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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2006-12-22

[economy]プライマリーバランス赤字縮小@平成19年度予算原案

世の中の報道振りとしては、例えば次のように、税収増という僥倖によるものであり、さらなる歳出削減や消費税増税が必要だ、というものが大多数です。

安倍晋三政権のもとで最初の予算編成になる2007年度予算の財務省原案がまとまった。景気回復に伴う税収増を追い風に、新規国債発行を06年度比で過去最大の約4.5兆円減らすなど財政健全化に一歩前進した。だが道路特定財源や地方交付税など予算の構造に踏み込んだ抜本改革は迫力不足だった。税収が増えているからと気を緩めずに、首相主導で既得権益にさらに切り込む果断な改革を進めてほしい。

日経「予算の構造改革にもっと踏み込め」(12/21付社説)

景気回復による税収拡大で、予算編成の様相が一変した。

(略)

税収増の追い風を受け、歳入不足を補うための新規国債の発行額を、25・4兆円に抑制した。今年度に比べ4・5兆円の削減となる。「国債の新規発行額を過去最大の幅で減らす」とした安倍首相の指示が実現したわけだ。

(略)

政府は来年度の実質成長率を2%と見込んでいるが、それも米国、中国の経済動向次第だ。国内の景気が失速すれば、今回のような税収は望むべくもない。

景気に左右されにくい安定した財源が必要だ。その条件にかなうのが消費税である。財政再建を軌道に乗せるには、消費税率の引き上げが欠かせないことを、安倍内閣は再認識すべきだ。

読売「財政再建へ楽観視はできない」(12/21付社説)

安定的な経済成長の維持こそが最大の財政再建策であるとの立場を貫いてきたwebmasterとしては、だから言わんこっちゃないといいますか、もっと早くデフレを脱却していれば財政再建はもっと進んでいた(ましてデフレを防止できていたならなおさら)はずだというのが正直な感想です。にもかかわらず、そのような見方をする報道がほとんどないのはなげかわしいといいますか、読売なんてリフレ政策を理解していたんじゃないのかと。実質2%成長なんて、そこから失速なのは論外で、現状はまだ十分な巡航速度に達していないと称すべきでしょう。

消費税は、その導入に当たっての理由のひとつ(さらにはそれ以前の、一般消費税(大平内閣)や売上税(中曽根内閣)についても同様ですが)として、読売で書かれているように景気に左右されない安定財源の確保が謳われていました。しかしながら、「景気に左右されない安定財源」には財政のビルトインスタビライザー機能(所得税の累進性や法人税の赤字非課税により、景気が悪くなれば自動的に減税され、よくなれば自動的に増税されることなど、景気を安定化させる方向に財政が自動的に調整されること)の否定という問題があります。わざと悪いイメージのレッテルを張るなら、強きに媚びて弱きに居丈高な税制とでも呼びましょうか。

加えて、日本の「いざなぎ越え」をあざ笑うかのようなイギリスやアメリカの長期経済成長は、適切な金融政策の実施により、振れ幅の小さい高い水準での経済成長が可能であることを教えてくれます。インフレターゲティングの導入などによりそのような経済成長が達成されるなら、そもそも景気に左右されることを懸念する必要は相当程度小さくなります。うーん、読売がどこまでインフレターゲティングのことをわかっているのか、不安になってきますねぇ(笑)。

ちなみに、景気回復期‐まして、日本のように景気低迷が長期間続いた後のそれ‐においては、中長期的には税収弾性値は1.1、すなわち経済成長率がx%伸びれば、税収はその1.1倍伸びるわけですが、これよりも税収の伸び率は大きくなると予想されます。100億円の赤字企業が利益を100億円増加させて収支トントンにしても税収はゼロのままですが、さらに増加すればその約4割は税収となります。まして、メガバンクのように繰越欠損金を抱えていれば、それを解消するまでは黒字であっても税収はゼロのままですが、解消されれば過去最高益とされる昨今の利益の約4割の税収が見込めるわけです。

#当然ながら、「景気に左右されない安定財源」が増えれば増えるほど、税収弾性値は小さくなります。

まずはこうした制度が予定する税収増をきちんと確保してから、つまりは名目で5%程度、実質で3%程度の成長を数年続けて、それでもなおプライマリーバランス黒字が達成できないという状況であった場合に初めて、増税その他の必要な財政再建策を考えるべきでしょう。それなりの水準の安定成長の達成が、もっとも政治的コストが低く、誰にも痛みを強いず、しかも毎年数兆円単位という巨額の効果が見込める財政再建策なのですから。

[economy]食品ドメスティックバイアスの一例

Q4〔回答票21〕我が国の食料自給率は,国際的にみて非常に低い水準にあると言われています。しかし,自給率を向上させていくためには,多少価格が高くても国産の食料品を選ぶことなどによって,一定の経済的な負担が生じる可能性もあります。あなたは,我が国の食料自給率の水準として,将来的にどの程度の水準とすることが望ましいとお考えですか。この中から1つだけお答えください。

( 2.0)(ア)現状(40%)より低い水準でもかまわない
(10.5)(イ)現状のままでよい
(20.4)(ウ)50%程度
(49.0)(エ)60〜80%程度
( 6.9)(オ)90〜100%程度
( 2.3)(カ)100%を超える水準
( 9.0) わからない

Q5〔回答票22〕あなたは,我が国の食料の生産・供給のあり方についてどのようにお考えですか。この中からあなたのお考えに最も近いものを1つだけお答えください。

( 7.8)(ア)外国産のほうが安い食料については,輸入する方がよい
(44.5)(イ)外国産より高くても,少なくとも米などの主食となる食料については,生産コストを引き下げながら国内で作る方がよい
(42.3)(ウ)外国産より高くても,食料は,生産コストを引き下げながら,できるかぎり国内で作る方がよい
( 0.6)その他
( 4.7)わからない

Q6〔回答票23〕あなたは,食料自給率向上のためにどのような施策が必要だとお考えですか。この中からあなたのお考えに最も近いものを1つだけお答えください。

(36.7)(ア)消費者のニーズにあわせた国内生産の拡大を図る
(37.5)(イ)生産面ではなく,むしろ「食育」の推進や国産農産物の消費促進など消費面からの取組みの拡大を図る
(10.2)(ウ)国は財政負担をしてまで食料自給率向上のための対策は実施せず,生産者等の自主的な取組みに委ねるべき
( 5.0)(エ)国も生産者等も食料自給率向上のための取組みを行う必要はない
( 1.3)その他
( 9.3)わからない

(webmaster注:数字は回答選択のパーセントです)

「食料の供給に関する特別世論調査」の概要

日本の農業の生産性の低さはドメスティックバイアスゆえだ、とwebmasterは指摘してきましたが、まさしくそれを裏書するアンケート結果です。米の自給率にこだわるならば米の市場開放などあり得ない話ですし、今より自給率を上げたければ、そばやうどん(小麦は大半が輸入)、醤油や味噌(大豆は大半が輸入)、各種肉類(飼料は大半が輸入)などを食卓から捨て去り、米と野菜を塩を中心とした味付けで食べるような食生活になるわけですが、主食は日本で作れという約45%の人間や、それ以外も日本で作れという約42%の人間は、まずそれを実践してからそのような主張をするべきでしょう‐大半は実践していないはずで、そうでなければここまで自給率が下がるはずもありません。

しかし、8割以上の人間が高コストでの国内食料生産を支持している割には、農業の生産性が低いのは構造改革が進んでいないからだとか、農業の抵抗勢力が原因でFTAやEPAが進まないのがけしからんとか、農業向けの予算はもっと削れだとか、そういった意見が多いのはなぜなんでしょうかねぇ? 日本のように土地・労働力の確保に高いコストが必要な国では米作や麦作なんて他国に比べ生産性が低くて当たり前ですし(製造コストが高止まりするものは国内生産にこだわらず外国から輸入している製造業に比べ生産性が低いのもこれまた当たり前です)、にもかかわらず市場開放などしたら外国産に席巻されるに決まっていますからFTA等は論外ですし、生産性が低い=儲からないのに生産を継続させようとすれば公的支援は必然なのですが・・・。

本日のツッコミ(全33件) [ツッコミを入れる]
宮嶋陽人 (2006-12-22 09:19)

>米と野菜を塩を中心とした味付けで食べるような食生活
それは寂しい(笑)。
一部の診療科と医薬品メーカーはは増収になるかもしれませんが。
せめて魚くらいは食卓に上げさせてくださるようお役人様にお願い致しますだ。
水産品の自給率も高くはないですが、「野菜」と同様自給可能な「魚」もあるでしょう。

ただ、このエントリ、へたに読むと「消費面からの取組を図る」と答えているのに「食卓から捨て去れ」とはアフォでつか、と思う人がもしかしたら出てしまうかも。
さすがにリテラシーの高さに期待したいところではあるのですが。

西麻布夢彦 (2006-12-22 14:45)

> 税収増という僥倖
いや、運が良いのではなくて、私たち国民はホントに苦しいのですが……増税で

さて
> だから言わんこっちゃないといいますか、(中略)そのような見方をする報道がほとんどないのはなげかわしい

問題は、政策で「景気が浮揚する」と誰も信じてないことでしょうね。
もはや日本は衰退期で、人口も減り、経済も成熟しているので、右肩上がりの成長は出来ないというのが、「見識ある」意見とされていますので。

これを覆すには、大衆レベルでわかりやすく説明できないと難しいでしょうね。
具体的には、私が「なんだ、景気って回復するんだ〜」と思えるかどうかです。

回復しないと思っているから、今日も工場と営業拠点のグローバル化プラン(企画書)を描いているわけですから……

そして国内投資は減少し、雇用と技術は流出していく……
ヽ(゜д゜)ノ ええじゃないか!

平家 (2006-12-22 15:59)

お米の生産そのものが機械化されています。ということはガソリンを大量に必要としているわけです。いや、ガソリンだって自給率は高いですよ。化学肥料や農薬も自給しています必要です。でも、こういったものは、元をたどれば輸入原材料からできています。食料貿易だけが途絶するなら、平時の自給率をあげておけばいいのでしょうが、こういった原材料の輸入が途絶すれば、自給率はがた落ちです。いくら平時に米と塩味の野菜に順応していても、米も塩も野菜もなくなっては・・・。

西麻布夢彦 (2006-12-22 17:42)

自給率の話しとして気になるのは……

日本なんて国は、そもそも資源が無いので交易を通じた経済を実現するしかなく、しかも、交易を通じた相互依存関係を大国と結ぶことで、戦争すれば双方が困るという形でのMADを安全保障の基軸にしているはずなのですよね。

その場合、農業立国ではなく工業国になると、しかも、自動車と電機を基軸にするとしておきながら、易々と電機市場を開放し、一方で農業市場を保護するという無秩序……
農業自給率のために電機業界を見捨てたセーフの姿勢は忘れません。(きっ)
(本当は自動車産業のために電機産業を人身御供に出したのですが……)

そのうえ、今度は、国防戦略の要をミサイル防衛網にするとは……
あの国だって、日本への貿易依存度が上がれば、迂闊に核廃棄物搭載のミサイル(部品の80%は日本製)など撃てなくなるのに……
なぜ、貿易という果実で相手を籠絡しないのか……

セーフには戦略性がないと思います!(`・ω・´)つ

猿マシーン (2006-12-22 23:10)

マスコミって変だね。
歳出削減ということで公共事業とか減らしたら、地方ごとに信じ難い格差が出るんだよね。沖縄の経済なんて公共事業に左右されまくりだよ。
格差が出たら出たで批判するし。
こんなんで儲けてるんだから、利益の一部を「格差是正金」とか「財政援助金」とかいって国に寄付してくれませんかね・・・。
あ、これは妄想ですか。スイマセン・・・。

食料自給率?
無理でしょ。食べ物はスーパーに並んでるのが当然って時代だし。
飢えたこと無い人(私も含む)は、自給率の低さに危機感をもてないのが実情。
でも、人間の生存の前提に食料があるんだから、「危機感が無い=だから何とでもいえる」という国民の声は「無視」の方向でよろしくお願いします。公的な援助は間違いなく必要です。

note (2006-12-23 01:02)

そこまで深く考えているわけでもなく、ただ単にそうあって欲しいという願望にしかすぎないのでは?

このようなアンケートに消費者のモラルを結び付けてしまうのは安直な気がします。

消費者にとって、農作物とは食品スーパーに並んでいるそれでしかなくて、生産者の立場には興味はないでしょう。

かくいう私もその一人なのですが・・・
(希望は自給率100%ですが、より興味を持てるのはより安い野菜です・・・。)

後半は賛成です。

(2006-12-23 02:56)

このアンケート結果からは国民が今より高い負担をしてでも自給率を上げたいとは思ってないように見えます。Q5の選択肢には「コストを引き下げながら」というのが書いてあり、8割以上の人間は外国産より高コストでの国内食料生産を支持していても今より高い国産品を支持しているわけではないはずで生産性向上のための改革を支持することとは矛盾はないと思います。そもそも今より高くて良いという選択肢すらないのもおかしな話ですが、もしコスト引き下げという文がなければ結果は変わっていたのでは。
耕作可能な土地面積を考えればこれ以上の生産拡大は難しいし、生産が拡大できないなら当然国産の消費だって拡大は無理。だから現実的に自給率を上げるなら、食料の消費自体を抑制するしかないでしょうね。食べすぎで肥満になる人もいるし、食べ残しや廃棄が消費量の2〜3割あり、これらがなければ国内生産を一切増やさずとも6割の自給は可能でしょう。あとは人口減少で口減らし、若者より高齢者のほうが小食なので高齢化すすめて一人当たり消費量を減らすなどが現実的な方法じゃないかと思います。

すなふきん (2006-12-23 09:28)

というかbewaadさんは食料自給率の上昇を目論むこと自体がナンセンスだとおっしゃっているのですが、そこんとこ誤読されてる方もおられるのでは?まあ、私も「食糧安保」とかいうのは本末転倒だと思ってますが。日本が他国と断絶状態になればどうなるかは散々経験済みなわけで。非現実的なナショナリスティックな議論がなんでまかり通るんですかね。

bewaad (2006-12-23 12:16)

>宮嶋陽人さん
>「食育」の推進や国産農産物の消費促進
を愚直に提言したまでです(笑)。

ちなみに魚介ですと、甲殻類はほとんどダメ、マグロの漁獲制限はそもそも気にする必要がない(笑)、等々の結果として近海の漁業資源を短期間で使い尽くしてしまうような(笑)。

bewaad (2006-12-23 12:22)

>西麻布夢彦さん
○税収
エントリはあくまで自然増収部分について成り立つ話であって、増税部分は違うのはご指摘のとおりです。

アンチ経済成長論については、当サイトでもたびたび取り上げてはいますが、なかなか多くの理解を得るのは難しいです。私の文章がつたないせいでもありますが、しょせんは場末のサイト、うまくても社会的影響には大差ないでしょうけれど(笑)。

○食料自給率
おっしゃるとおり、貿易は相手に対する立場を強めるものでもあるのですが、なかなか理解が進まないようで。買えなくなったら大変といいますが、売れない方だって大変なわけで(笑)、世界中を敵に回して戦争でもしない限り、お金さえあればなんとでもなるわけです。

上の話とつながりますが、だからこそお金をきちんと稼ぐ=経済成長の確保、が重要なわけですが・・・。

bewaad (2006-12-23 12:26)

>平家さん
そのあたりは↓で書きましたが、
http://bewaad.com/20060616.html#p01
今回はそちらはメインテーマではない、ということで割愛させていただきました。よろしければ上記エントリをご覧ください。

bewaad (2006-12-23 12:30)

>猿マシーンさん
公共事業は、必要な全体としてのストック量の議論がないのがもっとも問題だと思います。個別で不適切な事業があるにせよ、それで全体を不要視するようでは、木を見て森を見ずの典型でしょう。ご指摘の傾向は、まさしくマッチポンプですよね。

食料自給率は、すなふきんさんに補足いただいていますが、私は低くてもかまわないと思っています。安い方がいいというのは、消費者としてきわめてまっとうだと思います。ま、私は吉野家で平気で米国産牛肉を食べるような人間ですので、世の中の平均からはずれているのでしょうけれど(笑)。

bewaad (2006-12-23 12:33)

>noteさん
モラルの問題というより、どうも設問の問題なのかな、という気がしてきました。それぞれの自給率維持に必要なコストをQ4には併記して聞くべきだったのでしょう。それがいくらか私はよく知りませんが、民主党が最近提唱している農家へのバラマキ(笑)による自給率100%達成には、今よりも兆円単位でお金が必要らしい、というのをどこかで見たような気がします。

bewaad (2006-12-23 12:55)

>△さん
noteさんへのお応えでも書きましたが、これまた設問の問題なのでしょう。今より自給率を上げるなら、今より非効率な生産を増やすということに他ならないわけで、効率化を進めたって今よりコスト高になるのは避けられないのですが、そこを隠してもねぇ、ということで。

ちなみに食料自給率をあげた場合の食生活ですが、農林水産省の資料に面白いものがあります。
http://www.maff.go.jp/keikaku/20050325/20050325honbun.pdf
↑の最終ページですが、カロリー自給率を45%まで上げることができたという前提で、その際の農業リソースを自給率増加の観点から最適化した場合の食生活が描かれています(「ケース2は、水田のうち湿田以外の2分の1にいも類を作付け、残りの全水田で米を作付け」というやつです)。

概要をいえば(増減は対平成15(2003)年実績の重量ベース)、
大幅減:野菜(▲65%)、果実(▲53%)、乳製品(▲87%)、肉類(▲86%)、鶏卵(▲88%)、油脂類(▲93%)
微減:米(▲18%)、小麦(▲36%)、魚介類(▲14%)
といったものの摂取を軒並み減らして、それを芋類消費の拡大(14.1倍)で補うという、そういう姿だそうです。

bewaad (2006-12-23 12:56)

>すなふきんさん
補足ありがとうございました。

kumakuma1967 (2006-12-23 13:30)

遅ればせながら...我が国は生物多様性の高い国です。つねに生物と戦い続けていなければ人間の生存領域を確保できません。今年はクマの大量出没ー大量捕殺が話題になってますが、関東平野西端ではイノシシの平野部への進出が普通に見られています。
 bewaad氏の適切な地域割りとも関わるのですが、ナショナルミニマムを維持するために必要な「屯田兵」的な農業の存続は必要なのだとおもいます。

通りすがり (2006-12-23 14:26)

遅レスですみません(汗)。
一応、突っ込みとして、
>世界中を敵に回して戦争でもしない限り、お金さえあればなんとでもなるわけです。
と、これを読んで、戦前の日本はやりましたよね、という事を思い出しました(笑)。
アメリカから石油というのではなくて、軍産品に必要なものを輸入しておきながら戦争しちゃいました、というのはw。
あとメディア等も、国際連盟脱退しましたという事を、よくやった、とする論調のある御国柄なので(現在より専門性はとても低いはずですよねw)、国家的な視点で考えれば、とりあえず現状維持に一票です(専門ではないのでよく知らないためです)。

ただ食料安保を今更ながら公然と主張するわけではないのですが、ある程度の自給自足率は必要なのかなあ、と思います。どの程度かは、あんまり考えていないのですが、kumakuma1967さんの指摘どおりにナショナルミニマムという事になるのかなと。

あと昔のエントリーでBewaadさんがイギリスの事に触れられていたと思うのですが、(こういうやり方は卑怯かもしれませんが)高坂正尭氏の著書を読んでいて、イギリスが農業を自由化して第一次大戦でとても苦しんだので、戦後それらを見直したという指摘があったので、それに倣うという事もあります。

結局、経済的な意味だけだとBewaadさんの指摘に頷くばかりなのですが、政治の視点だとそうもいかんだろうという事は言えるのではないかと。万が一という時に何もできないのであれば、一体政府は何をやっているんだ!、という事になるので。

koge (2006-12-23 17:30)

>成長論
そういえば、かつての日本の年功序列賃金について、会社が右肩上がりに成長すること前提として若手社員から「搾取」しその分を高齢社員に回す一種の「ネズミ講」だなんていってた人がたくさんいましたねぇ。それから考えると、経済成長が必要だというのもそういう「ネズミ講」体制を続けようとするものだと思われてるのかもしれません。それでも何とかして成長しなければならないとしても、今日の日経(経済面)にも載ってましたが環境・資源制約からの「成長の限界」論も依然強いわけですし。

竹馬 (2006-12-23 18:23)

意外な人も多いかもしれないですが、金額ベースの自給率は、7割程度だったはずです。つまり、日本の農業は、付加価値重視のものへと変貌してきているんです。

農水省がいくら旗を振っても、農家は経済合理的に動いているということなんでしょうね。儲けようという意欲の強い農家は、(ブランドを確立している野菜産地は別として)、耕地面積当たりの収入が大きい果樹や花きの生産に移って来ているんじゃないでしょうか。小麦や飼料用作物なんぞ作っても、お金になりませんからねぇ。

親戚の行動を見ていても、農業収入自体も「日銭が計算できるもの」と「季節が来ればかなりの収入になるもの」の二本立てでやっているようです。水田が多いというのも、山間部に残っている高齢者だけで行えるものとなると水田になるということのようですから。

BEWAADさんにも取り上げてもらえるくらい一般の人達にも問題として理解されているってことは農水省の作戦???も上手くいっているんでしょうかね?自分の首を絞めている気もしますが・・・(だって、自給率が上がるなんて想像できないですね。結果としての食卓を想像するに(笑))

以上、ど田舎出身者の見解でした。

ではでは

bewaad (2006-12-24 02:55)

>kumakuma1967さん
どこまでコストをかけることが世の中に受け入れられるかとの兼ね合い、ということではないでしょうか>屯田兵的農民。

今のようなコスト制約が続くのであれば、レインジャーを揃える方が同様の効果を低コストで可能だということで、そちらに傾斜するような気がします。今は、地方の自助努力で何でも可能だという建前の影で、それすら行われていないというのが実情ですが・・・。

bewaad (2006-12-24 03:00)

>通りすがりさん
そこまで心配するとなると、平家さんが書かれているように、エネルギはどうするのだ、というより根本の問題が出てきてしまうわけです。太平洋戦争も同じような動機で始まったわけですが(笑)、サハリンやらインドネシアやらを占領できる軍事力がない限り、エネルギは結局はどこかから買ってくる必要があり、エネルギを輸入できる状況なら食料だけ輸入できない、という事態はなかなか想定できません。第一次大戦中ですと、イギリスは石炭を自力で確保できていたからこそ、食料が相対的に重要な問題になったということだと理解しています。

bewaad (2006-12-24 03:05)

>kogeさん
ネズミ講だというなら、なんで日本企業はばたばたと壊滅しなかったんでしょうかねぇ(笑)。資源問題にしても、発展途上国の人間に言えるものなら言ってみろ、ということだと思うのですが。「地球環境のため、先進国に追いつこうとは考えるな」と。

bewaad (2006-12-24 03:10)

>竹馬さん
稲作がいかに楽であるかというのは、案外知られていないものですよね。第二種兼業農家なんてものが成り立つのは、平均的な規模を想定するなら、週末だけ農作業をやっていればよいという稲作の特長あってのことですから。そのあたりは、↓がなかなか面白い実情を暴露しています。
http://www.maff.go.jp/keikaku/20050325/20050325keiei.pdf

とーにゅー (2006-12-24 11:18)

>食料だけ輸入できない、という事態
たぶん、食糧安保を心配する方の想定している事態は戦争を含む国際関係の悪化だけではなくて、世界同時飢饉みたいなものもあるのではないでしょうか(なんか昔そういうパニック小説があったような気が)。農作物を売りたいという気が先方にあっても無い袖は振れないというか、自国民を飢えさせてまで日本に輸出はしてくれないだろう、みたいな。

いやもちろん実際には、自国民を飢えさせて農作物を輸出している国もあるわけですし、そもそも世界同時飢饉なんて起こりうるのかという根本的な問題もありますけど。

(2006-12-24 17:52)

そもそも異常気象なり疫病で世界中が飢饉になるような状況で日本だけ無事に食料が生産できているというのも相当おかしな前提ですよね。世界同時飢饉が起きても結局輸入品に頼らざるを得ないので、輸入先や輸入食材を分散させるほうがリスクが減らせると思います。それに世界同時飢饉より日本だけ飢饉になる確率のほうがはるかに高いような気がします。実際10年位前米不足でタイ米を輸入するようになりましたし。日ごろから輸入しておいて日本人の分も作るように仕向けておいたほうが食料は不足しにくいかもしれません。

cloudy (2006-12-25 04:03)

そういえば今年はオーストラリアがひどい旱魃のため小麦が例年の4割以下、米は1割しか取れないそうで、外国から小麦を輸入しなきゃいけない状況だそうですね。
日本への影響も大きそうです。牛肉の値段も上がっているとか。

bewaad (2006-12-25 06:10)

>とーにゅーさん
とーにゅーさんご自身がそうお考えなわけではないことはわかった上で申し上げれば、▽さんがおっしゃっているように、世界同時飢饉なら日本だってダメだろう、と(笑)。

bewaad (2006-12-25 06:12)

>▽さん
国際的に流通している米の多くがインディカであるのは、日本が米を輸入していないからだと思うのです。日本が輸入を始めれば、中国や東南アジアではジャポニカの作付けが進んで、どんどん日本に輸出するようになると思います。

bewaad (2006-12-25 06:19)

>cloudyさん
それでも、オーストラリアでは「お得意さん」である日本のために、肉にせよ小麦にせよ優先的に確保しているという報道を見ました。量が不安定だと問題視されて、輸入元の分散を図られないようにということなのでしょうけれど、それだけの購買力を確保するというのは、りっぱな食糧安全保障なのだと思います。

通行人 (2006-12-25 18:06)

そういやアメリカ西海岸ではジャポニカが結構栽培されていますよね。あと忘れられがちですが、もち米はほとんど東南アジアだったと思います。粉末にして米加工品として輸入して、国内で餅に練るので、最近の餅には若干タイ風の香りがするものもありますw

経済学的には最適な資源配分をどうやって導くかですよね。取れすぎた白菜を埋め立て処理する一方で、食い物が無い国もある。貿易による解決策もあれば、国内の資源配分により調整するやり方もある。白菜に関しては、単一農家による自由競争という究極の競争環境にありながら、作付け〜収穫までのタイムラグと情報の不足により、1年毎に豊作貧乏と価格高騰を繰り返しているようで・・・。これは典型的な市場の失敗だと思ったりします。天候要因は不確実性で、これは多少の冗長性を要求するでしょう。とまあ、もうちょっと何とかできそうな気もするのですが・・・

平家 (2006-12-25 21:34)

bewaadさん、気がつきませんでした。失礼しました。

bewaad (2006-12-26 12:52)

>通行人さん
カリフォルニア米なんて、輸出補助金なしで価格競争すればアジア産に勝てるはずもなく、高関税+ミニマムアクセスという実質的な日米カルテルで食いつないでいるようなものなんですけどねぇ(笑)。もち米は主食用でないということで市場開放されているのかな?

食いものがない国とは、事実上買えない国ですから、貿易では調整できないでしょう。IMFのような各国拠出・必要な供与というのが、一時的な特殊要因によるそうした事態の対処法としてはあり得るのでしょうけれど、恒常的にそうである場合、結局は経済成長が先決、というお定まりの結論になってしまうような。

bewaad (2006-12-26 12:53)

>平家さん
いえいえ、引き続きよろしくお願いいたします。


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