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  • 07/30/2007 (5:08 am)

    参議院選挙2007雑感

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    選挙結果がもたらすのは「現状維持」

    各選挙民がどのような意図をもって投票したかなどは推し量ることは困難で、ましてその集合意思なるものは存在すら疑わしいわけですから、webmasterはあまり「民意」という言葉を選挙に結び付けて使いたくありません。他方で、選挙結果がどのような政治状況をもたらすのかは、各選挙民の意図とは無関係に推測できますから、あれこれ考えるのは楽しくもあり、webmasterのような業界に身をおいていれば、業務にも直結したり(笑)もするわけです。

    • 参議院の多数派が野党となることから、国会運営コストは上昇する(端的には、公務員制度改革法案で使った中間報告→本会議可決なんていう手法は使えなくなります)。
    • 民主党において小沢代表の路線が正統性を獲得し、対案路線が後退・対決路線がより前面に出てくる。

    というのがこの文脈においては重要でしょう。これらによって法改正(反対派からすれば「改悪」と呼ばれるにしても)はその困難さを増すわけですから、それが安保であれ教育であれ経済であれ、現状を変更しづらくなったわけです。

    これは、ある意味で安倍政権の全否定に他なりません。安倍総理は、従来なかなかできなかった法改正を、それもひとつといわず複数を短期間になしとげたことを実績として誇りますが、それらの法改正は、今までの自民党政権であってもやろうと思えばやれたことです(基本的に与党だったのですから)。つまり、安倍総理は、「従来なかなかできなかった」ことをしたわけではなく、「やらなかった」ことをした、というのが正確なところでしょう。

    具体的には累次の強行採決であり、既述の中間報告ですが、従来の自民党政権はおそらく、それらの「禁じ手」を使えば好き放題できることは百も承知で、有権者のニーズにも配意してその行使を必要最小限にとどめてきたわけです。ところが安倍総理は、有権者のニーズよりも自らのやりたいことを優先し、その結果が上記の「実績」ということになります。

    今般の選挙結果により、今後はそのような「実績」の達成に歯止めがかかることになります。他方でもちろん、民主党(に代表される野党)は衆議院では少数派なのですから、これまた何らかの実績を作ることは困難です。これらによりもたらされるのは現状維持、すなわち与野党の現状変更の努力は相殺され、ポテンヒットのように現行の法制度が続くことが多くなる事態です。

    このような構造を前提とすれば、次の衆議院総選挙までの与野党にとっての合理的戦略は、「必要な改革が与党(野党)のせいでできない」とネガティヴキャンペーンを張ることとなります。結果を誇る機会が減少する以上、結果を出せない責任を如何に回避するかが相対的に重要性を増すのは当然のことでしょう。

    これだけでもあまり楽しくない推測ですが(笑)、さらに楽しくない推測としては、次の衆議院総選挙では自民党が勝つのではないか、という気がするわけです。というのも、仮に既述のように「実績」がかえってマイナス評価をもたらしたのだとすれば、「実績」を作れないことは、マイナス評価の減少となるからです。もしそうなれば、今後(最短でも)6年間は衆参両院の多数派が異なることとなり、延々と足の引っ張り合いが続くということに・・・。

    「上げ潮」の退潮

    NHKや共同通信などの国内メディアによると、自民党の中川秀直幹事長は、29日投開票の参院選において自民党の獲得議席数が30台に大きく減少する大敗を受け、辞任する意向を表明した。

     NHKによると、中川幹事長は安倍晋三首相(自民党総裁)に辞表を提出した。これに対し安倍首相は、敗戦処理をしっかりしてほしいと中川幹事長に述べたという。NHKは、中川幹事長が直ちに辞任せず、しばらく幹事長にとどまって選挙後の対応に当たる可能性があると伝えた。

    朝日(ロイター)「中川自民幹事長、参院選大敗で辞任の意向」

    今後、情況が好転するとは見込めずに泥舟から逃げ出そうとする中川幹事長に対して、ひとりだけ逃げるのは卑怯じゃないか、死なばもろともだろうと引き止める安倍総理という構図に見えるのはwebmasterだけでしょうか(笑)。こういうときに引き止めたいなら、これまでもっと中川幹事長の顔を立てておくべきだったのでしょうけれども、郵政解散時の離党組の復党問題以来、彼の顔をつぶしてばかりですから、「誰がお前なんかと心中するものか」と思っているのではないかと(笑)。

    政局話はさておき、これでマクロ経済(成長重視)を重視する政治家は、安倍政権の閣僚・党幹部から消えてしまいそうです。とりわけ来年が日銀総裁の交代する年であることを考えると、なかなかつらいものがあると言わざるを得ません・・・。

    小沢民主党代表は溜池通信の愛読者?

    〇今日、ユーラシア21研究所の吹浦さんとお話していたら、こんなアイデアを披露いただいた。とっても創作意欲を刺激される話です。つまり、選挙後の民主党には、とっておきの秘策があるのです。

    第21回参院選の投開票日から一夜明けた7月30日、民主党の両院議員総会は明るいムードであった。前夜の開票結果は、参院における第一党の座を確約していた。ところがその席上、小沢一郎代表は爆弾発言を行ったのである。

    「諸君、お疲れ様。わが党の前途はいよいよ明るい。まことに記念すべき勝利ではあるが、私は一身上の理由により、代表の座を降りたいと思う」

    どよめきが生じた。反主流派の若手議員、長島昭久は内心でこう叫んでいた。

    『こ、これは・・・・。小沢さんは、加藤の乱を収めた後の野中幹事長と同じ荒業をやろうというのか!』

    「なぜかっちゅーとだが」、小沢は続けた。「正直なところ、体が言うことをきかんのだ。以前に申し上げた通り、今回の参院選は、負ければ引退という覚悟で臨んだ戦いだった。幸いなことに、われわれは勝った。しかし申し訳ないが、私の心臓はそろそろ限界だ。この後の戦いはもっと若い人たちに指揮を執っていただきたい。どうか、年寄りのワガママを許してほしい」

    (略)

    「皆さん、さらなる勝利に向けて前進しましょう。次の衆議院選挙はきっと勝てる。明日の新聞はこのように書くでしょう。『勝って辞める指導者がいる一方で、負けても辞めない指導者がいる』と・・・・」。

    〇あまりにも妙手過ぎて、実現は困難でしょうけれども、面白い補助線ではないかと思います。

    かんべえの不規則発言(7/25付)

     民主党の小沢一郎代表は29日、選挙戦での疲労を理由に短期間の静養に入ることを党幹部に伝えた。同党の菅直人代表代行が民放番組で明らかにした。

     菅氏によると、小沢氏側から「遊説の疲れで、医師から静養した方がいいと指示があり、1、2日静養する」との連絡があったという。

     小沢氏は当初から健康面の不安が指摘されていた。菅氏は民放番組で「選挙で頑張り、遊説疲れと聞いている。そう遅くない時期に、静養した後に出てくると思う」と述べ、深刻ではないとの認識を強調した。

    産経「小沢代表が「静養」へ 選挙戦の疲労を理由に」

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