アメリカを見習うべき?銀行経営
次ははてなブックマークで人気のページからの抜粋ですが、
中でも、アメリカの決済の仕組みや銀行の仕事ぶりについては驚くことが多い。わたしは怒り、呆れ、そして密かに反省する。なぜ反省するかというと、かつてわたしは「アメリカの銀行はこんなに素晴らしい。だから日本も真似するべきです」と日本の金融機関に繰り返し説いてきたからだ。最初に選んだ就職先であった外資系マネジメントコンサルティングファームでわたしはコンサルタントになり、日本の銀行顧客にアメリカの銀行のケーススタディを売り込んでいた。もちろん、アメリカの銀行には優れた点もあるのだが、アメリカに住んでから、あの華麗なイメージは幻だったのではないかと思うようになった。
不思議の国アメリカ、“オンライン決済不在”の驚くべき実態(1/2)
反省どころかコンサルフィーを返還すべきでは(笑)と思うわけですが、他方でこうした証言が出てくるというのは、アメリカをなんでもかんでも模倣すべしというような議論がある中では有益なわけで、返還すべきなどといって証言が出てこなくなるのも困ってしまいますから、ここは司法取引的に見逃すべきでしょうか。
ちょうど昨日、次のような報道がありました。
欧米銀と収益力で差がついたのは、利益率の高いリテール(小口金融)が育っていないためだ。邦銀は競争の激しい法人向け融資が柱で、貸し出しが伸びない上に利ザヤも1%台半ばと低迷している。
米国内でのリテールを柱とするバンク・オブ・アメリカの利ザヤは4.5%、世界展開するシティは5%と総じて高い。「欧米銀も大企業向けが伸びないのは同じだが、いち早くリテールで収益を上げられる構造に転換した」(UBS証券の大槻奈那氏)という。
リテールで先行する欧米銀とメガバンクとの最大の違いは店舗網だ。バンク・オブ・アメリカは5700もの拠点を米国内に持つ。シティは米国内に3500、米国外に1600の店舗を展開する。
対する日本のメガバンクの国内店舗網は、最大の三菱UFJで800弱と少ない。三井住友は560、みずほは420で、店舗網拡充による利便性向上は今後の課題だ。
日経「大手銀減益/国際競争力見劣り/時価総額でも中国勢台頭」
日本とアメリカの面積比で単純に調整すると、
| 銀行 | 国土1平方キロメートル当たり支店数 |
|---|---|
| バンク・オブ・アメリカ | 約0.2 |
| シティ | 約0.1 |
| 三菱UFJ | 約1.0 |
| 三井住友 | 約0.7 |
| みずほ | 約0.5 |
となるわけで、人口密度を考えればこの比較は比較で何があることは事実ですけれども、単純に数だけで比較するのはどうなのでしょうか。アメリカはいいんだとの思い込みがあってのことではと察せられます。
#個人客の銀行取引のほとんどが出入金であるとすれば、支店でなくATM(出張所・コンビニ等)で足りるわけで、支店でなくそうした設備で対応しているというのは、低コストでの業務運営が図られれているとして慶賀すべきことです(少なくとも日経記事の姿勢からは)。
また、リテイルでの利ざや確保を主張するならば、
日銀の再利上げを受けて、大手銀行は21日、普通預金の金利を引き上げると発表した。三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3大銀行は26日から現行の年0.1%から0.2%に引き上げる。中長期債の金利など市場金利の動きに応じて定期預金の金利も上げることを検討している。預金者への利益還元の姿勢を強調する狙いもありそうだ。
日経「大手銀、普通預金金利を26日から引き上げ・年0.2%に」
大手銀行が住宅ローンの販売や相談時に、金利変動リスクの説明を徹底し始めた。日銀が2月に利上げを決め、住宅ローン金利の上昇が一段と見込まれるため。過去に大量販売した「短期固定」型住宅ローン金利商品からの借り換え需要増加もにらんでいる。ただ、借り換えなどには手数料がかかるケースが多く、銀行に利用者還元を求める声も強まりそうだ。
三菱東京UFJ銀行は9日、同行のキャッシュカード保有者が平日昼間にコンビニエンスストアのATMから現金を引き出す際の手数料を、今月19日から無料にすると明らかにした。対象はセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの約2万2000台。
(略)
三菱東京UFJ銀行の顧客によるコンビニATMの利用は年間7000万―8000万件で、顧客への還元額は年間約50億円になるとみられる。
の記事に見られるような預金者(利用者・顧客)への「還元」は厳しく批判すべきでしょう。そんなことをしているから国際競争力とやらが涵養されないのだ、と。アメリカの銀行がリテイルで儲けているとは、それだけ日本よりもリテイル向けに低い預金金利and/or高い貸付金利and/or高い手数料を設定していることの結果でしかないのですから。





5月 25th, 2007 at 8:42:15
銀行は利益を顧客に還元しないとぼやいたかと思えば
、収益率が低いと矛盾することを言うのはどういうわけだと・・。マスコミは支離滅裂さに気付いてるのか気付いてないのかってことですよね。
5月 25th, 2007 at 9:27:42
>すなふきんさん
ご明察のとおりです。
5月 25th, 2007 at 11:49:46
アメリカの銀行は二重引き落としとかミスも多くてびっくりです。銀行の数も多すぎてオーバーバンキングもいいところ。金融当局の乱立ぶりも各当局の職員数も多すぎで、日本もアメリカ見習ったらすごいことに…
5月 25th, 2007 at 13:33:37
アメリカと比べると非常に進んでいる日本の銀行システムが構築された背景には、こんな事情があったそうです。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070514/270...
5月 25th, 2007 at 15:22:37
bewaadさま
引用先にある、チェックの信用保証機関について、経済学的に論じてください。
引用先のような決裁の状況だとすると、たしかに情報の非対称性をカバーする仕組みが必要だと思いますが、何故、それほどは発達していないのでしょうか。不渡りの手数料が、小切手の受け手も支払うシステムであるならなおさら発達しているはずだと思います。あるいは、支払い者の信用度によって取引価格が異なるようになると思いますが、そうなっていないですよね。取引価格そのものに、そもそも不渡りのリスクが平均的に分散して盛りこまれていると解すべきでしょうか。
5月 25th, 2007 at 16:10:29
アメリカ在住でありながら、オンライン決済がそのような原始的な仕組みになっていたとは知りませんでした。それで銀行のウェブサイトで振り込みを行ってもしばらく引き落とされないんですね。
まあ銀行に限らず万事いい加減で、なあなあで済ましているのも慣れてしまえばおおらかでけっこう好きなのです(尼崎の脱線事故を見たときに強く思いました。)サービスを供する側が日本では大変です。公務員の仕事もこちらだったらかなり気楽だろうと思いますよ。
5月 25th, 2007 at 18:22:17
おいらコンサルもできるような気がしてきたし、新聞記者もできるような気がしてきた。
でも関係ないと言えば関係ないけど、小切手普通に使われているの知らなかったんだ・・・。
5月 26th, 2007 at 0:12:05
アメリカには全銀協もNTTデータ(電電公社のデータ通信本部)もISDNもありませんでしたから。
シティバンクのネットバンクで乱数表が用いられていなかった件とか見ても、米国の銀行は遅れに遅れていると思います。
5月 26th, 2007 at 1:30:44
数年前、中国銀行ネタの時に東南アジアでは銀行取引停止処分が無いという話を書いた事があったと思います。アメリカはどうなっているのかと思ったら、アメリカも一緒なんですね。うすうすそうじゃないかと思っていましたが、今回のエントリーは長年の疑問の一つが氷解するものでした。ありがとうございます。
日本は手形金融という手段があり、金融詐欺も可能になってるかわりに、それを防止するために「銀行取引停止処分」という重い罰が課されているんだろうなぁと。
あと、日本みたいに銀行間オンラインが無いので、ATMは自分が口座を持ってる銀行でしか降ろせず、出し側からあらかじめ送金しておかなければならないというのも聞いた事があります。彼らにセブンイレブンのIYバンクの端末見せたらびっくりするだろうと思います。
あと、チェックの扱いが大半になる関係か、アメリカの郊外型のでかいスーパーには、床屋、ガソリンスタンドなどと並んで必ず銀行の窓口が置かれています。日本だとATMを数台並べればOKなのに、窓口嬢を配置していまして、土地が広いっつーのはこういう無駄を許容するんだなあと妙なところで感心した事があります。
そんなこんなで、マイクロソフトマネーなるソフトが売れるアメリカと、そんなもん不要な日本の差ができちゃうわけかなと。
ただ、この引用先の人やっぱりまだ素人ですね。日本で商売していたら、複数口座持って口座間移動に明け暮れるのは必須です。そこでミスをしたら、不渡りカウント1で、与信情報誌などに「うっかりミス」と書かれて恥を晒す羽目になります。2回やったら・・・。それをアメリカ独自の不合理というのは日本を知らなすぎです。
そして、そういう頓死が無いように、それなりに安定している企業には当座貸越枠などという制度もありまして、そっちでは銀行もしっかり金利をとっています。今風に言うとコミットメントラインなのですが、銀行のフィーが手数料型と金利型、目的制限の有無の違いだけで、本質的には同じものだと思います。
日米決済比較で面白かったのが、支払い期日の考え方。アメリカは45日といったら売った日から45日です。毎日の取引都度請求書を発行して45日目に入金してもらいます。請求書発行している事務員が大変そうです。日本では「末締めの翌月末払い」みたいに、1ヶ月分を全部まとめて請求し、平均して45日にします。何故こんなやり方をするのかというと、不渡りリスクと銀行手数料・収入印紙節約を天秤にかけて、日本では不渡りリスクがとても低い(倒産以外に不渡りはない)から手数料節約型になっている点。そして、製造業から小売業まで、調達から現金化するまでの期間が違う(昔の手工業をイメージしてください)事から、それぞれの実情にあった与信(30日、90日、180日、210日など)で、それぞれの資金の融通(金融)を、銀行を使わずに業者間で行っていた点があろうかなと思います。
今では、日本のメガバンクを使っていると、ネットバンキングで東南アジアの支店まで、本社で預金残高確認して勝手に日本に送金しちゃう事まで可能です。
というわけで、ヨーロッパの実情は知りませんが、金融システムの便利度は日本が世界一だと思っています。
>>ねずみ王様さん
日本でも小切手は良く使われていますよ。手形との違いは、支払日の指定があるか無いかです。手形は30日後と書いてあれば30日後まで支払いは行われず、銀行に金利手数料引いて割り引いて購入してもらいます。手形の場合は、貰ったその足で銀行に持っていくと、そのまま現金化されます。もちろん不渡りするとカウント1回というのは一緒です。中には手形を発行しておきながら、今は当座残高が無いので10日後になんていう事を依頼してくる会社もありまして、与信警報発令になります。
5月 26th, 2007 at 1:46:13
アメリカ在住の個人的経験から言えば,けっこう日本と比べても基本的なサービスはよかったと思います.ちなみに大都市ではなくて地方の大学しかない小都市ですが.その銀行のATMからだったらATMは24時間無料でしたし,僕が口座を持っていたところのひとつは平日夜は7時くらいまでやってました.あと定期預金(9ヶ月とか1年でも)の利息はそれほど悪くなかったような.
もちろんアメリカは全般的に金利が高いので,日本と比較してもしょうがないことは事実ですが.それに借りたことはないので,借りるほうの金利はよくわかりません(笑).そっちの経験があれば意見が違ったかも.
そのほかの違いといえば,日本だと(他行へのでさえ)振込みがATMですぐに出来ますが,少なくともうちの街では不可能だった気がします.預け入れは小切手をATMに入れて後で行員が決済するという形なので,確かに口座にはすぐ現金が入るのですが,実際の決済はあと.他の面でもそうですが,日本と違って自動化の度合いが小さいです.
もうひとつの違いは,日本と違って小切手が広く使われているので,当座預金の需要が高いことでしょうか?もちろんそちらには利子はつきません.実際の利子支払いだけではなく,利息の管理コストのぶんでアメリカの銀行は儲けているような気がします.
あまり学問的なコメントではありませんが,ちょっと経験から.
5月 26th, 2007 at 6:21:43
>マーさん
当局の話は見過ごされがちですよね。FRBにFDICにOCCに各州当局ですから(笑)。
>Baatarismさん
ご紹介ありがとうございました。でも、ちょっぴり物足りないといいますか、当事者の主観的回顧であって、客観的分析がないのが惜しまれますね。
>通りすがりさん
経済学的な議論といってもいろいろな切り口があると思いますが、次のようなものを思いつきました。
(1) 逆選択の有無と独占的不完全競争
この手の信用ものは逆選択が働きやすく、しかも審査がろくに行われていないならなおさらですが、にもかかわらず一律の処理が広汎に見られるというのは、銀行同士がカルテル的に統一処理をしていて、利用者側に選択の余地がないからかな、という気がします(この場合、ご指摘のように平均コストが価格に反映されることになるでしょう)。
(2) 代替手段との相対的コスト格差
アメリカでは、偽札が多いために高額紙幣はなかなか用いられないとよく言われますが、チェックの信用リスク管理コストは偽札にひっかかるリスクよりも小さいので、多少不便でもチェックの方がましとして使用され続けているのでは、という気がします。
(3) 銀行間決済システムの外部性
日本のようなシステムは外部性があり、個別の銀行には整備するインセンティヴがなくなかなか整備されないのでは、という気がします。ではなぜ日本では整備されたのかという問題が出てきますが、郵便貯金という外部の競合相手がいたので、銀行業界全体として結束して整備するインセンティヴが生じたのでしょう。
>akiraさん
日本のサービス産業の生産性が低いのは、そのような水準のサービスを提供しているからだ、という議論もありますよね。サービス水準をアメリカ並みに切り下げれば、その分だけ生産性もあがるだろうとのことです。
>ねずみ王様さん
一知半解なことを堂々と主張できる勇気が必要ではないかと思いますが、どうでしょう。私にはそんな勇気はなかなか(笑)。
>規制業種さん
ヨーロッパの事情をよくわかっているわけではないので、日米比較だけで論じてよいのかどうかわかりませんが、日本が特殊だとすれば、通りすがりさんへのお応えで書いたような事情が影響しているのだろうなぁ、とは思います。
>鍋象さん
銀行取引停止処分は、アメリカだと取引先から訴えられるおそれ(倒産法制上の倒産要件を満たしているとは限らないのに倒産に追い込む行為だとして)があるような。一種のADRとして機能しているともいえるかもしれません。
一般に、パーソナルチェックにはoverdraftは付与されませんよね? 米銀が収益機会に貪欲だとしても、リスクが高すぎるということなんでしょうねぇ、それでは。
支払期日は、ご指摘のとおり一般には掛売買の商慣行が強く影響しているのだと思います。金融界も五十日決済が一昔前は主流でしたが、最近ではT+n日にどんどんシフトしてきましたね。
>政治学者の卵さん
24時間ATMでずっと受け付け続けるというのは、まじめにやろうとするとけっこうしんどいわけです。理屈で言えば、たとえばATMで入金した瞬間に銀行の負債として認識しようとすれば、勘定系をずっと動かし続けて、入金のたびにB/Sを書き換えなければならないわけです。
実際のところ、そんなことをするのは高度なシステム対応か、それとも高コストを厭わぬ運用のいずれかが必要なわけで、従来の日本の銀行は、一応毎日の〆でその日のB/Sを(もちろん費用の期間対応などはしていませんが)確定させ、負債認識をしていたはずです。旧UFJがはじめて24時間稼動させるとき、実際には5分ぐらい〆の時間があって、その間は物理的にはあずかっていても元帳には反映していなかったような。
おそらく米銀の場合、そこまできちんと対応しているわけではなかろう、と思います。いや、根拠の無い憶測で、米銀へ濡れ衣を着せているのだとしたら謝りますが、多分チェックと大差ない処理でこなしているのではないかと。ATM入金で24時間そんな対応ができるほど勘定系がきちんとしているなら、チェックの処理がこのようにはならないと思いますので・・・(この辺り、Von yosukeyanさん(http://slashdot.jp/~von_yosukeyan/)がお詳しいんだろうなぁ)。
あと、半ば蛇足ですが、米銀の手数料収入では、クレジットカードのリヴォルヴィング手数料(実質的には利子)の存在が大きいです。それを抜きにすれば、見かけの数字ほど邦銀と差は無かったように記憶しています。
5月 26th, 2007 at 14:19:21
結局、製造業も金融業も行政もマスメディアも、昔からこの国ほど『顧客サービス』が進んでいるところはないんですよね…。消費者の利益を追い求めすぎて、労働者はもちろん経営者・資本家まで青息吐息で、そしてわれわれ消費者自身もその『サービスの良さ』に囲い込まれてしまって檻から荒野へ抜け出せないでいる(いわゆるパラダイス鎖国)というか。
5月 26th, 2007 at 17:38:45
>>kogeさん
サービスの良さをジャパニーズスタンダードとして、海外に売り込んだら良いと思います。日本に参入したかったら、それを受け入れろと言うから非関税障壁になっちゃうわけで、世界経済の発展のために皆で話し合ってジャパニーズスタンダードを取り込もうとやれば、それがグローバルスタンダードになるわけです。
青色吐息の原因は、別にあるわけで。生産性に関する多くの議論が、「生産性を上昇するためには、技術革新をするしかない」と視野狭窄を起しているのが問題かと。いったん蓄積された生産性がそう簡単に低下するわけが無いわけで、それが広範囲で見られるという事は、個々の経済主体の「サボり」が原因ではなく、もっとマクロ的な原因があって「見かけ低下している」と考えるのがしかるべきだと思います。
5月 26th, 2007 at 18:35:16
>サービスの良さをジャパニーズスタンダードとして、海外に売り込んだら良い
それができてないから「パラダイス鎖国」なわけで…。
長時間労働・高収入の上層階級と低収入だが日本よりは労働組合に守られている中産階級に明確に分かれている(その下にワーキングプアがいますが)米国はまだ可能性がありますが、週35時間労働なんて羨ましすぎることをやってくれちゃってる欧州諸国でそんなこと言い出したら起て万国のロードーシャって追い出されますがな。
もっとも、「生産者こそ尊く家族のためなら全てを捨てる」キリスト教文化を離れてもイスラムやインドでもとても日本のような高品質を実現するために奴隷的労働してくれるとは思えません。あ、中韓はやってくれるかもorz
5月 27th, 2007 at 6:38:01
>kogeさん
労働生産性の低さがサービス水準の高さでどの程度説明できるのか、誰か分析してくれると面白い結果がでるかもしれません。
ヨーロッパにおけるサービスの向上については、東欧や北アフリカからの移民にやらせることによって、右傾化対策にも役立たせるとか(笑)。
>鍋象さん
これだけ日本に多くの外国人が来ている状況を踏まえると、先進国であれば日本滞在経験者がそうしたサービスに価値を認めてもいいと思うのですが、広がらないのはなぜなんでしょうかねぇ? 相応のコストを徴収するとなるとそれなりに高価になり、顧客が少なくなりすぎてしまうのでしょうか。
5月 27th, 2007 at 15:59:41
>>bewaadさん
日本に来ているのは主にサプライヤー側ですから、非関税障壁みたいな印象を持たれてしまったり、サプライヤー側としてそこまで手間をかけたくないと判断するケースが多いのかなと思います。非関税障壁がらみで行くと、自動車販売店網に「相乗りさせろ」なんて、もろにそういう話だと思います。
これら、行政が関与した面も多少はあろうかと思いますが、狭い国土で万年過当競争している事で、それを競争優位に使う判断して積極的に企業が取り組まざるを得ないところに原因があるのかなと思います。
というか、経済学的じゃなくなりますが、労働組合がストした時に、お客さんもストを応援する国と、国鉄ストに対して暴動を起こしちゃった国の違いかなと思ったりして。
5月 27th, 2007 at 22:50:37
取引停止処分に関しては、日本でも独占禁止法上問題が有るんじゃないかって論点がありますね。
結局肯定されていますが、これに関しては最高裁判決もあったはずです。
そもそも取引停止処分は、日韓台しか存在しないって聞いてますし(韓台は日本の制度を移植したのでしょう)。
例えば、リスクとって取引を続けたいという銀行がいてもいいわけですから、今流行の再チャレンジとは逆行する制度ともいえる様な気もします。
どっちが良いかって言われると悩んでしまいますが、少なくともあるのが当然という制度ではないはず。
5月 28th, 2007 at 8:43:10
> すなふきん様
> 銀行は利益を顧客に還元しないとぼやいたかと思えば
> 収益率が低いと矛盾することを言うのはどういうわけだと
銀行員の給与を下げろと主張しているのでは?
> koge様&鍋象様
お忘れかもしれませんが、かつて日本は、その製品品質ときめ細やかなサービスで世界を制覇したことがあるのですよ。
これが破壊されたのは、護送船団方式をやめたから……つまり、官僚がサボタージュをしたからだと思うのですが、いかがでしょうか?
(根拠?う〜ん、だって昔はうまくいってたじゃないか!!)
TRON騒動の際に、孫正義の謀略でWindowsを受け入れてしまうなど、日本の通商政策・産業政策には猛省を促したいことしきりです。
ま、銀行も「国際競争力をつける」なるお題目のもと「自由化」したら、見事に倒産したわけですから、「自由化」なんてもの、ろくなものではないと……
官僚様には、このへん反省して、自由化撤廃を進めて頂きたいものです。
箸の上げ下げまで気を配る、きめ細やかな行政サービスって素敵ですよね?
5月 28th, 2007 at 12:56:36
>鍋象さん
ま、非貿易財ですと、生産性が低くてもさしあたり不都合はありませんし。
>ppgさん
それらが全国で統一的に運用されることにはメリットがあるといいますか、どこかで例外が出てくると例外かどうかの審査コストが生じるので、あるのが当然だというわけではないのはご指摘のとおりですが、あることに相当程度の合理性があることもまた事実です。
他方、借り手としては、それこそヤミ金から資金を調達して当座に積むというようなこともあるわけで、銀行にやられっぱなしということでも必ずしもないと理解しています。
>西麻布夢彦さん
グロスの輸出額で見れば、まだまだ日本企業はご指摘の文脈では意気軒昂ですよ。まして現地生産の拡大を加味すれば・・・。
5月 28th, 2007 at 17:27:49
>>ppgさん
>日韓台しか存在しないって聞いてますし
両方とも先の戦争の前に日本領だったところですね。とすると銀行取引停止処分は明治維新後の銀行制度導入の頃に作られた制度なのかなぁ。昔は制度史なんてぜんぜん興味なかったんですが、実務で疑問を持って見ると面白そうですね。
>例えば、リスクとって取引を続けたいという銀行がいてもいいわけですから
その場合、銀行は顧客同士の債権債務トラブルには無関係という態度をとると思われます。現状でも割引手形の買戻特約がありますが、おそらく割引も受けてくれなくなると思います。エントリーで取り上げられた人の言うような入金遅れの取立て代行業が別途必要になるでしょうね。
また企業としては手形受取側のリスクが大きくなりすぎますので、広く使われる事が無くなると思います。今の日本だと、振込が便利に使えますのでチェックは使わずに現金になって、中小企業向けに売掛金を担保にした短期融資手段が別途必要になると思われます。
ところで、これはまったくの余談ですが、手形不渡りの銀行取引停止処分で倒産するのと、銀行取引停止処分が無いところで融資切れで倒産するのと、どちらが倒産に至る確率が高まるのでしょうね。金融論の傾向的には、手段はともあれどちらも同じなような気がします。
ゾンビ論を聞いていていつも不思議に思うのは、ゾンビが増えているという現象と、銀行融資態度が緩いのではないかという懸念という、本来関係無い2つの話をアドホックに関連あると決め付けているように見えてしまう点です。
>>bewaadさん
というか、サービスレベルが高いのに海外と比較して価格が取れないというのは、為替レートが問題なのか物価が問題なのか、それともサービス残業が悪いのかという話のように思います。円高で始まって、内外価格差是正論になって、最後はワーキングプアになっちゃうわけで。
生産性云々は見かけの問題で、本質じゃないと思います。
5月 28th, 2007 at 23:09:55
>かつて日本は、その製品品質ときめ細やかなサービスで世界を制覇したことがある
それって確か1$が360円で$換算の購買力なら大卒正社員でも今のワーキングプアより低かった時代ですよね?そのうえに家庭を専業主婦に任せてプロジェクトX的な超長時間労働することによって、他国のまねできないような製品品質ときめ細やかなサービスを実現してきたのではないかと。それが共働き時代になって確かに優秀な女性がどんどん入ってきたものの凡庸でも24時間働かせられる『集積利益』には及ばず生産性が下がっているのでしょう。
もちろん、優秀な女性を再び家庭に閉じ込めるのは大きな損失ですから、今職のないニートやワーキングプアは専業主夫になり、家庭で24時間戦うビジネスウーマンを支えるべきなのです!!(えー)
そういえば、大手商社が一般職の大量採用に踏み切り、女子大生に大人気だそうですが(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070528-00000207-yom-soci)。
5月 29th, 2007 at 7:18:25
>鍋象さん
でも、国境を越えた労働力移動があれば、低廉労働力にシフトしていくであろうこともまた自明ですよね?
>kogeさん
では、女性のニート等は代理母となって働く女性が産休をとらなくてもいいように・・・(無粋ながらお断りすれば、ネタですから、本気にしないでくださいね>読者諸賢)。
5月 29th, 2007 at 19:05:08
> koge様
> それって確か1$が360円で$換算の購買力なら大卒正社員でも今のワーキングプアより低かった時代ですよね?
いえいえ、80年代なので円高でした。
つーか、ブレトン・ウッズ体制(orスミソニアン体制)って1973年に終わっていますよ。
> プロジェクトX的な超長時間労働することによって
そんな長時間労働はしていません。
というか、日本人は「働きが少ない」というのが、我々民僚の調査結果です。
昔、シリコンバレーで調査したところ、奴らは、夜、夕食を家族ととると、そのまま会社に戻り、翌日の夕食まで仕事を続けるというワークスタイルをとっていました。
(当社の経営陣は、「ビル・○イツは寝袋で会社に住んでいるのに、うちの従業員は家に帰りたいなどと贅沢を言う」と嘆いていました)
だいたい、日本人は、ずるずると残業をしてメリハリをつけないからいけないのです。
おそらく絶対時間では、たいして働いていません。
本人のスタイルの問題です。
> 優秀な女性がどんどん入ってきたものの凡庸でも24時間働かせられる『集積利益』には及ばず生産性が下がっているのでしょう。
???
それは、女性は、ただでも働かない男性より働かないと言っているのでしょうか?
確かに工場や研究所に休日出ても、女性が働いている姿は見かけませんね。
男性は、夜中の2時3時くらいまでは働いていますし(その後、床に寝て8時くらいに起き出す)、休日も会社にいます。
しかし、1日24時間労働で許されるなんて……
私が新入社員のころには「1日48時間は働け」と言われたものですが……(ホントウ)
私の意見としては、日本人の生産性(?)は、それほど変わっていないのですが、通商政策(外交駆け引き)で失敗して、海外資産を失った、ということです。
世界中に関連子会社や工場を持ち(ヨーロッパやアメリカにだって子会社があったのですよ!買収したやつが!)、土地や資産も持っていたのですが、為替操作と経済制裁でズタボロにされました。
(アメリカが、どれだけ自国製品を優遇しているか……自由貿易なんて大嘘です)
返す返すも、日本にまともな軍隊が無いばかりに、大国に蹂躙されたのです。
返せ!
オレの土地を返せ!
5月 30th, 2007 at 0:30:21
>>bewaadさん
>でも、国境を越えた労働力移動があれば、低廉労働力にシフトしていくであろうこともまた自明ですよね?
確かに都心の居酒屋チェーンに日本人店員がいるほうが珍しくなっちゃってますね。低賃金労働者が増えるとサービスレベルが低下していって、国際標準に近づくってか?
もしかして、それがさんにゅうしょうへきをなくすために、ぐろーばるすたんだーどをすいしんするゆだやしほんと、そことつながりがあるさぷらいさいどれんちゅうのいとしたこうぞうかいかくなのか!(わ
最近は、むしろ内需産業が国境を越えて海外展開する方向のようですリスクも大きいですがリターンがでかい。
5月 30th, 2007 at 0:36:34
>それは、女性は、ただでも働かない男性より働かないと言っているのでしょうか?
いいえ、かつての日本は女性を炊事洗濯育児といった家事や職場でも補助的な仕事に縛り付けることによって、男性が「生産性の高い仕事」に専念できる体制を作り出していたということです。特に深夜早朝に勤務が及ぶ場合、独り暮らしや共働きに比べて専業主婦の妻や母親に家事雑用を全部やってもらう生活がどれだけ楽か、そしてそれが仕事での生産性にどれだけ影響するかは実際に両方を経験した方ならわかるでしょう。特にホワイトカラーでは、同じ仕事を1人でやるのと時間交代で2人でやるのでは人件費以上に引継ぎによるロスが大きいですからね。
というか、皆が5時で帰らせられるところなら商店街やレストランが8時までやっていれば事足りますが、0時1時は当たり前の日本では24時間営業のコンビニとかは「サービスが良い」のではなくそれがないとまともな生活ができない必需品になっていますから。
>昔、シリコンバレーで調査したところ、奴らは、夜、夕食を家族ととると、そのまま会社に戻り、翌日の夕食まで仕事を続けるというワークスタイルをとっていました
アメリカでもまるで旧ソ連みたいに「月曜日と金曜日に作られた車は買うな」なんていわれた会社もあったんですけどね。
まあ、アメリカは自由の国ですからね、日本人以上に猛烈に働いて巨万の富を得るのも、欧州人のように金銭的には貧しくとも家族の団欒と自由な時間を大切にするのも自由なんですよ。日本でも働きたくない人は最低限の労働で最低限の生活ができる収入と家族や地域社会との豊かな時間が、そうではない人は働きたいだけ働いてその成果に応じた収入とそれを使うことによる豊かな家事・育児・介護のサービスがそれぞれ得られるようになってほしいものです。
5月 30th, 2007 at 1:13:59
kogeさんに補足しますと
1.小売店の閉店時間がずるずると延びる
今ではコンビニに限らずスーパーも24時間営業が増えていますよね。これ、社会環境の変化に答えたというより、売り側の切実な必要性から生まれています。
一方、開店できる時間を法律で制限している国もあったと思います。確かドイツが法定休業日作っていますよね。
2.シリコンバレーの例
あれはリターンが大きいから頑張るんでしょう。努力と報酬がマッチしているから、そういう人が行くのです。日本の場合、自己選択というより、空気で努力させちゃう結果、頑張り屋さんの供給が増えて、報酬が普通の水準にまで下がってしまうのかなと。
3.為替レートの件
それでも、為替レートは今の2倍くらいの240円程度だったのではないですか?
5月 30th, 2007 at 7:48:15
>西麻布夢彦さん
日本は世界最大の債権国ですから、今なお不動産や子会社ならばいくらでも。ネタにマジレスでしたらごめんなさい。
>鍋象さん
いや、むしろ最適通貨圏の前提を満たすためのひがしあじあきょーつーつーかどうにゅうしゅぎしゃのいんぼーでしょう(笑)。
>kogeさん
専業主婦率は最盛期でも高が知れておりまして、核家族化の影響の方が大きいのだろうなぁとは考えています。逆に言えば、豊かになったからこそ核家族なんて非効率なものが広汎に存在し得るのでしょうけれども。
6月 9th, 2007 at 2:07:43
すみません。気づくの遅れましたので、ちょっと記事を書いてみました
http://slashdot.jp/~von_yosukeyan/journal/405749
6月 10th, 2007 at 0:06:04
>von_yosukeyanさん
お応えいただきありがとうございました。期待以上のエントリをいただき、それを引き出した自分をちょっぴりほめてあげたいです(笑)。