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2006-12-15
■ [law]真の対立点は何か‐著作権保護期間延長問題(前編)
昨日はWinny裁判を題材に、議論の真の対立点は何かを論じたのですが、同じく著作権に関する話題で対立点がずれているため議論が堂々巡りになっているのが、著作権保護期間延長問題ではないか、とwebmasterは思っています。ITmedia Newsの「著作権保護期間は延長すべきか 賛否めぐり議論白熱」を俎上に載せ、詳しくそのゆえんを書いてみたいと思います。
ITmedia Newsの記事においては、次のように論点が整理されています。
延長派と延長反対派の意見はポイントは以下の通り。
- 賛成派の意見 反対派の意見 1 延長で創作意欲が高まる 延長は創作意欲向上につながらない 2 人間の寿命に合わせて延長し、クリエイターの妻子や孫の存命中は著作権が切れないようにすべき 著作権法で妻子や孫の生活保障まで考慮すべきでない 3 国際標準に合わせるべき 70年未満の国も多く、70年は国際標準ではない 4 延長は文化の発展につながる 延長は文化の発展を阻害する
ITmedia News「著作権保護期間は延長すべきか 賛否めぐり議論白熱」(1/3)
一見全ての論点で真っ向から対立しているように見えますが、しかしながら根本的な対立点はただひとつ、表中の第4点に関する部分のみです。具体的には、
- 賛成派
- 適正な報酬が得られないと創作意欲が減衰するため著作権保護期間を延長すべき
- 反対派
- 二次使用が制限されると創作活動が阻害されるので著作権保護期間を延長すべきでない
という対立です。それ以外の論点というのは、賛成派はあれもこれも適正な報酬であるといい、反対派はそんなことを理由に二次使用を制限するのはおかしい、といっていることの実は変奏でしかありません。
この対立はいかんともしがたいのかと考えると、よくよく考えてみればそうではありません。著作権保護期間延長の是非というアジェンダが前提なので対立構造になっていますが、そこを離れて白地で考えれば、著作者に適正な報酬を支払うことと、自由な二次使用を確保することは、十分に両立できるでしょう。仮にこれらが両立できるのであれば、著作権保護期間を延長するかどうかというのは、極論すればどうでもいい話に過ぎないのです。
ではどのように両立させられるのか・・・を論じる前に、なぜこのような対立が生じてしまったのかを振り返ってみるべきでしょう。というのも、その要因を解消するものでなければ、形式上は両立するように見えても、両当事者に不満の残るものとなり、単に潜在化させただけ、ということになってしまいます。
そもそも、いくらwebmasterに傍目八目の利があるとはいえ、適正な報酬と自由な二次使用の双方の確保が、著作権保護期間延長問題と不可避ではないことぐらいわかって当然であるにもかかわらず、不可避であるかのように語られてしまうのは、不自然ではないでしょうか? webmasterはそこに、適正な報酬と自由な二次使用の両立を困難なものにさせているとある論点を見出しています。まず対立があるからこそ、著作権保護期間延長問題という格好の舞台を得て、その対立が主役を張ってしまうのだと考えているのです。
その対立が何かを考えるに、実は非常に優れた材料がITmedia Newsの記事(の元となったパネルディスカッション)で提示されています。以下、引用してみます。
司会を務めた中村伊知哉さんは「なぜ著作権法で遺族の生活保障までしなくてはならないのか分からない」と根本的な問題を指摘する。「自分の死後、家族の生活を守りたいと思うのは、作家もそば屋やうどん屋の主人も同じ。作家の遺族は著作権法で保護されるが、そば屋・うどん屋の遺族を守ってくれる『そば屋法』や『うどん屋法』はない」(中村さん)
零士さんはこの意見に対して「そばやうどんと一緒にしてもらっては困る。作家の作品は残るが、そばやうどんは私にも作れる」と反論した。
ITmedia News「著作権保護期間は延長すべきか 賛否めぐり議論白熱」(2/3)
(松本)零士さんの反論があまりにも的外れ‐そば屋やうどん屋にだって、コミケ等でマンガを描いている人はいるでしょう‐であるために議論が深まらなかったことが、まことに惜しまれます。そば屋やうどん屋と一緒でない‐それも、中村さんがご指摘のように著作者が有利なのではなく、実は不利である‐ところにこそ、対立を生む根深い問題が潜んでいるのです。賛成派がそこを鋭く突いていれば、さぞかし議論が熟したであろうに、もったいないことを・・・。
それが明らかになるように、あるべき「そば屋・うどん屋論争」を考えてみ・・・るのは、中編で。
■ [economy][media]動画うpぷりーず!‐Chairman Greenspan vs bank.of.japan
グリーンスパンと鍔迫り合いを繰り広げたのは、bank.of.japanのBやJが大文字ではなく、語がピリオドでつながれていることからお察しいただけるように、残念ながら日銀ではなく(笑)、本石町日記の管理人さんです。
ps 私は1990年代前半の4年間、英国に駐在した。その間、確か総裁会見は一回だけだったと思う。ベアリングズが破たんしたときだ。また、IMCがロンドンで開催されたとき、休憩で会議場から出てきたグリースパンFRB議長に先輩記者と無謀にもぶら下がった。その模様である。
私ら 「good afternoon, chairman」
グ議長 「………………………………………………………(無言)」(この間、珍しい虫を見るような目付き) 黙って立ち去った。現場には各国の記者がたくさんいたが、ぶら下がったのは私らだけ。みんなぶら下がりが無意味だと知っていたのだろう。ばつの悪い思いをしたが、スペインのメディアの記者が「nice try」と言ってくれたのが救いであった(笑)。
「「丁寧かつ誠実な過剰発信」の副作用=ヘッドラインリスクが生じる理由(2)」(@本石町日記12/14付)(webmaster注:エントリのタイトル中の括弧付き数字は、原文では丸付き数字です)
グリーンスパンの「珍しい虫を見るような目付き」を見たくてたまらないのですが、さすがに動画はないでしょうねぇ・・・せめて写真はありませんでしょうか(笑)?
余談の部分だけをとりあげるというのも失礼な話ではありますが、本文はいつも同様、日銀関係者の行動の背後に潜む考え方について説得力のある考察を展開されていらっしゃいますので、そちらもぜひお目通しを。
個人的には「レジームチェンジ」を「レジュメチェンジ」と連呼なさってたのを思い出しますた。(確か北朝鮮ネタ。日銀じゃなくてw)
やはり「ゆとり教育」恐るべし....ってか元々の頭脳の問題うわなにをするくぁやめwせdrftgyふじこlp
とりあえずコチラの先生の力作?
http://med-legend.blogspot.com/2006/12/blog-post_10.html
で和んでいただくのが吉かと....
>安倍総理orzさん
レジュメチェンジってことは、昔学生時代にゼミの発表原稿を誰かに代筆してもらっていたときの口癖gうわなにをするやくぁwせdrftgyふじこ
>安倍総理orzさん
入れ違いで失礼しました。エルフっててっきりエロゲの方かと思ってしまいました(笑)。
…森首相を「さすがワセダ」と思ってしまうじゃないですか。
この国はトップがアレなところまで対米追従ですかorz
それとも森→小泉のように次の首相を賢く見せて衆院選に勝つなり大改革やろうという深謀遠慮ですかw
ちょっと恥ずかしい思い出ですが、あの目付きは一生忘れられないでしょう(笑)。当時、議長はまだ「神」にはなっていなかったですが、“虫”のような思いを味合わせたのは「神」になりかけだったのでしょう。動画、写真はもちろんないです。今みたいに携帯ムービーがあれば良かったんでしょうが…。でも、ぶら下がり中はそんな余裕ないんですよね。
「オマエ(零士)がシマダヤの流水麺で作るそばと、オレッチが20年かけてきたそば作りを一緒にするな」というそば屋のオヤジの声が聞こえてきた気がします。
元著作権課課長の岡本氏が「権利者と利用者は宿命的に対立する」「自分にとって利益となることを文化と呼んでいる」と言う種の発言をされていましたが、まさにその対立が出ているような感じですね。
適正な報酬が支払われないのは流通業者の力が強すぎるせいなんですけどね。レコード原盤会社とか出版社とかテレビ局とか。権利が弱いから「適正」な報酬が支払われないのではなく、権利があっても使えない構造になってるから「適正」な報酬が支払われないという。
アニメの流通の一例をはっときますね
http://www.meti.go.jp/policy/media_contents/downloadfiles/kobetsugenjyokadai/anime200306.pdf
アニメ作品は著作権法上著作権は発注者ではなく受注者側つまり製作会社に発生することになってますが、そのように規定されててもこの値段にしかならない。
音楽でいえば、著作者(作詞家、作曲家)や実演家は音楽出版社や所属事務所と権利譲渡契約を結ぶのが通例で、対価は売り上げ比例の印税とし、出版社等にとっては売れなかったときのリスクを低くする契約を結んでます。
だからアーティストとかは所属事務所移ると、昔の曲がつかえなくなったりします。
漫画のほうは著作権譲渡契約になってないぶんだけ、音楽関係よりマシという・・・
結果、著作権延長論議では、音楽では出版社が必死で、漫画とかでは漫画家が必死になる傾向があるのですね。権利を持ってるから。
>ゆーきさん
>流通業者の力が強すぎるせいなんですけどね
そのような側面はあるかと思いますが、裏を返せば、著作者の力が弱すぎるんですよね。著作者の力を強くするには、団体を作るというのが現実的な解だと思います。著作者のために存在するのが実はJASRACなのですが、流通業者と勘違いされていると言うのもまた事実ですね。
>著作者のために存在するのが実はJASRACなのですが
これは誤解ですね。
JASRACは著作権者のための団体であって著作者のための団体ではありません。JASRACに管理を信託している著作権は作詞、作曲にかかる権利ですが、これらの権利は作曲者等から音楽出版社に権利譲渡されているのが通例です。JASRACは音楽出版社から権利信託されて管理しているのであって、著作者のために活動しているわけではありません。
>ゆーきさん
例えば、JASRACのQ&Aには以下のような項目があります。
>Q3. 著作者が音楽出版者と契約を結んでいても、JASRACと
>信託契約の締結はできますか?
>
>A3. 信託契約の締結はできます。ただし、その音楽出版者が
>JASRACと信託契約を締結していない場合は、できない場合が
>あります。
また、JASRAC役員の人員構成をみても、音楽出版社がJASRACの運営に関与出来るのは、限定的だというものがわかるかと思います。
http://www.jasrac.or.jp/profile/outline/officer.html
そのQ&Aでは音楽出版社と著作者の間の契約の中身が特定されていませんのでなんともいえません。
もちろん著作者が権利譲渡をしたからといって、譲渡対価としての印税契約はありますから、音楽出版社にライセンス料が支払われるたびに音楽出版社から著作者に対して印税は支払われます。
あと契約の中身については、それが譲渡契約なのか、許諾契約なのか、そして著作権の支分権のうちどの権利に関する契約なのか、で変わってきます。
あとは本人と音楽出版社との力関係しだいです。
>kogeさん
アメリカの例で言うなら、現大統領よりも、その父親の政権で副大統領だったダン・クエールの「ポテトのつづりは"potatoe"」を思い出してしまいます(笑)。
>本石町日記さん
周りに他の記者さんもいらっしゃったようですから、その中にカメラマンはいなかったのかな、と(笑)。でも、貴重な体験ですよね。うらやましいです。
>なぎさっちさん
その言い方も考えたのですが、石臼で蕎麦粉を引いてから手打ち、なんてことをしていたら通用しないな、と思って日和ってしまいました(笑)。
>bn2islanderさん、ゆーきさん
そのあたりの実務は詳しくないものですから、いろいろと勉強になりました。ありがとうございました。