bewaad institute@kasumigaseki

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  • 06/25/2007 (1:29 am)

    ミートホープの偽装牛肉ミンチ事件と情報の非対称性

    Filed under: economics ::

    もちろん、ミートホープ社の虚偽表示は弁護の余地もありませんし、適切な情報開示体制が不備であることも事実なのでしょうけれども、そもそも虚偽表示が容易に可能であり、人為的な情報開示体制を整備しないとそれを見抜けないことが根源的理由なのです。経済学用語でいえば情報の非対称性があるということになりますが、よく教科書に出される例としては中古車の品質、現実の事例としては耐震偽装マンションもこの問題の範疇となります。

    中古車の例で言えば、試乗でわかるような不具合‐エンジン音がおかしいとか、サスペンションが完全にへたっているとか‐は回避できるでしょうけれども、たとえば走行距離が偽装されていた場合、確率論的に故障が起こりやすくなるとしても、偽装どおりであれば統計的に本来1万km走行あたり0.5%のはずが、実際には1%だなんてことは、平均0.5%の分散としてそうであったこともあり得るわけですから、なかなか見破ることができません。

    耐震偽装にしても、一定の加速度の地震に遭った際に壊れる確率を低く偽ったというものですから、そもそも地震が起こらなければ偽装かどうかが試される機会がありませんし、地震に直面して壊れたから偽装、壊れなかったから正確な表示とも限りません。その道のプロであっても見ただけではわからず、きちんと裏を取るには設計図等を基に構造計算をしなければならないわけです。

    今般の偽牛肉ミンチにしても、加ト吉や味の素をはじめとする企業が気付かずに仕入れ続けた、すなわちプロが見抜けなかった偽装なのですから、素人が見抜けないのも仕方がありません。というわけで、情報の非対称性を緩和する措置が必要なのです・・・あれっ?

    中古車は長い間乗ってみないとわからない可能性が高いですし、耐震偽装は地震が来てみないとわからない可能性が高いですが、では牛肉はと考えると、食べればわかるはずなのです。少なくとも、なぜ鶏や豚に比べて牛に高い値段がついているかといえば、高い金を支払うに値する味だと多くの人が思っているからということになります。視覚では判別できず虚偽表示にだまされたとしても、口にすることで高い金に値する味かどうかについての判別は簡単に可能となり、その時点で情報の非対称性は解消されることになるわけです。

    #鶏、豚、牛はアレルゲンでもあるので、それによって肉を選んでいる人もいるでしょうし、ヒンズー教徒やムスリムは宗教上の理由によって肉を選ぶでしょうけれども、ここでは捨象します。

    となれば、初回はだまされて買ってしまったにしても、二度とはだまされるはずがない、はずです。しかし実態はといえば、長きに渡り虚偽表示は行われ続け、今まで牛肉ミンチ製品であるとして口にしたものは、そうではないとは見破られてはこなかったのです。この事実が示すのは、牛肉に対する相対的高値は、味ではない何かのために支払われてきたということに他なりません。

    それが何か、webmasterにはよくわかりませんが、食材を味で選びさえすれば、このような事態は生じるはずもありません‐今般の事件からわかるのは、上記のとおり、味の満足度でいえば、鶏や豚でも牛と同じ程度の満足が得られるということなのですから。どうせ牛を食べたって牛だとはわからないのだから、安い鶏や豚を買おうと合理的に皆が行動するならば、自ずと牛の値段も下がり、すべての消費者にとって幸せな事態が到来するわけですが・・・。

    ま、ミンチだからこそ、ということは言えるでしょうし、コロッケ等に加工された後であればなおさらなのですが。仮にミンチでない肉の印象から牛がいいと思っているのであれば、ミンチは質の悪い肉でもそこそこ食べられるようになる、という事実ぐらいは学ぼう、ということでしょうか。ミンチにおいて元の肉が何かに過剰にこだわることの意味はそれほどありませんし、逆にそれほどこだわりたいのであれば、自分で挽け、ということになるのでしょう。

    #webmasterの主観では、たとえばハンバーグだと鶏を混ぜたほうが食感がよくなる(脂の融点が低いため)と思うので、鶏や豚を「質の悪い」と評価するには抵抗もあるのですが、一般的な理解としては、ということで。

    06/25/2007 (1:27 am)

    MovableTypeからWordPressへの移行はよく見られるようですが・・・

    Filed under: WordPress, WWW ::

    と、実は僕、WordPress は触ったことがないので、ここからは Movable Type vs WordPress ではなく、Contents Management System(CMS)における Web ページの静的生成 vs 動的生成という観点でお送りいたします。

    「静的生成だとリビルドに時間がかかりすぎる。記事数が増えるにつれ、どんどん時間がかかるようになって来た。このツールは重すぎて使えない。動的生成の CMS に乗り換えたら快適になった。動的生成最高。」なんて声がここ最近良く聞かれます。では、リビルド時間にストレスを感じているユーザーはみな、動的生成の CMS に乗り換えるべきなのかというと、すべてがそうとは言い切れません。なぜなら、動的生成の CMS で、消えたように見えるリビルド作業は、決して消え去ってしまったわけではなく、別の形で別のところに大きな負担となってのしかかかってくるのですから。

    静的生成では、Web ページのビルド(構築)の為のコストは運営者側が負担します。これがリビルド作業です。ブログへの訪問者は、既に生成されているファイルにアクセスするだけで、ほとんどコストを負担しない、ストレスを感じずに済むはずです。これに対して動的生成では、Web ページのビルドの為のコストは訪問者が負担することになります。訪問者がブログを訪れる度、DBからデータが読み込まれ、テンプレートが読み込まれ、 Web ページが生成されます。運営者がリビルド作業から開放される代わりに、訪問者がそのコストを負担することになるのです。

    静的生成では、Web ページのビルドにかかるコストは生成する Web ページの規模に比例して大きくなります。訪問者、ページビューがどれだけ増えようが、関係ありません。これに対し動的生成では、ビルドにかかるコストは訪問者、ページビューの数に比例して大きくなります。もしもまだ始めて間もなく、エントリー数も少ないブログであったとしても、そこに膨大なアクセスがあれば、膨大なコストを支払わなければならなくなります。一人一人の訪問者が支払うコストは微細でも、それが積もり積もれば大きなコストとなり、そしてそれはサーバーへの高負荷となって現れます。

    静的生成では 2時間の我慢で済んでいたものが、動的生成ではそこから開放される代わり、サーバーダウンを引き起こす可能性が確実に上がるのです。ダウンしないまでも、多くのレンタルサーバーでは高負荷時に CGI の動作を制限したりしますので、Web ページ自体が見られなくなったりします。静的生成なら、例え高負荷で CGI に実行が制限されたとしても、Web ページ自体はただのファイルですから閲覧することは可能です。これが先に、「動的生成の CMS に乗り換えるべきなのかというと、すべてがそうとは言い切れません」と書いた理由です。

    (略)

    なもので、こんなエントリーをいつか書きたいとずっと思っていました。まぁ、例によって何も解決してはいないのですが、タイトルの質問に答えるとすると、そのコストは運営者が払うべき、と個人的には思っています。静的か動的かにかかわらず、サーバーのスペックアップや、大規模な仕組みの導入など諸々含めて。

    「静的生成と動的生成、Webページをビルドするコストは誰が支払うべきなのか」(@talk to oneself 26/24付)

    幸いにして多くのアクセスをいただき、その一方で動作が重くサーバダウンにも少なくない頻度で見舞われる当サイトは、逆にWordPressからMovableTypeへの移行を検討した方がよいのかもしれません。そもそも、tDiaryを止める際にWordPressではなくMovableTypeを選んでおけばよかったのかも・・・orz。

    一般論として言えば、WordPressからMovableTypeへの移行は、専用のプラグインでのエクスポートを使えば簡単にできるはずなのですが、Markdown (Extra)記法でも問題なくできるのかしらん?

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