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  • 01/23/2008 (3:50 am)

    世界同時株安→FRB緊急利下げ!

    Filed under: economy, BOJ ::

    とりわけ日本の株安について、改革後退を嫌気して等々の議論がなされていますが、たとえば関西冷凍えび以外がすべて下落しているコモディティ市況(webmaster注:日々掲載値は変わりますので、ご覧いただいた際に「すべて下落している」とは限りません)まで視野に入れるならば、中国銀行のサブプライム損失発覚→解約等に備えた流動性選考の高まり(竹森先生の所説に鑑みれば、ナイトの不確実性による「流動性への逃避」という要素も相当程度影響していると見るべきでしょう)という流れに沿ったほとんどの資産市場での投売りと考えるべきもので、直ちに政策当局の対応が望まれるべきものと判断できるわけではありません。しかし、

    The Federal Open Market Committee has decided to lower its target for the federal funds rate 75 basis points to 3-1/2 percent.

    FRB: Press Release–FOMC statement–January 22, 2008

    とのFRBの対応は、75bpsという下げ幅以上に、臨時のFOMCを開催したとの果断さを評価すべきものでしょう。世界各地の投資家のエモーショナルな要因を重視するのであれば、何らかの心理的カウンターこそが将来期待を動かし、ひいては現状の打開をもたらし得るものなのでしょうから。もちろん市場は水物であり、バーナンキの判断が成功裏に帰すとは限りませんが、現状成し得ることは何かとの観点から、可能な限りの対応を模索した姿は、webmasterはさすがはバーナンキ、と感服してしまいます。

    #その意味では、先週財政政策パッケージを打ち出したブッシュもまた、ということではありますが。彼自身ではなくブレインの助言あってのことかもしれませんが、にしても最終判断を下したのはブッシュであるはずで。

    翻ってわが国の中央銀行はといえば、

     日銀の福井俊彦総裁は22日の会見で「建築基準法改正に伴う影響が大きく、住宅市場の調整が長引いている」と語り、昨年10月に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の見通しよりも日本経済が下振れているとの中間評価を示した。日本、アジア、欧州の株式市場が連鎖的に急落するなど国内外の経済動向は不透明感が強まっており、日銀の追加利上げ見送りが長引く公算が大きくなってきた。

     建築基準法改正に伴う住宅投資の冷え込みや、原油、原材料価格の高騰で企業部門の景況感が悪化。このため、日銀は10月の展望リポートで平成19年度の成長率を1・8%と見通していたが、これを「潜在成長率を下回る水準」(福井総裁)に下方修正した。22日の金融政策決定会合でも日銀は、政策金利の無担保コール翌日物の誘導目標を0・5%前後とする現状の金融政策維持を全員一致で決めた。

    産経「日銀「日本経済下振れ」 展望リポート中間評価で」

    と、量的緩和やゼロ金利政策を解除した際の見通しが下振れていることを認めているにもかかわらず、現状(=引締め転換後の金融政策スタンス)を改める気配すら感じられないとは嘆かわしいことです。さらに悲観的な見通しを述べるなら、現状の株式市場や為替市場の動向は、日本の改革不足とやらよりも、依然としての外需依存を示すに他ならないとwebmasterは思うわけですが、バーナンキらの決断によってアメリカ経済が持ち直した場合、日銀の判断の是非は問われず新総裁体制にも現行スタンスが持ち込まれてしまう可能性は、決して小さなものとはいえないでしょう・・・。

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    12 Responses to “世界同時株安→FRB緊急利下げ!”

    1. koge Says:

      しかし、某ワイドショーでは「こんなんじゃ全然足りない中途半端な政策だ、ブッシュは日本の失われた十年から学べ!」なんてことを言ってるわけで。反日銀、リフレに親和的なのはいいんですが、もし本当にこれだけやってもまだ足りない、景気を維持することはできないということになると…

    2. 通行人 Says:

      今日もアメリカは派手に下げてますなぁ。
      FF金利は昨年9月の5.25%から今回の3.5%まで、4回に分けて小出しに下げてきてまだ元の3分の2の段階、ゼロ金利まで残り7段階あります。これを果断と言うのかどうか。去年のうちにゼロ金利まで引き下げたうえで、ケチャップとは言わないけれどwガラスが割れてペンペン草が生えた差し押さえ物件でも何でもFRBが買います、ぐらいの非伝統的な金融政策にまで踏み込んでいてくれれば、ヘリコプター・ベンの二つ名に持つ男は違う、と思いましたが。

    3. すなふきん Says:

      今日はNY大幅反発で引けました。たしかにアメリカが持ち直したら日銀はまた利上げスタンスに逆戻りでしょうけど。世論やメディアの大方もそうですけど、どうも金利と景気の関係を誤解しているあるいは関係がないと思い込んでるふしがあって、いまだに構造改革vs財政出動(=バラマキ?)の二項対立構図でしか語られてないようです。それに経済学的なインセンティブの発想に乏しく、利上げしたらぽしゃるような経済ではダメで、高金利でも負けない強い経済を作るために構造改革が必要だ、といった精神論的(というか倒錯的)発想が日経界隈にはあるみたいで。雪山で遭難するようではダメだ、というのとどこが違うんでしょうか。w

    4. Baatarism Says:

      >通行人さん
      アメリカは日本と違ってマイルドインフレですから、利下げをするにしてもインフレ率を横目で見ながらしないといけないんですよね。それを考えれば、今回の利下げは十分果断だと思います。
      日本はまだデフレから脱却していませんから、インフレ率を余り気にせず利下げでもヘリマネでもできるはずなんですが、何故かインフレ率ばかり気にしているのが日銀というわけですね。

    5. Says:

      確かに日銀の態度もそうですが、それより日本政府の対応振りが…痛々しいです。
      短期的な株価下落はやむを得なかった小泉時代ならともかく、今はそういう局面じゃないのに下落しているのだから対策は必要だと思うのですが…。
      下がりに下がったところに政府系ファンドが登場して、日本の技術を安値で買い叩かれるようになっては目も当てられないと思います。

      ちなみに、商品市場の下落についてはむしろ円高の影響だったんじゃないかと思うわけですがどーでしょう。
      円高は今の原材料高に一定の歯止めになるのではないかと思うわけです。

      こっからはレス要りません。
      ちょっと面白い記事見つけたので紹介します。
      http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1082950.html
      ↑の293が興味深いと思います。
      本来流動性の拡充が主な目的だった商品市場が、貯蓄を最大化するための金融商品市場として機能しちゃっているわけで、これがいいのか悪いのか…。

      今までは主な金融商品といえば、株と債権だけだったから、株が下がれば利下げをして、債券市場からお金を追い出せば株が上がるという形だったのに対して、最近は利下げをして債券市場からお金を追い出すとその金が商品市場に流れ込んで、(需要の拡大→インフレではなく)直にインフレになってしまう構造になりつつあるのではないかと思います。
      ですから、中央銀行も商品市場や株式市場に対して新たなアプローチ手段を作る必要がある気がします。

      そして、より複雑に、より同一になりつつある今の市場の動きはリフレにとっていいのか悪いのか微妙なところですね。
      金融政策がインフレに結びつきやすくなった事に関しては、インフレを制御しやすくなると思うので、インフレによりヒト・モノ・カネに価格の流動性を与えるという面の達成はより容易になると思います。
      しかし、需要増が伴わないインフレではインフレ政策の効果が半減してしまう気がします。
      価格上昇→供給増という面でも、穀物はともかく原油や貴金属は価格が上がっても供給量が増えるわけでもないですから、石油成金や鉱山成金が何の努力もせずに儲かるだけという可能性もありえる気もします。代替品の拡充がそれを補うのかな。

      自分、市場原理系のリフレ派なのですが、この動きを見るとリフレがいいのか悪いのか自信なくなってきました。

    6. Says:

      株は、景気のバロメーターではなく、ゆえにバブル崩壊の再来でもない。
      儲ける人と損をする人は、決まっていて、日本の商い哲学は、暮らしを創っている。生活を犠牲にして、経済を高めている。
      欧米の暮らしは、経済や政策の反映だから、政策は強くても、経済は弱くなる一方だと思う。
      政治と経済のバランスで、国の行く末が、占えるのではないでしょうか?

    7. Taejun Says:

       こんばんは。
       トラックバックしたはずが、はじかれたようです orz。
       
       この政策の効果が持続するかどうかについては、よくわからないのですが、おっしゃる通り、対応の遅さには残念な思いがします。 こういう積み重ねが、金融システムの差につながっていくのかもしれませんね。

       

    8. PK Says:

      政府は、資産市場については、流動性を確保することを目標とするのが良い。そのためには手段を選ばず柔軟に考えるべきだ。資産市場の高騰は流動性を犠牲にする点で、政府は十分に注意すべきだ。

    9. 通行人 Says:

      リセッションに突入しているのにインフレが怖いも何もないと思いますが、インフレが怖いけどクレジットクランチにも手を打たねばならない、とバーナンキが考えているのであれば、なおさら金利を弄らずにCDOを直接購入すべきでしょうなぁ。民間銀行から株式を買い上げるという決断をしてそれを実行した日銀の方が、トリプルA格の債権も買えないバーナンキよりよほど果断でしょう(嘲笑)。

      それとも、イエローモンキーの中央銀行はケチャップだろうがバナナだろうが買っても良いけど、誇り高いFRBがそんなことをするのは許されないと?まぁここの住人の皆さんはそうお考えなのでしょうが。

    10. 銅鑼衣紋 Says:

      株式買入は2002年10月11日だから、株価暴落から13年
      銀行の連鎖倒産から5年、ITバブル崩壊による米国の金融政策
      大転換から10ヶ月後ですなぁ。2007年8月を1990年1
      月に置き換えると2021年、1997年に置き換えると201
      2年、2002年1月に置き換えると2008年6月ということ
      になる。

      どんなに頑張っても6月前にCDO買えば、日銀よりは果敢だか
      果断でしょうな(爆笑

    11. Says:

      ニュースで危険信号

      日本は株だけでなく、中国産の食品に、大問題を抱えています。
      ある犯人(組織)によってダメージを受けるのは、インターネットの無差別攻撃に似ている感があります。
      簡単に標的を壊滅させることが可能な犯罪ならば、それによって大衆を脅かす、連鎖反応式の犯罪に繋がり兼ねず、深刻な事態なので、そのような結果を狙った、テロのようなものだと考えられます。
      つまり、中国と日本を標的とする、戦争を好む組織であると、私は推測します。
      主題と関係ないコメントですが、是非最悪事態回避を希望しています。

    12. サブプライム Says:

      http://akiyama.net-trader.jp/oversea/brg.cgi
      いやはや壮観だね。どれもこれも、3年前だったら笑い話のような値段が付いている。さすがはバーナンキ、
      株以外はしっかり回復させた。

      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B...
      もし、日銀がwikiのような歴史観なら、円高誘導でしょ。利下げはないかな。

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