bewaad institute@kasumigaseki

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  • 01/05/2008 (11:59 pm)

    自由貿易は迷いなく推進すべし

    Filed under: economy ::

    kmori58さんのご紹介にて、興味深いクルーグマンの論説を読みました。自由貿易はよいことばかりではない、との趣旨とのことですが、

    The trouble now is that these effects may no longer be as modest as they were, because imports of manufactured goods from the third world have grown dramatically - from just 2.5 percent of G.D.P. in 1990 to 6 percent in 2006.

    And the biggest growth in imports has come from countries with very low wages. The original “newly industrializing economies” exporting manufactured goods - South Korea, Taiwan, Hong Kong and Singapore - paid wages that were about 25 percent of U.S. levels in 1990. Since then, however, the sources of our imports have shifted to Mexico, where wages are only 11 percent of the U.S. level, and China, where they’re only about 3 percent or 4 percent.

    (略)

    So am I arguing for protectionism? No. Those who think that globalization is always and everywhere a bad thing are wrong. On the contrary, keeping world markets relatively open is crucial to the hopes of billions of people.

    (略)

    As I said, I’m not a protectionist. For the sake of the world as a whole, I hope that we respond to the trouble with trade not by shutting trade down, but by doing things like strengthening the social safety net. But those who are worried about trade have a point, and deserve some respect.

    New York Times “Trouble With Trade”

    この辺りを読む限り、パレート改善でないこともある、というものとwebmasterは理解しました。さらにいえばそれは従来からではあるのですが、程度問題として昨今では悪影響を蒙る者のことが無視できない規模となっている、ということでしょう。webmasterの管見を付け加えるなら、そうした者を無視した政策運営をすれば保護主義の勃興につながりかねないため、きちんと対処しないといけない、と。

    貿易というと他国への流出云々といった議論になるので、問題の所在をシンプルに示すため海外がない世界を考えてみれば、画期的な新技術によって国内生産を半分の投入リソースで実現できるようになった場合を考えてみます。ざっくりと考えればこれにより国内産品の価格は半額になる一方、失業率は50%になってしまいます。もちろんこのような新技術は歓迎すべきものであるのですが、職を失う半数の者がその導入に反対することもまた、想像に難くありません。

    こうした場合、とりわけ民主政の下では失業する半数の者(事前ということであれば、失業リスクにおびえる者の数はより多くなるでしょう)が強硬に反対するなら、政治的に新技術の導入が妨げられかねません。そこで、仮に失業しても万全の就職支援をしますとか、今は労働需給が逼迫しているのですぐに新しい職が見つかりますなどと説得的に説明できれば、新技術の導入が円滑に行われる可能性が高まります。失業は自己責任だなどと嘯いて何も手当てせず深刻な政治的対立を招くより、いかに成果を他者と分け合うかに注力した方が、結果的に新技術の導入はうまくいくはずです。

    クルーグマンの主張することも、要するにそういったことではないでしょうか。”keeping world markets relatively open is crucial to the hopes of billions of people.”"I hope that we respond to the trouble with trade not by shutting trade down, but by doing things like strengthening the social safety net.”という文には、そのような含意がwebmasterには感じられるのです。

    01/04/2008 (5:38 am)

    12月1日以降付のエントリを公開しました。

    Filed under: notice ::

    長らく間が開いて大変失礼いたしました。何とか年末年始の休みの間にすることができてほっとしています。

    #あまりに溜めていたためトップペイジからすべてをご覧いただけないのですが、12月分については月別アーカイヴの2007年12月をご活用いただければ、多少なりともお手数がかからないかと存じます。

    明日以降はこのようなことがないよう努めたいと思いますが、仮にエントリの公開に不備があったとしても、必ず毎日、いただいたコメントへの回答はさせていただこうと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

    01/03/2008 (11:59 pm)

    駅伝の過酷さとそれを理解しない主催者

    Filed under: sports ::

     3日に終了した第84回東京箱根間往復大学駅伝競走で、大会史上初めて3校が途中棄権する結果になった。前日の往路5区で順大、この日の復路では9区で大東大、10区でも東海大の選手が走行不能に陥った。

     大会会長でもある関東学連の青葉昌幸会長は「情けない。すべての駅伝の教科書のようになっている大会。大学で指導、勉強してほしい。(指導者は)選手を見詰め鍛えてほしい。速い選手はいるが強い選手はいなくなった」と各校の指導法を批判した。大会運営委員を務める神奈川大の大後栄治監督は「今後、給水の回数や中身などについて対策会議を開いて検討する」とした上で、「箱根駅伝は(注目の大会として)象徴化され選手の心的状態は尋常ではない。過保護にし過ぎてもいけないと思うが、そういう精神面も指導していかなければ」と指摘した。

    sportsnavi(時事通信)「史上初、3校途中棄権=指導法などに批判も−箱根駅伝」

    各大学の指導方法にも改善の余地はあるのでしょうけれども、「情けない」とのコメントを発する主催者のほうがよほど情けないといいますか、改善の余地があるでしょう。「速い選手はいるが強い選手はいなくなった」って、かつてと同じタイムでよいならばほとんどの選手が「強い選手」足り得るわけで、スピード追求のために冗長性をそぎ落とす中で強さがなくなったのになにを言っているのやら。

    箱根駅伝が「すべての駅伝の教科書のようになっている」とまで言うのであれば、このような過酷な状況を選手に強いる駅伝という競技のあり方を見直すことからまずははじめるべきでしょう。何が過酷かといって、ひとりの不調、さらにはリタイアがチーム全体に影響を及ぼすことです。個人競技であれば可能なペースダウンやリタイアがチームのためを思ってできず、ために限界まで無理をしてしまう。順天堂大学の小野選手の倒れ方など、骨折や靱帯断裂を伴う危険もありました。

    そのような状況を目にしておきながら、検討対象が給水だけとは・・・もちろん給水は重要でしょうけれど、もっと根本的な見直しを図るべきではないでしょうか。たとえばリザーヴァーを導入し、医師が必要と認めた場合には選手交代をさせるとか。自分自身のためというのであればいざしらず、チームのためにと考えざるを得ない駅伝の仕組みに手をつけない限り、給水の改善で選手に余裕ができればそれはさらにチームのために消費され、結局は状況は変わらないでしょう。

    01/02/2008 (11:59 pm)

    「真の失業率」推計最新版(2007-11現在)

    Filed under: economy ::
    年月   完全     真の    高齢化等 完全失 真の失 高齢化等
         失業率    失業率   補正後  業者数 業者数 補正後
    
    1990  2.1%     3.2%          134  204
    
    1991  2.1%     2.4%          136  155
    1992  2.2%     2.2%          142  142
    1993  2.5%     2.8%          166  183
    1994  2.9%     3.4%          192  228
    1995  3.2%     4.0%          210  266
    
    1996  3.4%     4.1%          225  276
    1997  3.4%     3.8%          230  262
    1998  4.1%     5.1%          279  348
    1999  4.7%     6.3%          317  435
    2000  4.7%     7.0%          320  485
    
    2001  5.0%     7.9%          340  551
    2002  5.4%     9.4%          359  660
    2003  5.3%    10.0%          350  700
    2004  4.7%    10.0%          313  705
    2005  4.4%     9.8%          294  688
    
    2006  4.1%     9.5%    6.7%    275  671  458
    
    2006/Q3 4.1%(▲0.2) 8.9%( 0.0) 6.5%    273  627  448
    2006/Q4 3.9%(▲0.4) 9.3%(▲0.5) 6.4%    261  659  440
    2007/Q1 4.1%(▲0.3) 10.7%(▲0.2) 6.6%(▲0.6) 272  752  449
    2007/Q2 3.8%(▲0.5) 8.3%(▲0.7) 5.8%(▲0.8) 280  588  400
    2007/Q3 3.7%(▲0.4) 8.9%( 0.0) 5.7%(▲0.8) 250  627  391
    
    年月   完全     真の    高齢化等 完全失 真の失 高齢化等
         失業率    失業率   補正後  業者数 業者数 補正後
    
    2006/12 3.7%(▲0.3) 9.9%(▲0.5) 6.6%    244  701  448
    2007/1 4.0%(▲0.5) 11.1%( 0.0) 6.9%(▲0.5) 264  784  464
    2007/2 4.1%(▲0.1) 10.8%(▲0.2) 6.6%(▲0.6) 270  760  447
    2007/3 4.2%(▲0.2) 10.1%(▲0.5) 6.4%(▲0.6) 281  712  437
    2007/4 4.0%(▲0.3) 8.8%(▲0.8) 6.0%(▲0.8) 268  619  414
    2007/5 3.8%(▲0.3) 8.0%(▲0.5) 5.8%(▲0.7) 258  567  402
    2007/6 3.6%(▲0.5) 8.2%(▲0.6) 5.6%(▲0.9) 241  576  383
    2007/7 3.5%(▲0.5) 8.6%(▲0.4) 5.7%(▲0.8) 288  610  387
    2007/8 3.7%(▲0.4) 8.9%( 0.0) 5.7%(▲0.7) 249  623  393
    2007/9 4.0%(▲0.2) 9.2%(+0.4) 6.0%(▲0.5) 269  649  407
    2007/10 4.0%(▲0.2) 9.2%(+0.4) 6.0%(▲0.3) 271  649  409
    2007/11 3.7%(▲0.2) 9.0%(▲0.2) 5.9%(▲0.5) 246  640  404
    
    2006/11 3.9%     9.2%    6.4%    292  652  439
    2005/11 4.4%    10.0%    7.0%    292  706  476
    2004/11 4.4%    10.2%    7.0%    290  720  478
    2003/11 5.0%    10.0%    7.3%    330  705  499
    2002/11 5.1%     9.4%          338  658
    2001/11 5.2%     8.0%          350  558
    2000/11 4.5%     6.5%          309  450
    
    (直近月次ボトム)
        5.8%    11.6%     --    385  818   --
       (03/3,4)  (04/2,05/2)        (03/4) (05/2)

    (注)

    • 単位は、失業率関連を除き万人。失業率関連は%(対前年同期(括弧書き)はポイント)。
    • ソースは総務省統計局の「労働力調査」。
    • 月次データは原数値を用いている(季節未調整)。
    • 「真の」値は労働力人口比率が0.64(直近ピーク(1992年))であると仮定した場合の値。
    • 「高齢化等補正」についてはhttp://bewaad.sakura.ne.jp/20060729.html#p02を参照のこと。

    #過去の計数は以下のとおりです。

    2005
    03040506070809101112
    2006
    010203040506070809101112
    2007
    01020304050607080910

    01/01/2008 (11:59 pm)

    新年のご挨拶2008

    Filed under: notice ::

    あけましておめでとうございます。

    昨年は10月以降たびたび更新が途絶えて失礼いたしました。そんな中でもアクセスをいただき、ちょうど昨年末でサイト開設以来5年を経過し本日より6年目を迎えたのですが、5年間の累計アクセス数は3,641,798にものぼりました。皆様の厚いご愛顧に心より感謝いたしております。

    今年もよろしくお願い申し上げます。

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