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2007-02-14
■ [law][joke]チョコレート等の特定贈与等による心理的外傷の防止に関する法律案
条文
チョコレート等の特定贈与等による心理的外傷の防止に関する法律(平成十九年法律第 号)
(目的)
第一条 この法律は、チョコレート等の特定期日における贈与等を禁止するとともに、当該贈与等についての罰則及び当該贈与による被害が発生した場合の措置等を定め、もってチョコレート等の贈与等による人の心理的外傷の被害の防止及び公共の安全の確保を図ることを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「チョコレート等」とは、チョコレート(ココアを含有する調製食料品をいう。以下同じ。)及び次の各号のいずれにも該当する物質で政令で定めるものをいう。
一 チョコレート以上の又はチョコレートに準ずる強い印象を有すること。
二 その原材料、製法、贈与したときの価値その他その物質の特性を勘案して贈与等をした場合の人(当該贈与等をし、または受ける者を除く。)の精神に対する危害の程度が大きいと認められること。
三 犯罪に係る社会状況その他の事情を勘案して人の精神の保護並びに公共の安全の確保を図るためにその物質についてこの法律の規定により規制等を行う必要性が高いと認められること。
(製造等の禁止)
第三条 何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、特定期日(二月十四日及び二月十四日が日曜日または土曜日である場合におけるその日前においてその日に最も近い金曜日である日から二月十四日後においてその日に最も近い月曜日である日までの各日(二月十四日を除く。)をいう。次項において同じ。)にする贈与その他の適正な対価を得ずして譲り渡す行為(以下「特定贈与等」という。)のためにチョコレート等を製造し、輸入し、所持し、譲り渡し、又は譲り受けてはならない。
一 相続又は遺贈によって譲り渡すとき。
二 特定贈与等がチョコレート等の試験研究に充てるための寄付として行われるとき。
2 前項の適正な対価が三月十四日及び三月十四日が日曜日または土曜日である場合におけるその日前においてその日に最も近い金曜日である日から三月十四日後においてその日に最も近い月曜日である日までの各日(三月十四日を除く。)において特定期日に贈与その他の譲り渡す行為をした者が譲り受ける代償である場合における前項の規定の適用については、当該代償は、適正な対価でないものとみなす。
3 次に掲げる行為は、チョコレート等の特定贈与等とみなす。
一 前項の代償を譲り渡す行為
二 チョコレート等の特定贈与に準ずるものとして政令で定める役務の提供
(被害発生時の措置等)
第四条 警察官、海上保安官又は消防吏員(以下「警察官等」という。)は、チョコレート等又はチョコレート等である疑いがある物質の特定贈与等により人の心理的外傷の被害が生じており、又は生じるおそれがあると認めるときは、警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)、警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)、海上保安庁法(昭和二十三年法律第二十八号)、消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)その他の法令の定めるところにより、直ちに、その被害に係る建物、車両、船舶その他の場所への立入りを禁止し、又はこれらの場所にいる者を退去させ、チョコレート等またはそれを含む物品その他のその被害に係る物品を回収し、又は廃棄し、その他その被害を防止するために必要な措置をとらなければならない。この場合において、警察官等は、相互に緊密な連携を保たなければならない。
2 警視総監若しくは道府県警察本部長又は管区海上保安本部長は前項の規定による措置又はこの法律に規定する犯罪の捜査に関し、消防長又は消防署長は同項の規定による措置に関し、それぞれ、関係行政機関又は関係のある公私の団体に対し、技術的知識の提供、装備資機材の貸与その他必要な協力を求めることができる。
3 チョコレート等の販売業者は、チョコレート等を一般に購入する者に対し、特定贈与等の禁止に関する情報その他必要な情報を提供するように努めなければならない。
4 国民は、チョコレート等若しくはチョコレート等である疑いがある物質若しくはこれらの物質を含む物品の特定贈与等を発見し又はそれが行われる場所を知ったときは速やかに警察官等にその旨を通報するとともに、第一項の規定による警察官等の措置の円滑な実施に協力するよう努めなければならない。
(罰則)
第五条 チョコレート等の特定贈与等をして公共の危険を生じさせた者は、無期又は二年以上の懲役に処する。
2 前項の未遂罪は、罰する。
3 第一項の罪を犯す目的でその予備をした者は、五年以下の懲役に処する。ただし、同項の罪の実行の着手前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
第六条 第三条の規定に違反した者は、七年以下の懲役に処する。
2 前条第一項の犯罪の用に供する目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処する。ただし、同条第一項の罪の実行の着手前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。
4 製造又は輸入に係る第一項又は第二項の罪を犯す目的でその予備をした者は、三年以下の懲役に処する。
第七条 情を知って、第五条第一項の罪又は製造若しくは輸入に係る前条第一項若しくは第二項の罪に当たる行為に要する資金、土地、建物、艦船、航空機、車両、設備、機械、器具又は原材料を提供した者は、三年以下の懲役に処する。
第八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、当該各号に定める罰金刑を科する。
一 第六条第一項又は第三項(第一項に係るものに限る。) 五億円以下の罰金刑
二 第六条第四項又は前条 三億円以下の罰金刑
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第五条から第八条までの規定は、この法律の公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に特定贈与等のためにチョコレート等を所持する者又はこの法律の施行の日以後その日から起算して三十日を経過する日までの間に第三条の規定に違反してチョコレート等を所持するに至った者は、同日までの間に、その所持するチョコレート等の種類、数量及び所在する場所を当該場所を管轄する警察署長に届け出なければならない。
2 前項の規定による届出をした者は、警察署長が指示する日時において、その指示する方法により、その届出に係るチョコレート等を廃棄しなければならない。
3 前項の規定により廃棄するまでの間における当該廃棄のためのチョコレート等の所持については、第三条の規定は、適用しない。
(罰則)
第三条 前条第二項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2 前条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して当該各項の罰金刑を科する。
備考
- 昨年、ネットで流れている元ネタをベースに「特定菓子贈与禁止法」の第1条・第2条(目的と定義)を考えてみましたが、フルセットで規定を考えるとどうなるか、という観点から悪乗りしてみました。
- 昨年は個人情報保護法を下敷きにしていましたが、目的はあくまでヴァレンタインデイのチョコのやりとりの禁止であって、個人情報保護法で言えば個人情報の不正使用になりますから、本末転倒のような気もしましたので、そのものずばり行為を禁止する法律‐サリン等による人身被害の防止に関する法律(平成7年法律第78号)‐のパロディとしてみました。個人情報保護法は条文数が多すぎて面倒だ、という方がwebmasterにとっては大きな意味がありましたが(笑)。
- チョコレート等の「等」は、この規定ですと菓子類には限られません。アクセサリーなどは無論のこと、「あたしをあ・げ・る」とかいうのも禁止(笑)!
- 附則第一条を訂正いたしました。(2/19追記)
チョコレート等の特定贈与等による心理的外傷の防止に関する法律案 http://bewaad.com/20070214.html#p01 二 特定贈与等がチョコレート等の試験研究に充てるための寄付として行われるとき これでは2/14に、にわかに 自称「チョコレート研究家」 が増殖するだけではないか!..
おつかれさまです。一読しての感想。
・附則2条2項でチョコレート等がサリン等に化けてますよー。
・附則5条は3条に繰上げでしょうか。
・特定贈与等は公共危険犯なんですよね、うんうん。
・盛り込まれた両罰規定、5億円って金融関係法並みの厳しさですね(笑)
・廃棄のための経過措置との関係からも、罰則の即日施行はちと乱暴では。(少なくとも附則2条の規定振りは修文が必要かと。)
・各省協議もめそうですね、特に農水省あたり。…というか法制局通らないか(笑)。やはり議員立法でしょうか。
・「あたしを〜」を禁止するには、規制対象に役務の提供を加えなければならないのでは。(参考になるのは児ポ法2条2項あたりでしょうか。)
…朝からすみません。orz
お疲れ様です。
罰則は無期、ですか。。。きっつすぎますねえ(笑)。
思わずつっこみどころを探してしまいます、役人の性ですね。
同じネタが去年より数段の進化を遂げており、さすがでございます(笑)。
5億円以下の法人処罰規定もかなり峻厳ですね。
第2条の政令にミロ、カロリーメイトを定める予定がないことを確認して欲しいですね。
第3条の特定期日には、3月14日を含めないのはなぜでしょうか、2月14日のみの規制で十分と判断したのならその根拠のご提示を(笑)
第4条3項を4項とし、3項にチョコレート等製造等事業者の被害発生時措置を定めるべきではないでしょうか。
第2条はココア(カカオマス)だけではなくココアバターも入れておかないと、ホワイトチョコレートが入らなくなってしまいますよ。w
訂正:
ココアバター→カカオバター
です。(^^;
女性から男性のみならず男性から女性、あるいは同性間での贈与でも公共の安全を害することがあり得るということなのですね。そして、夫婦間や親子間(遺贈を除く)も同様ですか。妥当だと思います。
個人的には、譲渡者・譲受者が20歳未満(14歳未満)に対する少年法の適用除外も加えてほしかったなと思いますw
訂正:
に対する→であった場合の
です。(^^;
・本法案と合わせて「マシュマロ及びクッキー等の特定贈与等による心理的外傷の防止に関する法律(案)」も同時に審議されるのでしょうか。
・特定贈与等を強要した場合の処罰についても検討して頂きたく(^^;
・あとこの内容だと農水省だけでなく厚労省も黙っていないと思いますねぇ・・・・・「第4条の『警察官等』に食品衛生監視員を入れなさい」とか何とか(笑)
>branchさん
参事官審査ありがとうございます(笑)。
・元法の直し漏れは直します。
・もちろん公共危険犯でしょう(笑)。
・両罰規定、懲役10年相当が7億円(証取法第197条)、懲役5年ないし3年相当が5億円(証取法第197条の2、独禁法第89条)といったところですから、本来5億円→7億円、3億円→5億円でもよかったのかな、という気がするほどなのですが(笑)。
・経過措置の届出期間を30日に延ばす、というのでいかがでしょう。
・なにをおっしゃいます、あのようなチョコレートの乱用は食育上も望ましくないとして、きっと農水省も賛同してくれますって(爆)。
・児ポ法を参考にすると生々しすぎる(しかし改めて読んでみると、スマタはセーフであるとしか読めないですねぇ、あの規定)ので、単に役務の提供としておきます。
>t9930211さん
サリン並びの扱いが国民的理解を得られるのかどうか(笑)、そこで妥当性が判断されるのでしょう。
>AKITさん
branchさんのところでも書きましたが、懲役刑とのバランス上、それほど重いわけではないと思います。むしろ、懲役が重すぎなのかも(笑)。
>通りすがりさん
政令の内容については、所管省庁にお伺い下さい(笑)。
ホワイトデイについては、ヴァレンタインの返礼なのでヴァレンタインを禁止すれば、と思っていたのですが、「適正な対価」の脱法行為として用いられる危険性があるな、と思いましたので、手当することにしました。
製造業者については、むしろ販売業者についての規定を置く方がよいかと思い(直接特定贈与等の原因行為となりますから)、そちらを規定することにしました。
>Baatarismさん
面倒なので、政令指定で対応ということで(笑)。
>kogeさん
同性愛を差別しちゃいけませんから>同性・異性の区別なし。
少年法の適用除外は、他の人にお任せします・・・。
>かめのこだわしさん
ホワイトデイについても皆様こだわりがあるようで(笑)。通りすがりさんのところで書いたように、別法ではなくこちらであわせて対応させてみました。
強要した場合は、一般の刑法理論として正犯を構成するのではなかったでしたっけ?
で、厚生労働省はそっち側からの「黙っていない」ですか(笑)。
国外犯は処罰の対象外なのでしょうか?
フルセットを目指されるならば、チョコレート等の特定贈与等をあおり及びそそのかしも禁止してはいかがでしょう?
今週は部下(腐女子)が出張で不在のため、金曜日に前倒しで
課内の男性陣にチョコが配られました。
法案だと2月14日が土日でないと前後の期間が特定期日に含まれないのでセーフですよね。
>強要した場合は、一般の刑法理論として正犯を構成するのではなかったでしたっけ?
通常は教唆ではないかと思います。
「道具」性を肯定できるほどの意思抑圧があるかどうか。
「道具」性肯定には、「道具」に規範障害が無いことが原則なのですが、強要された犯罪も「故意犯」ではあるので規範障害は認められますね。
但し、被強要者[実行者]を緊急避難で違法性阻却することは考えられます。
この場合は、違法の相対性で教唆犯のみ成立させるかは悩ましい。
(正犯無き共犯の論点→混合惹起説→法益侵害惹起を構成要件該当性の問題とする→違法の相対性肯定)
>うしさん
刑法の一般則に従い、属地主義(国外犯は罰しない)ということになるでしょう。
>平家さん
教唆犯では不十分でしょうか?
>電算機専門官さん
そこまでふさごうとすると人権上問題がある(笑)でしょうから、法施行後は2/14を含む期間の女性職員の出張が大幅に増加しそうですね(笑)。
>西麻布夢彦さん
強要とおっしゃるからには、教唆に留まらないほどの脅迫的なものかと勘違いしておりました。
bewaadさん
このような悪しき風習が広まった歴史的経緯に鑑みますと、あおり、そそのかしも断じて許すことはできません。「教唆」の要件に該当しないような巧妙なあおり、そそのかしが行われる虞があります。また、実行された犯罪とあおり、そそのかしの関係を明確にすることが困難である場合が予想されます。さらに、かかる行為をあおりそそのかした者は、実行犯以上に厳しい刑罰を科す必要があります。
>平家さん
実行犯との量刑の軽重は脇に置くとして、規定のイメージとしては、破防法第4条第2項に規定する「せん動」のようなものでしょうか。
国家公務員法第98条第2項でどうでしょうか(^^);?
>平家さん
国家公務員法の規定を一般に拡張するとは、「官から民へ」の流れに逆らうけしからん主張だ(笑)! という冗談はさておくとしても、あの程度のいいかげんな(笑)構成要件でも問題ないとされるのは、公務員という身分に特有のものだから、というような気がしないでもありません。一般国民への適用があり得る刑事罰規定としては、もう少し厳密に規定しないと、罪刑法定主義の観点からはちょっぴりグレーゾーンにはみ出しているのかな、と。
はじめまして。別エントリーで拙文ご紹介ありがとうございます。
今さらですが、このような大衆運動が起こっていたことを知りましたのでお知らせします。立法を急がないと体制危機につながります。
http://d.hatena.ne.jp/furukatsu/20070211/1171195685
http://www.geocities.jp/furukatsu_himote/
>松尾先生
こちらこそ頭がすっきりいたしました。ありがとうございました。
で、立法化を推進すると、革命の機運を挫かせるためのフルジョアの陰謀に加担したとか言われてテロられてしまうのではないかとビビッてしまいます(笑)。