bewaad institute@kasumigaseki

  • archives by smart archives
  • 01/03/2008 (11:59 pm)

    駅伝の過酷さとそれを理解しない主催者

    Filed under: sports ::

     3日に終了した第84回東京箱根間往復大学駅伝競走で、大会史上初めて3校が途中棄権する結果になった。前日の往路5区で順大、この日の復路では9区で大東大、10区でも東海大の選手が走行不能に陥った。

     大会会長でもある関東学連の青葉昌幸会長は「情けない。すべての駅伝の教科書のようになっている大会。大学で指導、勉強してほしい。(指導者は)選手を見詰め鍛えてほしい。速い選手はいるが強い選手はいなくなった」と各校の指導法を批判した。大会運営委員を務める神奈川大の大後栄治監督は「今後、給水の回数や中身などについて対策会議を開いて検討する」とした上で、「箱根駅伝は(注目の大会として)象徴化され選手の心的状態は尋常ではない。過保護にし過ぎてもいけないと思うが、そういう精神面も指導していかなければ」と指摘した。

    sportsnavi(時事通信)「史上初、3校途中棄権=指導法などに批判も−箱根駅伝」

    各大学の指導方法にも改善の余地はあるのでしょうけれども、「情けない」とのコメントを発する主催者のほうがよほど情けないといいますか、改善の余地があるでしょう。「速い選手はいるが強い選手はいなくなった」って、かつてと同じタイムでよいならばほとんどの選手が「強い選手」足り得るわけで、スピード追求のために冗長性をそぎ落とす中で強さがなくなったのになにを言っているのやら。

    箱根駅伝が「すべての駅伝の教科書のようになっている」とまで言うのであれば、このような過酷な状況を選手に強いる駅伝という競技のあり方を見直すことからまずははじめるべきでしょう。何が過酷かといって、ひとりの不調、さらにはリタイアがチーム全体に影響を及ぼすことです。個人競技であれば可能なペースダウンやリタイアがチームのためを思ってできず、ために限界まで無理をしてしまう。順天堂大学の小野選手の倒れ方など、骨折や靱帯断裂を伴う危険もありました。

    そのような状況を目にしておきながら、検討対象が給水だけとは・・・もちろん給水は重要でしょうけれど、もっと根本的な見直しを図るべきではないでしょうか。たとえばリザーヴァーを導入し、医師が必要と認めた場合には選手交代をさせるとか。自分自身のためというのであればいざしらず、チームのためにと考えざるを得ない駅伝の仕組みに手をつけない限り、給水の改善で選手に余裕ができればそれはさらにチームのために消費され、結局は状況は変わらないでしょう。

    12/30/2007 (11:59 pm)

    2007年を振り返る(3)‐年間10大ニュース「芸能・スポーツ等部門」

    Filed under: entertainment, sports, misc ::
    第10位 暖冬・猛暑

    今年の状況の説明として温暖化ガスの影響を持ち出すのは早計なのですが、トレンドの表れであるのは間違いないでしょう。とりあえず、この冬は暖冬ではなさそうですが。

    第9位 ドラゴンズ53年ぶり日本一

    ドラゴンズがリーグ優勝すると政変が起こるとのジンクスは有名ですが、今年もジンクスは健在でした。

    第8位 亀田家の没落

    TBSは、事が起こってからあそこまで掌を返すならば、いくらでも事前に改善することはできたはずでしょうに。

    第7位 ラグビーワールドカップ2007

    地上波で世界のトップレヴェルの試合が観られるのはワールドカップぐらいですから、アジア予選を通過するぐらいのレヴェルの維持は日本代表に期待したいです。日本代表が予選通過しないと、地上波放送はしてくれないでしょうから。

    第6位 ヨーロッパ・クラブサッカー戦国時代

    バルセロナの凋落、世界王者ACミランの不振、レアル・マドリーの復活など、波乱のシーズンとなりました。今年のチャンピオンズリーグは、インテルと予想。

    第5位 大相撲大騒動

    朝青龍の問題にせよ時津風部屋の問題にせよ、昔からのやり方が時代にそぐわないものとなってしまったことの帰結でしょう。

    第4位 サッカー日本代表・オシム監督脳梗塞

    徐々に回復が見られるようで、よかったと思います。他方、後任として岡田監督を選出する協会にはあきれました。イングランドのような強国ですらカペッロを招聘しているというのに、何を考えているのやら。

    第3位 「あるある大辞典2」その他の捏造表面化

    何をいまさらの感はあるものの、明らかになるに越したことはなく、少しでいいのでマスメディアの姿勢の変化につながってほしいものです。

    第2位 大荒れのドーピング

    毎年何らかの事件になっているドーピングですが、今年は陸上界のマリオン・ジョーンズにMLBのミッチェル・レポートと2つも業界を震撼させた重大事件が。ここまでくれば根絶は難しいでしょうから、ドーピング無制限の部とそうでない部に分けてもいいような・・・。

    第1位 Year of Boston!

    レッドソックス(MLB)の優勝は徐々に世の記憶において薄れつつありますが、ペイトリオッツ(NFL)は現在NFL新記録の16連勝中でセルティックス(NBA)もぶっちぎりの1位、ブルーインズ(NHL)もディヴィジョン2位をキープしています。仮に4大スポーツの優勝のすべてが同一都市ということにでもなれば、何人か死亡者が出るのではないでしょうか(笑)。

    12/04/2007 (11:59 pm)

    小橋健太復活

    Filed under: sports ::

    小橋健太復活ッッ
    小橋健太復活ッッ
    小橋けn(ry

    バキネタはこの程度といたしまして、本日未明のntv中継にて久しぶりにプロレスをしている姿をみました。外傷ではなく癌だけに、以後も回復具合を見定める必要はあるのでしょうけれども、まずは復活おめでとう、と申し上げたいです。

    なんといっても、彼がいなくては、まともなラリアットが観られません。webmasterの主観においては、彼こそがスタン・ハンセンのウェスタンラリアットを正しく継承しているプロレスラー(左右の違いはありますが)であって、長州力に源を発する新日系のラリアットはまがい物以外の何物でもありません。両者の何が違うかといえば、体幹の回転を腕に伝えて「振りぬく」のがハンセン・小橋流のラリアットで、単に伸ばした腕を「当てる」のが長州流のラリアットということです(好意的に評価するとしても、肩から先でしか「振って」いません)。ボクシングで体幹の回転を拳に伝えて放てば強烈なフックになりますが、走って拳を当てにいく馬鹿はいないのです。

    こうした違いがあるからこそ、ハンセン・小橋のラリアットは1発KOの威力を秘めているのに対して長州のラリアットは何度も何度も打つ必要があり、ハンセン・小橋はショートレンジでも居合い抜きのごとき鋭い一閃が可能であるのに対して長州はわざわざいったん遠ざかって助走をしなければならないわけです。かく考えれば、長州流のラリアットは、ラリアットと呼ぶべきではない代物であることがおわかりいただけるでしょう。

    12/03/2007 (11:59 pm)

    野球日本代表・北京オリンピック出場決定

    Filed under: sports ::

    きちんと結果を出したので細かな采配を言挙げすべきではないとは思うのですが(とはいっても、第2戦での藤川温存など、疑問がないわけではありませんが)、オリンピック本番を視野に入れると、チーム編成等についてはどうしても多少申し上げたいことが。

    • ドラゴンズの荒木・井端は、打順の1・2番にせよ守備の二遊間にせよ、組み合わせることで相乗効果が出てくるコンビでしょう。となれば、同時に使うか、どちらも使わないかのいずれかであって、バラして使う意義がどれほどあるのでしょう(今般の予選では、第1戦のデッドボールによって、結果的には同時に使える機会はほとんどありませんでしたが)。
    • 阿部のリードは、今回は無難だったようですが、これまでの実績を見るに不安が残ります。かといって彼を指名打者にするのは貴重なキャッチャーの枠をムダに使うことになりますから、ファーストに置いてキャッチャーは里崎でいいのではないでしょうか。
    • 以上を踏まえると、スタメンは次のような形になるでしょう。
      1. 荒木(二)
      2. 井端(遊)
      3. 青木(中)
      4. 新井(指)
      5. 阿部(一)
      6. 村田(三)
      7. 稲葉(右)
      8. 里崎(捕)
      9. 大村(左)
    • その他、メンバー選出については、野手に関しては和田の存在意義がよくわかりません。上述のようにキャッチャーの枠が苦しいことを考えると、その経験すらあるユーティリティプレイヤーの木村拓也の方が日本代表においては価値が大きいでしょう。
    • 投手に関しては、長谷部を本当に使う気があるのでしょうか? 今回の予選以上に本選では厳しい場面を想定するならば、やはりプロから選ぶべきでしょうし、となれば同じ左腕で先発・中継ぎに使いまわせる高橋尚成を残しておけばよかったのです。

    10/21/2007 (11:59 pm)

    The Rugby World Cup 2007

    Filed under: sports ::

    前回大会について、webmasterは次のように書きました。

    当サイトで執拗にフォローしていたが、やはり今年のワールドカップはラグビー史に残る大会だったのではないか。 決勝が名勝負であったということもあるが、イングランドに代表されるディフェンスの高度化とキック戦術の浸透は、今後のルール改正にもつながり得る、今現在のルール下でのラグビーの結晶であったとも言えるだろう。(略)

    2003年『社会面的』10大ニュース(2003/12/24付)

    結局のところルールの大枠に変化はなく、やはりキックが現代ラグビーにおいて決定的に重要であることを示した大会だったのではないでしょうか。優勝した南アフリカは決勝戦にて1本もトライを決めませんでしたし、準優勝のイングランドはウィルキンソンの復帰前後ではまったくと言っていいほど強さが違っていました。

    同様にディフェンス技術がオフェンス技術に優越もしているようで、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの南半球3国やイングランド、フランスといった強豪国間では、やはりトライの取り合いというわけにはいきません(南半球3国によるトライネイションズ大会(来年からアルゼンチンはトライネイションズに参加するわけですが、大会名は引き続きトライネイションズであるようで・・・)においては、相対的に「ノーガードの殴り合い」的な試合展開が多くなりますが)。地道にフォワードが陣地を稼ぎ、相手の反則を誘ってペナルティキック、バックスへの詰めが遅く前にスペースが空けばドロップゴール、という戦術をきちんとこなせるチームの勝つ確率が高い、という状況は、現行のルールが続く限り変わらないような気がします。

    #だからトライの点数を多くして欲しいのですが。

    ちなみに日本代表について、これまた前回大会のwebmaster評を引けば次のとおりです。

    ラグビーワールドカップ、日本は結局4戦全敗に終わったわけですが、はっきりいって今のままでは日本ラグビーに望みはないですな。 スコットランド戦やフランス戦でタックル成功率がよかったなどなど、弁護する声は多いですが、そうした個人の努力を賞賛しているようでは進歩はありえません。 これだけ急速に戦術が進化している中で個人のスキルに頼るなんてのは、南半球3国やシックス・ネイションズであってもナンセンスになっているというのに、それらの国より個人能力が劣っている日本代表がその路線を進むなんてお話にならないでしょう。 個々の選手が体で覚えるまで戦術を叩き込んで、試合の中で流れに応じてアイコンタクトで応用できるようにならなきゃ問題外です。 とにかく、日本は戦術で勝つしか道がないというのに、その面でも世界の一流国に大きく遅れをとっているわけで、この点が改善されない限りいつまでたっても決勝トーナメント進出はおぼつかないでしょう。

    history(2003/11/3付)

    日本ラグビーの望みのなさも相変わらずといいますか、前回大会では戦術と書きましたが、それ以前に基本的な技術の精度が世界トップクラスからは遅れをとっているわけで、フィジカルな面で負けているのにそれでは勝てるはずもありません。象徴的には、ノッコンが多すぎです。ジョン・カーワンが次のようなコメントを残しているので、きちんと対応して欲しいものですが、さてどうなることやら。

     カーワンHCも一夜明けた26日の会見で「選手の感情面はすばらしいが、技術的にはまだまだ。来年は代表の移行期。現在のチームを保ちながら、新しい選手も発掘したい」と意欲を見せた。目標とした2勝を達成できなかった悔しさと、負けなかった誇りを胸に、カーワンジャパンが再出発する。

    MSNスポーツ(日刊スポーツ)「カーワン“永久政権”確約/W杯ラグビー」

    10/12/2007 (4:21 am)

    ライオンズ・小林球団社長は釣り上手

    Filed under: joke, sports ::

    切込隊長さんが絶対にネタにするだろうなと思っていたら、取り上げていらっしゃらないようですので。

    西武渡辺久信2軍監督(42)が、辞任した伊東監督の後任として1軍監督に昇格することが11日に発表され、都内ホテルで就任会見を行った。会見に同席した小林信次球団社長(59)は「いろいろな意味で明るいチームにしたいので、明るい性格の渡辺監督はうってつけだと考えました。強いチームをつくる点でも、投手出身で今季の投手の不振をカバーできるし、2軍監督の経験から若手育成の面でも期待できる」と起用の理由を説明した。

    日刊スポーツ「西武渡辺新監督が会見、背番号「99」」

    ナベQを監督に選んでおいて「いろいろな意味で明るいチームにしたい」とは意味深すぎます。今後、積極的なFAやトレードの活用により、福浦・松中・和田のクリーンナップとか、川上・的場(阿部もいいかも)のバッテリー(で、川村への継投を佐野ピッチングコーチが告げる)とか、やっぱり「いろいろな意味」にはそういう含意があったのか、と納得してしまうチーム編成を(中長期的でいいので)目指してください>小林社長。

    10/10/2007 (11:59 pm)

    夢想が予想に?

    Filed under: sports ::

    3日に掲載されたはずが(あくまで紙面であって、ネット上ではないのかも)、1週間ほどたっていきなり注目された記事があります(はてなブックマークを見る限り)。当然、webmasterも見逃していたのですが・・・。

    そんな中、欧州からビックリ仰天情報が飛び出した。Jリーグ名古屋がモウリーニョの代理人と接触に成功。来季の新監督に内定したという。地元マスコミ関係者がこう続ける。

    「名古屋で2年目のフェルフォーセン監督が、母国オランダでかつて指揮を執ったMVVから“復帰してくれ”と熱烈オファーを受けている。本人も “家族の問題もあって今季限りで帰国したい”と話し、名古屋は来季に向けて後任監督を探していたら、モウリーニョの代理人とコンタクトが取れ、チェルシーを解任されてからはトントン拍子に話が進んだ」

     モウリーニョは、チェルシー退団に際して「私はまだ44歳。新しい国で新しいサッカーに挑戦したい。次に行くところでは、新しい言語を学ぶことになる」と意味深な発言をしている。名古屋入り後は、親会社トヨタの高級車ブランド・レクサスのイメージキャラクター起用が内定しているともいわれ、「欧州市場拡大の切り札として期待されている。レクサスがバカ売れすれば、10億円超の年俸もモトが取れる」(前出の記者)という。

     かつて英国代表FWリネカーを呼び寄せてサッカー関係者のド肝を抜いた名古屋が、モウリーニョ取りで再び世界を驚愕(きょうがく)させる――。

    日刊ゲンダイ「チェルシーをクビになった超人気監督の“名古屋入り”が急浮上」

    だから言ったじゃないですか(笑)!

    どこかJのチームで雇え(資金力があって現監督に満足してなさそうということを条件だとすると、可能性がないわけではないのはグランパスエイトかヴェルディぐらいかな?)、と言いたいところですが、本人はスコラーリの後任としてのEURO2008後のポルトガル代表監督を狙っているでしょうから、来年6 月までと期間が厳しいのは否めません。それでも、ポルトガル代表監督になったら解約自由とのオプションをつけてでも、日本に呼んで欲しいなぁと。

    モ(ウ)リーニョ退任!(9/20付)(webmaster注:強調は、引用の際に行っています)

    ソースがソースなので期待せずに待っていますが、早々に登場したコラが実際に見られる可能性がゼロでないと妄想できるだけでも楽しみです。

    10/04/2007 (11:59 pm)

    トヨタの「シミュレーション」の不思議

    Filed under: sports ::

    昨日の続きとなりますが、富士スピードウェイでのF1日本GPにおける大渋滞について、次のような分析があります。

    さて、では問題はどこにあったのか。

    それは交互通行の1車線ということにつきます。

    交互通行ということは交互に数分とめる必要があります。これをでは3分としましょう。3分とまると、本来3分の間に外に出るはずのバスの数、341台/h x 3 / 60 = 約17台が並ぶことになります。17台がならぶとどうなるか。

    17台 x (12m + 10m) = 374mの渋滞の列ができます。

    ところがこの交互通行の場所からバス停まで、374mもありません、せいぜい100〜200mほどでしょうか。となるとどうなるかというと、後から来たバスが、バス停に寄れません。バス停に寄れないとどうなるか。本来乗せられる人が乗せられないばかりか、出るバスの後ろに、入るバスの渋滞ができてしまったのです。入るバスと出るバスがごっちゃになって列を作ることで、バスは中に入れず、外に出られず、にっちもさっちもいかない状態になってしまったのです。

    (略)

    この渋滞によって、本来4時間で15万人を輸送できたはずが、計画倒れに終わりました。その結果レース終了をまたずに2pm位から帰り始めた人から8:00pmの会場閉鎖までいたひとまで含めて、シャトルバスは10pmを超えて運行せざるを得なかった、つまり8時間くらいはかかったわけです。

    「F1富士シャトルバスの惨劇は人災である」(@[の] のまのしわざ10/4付)

    読んだ限りではwebmasterはもっともな分析だと思うのですが、他方で納得のいかないことが出てきます。というのも、この分析のとおりに渋滞が起こることは、

    • 動線計画をまともにやればボトルネックはすぐに明らかになりますし、
    • (通常動線計画のシミュレーションで明らかになるのが普通ですが、緻密なシミュレーションを行わずともボトルネックの存在さえつきとめれば)そのボトルネックでどの程度の待ち行列ができるかは、概数は簡単な計算で求められるからです(まして今回は、パークアンドライドで入場をコントロールしているので、ノイズは少なく計算誤差も小さなものとなります)。

    さて、報道によれば、

     トヨタとFSWは大会直前、問題発生を懸念する夕刊フジの取材に「シミュレーションの結果は万全で、問題は起こらない」(トヨタの高橋敬三モータースポーツ部長)と胸を張っていた。今回のGPでトヨタは惨敗。今夏までトヨタF1チームの代表だった富田会長は「お客さまの声を謙虚に聞いて、システムを進化させることが義務であると感じています」と語ってはいるのだが…。

    ZAKZAK「富士F1運営クラッシュ…日本GPでトラブル続出!」

    と、トヨタ・富士スピードウェイはシミュレーションを行ったと明言しています。TPS(トヨタ生産方式)によるコストダウンで知られたトヨタ、シミュレーションをまわしたにもかかわらず、動線計画もなければ待ち行列の計算も怠っているなんてことは考えづらいです‐工場の設計・生産設備の配置等において最大限活用してこその生産性向上なのですから。トヨタの生産効率が単なる場当たり・泥縄のまぐれ当たりの累積でない限り、シミュレーションをすれば必ずこれらの問題点は事前に予測できたはず。となると、実はシミュレーションをしていなかった、というのがwebmasterにとって一番しっくりくる話なのですが・・・。

    #仮にwebmasterの憶測が的中していたとして、ではなぜシミュレーションをしなかったのか、という新たな疑問が浮かんでくるだけではあります。コストをけちるなら下流であって、上流でむやみにけちるべからず、ということぐらいトヨタだってよくわかっているでしょうに。

    10/03/2007 (11:59 pm)

    今更ながら富士スピードウェイでのF1日本GPは酷かったようです

    Filed under: sports ::

    webmasterは現地に行ったわけではなく、その被害にはあっていないのですが、まさかkanryoさんが巻き込まれていたとは・・・。

    09/26/2007 (11:59 pm)

    稽古中の死亡であれば業務上過失致死でしょうけれども・・・

    Filed under: law, sports ::

     新潟市出身で大相撲の序ノ口力士、斉藤俊さん(当時17)=しこ名・時太山(ときたいざん)=が名古屋場所前の6月、愛知県犬山市でけいこ中に急死した問題で、師匠の時津風親方(57)=本名山本順一、元小結双津竜=が同県警の任意の調べに対し、斉藤さんへの暴行を認めていることが25日、わかった。兄弟子数人も「集団で暴行した」と供述しているという。県警は現在、死の直接的な原因を特定するため遺体の組織検査中で、結果を待って、同親方を傷害、兄弟子らを傷害致死の各容疑で立件する方針だ。

    (略)

     時津風部屋の県警への説明によると、斉藤さんは6月26日午前11時40分ごろ、犬山市犬山の寺院敷地内にある同部屋のけいこ場で、兄弟子とのぶつかりげいこ中に倒れた。搬送先の病院で午後2時10分に虚血性心疾患による死亡が確認された。

     県警は、親方や同部屋の力士ら関係者から、任意で事情を聴取。死亡前日の25日午前、斉藤さんは部屋を逃げ出そうとして兄弟子らに連れ戻された。こうした斉藤さんの態度に腹を立てた親方が、力士らとの夕食の席上、ビール瓶で斉藤さんの額を殴り、切り傷を負わせていたことがわかった。その後、けいこ場の裏手で兄弟子数人が斉藤さんを取り囲み、数十分にわたって殴るけるの暴行を加えたことも、親方らは認めているという。

    朝日「時津風親方を立件へ 力士急死巡り傷害容疑 愛知県警」

    大相撲の序ノ口力士、時太山(17=時津風、本名斉藤俊さん)が6月26日のけいこ中に死亡したことに関し愛知県警は、刑事事件として立件する方針を固めたことが25日、分かった。既に日本相撲関係者もこの状況を把握。協会関係者によると、容疑は業務上過失致死になる方向という。

    日刊スポーツ「17歳力士死亡、刑事事件として立件」

    人を殺してしまった、という場合でも、刑事法上の類型としては多々あります。代表的なものを挙げれば(すべて刑法の規定)、

    殺人罪

    第199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

    人を殺そうと思って殺した場合は、殺人罪となります。
    傷害致死罪

    第205条 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

    人を傷つけようとしたけれど殺そうとは思っていなかった場合に、その人が結果として死んでしまったときは、傷害致死罪となります。
    業務上過失致死罪

    第211条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。(略)

    高度な注意が求められる場合にその注意を払わなかった結果人が死んでしまった場合は、業務上過失致死罪となります。
    過失致死罪

    第210条 過失により人を死亡させた者は、50万円以下の罰金に処する。

    注意を払わずに軽率な行為をした結果人が死んでしまった場合は、過失致死罪となります。

    といったものとなります。具体的にどのような行為がそれぞれに当てはまるかは判例を見ていく必要がありますが、ラグビー部においてたるんでいるなどといって十分な休みも取らせずに厳しい練習を強いた結果熱中症で死亡した場合には、指導者としての注意義務違反ということで業務上過失致死罪が適用されています。判例変更がないという前提ですが、本件においてぶつかり稽古に半ば制裁的な意味合いが込められていたとしても、その危険性に気づかなかった点において過失ありということで、同様に業務上過失致死罪が適用ということとなるでしょう。

    しかし、報道においては、傷害・傷害致死罪での立件と、業務上過失致死罪での立件とで分かれています。前者であれば制裁行為と死亡との間に因果関係を認定し、後者であれば(制裁行為によって体が弱っていたことが遠因になったと認めたとしても)あくまで稽古を強行したことと死亡との間に因果関係を認定することとなりますが、webmasterの管見では、死亡前日の暴行が傷害罪に当たるとして、その際の負傷により疲弊していた結果稽古に耐えられなかったのだとしても、疲弊していたにもかかわらず無理に稽古させ(て死亡に至らしめ)たこと自体は業務上過失致死罪に該当するように見えます。いずれにしても、あくまで立件(=検察官送致、いわゆる送検)の見込みであって、当該罪状による起訴でもなければ、もちろん判決でもないわけではあるのですが。

    とりあえずwebmasterの解釈が正しいとすれば、相撲協会としては、有罪となるのであれば傷害致死罪であってほしいことでしょう。というのも、

     稽古(けいこ)か、暴行か――。大相撲時津風部屋で、序ノ口力士だった斉藤俊(たかし)さん(当時17歳)=しこ名・時太山=が今年6月、稽古中に急死したことを巡り、愛知県警が刑事事件として立件する方針を固めたことで、横綱朝青龍関の出場停止問題で揺れる角界に衝撃が広がった。

     斉藤さんの頭を親方がビール瓶で殴ったことや、兄弟子たちが数十分にわたり暴力を振るっていたことなどが、これまでの同県警の調べで明らかになっており、識者からは「荒稽古と暴力は全く違う」と厳しい声が上がった。

    (略)

     相撲部屋の稽古とは何か、稽古の厳しさは、どこまで許されるのか。どこからが「行きすぎた稽古」になるのかは師匠の判断に委ねられ、その線引きをするのは簡単ではないという。

     日本相撲協会に記録が残っている力士の死亡例は、入院先での死亡を除けば斉藤さんの事例を含めて平成以降で8件ある。それ以前はあいまいといい、具体的な記録は残っていない。だが、平成以降の7件については、警察が介入して事件として立件されたことはなかった。

    読売「また大揺れの角界、識者は「荒稽古と暴力は全く違う」」

    というように、名もなき識者の「荒稽古と暴力は全く違う」ということとなれば、あくまで今回の死亡は時津風部屋において「暴力」がふるわれたことが問題だということで、死んだかどうかははっきりいえば二の次ということとなります。従来はそのような取り扱いがなされてきたからこそ、平成に入ってからの8件の死亡事故(が具体的に何かこれだけではわからないので、それらが稽古中のものだとすれば)は刑事上は不問とされてきたのでしょう。

    しかし、業務上過失致死罪となれば、稽古であっても注意義務違反で罪が問われるわけですから、あれは時津風部屋がおかしいのであって、我々はあのような制裁行為はしておりません、あくまでまっとうな稽古をつけているだけです、という差異化が不可能となります。8件のうち時効が成立していないものについても捜査が行われてもおかしくないこととなりますし、今後も死亡事故があれば制裁行為の有無に関係なく捜査対象となる可能性が出てきます。

    いくらコンタクトスポーツには危険がつきもの(だからこそ、その手のスポーツの試合において相手を死亡させてしまった選手がいても、故意に殺したのでなければ、正当業務行為として違法性が阻却されます)であるとはいえ、20年足らずで8件とは、他のコンタクトスポーツと比べても事故数は多いでしょうから、やはり問題は暴行の有無ではなく、稽古のあり方そのものに存在するのではないかとの疑いはゆえなきものではないでしょう。相撲界の体質改善のためには、本件において容疑者が有罪であった場合には、その罪は業務上過失致死罪であった方がよいのではないでしょうか。既述のとおり、判例に照らしても十分成立するでしょうし。

    次のページ »