タミフル騒動の社会的側面
医学・薬学的側面としては、現時点では次の見方が無難なように見えます(素人ながら)。
- 「タミフルについて世界保健機関の現状の見解」(@極東ブログ3/24付)
- 「薬について医師との見解と約束」(@repro_blog β2.03/24付)
他方、なぜこのようなことが日本において特に顕著なのかということについては、切込隊長さんのエントリによせられた次のコメントが的を射ているように、webmasterには思えてなりません。
3.名無しさん(2007-03-27T12:14:48+09:00)
身の回りのお医者さんに聞いた限りでは、統計的に優位な差が出るかどうかはもっと症例数が増えないと判らないそうです。異常行動はインフルエンザ脳症の典型的な症状なので、タミフルを服用していない場合の異常行動はイチイチ報告に上がらないから、現時点ではタミフル服用時とそれ以外の発症数を正確に比較できるデータが無いとか。
4.名無しさん(2007-03-27T12:16:26+09:00)
それと日本で2005年以降の発症時例が多いのは、医者の方は「強い薬だから副作用があるかもしれないし高価だから」と使用に慎重になっていたのに、マスゴミが新薬登場を煽ったせいですよ。お陰で「先生、何故タミフルを打ってくれないんですか?アンタは良い薬も知らない藪医者なんですか?」という患者が沢山病院に押しかけた次第。今になって掌返すマスゴミの責任を追及する人は居ないんですかね。
「立花隆先生がまた早漏」(@切込隊長BLOG(ブログ)〜俺様キングダム〜3/27付)
#タミフルが広まった理由のひとつとしての保険適用など、コメントにてbn2islanderさんがご紹介の読売新聞記事は上記引用の補足として有益だと思いますので、ぜひご参照ください。(3/29追記)
若干付け加えるならば、こうした社会的な側面が医学・薬学的な側面に悪い影響を与えないだろうか、ということが心配になります。インフルエンザウィルスは世代交代の早さ、言い換えれば変異の早さが特徴のひとつですが、あまりにタミフルが(必要もないのに)広範に用いられると、タミフル耐性のあるウィルスの登場を促しはしないか、ということです。
そうした観点からは、今般の騒動は、瓢箪から駒とも言えるのでしょう。タミフルの処方を求めていた患者(ないしその関係者)が、タミフルの副作用を恐れて行動を変えるのであれば、結果的にタミフル耐性のあるウィルスの登場・蔓延を遅らせることにつながり得るといえるからです。
もちろん、このような社会的な「副作用」を期待するのは、あまりほめられた話ではありません。しかしながら、rnaさんがおっしゃっているように、そもそもインフルエンザにかからないための努力がもっと強調されてしかるべきであったにもかかわらず、という現状を見ますと、正攻法でタミフルの使用を抑制することは困難であったろうとは思わざるを得ないわけで。
