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  • 01/05/2008 (11:59 pm)

    自由貿易は迷いなく推進すべし

    Filed under: economy ::

    kmori58さんのご紹介にて、興味深いクルーグマンの論説を読みました。自由貿易はよいことばかりではない、との趣旨とのことですが、

    The trouble now is that these effects may no longer be as modest as they were, because imports of manufactured goods from the third world have grown dramatically - from just 2.5 percent of G.D.P. in 1990 to 6 percent in 2006.

    And the biggest growth in imports has come from countries with very low wages. The original “newly industrializing economies” exporting manufactured goods - South Korea, Taiwan, Hong Kong and Singapore - paid wages that were about 25 percent of U.S. levels in 1990. Since then, however, the sources of our imports have shifted to Mexico, where wages are only 11 percent of the U.S. level, and China, where they’re only about 3 percent or 4 percent.

    (略)

    So am I arguing for protectionism? No. Those who think that globalization is always and everywhere a bad thing are wrong. On the contrary, keeping world markets relatively open is crucial to the hopes of billions of people.

    (略)

    As I said, I’m not a protectionist. For the sake of the world as a whole, I hope that we respond to the trouble with trade not by shutting trade down, but by doing things like strengthening the social safety net. But those who are worried about trade have a point, and deserve some respect.

    New York Times “Trouble With Trade”

    この辺りを読む限り、パレート改善でないこともある、というものとwebmasterは理解しました。さらにいえばそれは従来からではあるのですが、程度問題として昨今では悪影響を蒙る者のことが無視できない規模となっている、ということでしょう。webmasterの管見を付け加えるなら、そうした者を無視した政策運営をすれば保護主義の勃興につながりかねないため、きちんと対処しないといけない、と。

    貿易というと他国への流出云々といった議論になるので、問題の所在をシンプルに示すため海外がない世界を考えてみれば、画期的な新技術によって国内生産を半分の投入リソースで実現できるようになった場合を考えてみます。ざっくりと考えればこれにより国内産品の価格は半額になる一方、失業率は50%になってしまいます。もちろんこのような新技術は歓迎すべきものであるのですが、職を失う半数の者がその導入に反対することもまた、想像に難くありません。

    こうした場合、とりわけ民主政の下では失業する半数の者(事前ということであれば、失業リスクにおびえる者の数はより多くなるでしょう)が強硬に反対するなら、政治的に新技術の導入が妨げられかねません。そこで、仮に失業しても万全の就職支援をしますとか、今は労働需給が逼迫しているのですぐに新しい職が見つかりますなどと説得的に説明できれば、新技術の導入が円滑に行われる可能性が高まります。失業は自己責任だなどと嘯いて何も手当てせず深刻な政治的対立を招くより、いかに成果を他者と分け合うかに注力した方が、結果的に新技術の導入はうまくいくはずです。

    クルーグマンの主張することも、要するにそういったことではないでしょうか。”keeping world markets relatively open is crucial to the hopes of billions of people.”"I hope that we respond to the trouble with trade not by shutting trade down, but by doing things like strengthening the social safety net.”という文には、そのような含意がwebmasterには感じられるのです。

    01/04/2008 (5:38 am)

    12月1日以降付のエントリを公開しました。

    Filed under: notice ::

    長らく間が開いて大変失礼いたしました。何とか年末年始の休みの間にすることができてほっとしています。

    #あまりに溜めていたためトップペイジからすべてをご覧いただけないのですが、12月分については月別アーカイヴの2007年12月をご活用いただければ、多少なりともお手数がかからないかと存じます。

    明日以降はこのようなことがないよう努めたいと思いますが、仮にエントリの公開に不備があったとしても、必ず毎日、いただいたコメントへの回答はさせていただこうと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

    01/03/2008 (11:59 pm)

    駅伝の過酷さとそれを理解しない主催者

    Filed under: sports ::

     3日に終了した第84回東京箱根間往復大学駅伝競走で、大会史上初めて3校が途中棄権する結果になった。前日の往路5区で順大、この日の復路では9区で大東大、10区でも東海大の選手が走行不能に陥った。

     大会会長でもある関東学連の青葉昌幸会長は「情けない。すべての駅伝の教科書のようになっている大会。大学で指導、勉強してほしい。(指導者は)選手を見詰め鍛えてほしい。速い選手はいるが強い選手はいなくなった」と各校の指導法を批判した。大会運営委員を務める神奈川大の大後栄治監督は「今後、給水の回数や中身などについて対策会議を開いて検討する」とした上で、「箱根駅伝は(注目の大会として)象徴化され選手の心的状態は尋常ではない。過保護にし過ぎてもいけないと思うが、そういう精神面も指導していかなければ」と指摘した。

    sportsnavi(時事通信)「史上初、3校途中棄権=指導法などに批判も−箱根駅伝」

    各大学の指導方法にも改善の余地はあるのでしょうけれども、「情けない」とのコメントを発する主催者のほうがよほど情けないといいますか、改善の余地があるでしょう。「速い選手はいるが強い選手はいなくなった」って、かつてと同じタイムでよいならばほとんどの選手が「強い選手」足り得るわけで、スピード追求のために冗長性をそぎ落とす中で強さがなくなったのになにを言っているのやら。

    箱根駅伝が「すべての駅伝の教科書のようになっている」とまで言うのであれば、このような過酷な状況を選手に強いる駅伝という競技のあり方を見直すことからまずははじめるべきでしょう。何が過酷かといって、ひとりの不調、さらにはリタイアがチーム全体に影響を及ぼすことです。個人競技であれば可能なペースダウンやリタイアがチームのためを思ってできず、ために限界まで無理をしてしまう。順天堂大学の小野選手の倒れ方など、骨折や靱帯断裂を伴う危険もありました。

    そのような状況を目にしておきながら、検討対象が給水だけとは・・・もちろん給水は重要でしょうけれど、もっと根本的な見直しを図るべきではないでしょうか。たとえばリザーヴァーを導入し、医師が必要と認めた場合には選手交代をさせるとか。自分自身のためというのであればいざしらず、チームのためにと考えざるを得ない駅伝の仕組みに手をつけない限り、給水の改善で選手に余裕ができればそれはさらにチームのために消費され、結局は状況は変わらないでしょう。

    01/02/2008 (11:59 pm)

    「真の失業率」推計最新版(2007-11現在)

    Filed under: economy ::
    年月   完全     真の    高齢化等 完全失 真の失 高齢化等
         失業率    失業率   補正後  業者数 業者数 補正後
    
    1990  2.1%     3.2%          134  204
    
    1991  2.1%     2.4%          136  155
    1992  2.2%     2.2%          142  142
    1993  2.5%     2.8%          166  183
    1994  2.9%     3.4%          192  228
    1995  3.2%     4.0%          210  266
    
    1996  3.4%     4.1%          225  276
    1997  3.4%     3.8%          230  262
    1998  4.1%     5.1%          279  348
    1999  4.7%     6.3%          317  435
    2000  4.7%     7.0%          320  485
    
    2001  5.0%     7.9%          340  551
    2002  5.4%     9.4%          359  660
    2003  5.3%    10.0%          350  700
    2004  4.7%    10.0%          313  705
    2005  4.4%     9.8%          294  688
    
    2006  4.1%     9.5%    6.7%    275  671  458
    
    2006/Q3 4.1%(▲0.2) 8.9%( 0.0) 6.5%    273  627  448
    2006/Q4 3.9%(▲0.4) 9.3%(▲0.5) 6.4%    261  659  440
    2007/Q1 4.1%(▲0.3) 10.7%(▲0.2) 6.6%(▲0.6) 272  752  449
    2007/Q2 3.8%(▲0.5) 8.3%(▲0.7) 5.8%(▲0.8) 280  588  400
    2007/Q3 3.7%(▲0.4) 8.9%( 0.0) 5.7%(▲0.8) 250  627  391
    
    年月   完全     真の    高齢化等 完全失 真の失 高齢化等
         失業率    失業率   補正後  業者数 業者数 補正後
    
    2006/12 3.7%(▲0.3) 9.9%(▲0.5) 6.6%    244  701  448
    2007/1 4.0%(▲0.5) 11.1%( 0.0) 6.9%(▲0.5) 264  784  464
    2007/2 4.1%(▲0.1) 10.8%(▲0.2) 6.6%(▲0.6) 270  760  447
    2007/3 4.2%(▲0.2) 10.1%(▲0.5) 6.4%(▲0.6) 281  712  437
    2007/4 4.0%(▲0.3) 8.8%(▲0.8) 6.0%(▲0.8) 268  619  414
    2007/5 3.8%(▲0.3) 8.0%(▲0.5) 5.8%(▲0.7) 258  567  402
    2007/6 3.6%(▲0.5) 8.2%(▲0.6) 5.6%(▲0.9) 241  576  383
    2007/7 3.5%(▲0.5) 8.6%(▲0.4) 5.7%(▲0.8) 288  610  387
    2007/8 3.7%(▲0.4) 8.9%( 0.0) 5.7%(▲0.7) 249  623  393
    2007/9 4.0%(▲0.2) 9.2%(+0.4) 6.0%(▲0.5) 269  649  407
    2007/10 4.0%(▲0.2) 9.2%(+0.4) 6.0%(▲0.3) 271  649  409
    2007/11 3.7%(▲0.2) 9.0%(▲0.2) 5.9%(▲0.5) 246  640  404
    
    2006/11 3.9%     9.2%    6.4%    292  652  439
    2005/11 4.4%    10.0%    7.0%    292  706  476
    2004/11 4.4%    10.2%    7.0%    290  720  478
    2003/11 5.0%    10.0%    7.3%    330  705  499
    2002/11 5.1%     9.4%          338  658
    2001/11 5.2%     8.0%          350  558
    2000/11 4.5%     6.5%          309  450
    
    (直近月次ボトム)
        5.8%    11.6%     --    385  818   --
       (03/3,4)  (04/2,05/2)        (03/4) (05/2)

    (注)

    • 単位は、失業率関連を除き万人。失業率関連は%(対前年同期(括弧書き)はポイント)。
    • ソースは総務省統計局の「労働力調査」。
    • 月次データは原数値を用いている(季節未調整)。
    • 「真の」値は労働力人口比率が0.64(直近ピーク(1992年))であると仮定した場合の値。
    • 「高齢化等補正」についてはhttp://bewaad.sakura.ne.jp/20060729.html#p02を参照のこと。

    #過去の計数は以下のとおりです。

    2005
    03040506070809101112
    2006
    010203040506070809101112
    2007
    01020304050607080910

    01/01/2008 (11:59 pm)

    新年のご挨拶2008

    Filed under: notice ::

    あけましておめでとうございます。

    昨年は10月以降たびたび更新が途絶えて失礼いたしました。そんな中でもアクセスをいただき、ちょうど昨年末でサイト開設以来5年を経過し本日より6年目を迎えたのですが、5年間の累計アクセス数は3,641,798にものぼりました。皆様の厚いご愛顧に心より感謝いたしております。

    今年もよろしくお願い申し上げます。

    12/31/2007 (11:59 pm)

    2007年を振り返る(4)‐年間10大ニュース「政治・経済部門」

    Filed under: economy, politics ::
    第10位 建築基準法改正による住宅投資低迷

    世間の求めに押されて採用された政策が、実施してみれば事前に懸念された悪影響をもたらした際、批判されるのは霞が関なんだよなぁ、という文脈においては、バブル崩壊時の総量規制に相通じるものが見て取れます(幸いにして消費者金融の上限金利引下げについては、マクロ的にはまだ影響は観察されないようですが)。

    第9位 食品偽装問題

    もちろん問題視するに値する事柄ではありますが、他方で健康被害が生じたわけでもなく、ここまで大きく取り上げることがバランスの取れた話かと考えれば、webmasterとしては疑問です。

    第8位 安倍前総理突然の辞任・福田総理就任

    日本の総理大臣として、あのような辞め方は空前ですし、おろらくは絶後でしょう。

    第7位 テロ対策特措法失効

    民主党の反対以上に、自民党の自滅で延長が頓挫したのが実態でしょう。第8位からの続きとなりますが、安倍前総理は、少なくとも延長を成し遂げてから辞任すべきだったはずです。

    第6位 霞が関への不信感増大

    近年継続する年金問題(社会保険庁)に加え、守屋前防衛事務次官の接待問題があり、霞が関への世の信頼は、もともと地に堕ちていたようなですが、地に潜った感があります。おそらく、その回復はもはや不可能でしょう。当事者としては非常に残念ですが。

    第5位 温暖化ガス対策の進展

    ゴアとIPCCのノーベル平和賞受賞に加え、COP13でのバリ・ロードマップ合意も大きな前進でしょう(それに先立ってのAPEC・シドニー宣言もまた)。後者について、内容に不満を覚える人もいらっしゃるのでしょうけれど、アメリカが枠組みに入った意味は大きいと思います。この延長線上において、ポスト・ブッシュのアメリカがより踏み込むのは間違いないのですから。

    第4位 コモディティ相場の上昇

    大きくメディアで取り上げられたのは100ドル/バレルに近づいた原油でしたが、それ以外についても、金属や食料品などおおむね強気の展開となりました。これがためにインフレ観測が出てくるのには閉口ですが、諮問会議・金融庁で進められる総合取引所構想などの背景として、来年もその動向は要注目ではないでしょうか。

    第3位 参議院選挙・自民党大敗、民主党第一党に

    これで以後3〜9年の政治の枠組みが決まったわけですから、たった一度の選挙の及ぼす影響の大きさたるやいかばかりか。大連立を含む政界再編があれば話は別ですが。

    第2位 デフレ脱却できず

    最新データにおいては、いわゆるコアCPIでは対前年同期でプラスには転じたようですが、コアコアではまだ横ばいですし、何より上方バイアスがあるのですから、到底デフレ脱却とは言い難い状況です。さて、いつになったら脱却できるのやら、まずは日銀の新総裁人事が試金石となるでしょう。

    第1位 サブプライム問題の深刻化

    webmasterの管見では、アメリカの実体経済が底堅いのであれば、それほど心配する必要はありません。しかし、この問題が実体経済の底割れにつながる‐あるいは、実体経済の悪化の「カナリア」がサブプライム問題である‐のであれば、世界的経済収縮がやってくるのではないでしょうか。だからこそ、FRBその他の先進国中央銀行(日銀を除く)は、バジョットルールが要請する流動性供与を超えて金融緩和に踏み切っているのでしょう。わかりやすく言えば、「サブ」のないプライムローンについても問題化するようなことがあれば、長いトンネルの入り口だったということに。

    12/30/2007 (11:59 pm)

    2007年を振り返る(3)‐年間10大ニュース「芸能・スポーツ等部門」

    Filed under: entertainment, sports, misc ::
    第10位 暖冬・猛暑

    今年の状況の説明として温暖化ガスの影響を持ち出すのは早計なのですが、トレンドの表れであるのは間違いないでしょう。とりあえず、この冬は暖冬ではなさそうですが。

    第9位 ドラゴンズ53年ぶり日本一

    ドラゴンズがリーグ優勝すると政変が起こるとのジンクスは有名ですが、今年もジンクスは健在でした。

    第8位 亀田家の没落

    TBSは、事が起こってからあそこまで掌を返すならば、いくらでも事前に改善することはできたはずでしょうに。

    第7位 ラグビーワールドカップ2007

    地上波で世界のトップレヴェルの試合が観られるのはワールドカップぐらいですから、アジア予選を通過するぐらいのレヴェルの維持は日本代表に期待したいです。日本代表が予選通過しないと、地上波放送はしてくれないでしょうから。

    第6位 ヨーロッパ・クラブサッカー戦国時代

    バルセロナの凋落、世界王者ACミランの不振、レアル・マドリーの復活など、波乱のシーズンとなりました。今年のチャンピオンズリーグは、インテルと予想。

    第5位 大相撲大騒動

    朝青龍の問題にせよ時津風部屋の問題にせよ、昔からのやり方が時代にそぐわないものとなってしまったことの帰結でしょう。

    第4位 サッカー日本代表・オシム監督脳梗塞

    徐々に回復が見られるようで、よかったと思います。他方、後任として岡田監督を選出する協会にはあきれました。イングランドのような強国ですらカペッロを招聘しているというのに、何を考えているのやら。

    第3位 「あるある大辞典2」その他の捏造表面化

    何をいまさらの感はあるものの、明らかになるに越したことはなく、少しでいいのでマスメディアの姿勢の変化につながってほしいものです。

    第2位 大荒れのドーピング

    毎年何らかの事件になっているドーピングですが、今年は陸上界のマリオン・ジョーンズにMLBのミッチェル・レポートと2つも業界を震撼させた重大事件が。ここまでくれば根絶は難しいでしょうから、ドーピング無制限の部とそうでない部に分けてもいいような・・・。

    第1位 Year of Boston!

    レッドソックス(MLB)の優勝は徐々に世の記憶において薄れつつありますが、ペイトリオッツ(NFL)は現在NFL新記録の16連勝中でセルティックス(NBA)もぶっちぎりの1位、ブルーインズ(NHL)もディヴィジョン2位をキープしています。仮に4大スポーツの優勝のすべてが同一都市ということにでもなれば、何人か死亡者が出るのではないでしょうか(笑)。

    12/29/2007 (11:59 pm)

    2007年を振り返る(2)‐新刊書トップ10

    Filed under: book ::

    第10位 寒川旭「地震の日本史」

    webmasterがよく知らない分野の本だったので、新しい知識を数多く教えてもらいました。江戸末期の大地震の頻発を通して幕末維新を見ると、天変地異を為政者の責任とみなす感情がいくばくかの影響を与えていたのでは、という気がしてきます。

    第9位 飯田泰之「考える技術としての統計学」

    本書のとある部分が、webmasterが現在抱えている課題への対応を考える際に大いに役立ち、安心して新年を迎えることができそうです。多謝!

    第8位 ジョセフ・E・スティグリッツ「スティグリッツ教授の経済教室」

    スティグリッツ節を堪能したい人にとっては安心して手に取れる一冊。ただ、元が雑誌連載コラムであるからでしょう、結論に至る論証が手薄な面があるのは否めません。webmasterにとって気になったのは、温暖化ガス対策として排出権取引よりも環境税に軍配を挙げている点で、なぜそのように考えられるのかをもっと聞いてみたいと思うのです。

    第7位 小西砂千夫「地方財政改革の政治経済学」

    豊かな地方公共団体に貧しい地方公共団体を支援するインセンティヴはないので、相互扶助という将来像のコンセプトには同意できませんが、現状分析については同じテーマの諸書の追随を許しません。地方財政問題にご関心のある方々にはぜひとも目を通していただきたいと思います。

    第6位 小野善康「不況のメカニズム」

    おそらくwebmasterにとってもっとも摂取すべき内容ですが、いかんせん知識や能力の不足のため、うわっつらしか理解していないのだろうなぁ、と思います(数理モデルとしての経済モデルを組むことで悪戦苦闘した経験がある人だけが、この本の価値がわかり、また実際に役立てることができるのだ小島寛之先生もおっしゃっていますし)。本書を第1位に挙げられるだけの人間であれば、と。

    第5位 安達誠司「円の足枷」

    昨年第2位の「脱デフレの歴史分析」に続いてのランクイン。来年も勝手に期待してしまいます。(3/10に取り上げました。)

    第4位 石渡嶺司「最高学府はバカだらけ」

    タイトルでふざけた本のように思われてしまう可能性があるのが残念ですが、その内容は、現在の日本の大学が置かれた状況を見事に描き出しています。ジャーナリストかくあるべしと申しますか、次には文部科学省や教育学者の真摯な対応策の検討が求められると申しますか。

    第3位 飯田泰之「歴史が教えるマネーの理論」

    昨年のランキングにて第1位の竹森俊平「世界デフレは三度来る」について書いたように、webmasterは経済と歴史を重層的に描くものが好きなのです。まるでオーダーメイドで書いていただいたようなうれしい内容でした。(8/21に取り上げました。)

    第2位 大沼保昭「「慰安婦」問題とは何だったのか」

    慰安婦についての書物として以上に、政党や政府の関係者以外の者が政策を実現していく過程を描いた書物としての価値が大きいでしょう。webmasterは寡聞にして類書を知りません。(7/3に取り上げました。)

    第1位 蒲島郁夫、竹下俊郎、芹川洋一「メディアと政治」

    ネットとの関係においてメディア批判が喧しい昨今ですが、そうした議論をする際の必読書です。(5/6に取り上げました。)

    12/28/2007 (11:59 pm)

    2007年を振り返る(1)‐私的ランキング・女性タレントトップ10

    Filed under: entertainment ::

    2005年2006年に続きまして。

    第10位 沢尻エリカ

    変に丸くならず、いつまでもトンガっていてください。あの号泣謝罪が演技であって、「あんなのでごまかせるなんてマスコミもちょろいもんだ」なんてペロリと舞台裏で舌を出していたなら、一生付いていきますから、ぜひ真相はそうであってほしいものです。

    第9位 栗山千明(1/7訂正)

    今年になっておでこの露出が増えましたが、そのように路線転換してくれてよかったなぁと。

    第8位 松下奈緒

    やたらと貼られていたE-mobileのポスターに惹かれました。

    第7位 西崎彩

    CXのめざましテレビの「早耳トレンドNo.1」コーナーが「MOTTOいまドキ!」コーナーへとリニューアルいたしましたが、新いまドキムスメを代表して。しかしいまドキムスメ、あとは三浦葵ぐらいしか琴線に触れません・・・。

    第6位 吉澤ひとみ

    彼女の卒業で、娘。への関心も完全になくなりました。弟さんのご冥福をお祈りいたします。

    第5位 小泉里子

    Oggiのカバーが最近気になるように。昨年の相沢紗世もそうでしたが、日経のCMキャラは、それを卒業するとwebmasterの好感度が上がるようで(笑)。となると、長谷部瞳がそのうち・・・。

    第4位 長谷川潤

    (第7位の続き)旧早耳ムスメ代表。サイゾー2007.2号のグラビアは、とーってもよかったです。

    第3位 山本モナ

    報道よりヴァラエティの方が絶対向いていると思います。本人も楽しんでいらっしゃるのではないでしょうか。その意味で、スキャンダルが幸いしたように思います。

    第2位 後藤久美子

    実は昔は相当好きなタレントだったのですが、今年はヴィッツやASIENCEのCMがとてもいい出来で、さらなる露出増を期待しています。

    第1位 吉瀬美智子

    ライアーゲームでブレイクしましたが、あの黒タイトのスーツ姿は眼福でした。最終回3時間スペシャルなんて、彼女が主人公みたいなものでしたし。

    続いて、例年同様現時点でのランキングを。

    第10位 小倉優子(n.c.)

    昨年よりは今後を感じさせる展開でした。

    第9位 相沢紗世(-1)

    相変わらずの美しさです。

    第8位 吉瀬美智子(new)

    Domaniのカバーモデル、春香の後はぜひと思っていたのですが・・・。

    第7位 黒谷友香(-2)

    露出が少なくなっていることが気になる人・その1。

    第6位 篠原涼子(+1)

    最新のMAQuillAGEのCMでは見違えました。あんな表情を隠し持っていたとは脱帽です。

    第5位 春香(+1)

    Domaniご卒業ですが、GRACEではどういった扱われ方となるのか気になります。

    第4位 香里奈(-1)

    新年第1クール「だいすき!!」(TBS)にて、初主演おめでとうございます。演技には期待していませんが、ショートカットはいいですねぇ(笑)。

    第3位 山田優(-1)

    露出が少なくなっていることが気になる人・その2。

    第2位 上原美佐(-1)

    なんでもっと取り上げられないのかなぁ・・・もともと露出が少ないので「露出が少なくなっていることが気になる」どころではないのですが。

    第1位 新垣結衣(+3)

    活動の方向性には大いに疑問がありますが(もう少し仕事は選んだ方がいいような・・・)、とはいってもあれほど頑張ったのですから認めざるを得ません。お疲れ様でした。

    12/27/2007 (11:59 pm)

    名目GDP2題

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     経済財政諮問会議は26日、11年度までの中期方針「進路と戦略」の原案を了承した。11年度の名目成長率について「3%程度あるいはそれ以上も視野に入る」とし、これまでの想定より0.5%程度下方修正した。

     今年1月に閣議決定した「進路と戦略」では「3%台半ば程度あるいはそれ以上も視野に入る」としていた。消費者物価の上昇率が予想を下回っていることが理由だ。実質成長率については「2%程度あるいはそれをかなり上回る」とする想定を据え置いた。

    朝日「11年度の名目成長率 0.5%程度下方修正」

     内閣府は26日、平成18年の日本経済の決算書に相当する国民経済計算を発表した。それによると、日本の名目GDP(国内総生産)は4兆3755億ドル(1ドル=116円換算で約508兆8707億円)となり、世界全体に占める割合は、前年の10・2%から1・1ポイント低下し9・1%となった。比較可能な昭和55年以降、最低となった。

     内閣府は「為替が円安だったことが大きい。世界経済の拡大傾向が続く中、日本はデフレで名目GDPが伸びなかったのも要因」と分析した。名目GDPは物価変動の影響を考慮せず、金額をそのまま表示している。

    産経「世界GDPに占める割合 日本、最低の9・1%」

    デフレがよくないことだ、という話が少しずつではあっても世に共有されるのは、残念ながらうれしいことといわざるを得ません‐デフレから脱却し、デフレの害を現実の課題として認識しなくてもよくなることが、webmasterにとってもっともうれしい未来像です。とはいっても前者の引用を見る限り、デフレ脱却は今なお期待し難いのですが・・・(次期日銀総裁次第では、大いに期待もできますが、総裁人事の方が期待できないような気が)。

    なお後者について、購買力平価の成立を前提とすれば、インフレ率が低いことによる名目値の減少は、為替レイトの上昇により相殺され、国際比較においては無関係ということになります。2007年というある時期の要因としてはともかく、中長期的な低落傾向については、デフレは単に名目値を引き下げているということをはるかに超えて、実質値にも悪影響を与えていることが問題なのだ、と改めて指摘しておきたいと思います。実質金利の高止まりにより、市場を通じた適切な資源配分を阻害するという点にこそ、デフレの大いなる害(の1つ)があるのです。

    #デフレの大いなる害のもう1つ、実質賃金の高止まりによる労働市場の資源配分機能の低下については、非正規雇用の増加と第一次ベビーブーマー世代の大量退職によって、それが適切な水準の代償だったかはさておくとしても、機能回復が見られるようになりました。

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