bewaad institute@kasumigaseki

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  • 09/05/2007 (10:52 pm)

    スキャンダル方程式

    Filed under: politics, media ::

     さて、閣僚における不祥事の発生率の要素を考えてみましょう。

     僕が思うに、次のようなものではないでしょうか:

     不祥事発生率=
    (1)事務方による「身体検査」の見過ごしやすさ
        ×
    (2)閣僚候補内で不祥事を抱えている人の比率
        ×
    (3)その他の理由

    ということは、不祥事発生率が極端に高まるためには上のうちのどれかが、いきなり高まる必要があります。

    (略)

     この二つが、いきなり大きく変わるとはあまり考えられません。 というのも、官邸周りの官僚の人事異動は、少しずつ入れ替わるようにして行われるはずですし、いきなり与党の政治家の構成が変わるわけでもないので。

     検証もしないでおいてなんですが、上の考えがある程度妥当性を持つのであれば、閣僚における不祥事の発生率というのは、ある程度一定率に保たれるはずです。

     しかし、現実にはそうなっていない。

     その理由は、何なのでしょうか。

    「閣僚の不祥事発生率を冷静に考える。」(@Taejunomics9/5付)(webmaster注:括弧付き数字は、原文では丸付き数字です)

    まず、「不祥事」の範囲が広がり、「与党の政治家の構成が変わ」らなくとも、不祥事認定される事象の割合が増えた=閣僚候補内で「不祥事」を抱えている人の比率が上昇した、ということが考えられるでしょう。昔ならばこんなことは問題視されなかった(少なくとも大臣が辞めるような話にはならなかった)、とはよく言われることです。

    「不祥事」の範囲が広がれば、当然ながらチェックすべき項目の数も増えますから、(1)についてもまた増加することとなるでしょう。「身体検査」の生産性を上げなければ、見過ごす確率は高くなってしまいます。

    (1)についてはさらに、派閥推薦を排していわゆる一本釣りを行うようになったことの影響もあるでしょう。クロスチェックをかければ見過ごす確率が減るのは一般的に妥当する話ですが、派閥とて推薦する以上、スキャンダルで内閣にダメージを与えてしまっては総理に借りを作ることになってしまいますから、派閥という人的つながりにおいて得られる情報(官邸とは別ソースになりますから、その意味でも有効なクロスチェックといえましょう)を用いて、ある程度のスクリーニングを行っていたものと考えられます。あるいは、「今度推薦するからきちんと身辺整理をしておけ」などと言ったりもしたでしょう。一本釣り組閣によって、これらが失われてしまったことは、少なからず影響を与えていることと推測されます。

    しかし何よりも影響が大きいのではとwebmasterが考えているのは、(3)に属するものとして、不祥事のニュースヴァリューの変化です。メディアとて商売ですから、視聴率なり部数なりにつながる報道をねらっています。そんな中で、安倍政権は「政治と金」の問題で色が付いてしまったため、従来であればベタ記事にしかならないようなネタ‐たとえば、少額の政治資金に関する記述漏れ・誤記載‐であっても、一面トップを飾れるような環境になってしまっているわけです。

    となれば、当然ながらメディアもそうした「不祥事」を探るためにより多くのリソースを投入するでしょうし、見つけた「不祥事」を最大限視聴率増・部数増等につなげられるよう、大々的に報道することとなります。内閣改造後の遠藤前農林水産大臣の問題にせよ、鴨下環境大臣の問題にせよ、公表資料の収集・分析によって得られる情報ですから、それこそアルバイトでも雇って人海戦術をかければ、いつかは見つかる類のネタです。かつて立花隆が田中金脈問題を追及した際には、登記簿という公表情報をしらみつぶしに当たることで真相に切り込んでいったわけですが、それと同じ(加えて、掘り下げははるかに楽な)作業が行われているのではないでしょうか。

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