マネーストック統計
にマネーサプライ統計の名称が変わるらしいです。
日本銀行では、現在、本年10月から実施される郵政民営化や、金融商品の多様化等の環境変化に対応するため、「マネーサプライ統計」の見直し作業を進めております。今般、その方向性が固まってきたことから、その内容を公表して、広く皆様のご意見をお伺いすることにしました。
今回の見直しの主な変更点は次のとおりです。
M2+CD対象預金と郵便貯金・系統金融機関預貯金を統合し、全預金取扱機関の預貯金を包含する新「M3」を作成します。なお、現行「M2+CD」と接続する指標については、新「M2」として当面は公表を継続します。
通貨保有主体の範囲を見直し、「証券会社」、「短資会社」、「非居住者」を通貨保有主体から除外します。
広義流動性に「私募投信」、「金融機関発行普通社債」を追加する一方、「債券現先取引、現金担保付債券貸借取引」を除外します。
統計の名称を「マネーサプライ統計」から「マネーストック統計」に変更します。
マネーサプライ統計の見直し方針── ご意見のお願い ──(html版(冒頭のみ掲載))
1は尤もな変更だと思いますし(郵便貯金はともかく、系統金融機関預貯金をM2から外していたことには、経緯以上の意味があるとは思えません)、2や3も説明を読む限りなるほど、というものです。しかし、名称をマネーストックに変更するのは、
通貨統計の名称については、1967 年に「マネーサプライおよび関連指標」の作成が開始されて以来、「マネーサプライ統計」という名称が用いられてきました。
しかし、海外では、当初はmoney supplyという名称を用いていましたが、その後徐々にmoney stockやmonetary aggregatesといった用語が使用されるようになりました。具体的には、米国では1970年12月、英国では1971年にそれぞれmoney supplyからmoney stockに変更されたほか、欧州中央銀行では、1998年の設立時からmonetary aggregatesという名称を使用しています。
こうした国際的な動向を踏まえ、今回の見直しを機に、現在の「マネーサプライ統計」の名称を「マネーストック統計」に変更する予定です。
マネーサプライ統計の見直し方針── ご意見のお願い ──(pdf版)
と言われても、昔ながらのものでいいんじゃないの、という気がしないでもありません(どうしてもというならば、海外向け、具体的には英語版の資料の名前だけ変えればいいわけで)。実際、The Concise Encyclopedia of EconomicsのMoney Supplyの項(Anna J. Schwartzによるもの)を見る限り、英語圏でも経済学の世界ではmoney supplyの方が標準的な言い方であるように思われますし。
ちなみに、変更が「マネーストック統計」へであって「マネタリーアグリゲイト統計」へではないことは、変更を所与とするなら、webmasterは評価したいと思います。というのも、現在のマネーサプライ統計のURIはhttp://www.boj.or.jp/theme/research/stat/money/ms/index.htmなのですが、monetary aggregatesだとこれがhttp://www.boj.or.jp/theme/research/stat/money/ma/index.htmに変更され、このページへの従来のリンクがデットリンクになってしまうと予想されるからです。ま、「マネーストック統計」にした理由は、そちらの方が日本人にとって親しみのある英単語だとか、長さが短いとか、そういった理由であって、URIを変更せずに済むなんてことは考慮の外でしょうけれども(笑)。
