暫定対応で4万3000人月って気が遠くなりますな。それでも、「10月1日に顧客にご迷惑を掛けるような事態は避けられそうだ」という話に着地できるあたりどうやって実現したのか知りたいところである。おそらく新しいことはいっさいせず、既存にできることを新しい組織でも実現できる、という一点に絞って対応したのだろう。
しかし、だとするとヤバイところはすべて本格対応に先送りされているわけで恐ろしいことこのうえない、という考え方もできる。まぁ、ともかくそういうビッグプロジェクトには関わらないように生きていきたいと思います(w
「実録!郵政民営化」(@A.R.N [日記]9/17付)
○長谷川憲正君 自由民主党の長谷川憲正でございます。
(略)
それは、昨日の夕刊から今朝の朝刊に、いわゆる郵政の民営化準備室で行われておりますその情報システム、公社の情報システムが、この民営化の発足として予定をされております二〇〇七年四月、これは政府の方でそういう方針で今やっておられるわけでありますけれども、この時期に分社化をすると、この分社化に合わせて情報システムも分けると、こういう方針で検討がなされておるようでございますけれども、私は郵政の民営化そのものに反対でありますし、分社化はまして反対という立場でございますけれども、このシステムの議論を見てみますと、昨日の夕刊を見ますと、〇七年の四分社化可能、公社側暫定システムで対応というような記事が出ておりまして、おやおや、これはまあ随分むちゃをするなという感じを持ったわけでありますが、今朝の新聞を見ますと、これに対して公社慎重姿勢崩さずと、システム変更に不安残るというような書き方になっておりましたり、あるいは準備室の解釈とずれと、こういうことが書いてあるわけでありまして、中身を見ましたらば、検討会議の中では間に合わない部分は手作業でやればいいなどという意見が出たと。
(略)
しかし、この準備室の方の高橋洋一参事官という人はこの公社の見解について、レベルの問題はあるが分社化はできるという意味だというふうにブリーフしたという記事になっておりますので、実態のところはどうなのかというのを最初に生田総裁にお聞きをさせていただければ有り難いと思います。
○参考人(生田正治君) 率直に言いまして、昨日の夕刊を見まして、私自身、大変驚きですね、国会の言葉では適切でないのかも分かりませんけれども、大変怒っていると、状態であります。もちろん、民営化するかしないか、これは政府及び政治でお決めになることですから、私どもはそれは政治にお任せするということなんですが。
七年四月に何となく暫定システムで分社が可能であると公社が言ったという、全く事実に反する記者会見が昨日行われたというふうに認識しておりまして、ちょっと信じられなかったので音声による記録を取り寄せて聞いてみたら、確かに二、三回そう言っているんですね。公社が暫定システムで分社化はできるというふうに言ったというのが二、三回加えてありまして、さらに、先生のおっしゃったように、要はシステムというのは手段だから、何なら全部手でもできるはずだという、これは御本人の御意見でしょうけれども、というふうなこともあるということで、正に驚いているということでございまして、ただいま渡辺室長に、どういう背景でそういう全く事実と違うことが記者会見で言われたのか、その後の、今後のやっぱり信頼関係も重要ですから、その後の措置をどうされるのかとともに、厳重に申し入れているというところであります。
(略)
そこでも同じように、公社としてのスタンスといいますか、考え方は一貫しているわけですが、その中のメンバーから、それじゃ七年四月までには何ができるのか、そこでできるものだけでも説明してほしいという御要請がありまして、たくさんある要件の中でこれとこれは七年でも間に合いますでしょうと、ただし、それはほとんど今やっているシステムをそのまま使うやつになりますよという報告を昨日しまして、難しい点としていろんなこと掲げたわけであります。
参議院会議録/第161回国会 総務委員会 第3号/平成16(2004)年11月9日(webmaster注:強調はwebmasterによります。また、発言において「七年四月」とあるのは、郵政民営化関連法案の参議院での否決→郵政解散→再可決により法案成立まで時間を要したことから、民営化期日が2007年4月→2007年10月に延期される前の議論であるためです)
- 準備室の記者会見内容として「公社が暫定的な対応により2007年4月から分社化が可能と述べた」との報道があったが、公社側が説明した事実と全く異なる。
- 郵政公社としては、郵政民営化の基本方針をベースに民営・分社化を行うためには、前提条件となる新会社体制の内容が確定した後、各社システムの開発整備を行うために少なくとも3年程度必要と考え、検討会議の場においても、そのように説明してきたところ。
- 議論の中で、会議メンバーから、2007年4月までに開発しうる範囲を検討し示してほしいとの要望があったため、2005年6月末までに法律、政省令、ガイドライン等の内容がすべて固まるという条件で、2007年4月に暫定的に稼動可能としうるシステム機能の項目を示したもの。
- しかし、こうした出来るものだけと云う暫定的なシステム対応では、相当の業務が手作業や便宜的な対応となることから、次のような問題点も明らかになった。
- 法令や当局の規制等をクリアできなくなる可能性が大きいこと
- 市場の競争に勝ち抜いていくために経営をサポートする機能が提供できないこと
- 新しいビジネスモデルの反映等は一切できないこと、又、リスク遮断と云う分社化本来の趣旨に合わないこと
- 窓口会社は、今までにない発想であり、自社で情報システムを保有できず、不完全なものとならざるを得ないこと
- 分割によりコストがかさむこと など
本日の郵政民営化情報システム検討会議について(2004年11月8日付 日本郵政公社プレスリリース)
蛇足ながら。
○間瀬執行役員 一番最初のご指摘なんですけれども、4万2,000人月に対して1万7,000人月が既に作業に入っているんじゃないかというご指摘でございますが、この4万2,000人月は暫定システムで必要となる開発量を基に算定した人数でございまして、現在、1万7,000人月が既に契約して作業に入っているというものではございません。
郵政民営化情報システム検討会議第5回会合 議事要旨
3年前、作業着手以前に立てた42,000人月との見通しからすれば、わずか1,000人月の超過(+2.4%)でやりとげたというのは、なかなか立派なプロジェクトマネジメントだったのではないでしょうか。