「個人的には絶対いると思う」。UFO(未確認飛行物体)は未確認という政府の公式見解に、内閣のスポークスマンである町村官房長官が18日、「異議」を唱えた。
政府は同日の閣議で、民主党の山根隆治参院議員の質問主意書に対し、「地球外から飛来してきたと思われるUFOの存在を確認していない」とする答弁書を決定。文部科学省によると、「UFOに関する答弁書は初めて」という。
ところが、町村氏は記者会見で「政府の公式答弁は極めて紋切り型。私は個人的にはこういうものは絶対いると思っている」と反論。「そうじゃないと、ナスカ(南米ペルー)のああいうの(地上絵)、説明できないでしょ」と述べた。
朝日「町村長官「UFO絶対いる」 政府公式見解に「異議」」
こんな質問主意書を担当させられた方々には心より同情申し上げます。ちなみに、質問主意書への答弁としては初出のようですが、国会答弁としては既に存在しています‐しかも、同じ山根議員への質問によって。
○山根隆治君 雲をつかむような話のついでといってはなんですけれども、UFOの問題について少し聞いてみたいと思います。
国会では今までUFOを取り上げられたことがないということのようでありますけれども、未確認の飛行物体ということでございますけれども、大臣はUFOを見たことございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) おふくろは見たといってえらい興奮して帰ってきたのがありますけれども、残念ながら私自身は見たことはありません。
○山根隆治君 私もよく深夜散歩することが多いものですから、そのたびに空見て、深夜というのは、犬の散歩というのは私の日課でございますので、何があっても散歩しなくてはいけないと、犬を連れての散歩ですね。何かちょっと、事件がちょっとあったようですから、それとの絡みで思われては困りますが。空を見て、UFOを見てみたいものだなというふうにいつも思っているんです。一度も私、見たことがないんです。
ただ、これ名古屋大学の福井先生の著書の中で引っ張ってきましたけれども、銀河系全体では二千億個の星があって、さらに宇宙全体では二千億個もの星から成る銀河が一千億個以上もある。もう天文学って、正にこれ天文学的な数字の星があるわけでございまして、私は個人的には、これだけの膨大な、頭の中で整理もできないぐらいの数の星がある中で、知的な生物がこの地球上に人間だけだというふうに思うことが私は不自然なように私自身は思っているんです。
そういうことからすると、UFOが度々もう飛来、世界じゅうに飛来している、しょっちゅうそれはテレビで、先日も私、一週間ほど前テレビでまた見ましたけれども、これについて全く無関心でいるというわけにはいかない。それはやはり政治家として国民の生命、財産というものをどう守るかということもありますし、防衛上の問題もある。
アメリカも、やはり一九四八年から相当期間、実際にやっぱり調査をアメリカの空軍でしてきたというのがこれ明らかになっている話です。その調査結果によると、相当の、何万という事例を検証していったけれども、全部否定し切れるものではない、相当数のものを認めざるを得ない、飛行物体があるということを否定し切れないという報告でした。最初のうちはそれがやはりもうUFOなんだということをかなり積極的にというか、肯定的にとらえて報告をしていましたけれども、後半の部分になってくると一気に否定的な報告になってきて、それ今はもうその組織は解散をいたしているわけでございます。
私は、なぜこういう唐突なお話をさせていただくかということについては、今お話ししましたように、国家や人類のやっぱり防衛上の問題ということで無関心であってはいけないと。これを真摯にやっぱり受け止めて、情報の収集やそれこそ解析やということを国家としても、やはりアメリカもほかのヨーロッパの諸国も行われていると。今はそれを否定する報道が多いわけでありますけれども、事実上アメリカの空軍はそういうのを行ってきたということが明らかでありますけれども、日本は国家として、アメリカからそうした情報を得たり、あるいは意見を交換したりというふうなことがあるのかどうか、その辺についてお尋ねをしておきます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは防衛庁じゃないかと思いますが、今、山根先生お話のありましたのは、たしか一番よく言われたのは、人工衛星が、アメリカの人工衛星が昭和四十何年に上がりましたときに、あの衛星の後ろにUFOが三台付いて一緒に回っていたというのが結構あの当時話題になった。私のUFOに関するアメリカの新聞の記事でいくとそれが一番最初の印象なんですけれども、これは結構真剣に考えているんだなと、今からかれこれ四十年前の話で恐縮ですけれども、そう思った記憶がありますけれども。
それにいたしましても、おっしゃるように百五十億光年前、百五十億光年かなたに最初の宇宙ができてと言われているんですが、膨大な数の星の中に地球にしかこういった我々みたいなのがおらないということはちょっと幾ら何でも想像力がなさ過ぎるんで、似たようなのが一杯いたっておかしくはないだろうなと私自身もそれはそう思っております。そこが更に進んだ技術を持っていて、何となく時々、この地球にいるのが今後どういう具合なことになっておれたちに危害を与える可能性について向こうがこっちを調査している可能性も、それは否定できないんだと思いますね。
私は、この種の話は多分いろいろ、サイエンスフィクションの世界に限らず、いろいろ考えられるところだとは思いますけれども、今総務省としてこの種のことに関してしかるべき手を打っておるかと言われれば、私どもとして特にUFOに関して調べているということではないのが率直なところです。
これは国防上というのであれば、多分これは防衛庁ということになるんだと思いますけれども、防衛庁で、その種のUFOに関するほど想像力の高いのが防衛庁にいるなんというのは余り聞いたことありませんし、ちょっと守屋の顔からもなかなか想像できないなと思わないでもありませんけれども、いずれにいたしましても、こういった話というのは常にいろんな意味で、ある日突然に来る可能性というのは常に考えておくべき問題だとは存じます。
参議院総務委員会(2005年3月10日)
この3月10日に一週間ほど先立って山根議員が視聴したというテレビ番組が何か判明すれば、山根議員がどの程度きちんとした議論をされているかがわかるでしょうけれども、下記のとおり、基本的にはいわゆるビリーバーな人のようです。2年9ヶ月余りの間に変わってきている可能性はありますが・・・。
- 「銀河系全体では二千億個の星があって、さらに宇宙全体では二千億個もの星から成る銀河が一千億個以上もある。(略)これだけの膨大な、頭の中で整理もできないぐらいの数の星がある中で、知的な生物がこの地球上に人間だけだというふうに思うことが私は不自然なように私自身は思っている」というのは、ドレイク方程式のようなものを念頭に置いているのでしょうけれども、人類以外の知的生命体の存在の可能性を肯定することと、地球外生命体の宇宙船としてのUFOの存在を肯定することはイコールではありません。ドレイク方程式を議論の前提としつつ、かかるUFOの存在可能性を否定的に論ずる議論は当然成立するのです。
- 「アメリカも、やはり一九四八年から相当期間、実際にやっぱり調査をアメリカの空軍でしてきたというのがこれ明らかになっている話です。その調査結果によると、相当の、何万という事例を検証していったけれども、全部否定し切れるものではない、相当数のものを認めざるを得ない、飛行物体があるということを否定し切れないという報告でした」というのはプロジェクト・ブルーブック等の一連のプロジェクトを指すのでしょうけれど、Wikipedia英語版によれば
From 1947 to 1969, the Air Force investigated Unidentified Flying Objects under Project Blue Book. The project, headquartered at Wright-Patterson Air Force Base, Ohio, was terminated December 17, 1969. Of a total of 12,618 sightings reported to Project Blue Book, 701 remained “unidentified.”(略)There has been no evidence indicating the sightings categorized as “unidentified” are extraterrestrial vehicles.
とのことで、正体が「未確認」のまま終わったものがあると認める一方で、地球外生命体の宇宙船である可能性を示す証拠はないと言い切っています。これは明らかにバイアスがかった参照でしょう。
他方で町村官房長官も、地球外生命体の宇宙船としてのUFOを個人的に信じるのは思想・信条の自由の範疇ですが、その材料としてナスカの地上絵を引き合いに出すようでは。下記のとおり、地球外生命体の存在を仮定しなくても、説明は可能ですから。
The alien theory is proposed mainly because some people find it difficult to believe that a race of “primitive Indians” could have had the intelligence to conceive of such a project, much less the technology to bring the concept to fruition. The evidence points elsewhere, however. The Aztecs, the Toltecs, the Inca, the Maya, etc., are proof enough that the Nazca did not need extraterrestrial help to create their art gallery in the desert.
In any case, one does not need a very sophisticated technology to create large figures, geometrical shapes, and straight lines, as has been shown by the creators of so-called crop circles. The Nazca probably used grids for their giant geoglyphs, as their weavers did for their elaborate designs and patterns. The most difficult part of the project would have been moving all the stones and earth to reveal the lighter subsoil. There really is nothing mysterious about how the Nazca created their lines and figures.
Nazca lines - the Skeptic’s Dictionary