[an error occurred while processing this directive]

BI@K

Bewaad

Institute

@Kasumigaseki

このリンクからナヴィゲーションをパスして直接本文へ行くことができます。

法令XML文書化計画

目的など

目的など

今般の年金法改正に際して多くのミスが生じ世の批判を浴びたことは記憶に新しいと思うが、webmasterが考えるに、そうしたミスの原因の第二はチェック作業のほとんどを未だに人力に頼っている現状である(第一は人間がやることだから)。 もちろん人力といっても肉筆でやっているなんてことはなく、ワードなり一太郎などを用いて作成しているのだが、例えば今回最初に見つかった、ある条の前に条を追加したため「前条」の意味が変わってしまったため、「前条」という言葉を変更しなければならない、なんてことは肉眼で見つけ出すしかない。 これを何とかしたいというのがこの企画を立ち上げた動機である。

この企画においてwebmasterがやることは何か、最初に明らかにしておきたい。 それは、法令用のXMLのサブセットをまとめること。 「XML文書化」という看板は法令をXML文書に変換するような印象を与えるものであり、その点羊頭狗肉気味であるのは否めないが、サブセットができ、その使い勝手が良ければ、webmasterがやるまでもなく進んでいくことが期待される。

ちなみに、法令をXML文書化することは、実は出版社等で既に行なわれている(webmaster注:読者からのメールでご教示いただいた。 確かに「法令 XML」でぐぐればいろいろな例が見られる。 情報提供多謝!)。 であるからして、何を今更という指摘もあろう。 このテーマについていろいろ考えることがwebmasterにとって非常に楽しいことである、というのが身も蓋もない続ける理由ではあるのだが、それを脇においても、本企画にはなお次のような意義があるのではないかと考えられる。

  • オープンに作業が進められること。 各種のオープンソース運動がベンダーによるクローズドなソフト開発と相補って全体のパイを広げているように、法令のXML文書化という分野においても、オープンな形での作業が活躍することに意義があると考えられる。
  • 法令改正作業に携わったことのある官僚が関与するものであること。 特に、改正法の改正文については、出版社側にXML文書化するニーズに乏しいと考えられ、また、実態として官僚にしかノウハウがない(法学部の講義でも改正文の書き方などは教えられていない)ことから、これを官僚がカバーする本企画がもっとも比較優位を占めるニッチはあると考えられる。
  • 法令のXML文書化の知名度が向上すること。 本企画によりまとめられたサブセットや、それを前提にして作成されたアプリケーションなどが法令改正作業などに用いられれば、発起人として非常に嬉しくはあるが、そもそもの目的を考えれば、既存のXML文書化の枠組みが政府に採用されることも大歓迎である。 本企画を通じて一人でも多くの人に法令のXML文書化の意義を理解してもらい、知名度が向上していけば、そうした広い意味での目的達成により近づくものと考えられる。

ここで、XMLとは何かについて触れておこう。 XMLとはExtensible Markup Languageの略で、原データにマークを付けて意味づけをし様々な活用を可能とするマーク付け(マークアップ)言語の一種で、"extensible"というとおりユーザによる自由な拡張を可能とする点に特徴がある。 本企画では、法令が高度に定型化されたテキストであることに着目し、マーク付けに応じてできる限り自動処理を進めるとともに、ヴァリデータ(XML文書がその書式に従い正しく記述されているかどうかをチェックするソフト)等の活用によりケアレスミスを防止する観点から、XML文書化を進めることとしたものである。 今回の「前条」の例で具体的なイメージを描くとすれば、XML文書上はこうした条番号の指定は定型的にマーク付けし、XML文書を法令文に変換する際、その指定が同じ条において行われていれば「同条」、前後の条において行われていれば「次条」「前条」と置き換え、その他の条においてであれば「第○条」と置き換えることとすればミスは防げるだろう。

つまり、当サイトでのこの企画単独で、目的である法令作成に当たってのミスの軽減は達成できない。 この企画で無事上記サブセットをまとめることが出来たとしても、それはあくまで第一段階にすぎず、目的を達成するためにはその後、そのサブセットを前提とした数々のアプリケーション(改正法案や新旧対照表、参照条文の自動作成とか)やXSLTが整い、さらにそうしたプロトコルでの法改正作業が政府において採用されるという段階を踏む必要がある。

企画が一段落した時点で、かかるプロセスを実現するためにどういった活動をすべきかは考えていきたいが、一つだけ明らかなことは、webmasterの独力では絶対に不可能だということだ。 そこで、本企画にご賛同いただける方々がいらっしゃれば、次のようなご協力を希う次第である。

  • 自らサイトをお持ちであれば、本企画をご紹介いただけるとありがたい。 多くの人々に知ってもらわなくては何も始まらない。
  • 法令に関連するご職業にお就きの方々にあっては、いろいろな注文をつけていただけるとありがたい。 webmasterが見逃しているニーズなども、作成過程を公開することを通じて少しでも多く取り入れたい。
  • XMLに造詣の深い方々にあっては、添削をしていただけるとありがたい。 なにぶんwebmasterは素人であり、であっても誰かが始めないことにはと、低レベルなものになりそうなことには目をつぶっているため、皆様の協力なくしては、完成度を高めることは望めない。 特にスキーマには全く自信がないので、ご協力に期待するところ大である。
  • 法令データベースを作っていらっしゃれば、是非本企画でまとめられたサブセットを試用していただけるとありがたい。 その結果をフィードバックしていただければなおさらである。
  • 以上のいずれにも該当しなくてもご協力いただけるという方々には、是非ともこのサブセットの名付け親となっていただきたい。 webmasterはその手のセンスが無く、Markup Language for Japanese Laws and Ordersというあたりしか思いつかず、これ自体はそれほど悪くはないと思うものの、いい略語が作れないのだ・・・。

このように本企画は開発プロセスを公開しながら進める読者参加(期待)型のものであるため、URI表記の簡素化の観点から、当サイトにおける「テーマ別アーカイヴ」のファイル整理を若干特別なものとしたいと考えている。 通常であれば、"./archives/themebased/"下にファイルを置いているが、本企画については、ルート直下に"hourei2XMLdocument"ディレクトリを設置し、その中にindex.html(目次)、purpose.html(目的、本テキスト)、element.html(各要素の解説)、schema.txt(要素等についてのスキーマ)といったファイルを整理していくこととしたい。

さて、ここまで辛抱強くお読みいただいたからには、さっそく中身を一度見ていただきたい。 百聞は一見にしかず、である。

(注)

(2004-07-25記)