FRBの公定歩合引下げ
先日、次のようなことを書いたわけですが、
マクロの底抜けの危険が生じてしまった事態を想定するなら、マクロ対応としては、欧米ともにインフレ警戒で引締め気味の運営の中、インフレ率が明確に反転しないようですと、難しい話になってくるのは否めません。財政刺激に頼らざるを得なくなるのかもしれないでしょう。
そのような懸念は杞憂でした。
【ワシントン=小竹洋之】米連邦準備理事会(FRB)は17日、臨時の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、FRBが民間金融機関に資金を貸し出す際の金利である公定歩合を0.5%引き下げ、年5.75%とすることを全会一致で決定、即日実施した。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した金融市場の動揺や信用収縮の広がりを懸念し、緊急利下げで金融不安に歯止めをかける必要があると判断した。
FOMC終了後に発表した声明は、9日以降の金融不安によって「景気下振れのリスクがかなり高まった」と指摘。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は年5.25%に据え置いたが、「必要に応じて行動する用意がある」と述べ、今後の経済動向次第ではFF金利も引き下げる構えを見せた。
さすがはバーナンキといいますかさすがはFRBといいますか。どこぞの中央銀行とは違い、果断な措置です。疑うようなことを書き申し訳ないです。
#そのどこぞの中央銀行が利上げするなら、中身はともかく、思い切ったことをするという意味では同じく果断とはいえますが(笑)。





8月 18th, 2007 at 1:28:45
うーん、FFレートじゃなくて公定歩合にとどめたあたり個人的にはこの措置はちょっと中途半端な気がしました。FRBの公定歩合はBOJのロンバート金利にあたるので、12日にbewaadさんの書かれたエントリに挙げられた対策ではまだ1の「当座の対応としては、流動性危機が連鎖しないよう、中央銀行による流動性供給に万全を図る。」を補強する措置とともに「必要に応じて行動する用意がある」とのコメントを出して市場の動揺を抑えよう、というアナウンス効果を狙ったもののような気がします。
#といいますか、各国バラバラに対処するのではなくG7で共同歩調を明確にすべき(せめて共同声明を出すとか)時間帯に入ってきたと思います。
8月 18th, 2007 at 4:17:22
インフレ懸念の中公定歩合とはいえ引き下げるってのはやはりややリスキーな話で、バーナンキも大変だなと同情してしまいます。
かたやどこぞの中銀は混乱に油を注ぐように資金吸収オペとかとんでもないことやってますしねえ…そろそろバーナンキに「キレて良いよ」と言ってあげたい気分です。
僕ぁ追加利上げまであると思ってますよw
8月 18th, 2007 at 6:30:00
結局アメリカも最後は御上頼みですか。
問題が何も解決していないので、時間稼ぎという所でしょうね。
8月 18th, 2007 at 6:49:17
後、G7でメジャープレイヤーは日本だけになってしまったから、G7で話しても無駄だという人がいるんですが、その辺はどうなんですかね。
8月 18th, 2007 at 7:57:22
>>中の人さん
かたやどこぞの中銀は混乱に油を注ぐように資金吸収オペとかとんでもないことやってますしねえ
今回のサブプライムショックで直接関係のないはずの日本市場が一番下げがきつかった理由がこれだとか。
どうしてここまで無能な金融政策・財政政策に苦しまなくてはならないのでしょうか??
最近日本の経済官庁の官僚が海外留学しても現地の議論についていけないという話をよく聞きます。
国家擬錣坊从兩賁膺Δ鬚弔り、財務省や経産省、日銀はスーパーキャリアとして優先的に採用して法学部→行政職は局長以上には出世しにくい準キャリアくらいの扱いにしてほうがいいのかもしれませんね。
ただでさえ最近はロースクールで司法試験に落ちたのとか採用してるみたいだし、行政職のご威光も薄れたでしょう。(笑)
8月 18th, 2007 at 8:01:15
ぐっちーさんおすすめの対応。
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/36884665bdb2c0f...
>決定会合を緊急繰上げ、すぐさま利下げを発表する。これしかありません。なんていったって世界最大の債権国なんだから。
8月 18th, 2007 at 8:36:40
>直接関係のないはずの日本市場が一番下げがきつかった
円高に振れたせいで、ドルで見たら収益が上がるので売り急いだとの見方もあるようだけど。
8月 18th, 2007 at 9:07:13
ご無沙汰しております。
a-kunさんが上で書いていますように、今回の措置は実際の経済効果としては現れず、アナウンスメント狙いですので、これで稼げた時間でプルーデンス政策どう対応するのかという所が焦点になると思います。(勿論この措置で安心感が出て消火になれば万々歳ですが)本石町日記さんの所とマルチポストみたいになってすいませんが(汗)
>中の人さん
資金吸収オペ実施は準備預金積み最終直前に大量供給した事に対するテクニカルな措置で、オペ実施自体で市場は反応しておりませんし、単体でマーケットに悪影響は起こりえません。
ただまあメディア経由で変な講釈が流れていましたので、日銀はもうちょっと丁寧(=全然理解していないメディアが間違い記事を書かないように)に説明した方が良かったとは言えますね。別件でネット調べてたらスペインの新聞(しかも3大全国紙全部)で「日銀が巨額吸収」とかデカデカと報じられていたりして「あっちゃー」と思いました。
#本職であるはずの株式や為替のストラテジストが八つ当たりのように変な講釈レポート出しているのは嘆かわしい限りです・・・・
8月 18th, 2007 at 23:52:48
サブプライム問題が最初に懸念されていた時、122円/USD超にあったと記憶しており、あまりサブプライム問題は為替に影響はありませんでした。問題発生下の円安の原因はサラリーマンのボーナスが投資信託や証拠金取引に流れていたためとされ、ボーナスシーズンが終わるにつれ、為替は円高に振れてきました。サブプライム問題は急に出てきた話ではなく、後付の理由に過ぎない印象があります。
日本のボーナスの影響がなくなり、金融機関のバカンスシーズンの薄商いを狙ったストップロス狩りが重なり、今回の急激な為替変動を招いたと聞いています。今回のアンワインドを多数の方が円キャリートレードに絡めて予言していました。為替が動けば株も大きく変動します。FRB、ECBも含めて国際金融の方は今回のボラティリティは当然視していますし、サブプライム問題もシェアでは大したことがないことも知っています。勘ぐりすぎですね。
海外留学では役人も勉強しますが、帰国後には全く役に立ちません。行政組織ではプロセスが複雑で自由度が少なく、人間関係や処理能力の方が重要度が高く、本当に役立てたいと思う人もいますが、そういう方はしばらくして辞めてしまいます。省内に残れるようにしても、利害が対立する難問題に、政策判断の根拠を海外の文献を無思慮に求めれば誰も相手にしなくなりますし、役人に聞くよりも、学者を呼びつけて聞いた方が早いので、定年までスタッフ制は機能しないでしょう。特に計算省では人的ネットワークが重視されますから、省内の役人よりも「○○社社長(○○教授)に会って聞いた」の方がウケがいいのです。
民間企業でも給料の大幅な引き下げになる天下りが一般的になり、また、(OBの引き起こす問題により)嫌な経験をする民間企業もあり、いずれかの時点で解決されなければならない問題になっています。新聞記事は直接読むと的はずれですが、流れは的確に捉えています。最近の若い人は、将来が不安なので結婚しないという人が増えましたね。原因は知りませんが。
8月 19th, 2007 at 0:50:15
めちさんへ
株でも土地でもそうですが、資産価格は消費財とは異なって効用よりは期待に依存しているので価格付けは荒っぽい。
収益率とか還元価格とか方法論はありますが、いずれも貨幣に依存しています。外為相場は、自分の国の紙っぺらと外国のそれを比較しているわけで、これも資産アプローチとか購買力平価とかありますが、国家と貨幣の意味を問う難題です。
てなわけで、為替相場に短期的な合理性を求めるのは不可能と思います(相手が動きにくいときに動くといった短期的な打算はあると思いますが、長期的な合理性との関係はわかりません)。
後段については意見はありませんが(人事の話は知らん)、ただし、最後の文章
「最近の若い人は、将来が不安なので結婚しないという人が増えましたね。原因は知りませんが。 」
論理的に破綻しているのではないかと。
8月 19th, 2007 at 9:48:53
変動相場制の世界で、経常収支が赤字の国と黒字の国では有効な政策は異なる。
日銀に多くを求めても結果は得られない。
現在の日本のような国では、むしろ財務省と外務省と首相が努力をしないといけない
8月 19th, 2007 at 10:14:39
かつての英国や現在の米国のような戦勝国の覇権国なら、軍事力と海洋の要衝支配などを背景に、母国の言語やルールの押し付けで市場開放を迫りながら対外投資を進めることができるが、日本はできない。米国や英国に安い資金を提供する一方で、日越イニシャティブやデリームンバイ構想などで相手国のやる気を引き出しながら独自の投資環境を作り出していくしかない。それでも黒字の額は巨大であるから、経済変動は避けられない。財務省が外貨準備を積み上げて得た時間で、投資環境の整備や投資家への情報提供をして、この避けられない変動への耐性を生み出さないといけない
8月 19th, 2007 at 10:24:33
>総裁様マンセーさん
この場合、日銀トップの首を挿げ替えれば済む話なのではないかと。
逆にトップを替えなければ、下がどれだけ優秀でも日銀の政策や見解は変わらないでしょうし。
8月 19th, 2007 at 10:36:08
日本は、戦前には帝国日本、台湾、朝鮮、満州国 戦後には日本国と4つの国を短期間で作った国家経済開発のベテランであるから、その長所を活かして、各地域に重点支援国を定めるべきだ。アフリカでは、タンザニアかマダガスカル、南アジアはスリランカ、南米ではボリビアなどと定めて、日本の支援の効果を「見える化」することだ。そうすれば、他の国での投資環境整備も進むだろう。
8月 19th, 2007 at 10:56:26
米住宅バブルにしても、低所得者向けの貸付けが焦げ付く、こういった例は後を立たず、恐らく、ソロス的なリスクヘッジに資金を流す、ノーベル学者の根回しだと考えています。それがアジア共通通貨構想であり、金本位制への回帰なのではないでしょうか。
市場主義的なマネタリズムの資金の流出と流入による通貨危機とデフォルトに関して、自己責任に委ね、結局はケインジアン的な護送船団へ回帰してしまう、公共投資をドブに捨て続けることを繰り返すことに関してWebmasterはどのようにお考えですか?
8月 20th, 2007 at 4:46:20
>a-kunさん
FFレイト引下げの可能性に言及しているので、単に流動性にとどまらないかな、と。
G7で共同歩調をとろうとする場合、わが国が足を引っ張りやしませんかね、という心配が(笑)。プルーデンスにとどまっていればさておき、マネタリーで緩和を、というメッセージを発することには抵抗が強いような。
>中の人さん
ドラめもんさんもご指摘ですが、資金吸収オペは技術的な要因かな、と思います。
>Kさん
マクロは(広義の)政府でないといかんともしがたいですからねぇ。古今東西。
円高は、輸出企業の業績見通し経由で株価に影響を与えたという面もあるのではないでしょうか。
なお、
>G7でメジャープレイヤーは日本だけになってしまった
というのは、愚昧ゆえ意味がわかりかねまして、その趣旨を噛み砕いてご説明いただければ幸いです。
>総裁様マンセーさん
経済官庁にいたというだけでは経済学の院ではついていけないのはアメリカだろうが日本だろうが同じで、ロースクールやビジネススクールのように学部時代からの教育を前提としていないgraduate schoolでないと専門外の院は無理でしょう。経済学といわず、数学や物理学なら簡単にイメージしてもらえると思いますが。
>BUNTENさん
利下げなんて100%あり得ないと断言しちゃいますけどね、私は(笑)。
ぐっちーさんも、プルーデンスとマネタリーを区別していらっしゃらないといいますか、プルーデンスで金融政策をご判断されているようですので、利下げをお薦めいただいてもなぁ、という気はします。
>ドラめもんさん
ご無沙汰しております。
中央銀行ができるプルーデンス対応は流動性供給に尽きるのであって、なかなか次の策というのも難しいでしょう。ファンドでとどまっている限りは、なかなか財政資金の投入も困難でしょうし。
>めちさん
個別の相場変動の分析には素人ですのでコメントは難しいのですが、565さんがお書きのとおり資産価格は期待に大いに依存しますから、ラストストローになった可能性はあるのではないでしょうか。
ところで、めちさんは経済産業省の中の人なのでしょうか? ハンドルからはそうお察しするのですが、あそこの中の人は経産(計算)省ではなく経済省と自称するとの偏見があるもので(笑)。
>565さん
補足いただきありがとうございました。
>yyさん
トップ人事が国会承認事項ですから、結局は世論次第ということのような気がするのが哀しいです・・・。
>ナナちゃんさん
マネタリストが市場主義者とイコールだとか、ケインジアンが護送船団を是とするとか、そもそもそのような認識がありませんので・・・。
8月 20th, 2007 at 8:58:20
>>後、G7でメジャープレイヤーは日本だけになってしまったから、G7で話しても無駄だという人がいるんですが、その辺はどうなんですかね。
>というのは、愚昧ゆえ意味がわかりかねまして、その趣旨を噛み砕いてご説明いただければ幸いです。
下記の引用で、私も良くわかりません。下記で聞いてください。
債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55
8月 20th, 2007 at 10:24:42
>Webmasterさま
マネタリズムとは、ミルトン?フリードマンの新自由主義派で、見直しケインジアン学派になります。
http://blog.goo.ne.jp/longicorn/e/9f49da044d82adf1b763e...
ケインジアンが公共事業派で、民間の活力をモットーとするのがマネタリストになり、小泉派と言えるでしょうね。
ケインジアンは護送船への帰結と考えるのは、瑕疵担保制度で株が一定価格まで下がれば税金で買い支える制度を作ってから、今回の民間活力によるバブルが演出されたからです。話が締結してしまい、問いを残さないようなレスになってしまいました。(笑)
8月 20th, 2007 at 13:53:05
経済は交換だというのが、フリードマンのマネタリズムで
経済はお金をクッションにした調整過程だというのがケインズです
私はさらに多様なバランスシートをバッファにした調整だと考えます。
調整だというとフランス・マルクス系のレギュラシオンに誓いのですが、政治思想無しで会計的な発想です。
経済は交換だと言い切ってしまうのは、既得権のある層には都合がいいのです。だから主流派となった
8月 20th, 2007 at 19:19:50
こんなことより、はやく安部を辞めさせないと収拾がつかないところまでいくと思う。
弱い犬は徹底的に叩かれる。
インドネシアまで叩き出した。
自民党は狂っている
8月 20th, 2007 at 19:54:12
>PKさま
構造改革派対リフレ派で、ノストラダムスやスターウォーズ計画などの宇宙規模災害に税金を投与するのが前者で、後者は幕僚徳川の罪をくらますことを使命命題としていると考えています。
近年では、特殊法人から排出されるウィルスや災難、災害に対してセキュリティーを万全にするのではなく、「弁護士使うな」説を唱え、左翼を一掃させるほうが効果的なのではないかと考えています。
新聞の不買運動も効果的です。
安倍は左翼一掃に効果的な計らいをしているため、絶対的に退陣すべきではありません。
国民にとって必要なのは特殊法人の解体です。軍縮を唱え、議席を減らす、この国の民意が理解しかねます。
きっと忍者の仕業でしょう。(笑)
8月 20th, 2007 at 21:52:10
個人の解釈を一般的な事柄のように語って、電波を撒き散らすのはいい加減にしてほしいなぁ。
8月 21st, 2007 at 15:23:00
>>22
爆発寸前?
8月 22nd, 2007 at 3:46:20
>Kさん
あなたのご質問でしょう? なぜ私がそのような確認をしなければならないのでしょうか。
>ナナちゃんさん、PKさん
マネタリズム≠新自由主義ですし、ケインジアン≠公共事業派だと認識しています。両者には世間で言われているような大差はない、と。
http://hicksian.cocolog-nifty.com/irregular_economist/2...
>通過人さん
・・・私のこと、でしょうか?
8月 22nd, 2007 at 6:51:31
「不況のメカニズム」小野善康に、マネタリズムとケインズの違いが説明されている。
普通の経済学は、交換が基礎になっているから論理的に必然的にセー法則が成り立ち不況も失業もない体系。不況や失業があるのは現実の経済社会の欠陥に根ざしているという理解。
ケインズや小野は、現実社会では交換行為が時間上で為され、そのための貨幣の介在が時間の代用品となって交換体系に組み込まれることで複雑さを与えるとしている。
サブプライム問題で中銀が流動性を供給したのも、各経済主体に調整・適応のための時間を与えるためであるし、
民間が判断を留保して不況を深刻化させた場合に、政府が変わりに支出・投資して深刻化を回避するというアイデアもそこから出る。その応用が、黒字国において対外投資が進まない場合の財務省の外貨準備積み増し。
企業の視点から見て、先進国の人間の価値がだいたい等しいという基準を一人当たりの名目GDPで揃えるなら、その為替水準でもなお経常収支の黒字があるなら、なにかアクションをおこさないといけないと常識的に考えた方が良い。
8月 22nd, 2007 at 7:02:33
>あなたのご質問でしょう? なぜ私がそのような確認をしなければならないのでしょうか。
G7で対応しろという意見がありましたので、別の見方をしている方の紹介と、こちらではどう考えているのか聞きたかったのですが。
質問がわからないのであれば、しょうがないですね。
8月 22nd, 2007 at 7:07:28
後、私の理解でよければ紹介しますが、素人の回答では意味が無いと考えました。
理解できない事をそのままで良いとされるなら、私も構いません。
8月 23rd, 2007 at 0:16:52
>PKさん
外貨準備によりなされる「投資」は、「民間が判断を留保して不況を深刻化させた場合に、政府が変わりに支出・投資して深刻化を回避するというアイデア」の文脈でいえば、「支出・投資」ではなく貯蓄に他ならないわけですが・・・。
>Kさん
G7協調が各国まちまちの対応よりもマーケットインパクトがあることは間違いないわけで、サブプライム問題のインパクトを重視するならば協調が望ましいでしょうし、大したことはないというのなら、協調よりも各国の個別事情を優先させてかまわない、ということになるでしょう。
協調についての考え方は以上のとおりですが、メジャープレイヤー云々の比喩の真意を知ることに意味があると私は考えておりません。