引けた言い方をするなら、先鋭化したネットの連中と通常の社会人の間の常識の落差があることをきちんと認識をした上で、私たちの社会は往々にしていろいろな試行錯誤をしながら最大公約数を探っていく動きをするのは当たり前のことだろうと思うわけである。
(略)
安易に妥協しろ、あるいは下された判決を甘受すべき、といいたいわけではない。同時に、それができないのなら海外に出て逝ってしまえという、短兵急な極論で良いとも思わない。ネット社会における常識では「金子が罰金刑だと、ふざけるな」であっても、普通の世間では「ネット乞食がフリーライダーしてるツール撒いた馬鹿だろ。有罪で当然」という議論だって成立するのは理解できよう。
「dankogaiはまず落ち着くべき」(@切込隊長BLOG(ブログ)〜俺様キングダム〜12/13付)
モトケンさんのおっしゃることに素直にうなづけない人でも、まずは違いの淵源がどこにあるのか、というところを考えてみると、この問題を異なる観点から覗いてみるいい機会になるのではないでしょうか。その手がかりになりそうだな、とwebmasterが思うのは、例えば次のような見解です。
(略)というか私としてはやはりSoftEtherの開発者などと比べて、逃げ隠れしておいて技術革新がどうとか語るな、という気はするのである。
この点は被告人が捜査陣に対して「技術的に理解不足。分からないなら首を突っ込まない方がいい」という趣旨の発言をしたと伝えられる点(msn毎日インタラクティブ)と関連して気になるところで、これってトンデモ科学の人の典型的な物言いと同じだよねえ。もちろん被告人の技術は本物であっていろいろな意味で実際に役立ってしまったわけだが、技術にせよ科学にせよ本来はその有効性・正当性を主張する側が内容を立証しなくてはならない(というお約束になっている)のに対して、立証責任を社会に転嫁しようとしている点は同じだなと。このあたり、判決要旨が「独善的かつ無責任な態度」としていることと関係があったのかな、とも思われるが、その主張を社会的に検証可能な状態におかなかったものに対しては科学的探求を理由にした免責を与える余地はないのではないか、とまあそういう話である。
「Winny事件判決」(@おおやにき12/13付)(webmaster注:強調は原文によります)
そしてその具体的解決方法のひとつとして、金子被告は「デジタル証券によるコンテンツ流通システム」を提案していた。それは次のような内容だ。
(略)
果たしてこの証券システムがうまく稼働するのかどうかはわからないが、しかし金子被告が真面目に著作権システムの今後を考えていたのは間違いなかったように思われる。そしてその将来を実現するためには、ボロボロになっている現行の著作権システムが崩壊しなければならず、そこでWinnyを配布して――と考えたのだった。
そして氷室裁判長はこの金子被告の思考経路に、明らかに一定の理解を示したのである。
論告求刑時の記事に書いたように、金子被告のそうした考え方は、現在の著作権法の理念とは著しくかけ離れている。その考え方がいかに倫理的には正しいものだったとしても、現行の著作権法、現行の著作権保護システムを崩壊させようとするのであれば、その行為は法違反とならざるを得ない。つまりは金子被告は字義通りの確信犯だったわけだ。
その意味で、金子被告が無罪となる道はこの時点ですでに存在していなかったように思われる。みずからの思想に殉じるのであれば、最後までみずからを負わなければならない。いや、そんな倫理性の話でなくても、あちこちで「著作権を崩壊させる」と発言して国家権力に挑戦し、結果的に著作権侵害ファイルを蔓延させている以上、これを無罪とするというのは国家権力の側の判断としてはあり得ないように思われる。
佐々木俊尚(CNET Japan)「Winny裁判、罰金刑は重いか?軽いか?--自己矛盾を抱えた判決(2/2)」
裁判官が実際にどのような考えに基づき判決文を書いたかは、他人が窺い知ることができるものではありませんが、解釈がわかれる難しい事案において、いずれの結論を妥当とするかにおいては、被告人の態度が相当程度影響することは普通にあり得ることです。判決において「被告人は改悛の情が顕著であり云々」として執行猶予がつくことは数多くありますし、もっと身近な例で言えば、酔って暴れたりとか遊びに行った先の風俗店がガサ入れを喰らったりした際、「ごめんなさい、もうしません」と謝れば「もうするなよ」とか言われて解放されますが、「何が悪いんだよ」などと食ってかかれば連行されて事情聴取、なんてことは珍しくもありません。
#後段は司法判断の例ではありませんが、一般的な世論の風向きが「犯罪」の評価に与える影響の例であり、この文脈においては同じことだとwebmasterは考えています。
他方で金子被告人は無罪だと主張する側においては、先にモトケンさんや大屋先生が出していた包丁の例を引くわけですが、あわせてP2Pファイル交換というソフトウェアの可能性や、ソフトウェア開発に与える影響、ひいてはネットにおける著作物の流通のあり方との関係を視野に入れた発言が多いようにwebmasterには見えます。これは、大義を掲げているということではないでしょうか。
切込隊長さんがいう「先鋭化したネットの連中と通常の社会人の間の常識の落差」とは、実はここにこそ存在するのではないでしょうか。一般に態度で量刑等が左右されることを、「先鋭化したネットの連中」も否定するものではないでしょう‐例えば、情状酌量という制度は廃止すべき、という主張をお持ちの方は少ないかと察します。その意味で、この落差は埋められないものではないはずです。
仮に金子被告人が極めて神妙な態度に終始した場合において、無罪となった可能性を考えてみる、というのは、本件についての議論を「先鋭化したネットの連中」と「通常の社会人」との間には深くて埋めがたい溝があると認識した場合に比べ、より実りあるものにするひとつのやり方ではないでしょうか。少なくとも現状、司法判断が「通常の社会人」の側に立っていることを踏まえれば、なおさら。
#もちろん「通常の社会人」の側に対して、態度が悪くても大義が認められる者を想定してみることを提案してもいいのですが、この文章をおいてある場所が場所ですから(笑)。
■ [economy]今年度の成長率見込み下方修正
内閣府は12日、実質で2.1%増としてきた平成18年度の国内総生産(GDP)成長率見通しを下方修正する方針を固めた。企業収益の伸びに雇用所得が追いついておらず、個人消費が伸び悩んでいるため、成長率見通しを下方修正する。政府は18年度中のデフレ脱却に向け、名目成長率が実質成長率を下回る「名実逆転」が解消されるとみていたが、新たな見通しではデフレ傾向が続くことを認める見込み。これに伴い、19年度の成長率見通しも当初より下方修正する。19日にも閣議了解する。
内閣府が8日に発表した7〜9月期のGDP2次速報は、1次速報後に発表された設備投資関係の統計が想定よりも低かったことなどから大幅に下方修正された。実質は年率換算で2.0%増から0.8%増に、名目では1.9%増から一気にマイナス成長となる0.0%減となった。
このため、内閣府では実質で2.1%増、名目で2.2%増としていた7月時試算の18年度GDP成長率見通しの達成がほぼ不可能と判断。名目を実質よりも引き下げる方向で検討している。この結果、今年度も実質が名目を上回る名実逆転は解消されない見込みで、デフレ経済からの脱却は難しいのが現状だ。
また、19年度も名目が実質を大幅に上回ることは困難とみており、実質1.8%増、名目2.5%増としていた今年1月発表の19年度成長率試算も下方修正する方向で検討している。
ちょっと前までデフレ脱却近しとかすでにデフレは脱却したなどと調子のいいことを言っていたのはなんだったのでしょうか。何が原因でこのようなことになったのか、きちんとした検証が必要でしょう。webmasterは当然ながら、日銀の拙速な金融引締めが主因であると考えていますが。
■ [government]本間先生が公務員宿舎からの引越しを表明
12日の続報です。
政府税制調査会の本間正明会長(大阪大大学院教授)は13日、財政制度等審議会後の記者会見で、「常勤の国家公務員でない本間氏が、都内の国家公務員宿舎に入居している」とした週刊誌の報道について釈明、陳謝し、宿舎から近く退去する考えを明らかにした。
本間氏によると、経済財政諮問会議の民間議員だった2003年、大阪府内の自宅と東京との往復が体力的に厳しかったため、宿舎を管理する財務省に入居を申請した。財務省は「国立大学の教授は入居資格がある」として入居を認めた。
本間氏は「税調会長の公職について、十分な思いが至らなかったことは深く反省している」と陳謝したうえで、「12月1日に07年度税制改正の答申をまとめ、審議は週2回に減った。引っ越さなければならない状況の時に、報道された。できるだけ早期に退去する」と述べた。
税調会長になっていなければ反省する必要はなかった、というのがご認識であると。他方、
政府税制調査会の本間正明会長は13日、財務省で記者会見し、自身が東京・渋谷の一等地にある幹部用の国家公務員宿舎に住んでいることを明らかにし、近く宿舎から退去する考えを示した。本間氏は9月に経済財政諮問会議の専門調査会長として、財政再建のために公務員宿舎を含む国有財産の売却推進を求める報告をまとめていた。「役人の特権」と批判されている公務員宿舎に、売却の旗振り役が破格の低家賃で入居していたことになる。
朝日「売却の旗振り役の本間税調会長、「格安」官舎から退去へ」
朝日ではダブルスタンダードが問題視されています。記者会見の詳細がわからないので、この点についてのやりとりがあったのかどうか、あった場合にどのようなものであったのかは不明ですが、このあたり、どのようなお考えであったのかは興味深いところです。ま、穀潰しの官僚とは階級がちがって、自分はそれだけの待遇を享受する資格があるとでもお考えだったんでしょうねぇ・・・orz。
判決について、いろんな賛否がある中で、 飲み屋が客が車を運転することを知っていながら酒を出したら飲酒運転の幇助だ という例を引いている方が結構いる。 なんかちがう。 道路交通法第六十五条 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。 2 何人も、前項の
本間正明氏から吉川洋氏へか。なんか知らんけどもむちゃくちゃ不安な人事ですね(もっと率直にいいたいところが本心だよなあ。簡単にいうと人間力が……パペットってか……bewaadさん頼むw)。 モリタク先生の指摘が座標軸か。 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column
>情状酌量という制度は廃止すべき、
私の場合、酌量するなら情状より事情(犯罪を犯さざるを得なかった事情)だろ、とか思っていますが、実際にそれをやられたら、無銭飲食で刑務所に入って寒さをしのぐという手が使いづらくなりそうなのが悩みどころ。
情状重視なら、"寒さをしのぐにはこれしか方法がなかった。反省すべきは私ではなく、低空飛行な景気と貧困な福祉を放置している国の方である。"とか居直れば量刑が重くなって(=刑務所に居れる期間が延びて)くれそうですが、事情重視だったら釈放されて凍死、とゆー。orz
>BUNTENさん
そういうのも情状酌量に含まれます。で、情状を酌量して刑を重くする、という考え方は裁判所にはありませんので・・・。
コンテンツのデジタル化とネットワークの普及が進む中で、著作権のあり方が変わる・変わらなければならないという認識はWinny登場のかなり前からあったと記憶してます。法律の専門家ではなくとも、95年以前からネットワークあるいはパソコンのコアなユーザーであればそれを知らないはずがないと思います。
コンテンツ保護を要求する団体側が既得権益を死守し、さらにネットワークを利用して+αの利益を得るべく、ネットの特性を殺そうと四苦八苦する様は、パソコン文化のファウンダーが持ったヒッピー的価値観をどこかしらで共有したことがある人間なら、「憎し」と感じるというところでしょうか。
ソニーのATRAC(あるいはMDのコピー規制)、デジタル放送のコピーワンスなどなど、iTunesのDRMでさえ、時々使いにくいと感じることはあると思いますが、「それが仕様」と一般家庭のライトユーザーは済ませてしまいます。
どちらかというと、大部分のユーザーとは関係の無いところで、コンテンツ保護団体とネットワークのコアを自負する一部のユーザーの代理戦争が行われていると言う印象を強く受けます。
本間先生の場合、いっしょに住んでいた方が、問題ではなかったのかと推察されますが、いかがでしょう。
Winny裁判の判決で「セキュリティ目的のバージョンアップは罪にはならない」とでも言ってくれれば良かったんですけどねえ。
裁判官という立場では、もし思っていても言えないことなんでしょうか?
この問題はもう一面ありませんかね。
金子という人を幇助で有罪とするならば、youtubeを管理しているグーグルや情報を共有できるPCを含む機器を作った人間は全て有罪にしなければ正当性は立たなくありませんか?
グーグルだってyoutubeで著作権のない動画ばかり共有されるとは認識していませんでしょうし、PC関連メーカーだって悪用される可能性は十分知っているような。
◆ bewaad (2006-12-14 07:05)さん
http://bewaad.com/20061214.html#c02
ひー。
で、でも、ふつ〜、居直った奴の刑が軽くされることはないっすよね。(^_^;)
>一般に態度で量刑等が左右されることを、「先鋭化したネットの連
中」も否定するものではないでしょう
態度で量刑が左右されるのはかまわんが、有罪無罪が左右されるのはちょっとまずいんじゃない?(お前態度悪いから有罪とか、まじかんべんしてください)
あと、今回の量刑は検察側が控訴を検討するぐらい極めて軽いものだったわけですが、なぜこんなに軽くなったかというと、法律をそのまま適用すると有罪にするのは難しいけど、世間をこんだけ騒がせたのに無罪にはできないから有罪、でも情状酌量で軽くしとくから我慢してね。ってことではないの?
今回の判決で困ったな、と思うのは、幇助の構成要件が何なのか、まったくわからないところでしょうか。これは実務的にみんな困ると思います。高裁ではある程度の方向性を示して欲しいと思います。
>公務員住宅
自ら要求して、文部教官の資格で公務員住宅に入居していた上、平成16年に入居資格を喪失したあと一年半以上も居座ってたわけですね。すごいなぁ。
売却以前に不正入居者や不法占拠者の対策しなきゃ.....
↑二年半でした
著作権法がボロボロとか、法がネットに対応出来ないとか言われますが、私はそうは思っていません。むしろ、著作権法が、既存の概念を残したまま、インターネットに対応してしまったが故の問題だと思います。法律に隙があればある程度好き勝手できたと思いますが、一分の隙もないほど法律の網が敷かれてしまってますので、著作権法に抵触することになってしまったというのがwinny裁判だと思うのです。なにせ、我が国の著作権法はインターネットの影が見えない内からインターネットに対応し、P2Pの影が見えない内からP2Pに対応してしまったわけですから。この事自体は議論されるべきだと思いますが、良くも悪くも著作権法はネットに対応してしまっていると思います。
付け加えるなら、遅れているのは著作権法ではなく、権利者の意識であり、利用者の意識だったと思います。金子氏も、既存の著作権法を崩したいと想うなら、自ら考える著作権法を世に問い、利用者団体を作り上げるような行動を行うべきだったと思います
>どのようなお考えであったのか
「俺達はとんでもない思い違いをしていたようだ。
本間先生は、自らの行為を以て、低廉な公務員宿舎を利用する人間のモラルの低さを満天下に知らしめ、宿舎廃止の気運を否が応でも高めようとなさったのだ。
この強靱な覚悟!自己犠牲の精神!
正に美しい国、日本の税調会長に相応しい御方であると言わざるを得まい」
「な、なんd(ry」
……この一件、結果としてはこういうふうに作用するかもと思ったのですが、そんなに盛り上がってもいないようですねぇ。良いんだか悪いんだか。
bn2islanderに同意。もともとインターネットは共産的文化(ヒッピー文化)で発展したもので、パブリックドメインも含め、通信インフラと知的財産は無償で共有すべきという発想が根底にあります。パブリックドメインは、共有共産の思想と、現行の知的財産権との間で綱引きをしながらだんだんと発展してきました。金子氏もこういう手順を踏めばよかったのに・・・と思います。いきなり著作権法が無効になるようなアプリを開発して配布したら、それは著作権法という社会基盤を破壊するテロ行為にしかなりません。そういう視点では有罪もやむなしだと思います。
一方、逮捕のいきさつについては、京都府警の金○感染による情報漏えいが発端で、逆切れ逮捕に見えて仕方ないような後味の悪さも感じます。厳罰に処すべきは金○ウィルスの作者と捜査資料が入ったPCで違法と考えていたwinnyを使った職員だろみたいな。そういう意味では、どちらが正しいではなく、どちらも不手際というのが正解だと思います。
winny開発の経緯の過去ログを見た印象では、これ、サンデープログラマーなら誰しも持っている自己顕示欲が金子氏の開発動機だと思います。最初に凄い技術を思いついたところがあって、それで応用分野としてDL板にて、「おまいらが欲しいんなら作ってやるよ」と格好つけて。著作権云々は後付けというか、自己正当化をしていっただけに見えたりします。
実際に発想の独自性という点でとても優れているだけに、勿体なく思います。winnyの仕掛けに興味があって、解説本も買ってみましたが、やっぱりすごい。機会費用の都合で僕はやらないけどパテント買ってデンソーあたりに売り込みに行きたいくらいw
ところで、winny(と金○ウィルス)はとても大きな副産物を残してくれました。役所のパソコン台数不足問題と、私物PC持込みやデータの持ち帰りというセキュリティー上の脆弱性に対する管理者の無理解問題が、一度に解決してしまいました。今後は一言winnyと言えば何とかなる・・・と良いですね。
追伸
ところで、違法合法の話でいくと、Code Redというウイルスに対してCode Blueというワクチンウィルスが配布された事があります。Code Blueは意図においては正当ですが、仕組みはモロにウイルスなわけで、うっかりCode Blueの作者を逮捕しようものなら、裁判官は悩ましい夜を過ごしたことになっただろうなと思います。
>皆様
時間の関係上、大変恐縮ですが、明日のお応えとさせていただきます。ごめんなさい。
>通りすがりさん
>どちらかというと、大部分のユーザーとは関係の無いところで、コンテンツ保護団体とネットワークのコアを自負する一部のユーザーの代理戦争が行われていると言う印象を強く受けます。
言い得て妙だなぁ、と思います。そうした対立構造を第三者的に見て、止揚の道を探るのがこのエントリなのかな、と趣旨をクリアにしてもらったような気がします。
>e-takeuchiさん
世間的にはそうなのかもしれませんが、個人的にはそこは本間先生のおっしゃるとおりプライヴェートということでいいじゃないか、という気がしてあまり関心を持てないのです。
>Baatarismさん
基本的には、裁判官の氏名は争点に軍配を上げることですから。靖国訴訟などで、いわゆる門前払い判決をしておきながら、あれこれその是非を論じることが評判が悪いのと、趣旨としては同じことになってしまうと思います。
>偏差値40さん
技術的なことは素人考えでしかありませんが、例えば↓の高木浩光さんのご見解を拝見する限り、それらとWinnyには扱いを違えるにふさわしい差があるのかな、という気がします。
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20061212.html#p01
なお、エントリの趣旨で言えば、GoogleやYouTubeはまさしく「神妙」ですよね?
>BUNTENさん
現実の運用はおっしゃるとおりですが、それが結構問題となり得て、例えば宅間死刑囚のケースがその典型でしょう。
>とおりすがりさん
おっしゃることはよくわかるのですが、他方で執行猶予や被害者との和解を経ての告訴取下げなども広義の態度による刑の減免と考えれば、それほど珍しいことではないというのが実態でしょう。
>規制業種さん
本件のタイプの幇助の構成要件は、以前紹介したダニエル・H・フット「裁判と社会」の記述から察するに、そのうち最高裁事務局が整理するのだろうな、と推測しています。
>kumakuma1967さん
>平成16年に入居資格を喪失したあと
阪大大学院教授ではあり続けているのですから、入居資格を喪失したということではないと理解しています。
>bn2islanderさん
おおむね同意ですが、ただ「遅れている」といえるのかどうかは、個人的には迷うところです。追いつくことができないのであれば、未来から振り返ってみれば、一時期は技術が暴走した、というような歴史記述にならないとも限らないからです。
>とーにゅーさん
統計的に裏を取ったわけではなく単なる印象論ですが、赤坂の議員宿舎に注目を奪われた格好なのかな、と思っています。
>通行人さん
そういう感覚は私もよくわかります。当サイトでアフィリエイトをしないのも、身元バレ防止というのもありますが、なんとなく、お金儲けのためにやっているんじゃないんだよなぁ、みたいな。サイトで駄文を書き散らかすことも、自己顕示欲以外の何物でもないでしょうし。
ちなみにCode Blueですが、正当業務行為として違法性が阻却されるのでは、と直感的には思います。刃物で人体を切り刻む行為であっても、外科医の手術であれば傷害罪にはならない、というのと同じではないかと。
>阪大大学院教授ではあり続けている
大阪大学にいた文部教官は独法になった平成16年に、すでに公務員である文部教官から国立大学法人職員になってますよね。
>bewaadさん
外科医じゃない人が、刃物でもって切り刻んだら、治療目的であっても違法ですよね?
Code blueって何の権限も資格もない人がばら撒いたんですよ。というか作者不明。あれ、アトポーシス機能つけて、どこかの国際組織とかで公認してから流せば良かったのにと。
>kumakuma1967さん
>すでに公務員である文部教官から国立大学法人職員になってますよね。
国立大学の法人化の際に、既に教職員が使用している宿舎については、現物出資または無償使用という形で、継続して使用できることになっています。多くの教職員が非公務員になった後もそのまま宿舎に住んでいます。また、国と各国立大学法人の間では、必要があればお互いの宿舎を無償で貸し借りできるという規定があるようです。
>darhino様
だとすると、元の「常勤公務員でない人が...」という告発がおかしかったのですね。納得です。
>kumakuma1967さん、darhinoさん
そのあたりは深く考えずにいました。こちらも勉強になりました。ありがとうございます。
>通行人さん
その場合、治療行為としての適切性が確保されているならば、医師法違反にはなっても、刑法上の傷害罪としては違法性が阻却されると思います。ちょっと今手元に刑法の基本書がないので、間違っていたらごめんなさい・・・。
ですから、医師法違反にはなるわけですよね。ワクチン作者も捕まっちゃうわけです。
>通行人さん
医師法違反は、手術に限らず医療行為全般にわたる行為なので、傷害相当行為の違法性阻却とは別の話ということになります。